2012年6月3日日曜日

2012安田記念、鳴尾記念 予想の回顧

 土曜は鳴尾記念。
 本命の◎ショウナンマイティは、スローペースの展開の中、後方の位置取り。
「マズいなあ…」
と思っていると、4コーナーでは大外へ。
「そりゃさすがに届かんやろ(怒)」
と諦めていたのだが、32秒台の上がりで2着まで差し込んだ。「負けて強し」とはこのことなのだろうが、もう少し前につけられないものか。馬に聞いてみないと分からないが、何か事情でもあるのだろうか。
 勝ったトゥザグローリーはGIIまでなら本当に強い。また、休み明けのほうがむしろ走る馬なのかもしれない。

 日曜は安田記念。予想通りのハイペース。本命◎ガルボはいつもよりやや後ろ、中団からレースを進める。直線では内から前にとりつきしぶとく脚を伸ばすが、1、2着馬の切れに屈し、5着まで。差し馬に展開が向いたレースだったので、健闘といえるのだろうが、馬券はハズレ。それにしても、ガルボが5番人気とは驚いた。専門紙、スポーツ紙ではほとんど印がついていなかったのに、なぜなのだろうか。
 勝ったのは予想の段階で「普通にいけばこの馬」と書いた○ストロングリターン。後方から2着馬と併せ馬のかたちで伸びてきて、見事に差し切った。
 2着のグランプリボスには驚いた。激走の要因が思いつかない。何回買っても獲れそうにないなあ…。
 また、香港馬が馬券に絡まなかったのは予想外だった。

 土曜は◎が連対、日曜は○が1着で、予想の流れはよいということにして来週に臨みたい(反省せんのか)。

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2012年6月2日土曜日

2012安田記念 オレの予想を聞いてくれよ

 今週は安田記念。安田伊左衛門さんという、中央競馬に貢献した人(JRAの初代理事長にあたる人)を記念したレースだ。有馬記念と同じですな。

 ところで、今日(土曜日)の競馬中継を見ていると、今日から「夏競馬」だというではないか。ダービーが終わって開催が変わり、新馬戦も始まって、夏競馬のスタートということらしい。しかし、まだ梅雨も来てないのに夏競馬っていわれてもなあ…。

 さて今年の安田記念。まれに見る混戦といってよいメンバー構成だ。前走や前々走で2桁着順に沈んだ馬に、そこそこ印がついていたりする。現在1番人気(何と6.9倍)のサダムパテックにしても、前走こそ鮮やかだったが、前々走は13着の惨敗。こういう臨戦過程の馬が人気するのだから、いかに軸となる馬が不在か分かるというもの。
 過去の傾向を見ても、ここ10年で1番人気は1連対(ウォッカ)で、馬連が3桁に収まったのもその年のみ。10回中5回が馬連万馬券と荒れに荒れている。今年のメンバーで、荒れないはずがないだろう、と決めてかかることにする。

 今年の出走馬を見ると、素直にいくなら○ストロングリターンを本命に推したくなる。昨年の2着馬で、前走は長期休養開けのレースを0.3秒差の4着にまとめた。上積みの見込めるここ、本命視されて当然だろう。
 しかし、上記のようにレースは荒れると読んだ以上、本命も穴馬から◎ガルボを抜擢したい。東京は2-2-1-3と得意、鞍上は天皇賞でアッといわせた石橋脩。いい枠も引いたし、前につけて内から抜け出してきてほしい。今年に入ってマイルの重賞を2勝している馬が、どうしてここまで印がないのか。激走を期待したい。
 香港馬の2頭の中では、ラッキーナインに食指が動く。日本の馬場への適性は証明済みなのが心強い。
 今週は本命が穴なので、推奨穴馬はナシ。ワイドで手広く流す予定。

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2012年6月1日金曜日

2012鳴尾記念 オレの予想を聞いてくれよ

 今週から阪神開催。夏の中京開催が阪神の後に回り、2週間前倒しになった。ややこしいなあ…。

 開幕週初日のメインレースは鳴尾記念。いつから夏になったのかと思って調べてみると、今年からだった…。上記の開催順の変更に伴い、金鯱賞と時期が入れ替わり、このレースが宝塚記念のメインステップレースとなったようだ。
 それにしてもこのレース、夏に行ったり冬に戻ったり、距離がどんどん縮まったりと、しょっちゅうレース条件が変わっている。条件が変わるレースは多いが、ここまで変化の多い重賞も珍しい。

