2013年2月16日土曜日

2013ダイヤモンドS、山城S オレの予想を聞いてくれよ

 京都・東京開催が今週で終了し、来週からはクラシックのトライアルが始まる。いよいよ真冬も終わりのようだ。競馬カレンダーで季節の移り変わりを感じるのもよいものである。

 そんな土曜の東京メインはダイヤモンドステークス。府中で一番長い距離のレースであり、3000 mを超える重賞はこのレースだけだそうだ(重賞以外には、3000 m超のレースはあるのだろうか)。長距離のレースは近年、その存在感がめっきりと低下しているが、私はけっこう好きだ。騎手の駆け引きが見える(ような気がする)のがいい。
 たしかこのレースだったと思うが、後藤騎手が3コーナー手前から仕掛けてそのまま押し切ったことがあった。調べてみると、2000年のことで、ユーセイトップランという馬に乗って見事に勝利したのだった。印象に残るレースの一つである。

 さて今年のレース。条件戦を勝ち上がったばかりの馬も多く、混戦模様だ。
 そんな中から、本命は◎アドマイヤラクティ。昨秋にオープンに昇級してから三走連続で3着と歯がゆいレースが続くが、距離延長を味方に突き抜けてほしい。内が伸びる馬場で外枠を引いたのは誤算だが、ウチパク騎手の手腕に期待。
 推奨穴馬は準オープンを勝ったばかりの4頭、サクセスパシュート、ノーステア、エーシンミラージュ、メイショウカドマツ。穴ではない馬も混じっているが、押さえておきたい。

 山城Sは◎アグネスウイッシュ。差しの決まる馬場で、切れ味発揮。

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2013年2月14日木曜日

書評 新田次郎『アラスカ物語』(新潮文庫)

 1900年代の初め、ゴールドラッシュに湧くアラスカで、エスキモーの民を率いて安住の地に導いた男がいた。「エスキモーのモーゼ」と言われたその男は、フランク安田という日本人だった。その数奇な運命を描いたノンフィクション。

 安田恭輔は医者の家に生まれたが、三男だったこともあり医者にはなれず、アメリカへ渡る。その後、フランク安田と名前を変え、アラスカのエスキモーたちとともに暮らすことになった。そしてエスキモーの伴侶も得て、次第にエスキモーの一族のリーダーになっていく。
 そんなとき、アラスカで金が出た。ゴールドラッシュに湧くアラスカ。エスキモーたちの主食であるクジラやカリブーは乱獲により獲れなくなり、アラスカの民たちは飢えていく。
 そのエスキモーたちを救うため、内陸の地へと移住を試みた日本人の物語だ。

 本当に実在の人物なのか。数奇な運命もさることながら、その献身ぶりに心を打たれる。
「おれは日本という国から来たエスキモーだ」
と、自らを日本人ではなくエスキモーと名乗るのがかっこいい。
 極北の地で、さまざまな人物たちの協力を得てエスキモーの一族を導いた男の生き様を読むと、自分の小ささを感じてしまう。

 それまでは平和な村だったエスキモーの集落が、船の発達やゴールドラッシュにより、急速な近代化を迫られる。現代の「グローバリゼーション」と同様のことが、約一世紀前にもあったということなのだろう。
 変化する時代の中で、信念を持ち、実行する人物の生き方は、現代のわれわれにも道しるべとなる。時代や環境のせいにしていては、何もできないのだ。

 ただ、ちょっと読む時期を間違えた。2月初旬という真冬の時期に読むには、あまりにも寒い作品だった…。夏に読めば節電になったのになあ(そんなアホな)。




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2013年2月10日日曜日

2013京都記念、共同通信杯、クイーンS、アルデバランS 予想の回顧

 土曜は東京でクイーンS。◎オーキッドレイは後方から進め、4コーナーでは大外に持ち出すが、内が伸びる馬場では8着まで。馬場を考慮に入れて予想しなければならなかった。
 レースは、内を通った先行馬が上位を占めた中で、唯一スイートサルサだけが後ろからいい足で差してきて2着に入った。今後に注目したい。

