2013年2月7日木曜日

節分の豆まき

 1週間ほど過ぎてしまったが、今年の節分の豆まきの様子をアップしておく。

 いま、娘は5歳過ぎ、息子はもうすぐ3歳だ。二人とも、怖いものが「怖いけれども、見たい」年頃だ。節分の鬼は、その典型である。
「鬼は怖いけど、豆まきはしたくて仕方がない」
という状態だ。大人が、わざわざジェットコースターに乗ったり、お化け屋敷に行ったりしたいのと似た心情なのだろう。
 まずは自分が作った鬼をかぶってポーズ。それぞれ、保育所で作ったものだ。まだまだ余裕たっぷりだ。


 まずはお母さんが鬼になる。とたんにへっぴり腰になる娘と、恐怖に立ちつくす息子。ただ、この時点では、まだ鬼に豆を投げる気力はあった。


 お母さんがお面を取って威嚇すると、逃げまどう息子。いままでに見せたことがないダッシュ力を発揮した。お母さんは素顔のほうが怖いってこと?… よい子たちは、決してそんなことは言ってはいけませんよ。


 ここで、お姉ちゃんが卑怯にも弟を生け贄に差し出した…。アカンやろ。しかし弟は、果敢にもウィザードに変身して、鬼に立ち向かおうとした。変身して鬼に対抗するとは、いいセンスだ(笑)。


 その後はお父さん(私のこと)が鬼になって、子どもたちは逃げまどったのだが、その様子はカメラに撮っていなかった。
 最後はみんなでお豆を食べておしまい。楽しかったね。


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2013年2月6日水曜日

書評 サイモン・シン『フェルマーの最終定理』(新潮文庫)

 数学の知識は一切不要。にもかかわらず、フェルマーの最終定理が解かれる過程が、圧倒的な迫力で伝わってくる。

 フェルマーの最終定理とは、17世紀の数学家ピエール・ド・フェルマーが残した命題である。フェルマーは
「私はこの命題の真に驚くべき証明をもっているが、余白が狭すぎるのでここに記すことはできない」
と書き残した。この命題自体は、中学校程度の数学で十分に理解できる。すなわち

nが3以上の自然数のとき、xn + yn = znとなる自然数 (x, y, z) の組み合わせはない(x = y = z = 0を除く)

というものである。
 一見、高校入試や中学入試に出てきてもおかしくないような問題のように見える。

 この命題はどうやら正しいらしい。なぜなら、どんな組み合わせを試しても、その式を満たすような自然数は見つからないからだ。ところが、この定理の証明に何人もの大数学者が挑んでも、解けそうで解けない。いつしかこの命題は、数学界の最大の謎の一つとなった。
 この数学界の大難問を、アンドリュー・ワイルズというイギリス人数学者が1995年に解き明かした。これは、たとえていうなら「邪馬台国の場所が確定した」とか、「人類が火星にたどり着いた」というレベルの話なのだ。

 そして、この証明の過程を、数学の素人であるわれわれにも分かるように著してくれたのが著者のシン氏である。シン氏は徹底的な取材と調査によって得た膨大な資料を、頭の中で整理し、分かりやすいかたちに再構築して読者に提示する。よほど深く理解していないと、このような作業はできないに違いない。
 本書の存在は以前から知っており、「いつか読まねば」と思っていたのだが、500ページ近い大作であり、内容も内容なので
「きっと難解で、途中で挫折してしまうんだろうな…」
と敬遠していた。しかしこれはまったくの誤りだった。しつこいようだが、数学の知識は一切不要。グイグイと読める。

 ワイルズが証明に取り組む過程と並行して、フェルマーの最終定理にまつわる数学の歴史も書かれている。これもまた興味深かった。証明の歴史には、日本の数学者が大きく貢献したことを本書で初めて知った。何だか嬉しくなってしまうのは私だけではないだろう。

 作り話では表現できない生々しさや臨場感が伝わってくる、珠玉のノンフィクション。




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2013年2月5日火曜日

書評 道尾秀介『ソロモンの犬』(文春文庫)

 男二人、女二人の大学生4人組が、知り合いの少年の交通事故死を目撃。一見、偶発的な事故のようだが、何かおかしい…。疑問を持った秋山は事故を掘り下げる。
 一方、事件後にこの4人組が喫茶店で出会い、話をする場面が間に挟まれる。この二つのストーリーが並行して進んでいく。そして、この二つの時間が重なったとき、すべてが明らかになる。

 いやはや、よく組み立てられたストーリーだ。あちこちに伏線が張り巡らされており、最終的にそれがどのようなかたちで解決されるのか、気になって仕方がない。思わずページをめくる手が早くなる。
 ところがこれらの伏線の中には、数ページ後に「伏線ではありませんでした~」とタネが明かされるものがあるところも憎い。
「伏線と思ってたでしょ。フフフ」
という道尾氏の声が聞こえてきそうだ。うーん、腹が立つ。
 さらに、道尾氏の読者を欺くトリックにもしてやられた。映像では実現不可能な、小説ならではのトリックには脱帽だ。




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2013年2月3日日曜日

2013きさらぎ賞、東京新聞杯、すばるS、白嶺S 予想の回顧

 土曜の京都メインはすばるS。◎エアウルフは3番手で直線を向く。いい手応えのように見えたのだが、失速し7着。ハナを切らないとダメなのか、それとも力不足か。
 勝ったのは推奨穴馬のアドバンスウェイ。まんまと逃げ切った。