 また、なぜ「鳴尾」などという兵庫県のマイナーな地名が重賞のレース名になっているのか疑問に思っていたのだが、その謎も解明された。その昔、阪神競馬場は鳴尾にあったそうだ。これは知らなんだ。戦前まで、鳴尾に競馬場があったらしい。

wikipedia 鳴尾競馬場

 さて今年のレース。宝塚記念の前哨戦に復帰第1回目なのに、やや小粒なメンバー構成だ。どの馬がここを勝っても、本番ではせいぜい穴人気というところか。
 その中から私の本命は◎ショウナンマイティ。2歳時から素質を評価されてきた馬が、ここに来て本格化の兆しを見せ、前走で初の重賞勝ちを飾った。それも別定GIIの大阪杯である。ここも勢いで突破すると見た。
 推奨穴馬はスマートギアダンツホウテイ。両馬とも中央の重賞ではちょっと足りない印象もあるが、このメンバーなら。

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書評 村上春樹『ノルウェイの森』(講談社文庫)

 先日、『1Q84』の文庫版の発売が開始された。
「よし、読んでみるか」
と思っていたのだが、そこでふと思いついた。
「よく考えたら『ノルウェイの森』も『海辺のカフカ』も読んでないやん」
というわけで、まずは『ノルウェイの森』から読んでみようと購入。これが面白かった。

 一人称で語られる小説でありながら、三人称的な雰囲気が漂う。それは、主人公であるワタナベの物の見方、感じ方が非常に分析的であり、そのワタナベの一人称でストーリーが語られるからである。
 序盤から中盤にかけては、淡々と話が進む。いや、淡々と進んでいるように思わされてしまう。読み終えてみると、淡々と進んでいると思っていた話の裏には、せつなく、熱く、重い感情や出来事がたくさん潜んでいたことに気づかされるのだ。
 下巻の後半は、それまでの淡々とした雰囲気が一変する。分析的に物を見て、世間や他人や自分のことを理解しているつもりだったワタナベが、自分が何も分かっていなかったことに気づき、揺れ動くためだ。
「あなた意外にいろんなこと知らないのね」
というワタナベに向けられた言葉が(違う文脈から出てきた台詞なのだが)、ワタナベのことを端的に言い表している。そう、ワタナベは、いや「僕」は何も分かってはいなかったのだ。

 40歳を前に、物事をいろいろ分かった気になって日々を淡々と送っている私にとって、グサッとくると同時に、新たな活力を与えてくれる小説だった。
「生は死と切り離されたものではなく、生は死を内包したものだ」ということを思い出させてもらった。日々に埋没していると、ついついそのことを忘れてしまう。

 本書の魅力を、本書を未読の人に伝えるのはたいへん難しい。月並みな言葉だが、まずは読んでみてほしいとしかいいようがない。
 本書を読んだ人どうしであれば、あのシーンやこのシーン、あのテーマやこのテーマについて、いくらでも語り合うことができるだろう。



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2012年5月27日日曜日

2012ダービー、朱雀S 予想の回顧

 土曜は朱雀S。
 本命の◎オールブランニューは、予定通り後方から。レースも予定通りハイペースで流れる。直線では、人気のデンコウジュピターとともに追い込み、3着に突っ込んだ。11頭立ての9番人気だから、大健闘といえるだろう。
 しかし、馬券は枠連で買っていたためハズレ。
「ワイドで買っていれば」
と悔やまれる結果となってしまった。

 日曜はダービー。
 本命の◎グランデッツァは+12 kgだったが、前走が少し減っていたし、それほど太くは見えなかった。レースでは大きく引き離して逃げた2頭の次の馬群の先団に構える。いい位置取りだ。4コーナーを持ったままで回り、抜群の手応えに見えた。
「これはいける」
と思った。池添騎手もそう思ったに違いない。しかし、直線に入って満を持して追い出すも伸びず、残り200 mで失速して10着に終わった。勝ったディープブリランテとほぼ同じ位置にいたのだから、位置取りとしては絶好だったはず。距離なのか、太め残りだったのか、それともこれが実力なのか。明日のコメントを待ちたい。

 勝ったのはディープブリランテグランデッツァの一つ前にいた馬だ。直線では早めにスパートし、しぶとく伸びて追撃をしのぎきった。さすが岩田やなあ。
 時計は速かったが、前にいた馬が1着と3着に来たのだから、結果的にはハイペースではなかったということなのだろう。
 人気の2頭は、前残りの競馬では、あの位置からでは厳しかった。人気ほど実力が抜けていたわけではなかった、という結論にしておきたい。

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書評 高橋昌一郎『感性の限界』(講談社現代新書)

『理性の限界』『知性の限界』に続く、限界シリーズの三作目。前二作と同様、仮想シンポジウムという形式で話は進められる。さまざまなジャンルの専門家が入れ替わり立ち替わり会話に参加し、それぞれの専門分野の知見を紹介することにより、読者に現在の哲学、心理学、認知科学などの最新情報を伝える。