 京都ではアルデバランS。◎ナイスミーチューは予定通り中団からレースを進めたが、切れる脚は使えず、8着に惨敗。同じような位置にいた馬が2着に来たのだから、展開の問題ではないだろう。休み明けとはいえ、物足りない走りだった。

 日曜の京都は京都記念。◎ショウナンマイティは後方からレースを進めていたのだが、私が少し目を離したスキに、何と向こう正面で先頭に立った。VTRで見ると、かかって我慢できずに行ってしまったようだ。4コーナーを先頭で回り、トーセンラーにはかわされたものの2着は死守、という体勢だったのだが、最後にベールドインパクトに差されて3着。馬券は惜しくもハズれた。
 ショウナンマイティは、かかりながらも3着に粘ったように、力は見せたというところか。

 東京では共同通信杯。◎ゴットフリートは5、6番手から。3、4コーナーで先頭との差を詰めると、直線では先頭に躍り出る。メイケイペガスターにはかわされたが、2着をキープしてゴール。先行できたのが結果につながった。馬券は馬連をゲット。

 今週は、最後のレースが的中してようやく連敗ストップ。上り調子で来週のGIへ向かいたい。

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2013年2月9日土曜日

2013京都記念、共同通信杯 オレの予想を聞いてくれよ

 今週は西で京都記念、東で共同通信杯が行われる。ともに、この時期に定着している伝統の重賞だ。いろいろなレースの条件が頻繁に変更される中で、こういうレースはホッとする。
 京都記念は今回が106回目。といっても106年前からあるレースではなく、年に2回行われていた時期があったらしい。いつものようにグーグル先生に聞いてみると、1983年までは春と秋の2回だったそうだ。思ったよりも最近まで、春秋の2回制だったのだなあ。いまは春と秋の2回あるレースというと、天皇賞だけなのだろうか。

 さて、今年の京都記念。手薄なメンバーといえる。かつてはアドマイヤムーンやブエナビスタがここをステップにドバイへ向かったが、今年はそのクラスの馬がいない。また、有力馬に休み明けも多く、混戦模様だ。
 本命は◎ショウナンマイティ。昨春に大阪杯を勝ち、本格化。その勢いで宝塚記念で3着に突っ込んだ実績は、このメンバーなら一枚上だ。このレース、休み明けの馬の成績が悪いのは気がかりだが、ある程度仕上がっていれば勝負になる。
 推奨穴馬はヤマニンファラオカポーティスター。明け4歳馬が怖い。

 共同通信杯はゴットフリート。東京は向きそう。

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2013年2月8日金曜日

2013クイーンC、アルデバランS オレの予想を聞いてくれよ

 真冬の京都開催もあと2週。ラストで逆転といきたいところだ。要するに、現時点ではかなり負けが混んでいるということなのだが…。
 そんな、身も心も寒い私の事情にはお構いなしに、東京では重賞のクイーンカップが行われる。クイーンカップとクイーンステークスがあってややこしい。そして京都のメインはアルデバランステークス。先週のすばるSに続き、星の名前レースシリーズの、ダートのオープン特別だ。
 例によってグーグル先生にアルデバランがどんな星か聞いてみると…おお、何だこのアニメキャラは。何と、聖闘士星矢が最初に戦った黄金聖闘士がアルデバランだったそうだ。どんな星かは来年調べることにしたい。

 さて、重賞ということでクイーンCを中心に予想してみたい。
 2勝馬は2頭のみ。まるで500万条件戦のようだ。重賞勝ちのあるコレクターアイテムが人気を集めそうだが、アルテミスSのレベルが果たしてどうだったか。また、前走フェアリーS組の出走も目立つが、これもレースのレベルに疑問符がつく。
 本命は◎オーキッドレイ。1勝馬だが、前々走は牡馬のクラシック有力候補エピファネイアの0.5秒差4着に健闘した。前走は牝馬限定の条件戦で人気に応えられなかったが、中山1600 mで外枠を引いてしまったのが敗因。東京の1600 mで巻き返すと見た。
 推奨穴馬は、前走で◎に先着したジーニマジック