 白嶺Sは、◎ヴィンテージイヤーが何と最下位に惨敗。後方をついて回っただけと、見せ場も何もなかった。なぜこの馬を本命にしたのかと、悲しくなる結果に終わった。

 日曜は京都できさらぎ賞。◎ラストインパクトは最後方から。結果的にはこれが痛かった。ペースはかなりのスローで、1、2番手の馬が直線で外に持ち出して、結局その2頭で決まるというレース。後ろからインをついたのでは届ず、6着まで。ヨーイドンの切れ味勝負も向いていないようだ。

 東では東京新聞杯。◎ドナウブルーは好位につけて直線を向くが、さっぱり伸びず10着に惨敗。休み明けの分か、揉まれたのが応えたか。もう一頭の軸○マウントシャスタは大外に持ち出すが、インをついた馬が伸びる展開では9着まで。
 ◎と○が9着と10着で並ぶという、惜しくも何ともないレースだった。

 今週は4戦4敗。しかも、◎が一頭も掲示板にすら載らないという惨敗ぶり。お祓いでもしたほうがよいのか…。

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2013年2月2日土曜日

2013きさらぎ賞、東京新聞杯 オレの予想を聞いてくれよ

 もう今年も1カ月が終わった。早いものだ。今週は西できさらぎ賞、東で東京新聞杯が行われる。

 きさらぎ賞といえば、素質は評価されているのになかなか2勝目があげられない馬が、ここで真価を発揮してクラシックへ駒を進める、という印象。昨年のワールドエースなどがその例だ。
 そのパターンで思い出すのがスペシャルウィーク。新馬を勝ったあと、2戦目の白梅賞を圧倒的人気(単勝1.3倍)にもかかわらず取りこぼした。その次戦がきさらぎ賞。ここを人気に応えて圧勝したスペシャルウィークは、余裕を持ったローテーションでクラシックを戦えることになり、武豊に初のダービー制覇をプレゼントした。

 昔話はこれくらいにして、レースにいってみたい。
 今年も、素質馬っぽいのが揃った。今年、上記のパターンに当てはまるのは◎ラストインパクト。新馬を勝って、2戦目の500万条件戦で惜しい2着。きさらぎ賞を制するにふさわしい戦績だ。2戦とも時計が遅いのが気がかりだが、外差しの決まる馬場で、いい枠を引いた。
 小頭数で人気も割れているので、推奨穴馬はナシ。相手は○タマモベストプレイを厚めに押さえる。前日売りのオッズを見たところ、何と9頭中8頭が単勝10倍以下。大混戦だ。手広く流しても、そこそこつきそうだ。

 東京新聞杯はドナウブルーマウントシャスタ。どちらを中心にするかは、当日に決めたい。

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書評 梨木香歩『りかさん』(新潮文庫)

 少女と人形の、心暖まる交流を描いた小説。

 ようこがおばあちゃんにお願いしたのは、リカちゃん人形。おばあちゃんが「よっしゃ、よっしゃ」と、ようこにくれたのは「りかさん」という名の市松人形…。
「りかちゃん違いやろっ」
とツッコみたくなるが、このりかさんには、人と心を通じることができるという力があったのだ。おばあちゃんのアドバイスを元に、りかさんと心を通じていくようこ。少女と人形が信頼関係を築いていく過程が心地よい。
 ようこは、人形人生豊富なりかさんに導かれて、さまざまな人形たちの心を知っていく。そこから見えてくるのは、現実世界の人間の心の動きだ。ちょっと切なくほろ苦いが、ほのぼのと心が温まるストーリーが3編収められている。

「人と心を通じる人形」という一見オカルト風の設定も何の違和感もなく受け入れられるところが、梨木ワールドの真骨頂だ。
「そういえば、子どもの頃には友達だったあの人形はどこへいったのだろう…」
読んだあとは、こんなことが気になるかもしれない。




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2013年2月1日金曜日

2013すばるステークス、白嶺ステークス オレの予想を聞いてくれよ

 真冬の京都開催も3日目。そのメインレースはすばるS。シリウスSやリゲルSと同じ、星の名前レースシリーズの一つだが、星の名前が“ひらがな”なのが珍しい。
「すばるといえば、レガシーや谷村新司だが、そういえばどんな星なのか知らないなあ」
と思って、今日もグーグル先生に尋ねてみると…なんと1個の星ではなく星団なのだそうだ。カタカナではプレアデス星団といい、その和名が“すばる”だとのこと。また、メシエ天体というカテゴリーではM45となるらしい。ウルトラマンの故郷(M78)とは少し離れているようだ(だからどうした)。
 今週も勉強になりました。

 さて、レース。
 ダート1400 mのオープン特別。フェブラリーSを目指す馬はほとんどが重賞に回り、その次のクラスの馬が勢揃いした印象。「オープン特別や重賞でときどき入賞してます」という成績の馬ばかりで狙いが絞りづらい。
 そんな中から本命は◎エアウルフ。前走は、休み明けの昇級初戦で0.1秒差の2着。その前走と同じような展開が望めそうなここは再現を期待したい。
 推奨穴馬はアドバンスウェイ。走る気さえ戻れば。

 白嶺Sはヴィンテージイヤー

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【読書メモ】川島誠『800』(角川文庫)

 陸上競技をテーマにした作品はたくさんあるが、Two Lap Runnerを主人公に据えたものは珍しい。Two Lap Runnerとは、トラックを2周するランナー、すなわち800 mの陸上選手のことだ。  2人のTwo Lap Runnersが主人公。1人は湘南の海辺に住む、...