 第一作からそうなのだが、これが非常に分かりやすい。現在の最新の話題が、素人にも分かるように優しく語られる。哲学、心理学、認知科学などの分野の最先端の話題をサッと見渡すのに、本書以上に適した本はないだろう。
 シンポジウム形式なので、話題が散漫になりがちで、系統立てた知識を得るのは難しいが、そのような勉強がしたい人は教科書を読めばよい。

 今回は『感性の限界』ということで、「行為の限界」「意志の限界」「存在の限界」の三つのテーマについて仮想のシンポジウムが行われる。
 私が非常に興味深かったのは、人間の脳のシステムには「自律的システム」と「分析的システム」の二つがあるという説だ。この説は、現在のところかなり受け入れられているらしい。
 平たく言えば「自律的システム」は本能的に情報を処理するシステムで、一方の「分析的システム」は理性的に情報を処理するシステムである。たとえば夜の公園で草陰がガサガサと揺れたとすると「怖っ」と感じてしまう。これが自律的システムによる情報処理である。肉食動物に襲われるのを避けるという、太古から受け継がれた感覚がいまだに人間を支配しているのだ。
 しかしそこで
「現在の日本に大型肉食動物が放し飼いになっているなんてことはあり得ない。大丈夫」
と判断を下すのが「分析的システム」である。
「私は合理的な人間だから、分析的システムがかなり勝っているんだろうなあ」
と思う方も多いだろう。しかし現実はそうではない。人間という動物がいかに非合理的か、本書を読めばよく分かる。たとえば、自分の唾液をコップに溜めて、それをグイグイと飲めるだろうか。それが躊躇なくできる人は、かなり合理的といってよいかもしれない。

 この手の分野の本を読むといつも思うことだが、われわれが自我、意識、意志、個などと呼んでいるものは、思っているほど能動的なものではないらしい。悲しいかな何かに「踊らされている」もののようだ。では、何に踊らされているのか。かなり端折った言い方をすれば、つまるところそれは「遺伝子」だということになるのだろう。
 人間は、少なくとも現在のところは、かなりの部分、遺伝子の入れ物に過ぎないらしい。今後、理性や知性や感性の力でその壁を乗り越えられるのか、それともその壁は決して乗り越えられないものなのか。文明が始まってから約4000年。答えが出るのはまだまだ先のようだ。



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2012年5月26日土曜日

2012ダービー オレの予想を聞いてくれよ

 いよいよ今週はダービー。レースの位置づけについては説明の必要はないだろう。世代の頂点を決めるレースである。

 JRAのCMがどの馬を取り上げるのか注目していた。ナリタブライアンが本命、対抗にスペシャルウィークという予想だったのだが、正解はウイニングチケット。してやられた。
 この年はナリタタイシン、ビワハヤヒデを加えた3強がクラシックでしのぎを削り、一冠ずつを分け合った。いま振り返ると、なかなか盛り上がった年だったということか。

 さてダービー。頂上決戦のわりには、馬券は堅く収まらない。ここ5年、馬連で万馬券が3回、残りの2回も3000円台である。かといって、後で連対馬を見ると、フロックといえるような馬はほとんどいない。強い馬が人気の盲点になり隠れていることが多いということだ。
 今回は皐月賞の上位3頭が1~3番人気を占め、この3頭のみが単勝10倍以下だが、上にも書いたように、それほどすんなりと収まるようには思えない。隠れた実力馬を探したい。

 今年の皐月賞で、私はグランデッツァゴールドシップから、迷ったあげくグランデッツァを本命に推したのだが、結果はご存じの通り。最後の最後で二者択一の選択を間違えたということだ。 こうなってしまうと
「じゃあ今度はゴールドシップ本命で」
とは買いにくい。

 本命は◎グランデッツァ。皐月賞1番人気馬の巻き返しに期待したい。私の馬券的にも、皐月賞の分を取り返してもらおう。
 その皐月賞では、5着に敗れたとはいえ、大外を回ってのもの。0.7秒差はやや離されすぎだが、2着とは0.3秒差。従来の先行策で戴冠を期待したい。
「2年連続は2年連続でも、調教師ではなく騎手だった」
てなことにならんだろうか。
 推奨穴馬はコスモオオゾラ。弥生賞1着、皐月賞4着の馬が2桁人気でいいのか。

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【読書メモ】アンデシュ・ハンセン『スマホ脳』(新潮新書)

 2020年のベストセラーをようやく読んだ。もっと早く読んでおくべきだった…。   スマホがどれだけ脳をハックしているかを、エビデンスと人類進化の観点から裏付けて分かりやすく解説。これは説得力がある。   スマホを持っている人は、必ず読んでおくべきだ。とくに、子どもを持っている人...