 アルデバランSはナイスミーチュー。56 kgは恵まれた。

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2013年2月7日木曜日

節分の豆まき

 1週間ほど過ぎてしまったが、今年の節分の豆まきの様子をアップしておく。

 いま、娘は5歳過ぎ、息子はもうすぐ3歳だ。二人とも、怖いものが「怖いけれども、見たい」年頃だ。節分の鬼は、その典型である。
「鬼は怖いけど、豆まきはしたくて仕方がない」
という状態だ。大人が、わざわざジェットコースターに乗ったり、お化け屋敷に行ったりしたいのと似た心情なのだろう。
 まずは自分が作った鬼をかぶってポーズ。それぞれ、保育所で作ったものだ。まだまだ余裕たっぷりだ。


 まずはお母さんが鬼になる。とたんにへっぴり腰になる娘と、恐怖に立ちつくす息子。ただ、この時点では、まだ鬼に豆を投げる気力はあった。


 お母さんがお面を取って威嚇すると、逃げまどう息子。いままでに見せたことがないダッシュ力を発揮した。お母さんは素顔のほうが怖いってこと?… よい子たちは、決してそんなことは言ってはいけませんよ。


 ここで、お姉ちゃんが卑怯にも弟を生け贄に差し出した…。アカンやろ。しかし弟は、果敢にもウィザードに変身して、鬼に立ち向かおうとした。変身して鬼に対抗するとは、いいセンスだ(笑)。


 その後はお父さん(私のこと)が鬼になって、子どもたちは逃げまどったのだが、その様子はカメラに撮っていなかった。
 最後はみんなでお豆を食べておしまい。楽しかったね。


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2013年2月6日水曜日

書評 サイモン・シン『フェルマーの最終定理』(新潮文庫)

 数学の知識は一切不要。にもかかわらず、フェルマーの最終定理が解かれる過程が、圧倒的な迫力で伝わってくる。

 フェルマーの最終定理とは、17世紀の数学家ピエール・ド・フェルマーが残した命題である。フェルマーは
「私はこの命題の真に驚くべき証明をもっているが、余白が狭すぎるのでここに記すことはできない」
と書き残した。この命題自体は、中学校程度の数学で十分に理解できる。すなわち

nが3以上の自然数のとき、xn + yn = znとなる自然数 (x, y, z) の組み合わせはない(x = y = z = 0を除く)

というものである。
 一見、高校入試や中学入試に出てきてもおかしくないような問題のように見える。

 この命題はどうやら正しいらしい。なぜなら、どんな組み合わせを試しても、その式を満たすような自然数は見つからないからだ。ところが、この定理の証明に何人もの大数学者が挑んでも、解けそうで解けない。いつしかこの命題は、数学界の最大の謎の一つとなった。
 この数学界の大難問を、アンドリュー・ワイルズというイギリス人数学者が1995年に解き明かした。これは、たとえていうなら「邪馬台国の場所が確定した」とか、「人類が火星にたどり着いた」というレベルの話なのだ。

 そして、この証明の過程を、数学の素人であるわれわれにも分かるように著してくれたのが著者のシン氏である。シン氏は徹底的な取材と調査によって得た膨大な資料を、頭の中で整理し、分かりやすいかたちに再構築して読者に提示する。よほど深く理解していないと、このような作業はできないに違いない。
 本書の存在は以前から知っており、「いつか読まねば」と思っていたのだが、500ページ近い大作であり、内容も内容なので
「きっと難解で、途中で挫折してしまうんだろうな…」
と敬遠していた。しかしこれはまったくの誤りだった。しつこいようだが、数学の知識は一切不要。グイグイと読める。

 ワイルズが証明に取り組む過程と並行して、フェルマーの最終定理にまつわる数学の歴史も書かれている。これもまた興味深かった。証明の歴史には、日本の数学者が大きく貢献したことを本書で初めて知った。何だか嬉しくなってしまうのは私だけではないだろう。

 作り話では表現できない生々しさや臨場感が伝わってくる、珠玉のノンフィクション。




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【読書メモ】アンデシュ・ハンセン『スマホ脳』(新潮新書)

 2020年のベストセラーをようやく読んだ。もっと早く読んでおくべきだった…。   スマホがどれだけ脳をハックしているかを、エビデンスと人類進化の観点から裏付けて分かりやすく解説。これは説得力がある。   スマホを持っている人は、必ず読んでおくべきだ。とくに、子どもを持っている人...