2016年1月14日木曜日

【書評】岩堀修明『図解・内蔵の進化』(講談社ブルーバックス)

ホルモンと聞いて「肉」しか思い浮かべない人は、読まなくていいかも…



 人体の仕組みを解説した本はたくさんある。しかし本書は「進化」を軸に話を展開する点がユニークである。魚類やは虫類など、さらには植物と対比することにより、ヒトの内蔵の仕組みが分かりやすく解きほぐされる。

「あ、なるほど。だからこうなっているのか」
と腑に落ちることが多々あった。たとえば内分泌系。一般的には、動物の行動を支配しているのは神経系(脳)であると思われているが、われわれの行動、特に「気分」は内分泌系(ホルモン)によってコントロールされている。コーヒーや栄養ドリンクの市場の大きさがその証明である。

 内分泌系はそのように重要なのだが、ピンとこない人が多いだろう。ホルモンと聞いたら、てっちゃんやもつ鍋を想像する人がほとんどに違いない。
 その理由は、内分泌系を司る内臓が散在しているからなのだ。呼吸器系を担う心臓や肺、消化器系器官である胃や腸のように、まとまっていない。内分泌を司る器官は脳、甲状腺、膵臓など、さまざまな場所に散らばっているのだ。
 どうして、そうなっているのだろう? この疑問に答えてくれるのが本書。進化の過程を見ることにより、なぜこうなったのか(ならざるを得なかったのか)がよく理解できるのだ。

 もちろん本書では、内分泌系以外の内臓もきちんと説明されている。
 なぜヒトはこんな形をしているのか。その疑問に答えてくれる良書。

【目次】
第1章 内臓の基礎知識
第2章 呼吸器系の進化
第3章 消化器系の進化
第4章 泌尿器系の進化
第5章 生殖器系の進化
第6章 内分泌系の進化
第7章 昆虫類の内臓



図解・内臓の進化 [ 岩堀修明 ]
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価格:1,058円(税込、送料込)

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2016年1月13日水曜日

【書評】道尾秀介『向日葵の咲かない夏』(新潮文庫)

またやられた


 ストーリーは、おもにミチオという少年の一人称的視点から語られる。一人称で話を進め、あっと驚くどんでん返しで締めくくるのが道尾流。
「もう、その手には引っかからないぞ」
と意気込んだが、またも撃沈。道尾氏お得意の、文字媒体ならではのトリックが炸裂。参りました。

【粗筋】
 小学生のミチオが友人宅を訪ねたところ、その友人が首を吊っているのを発見。先生と警察を呼んで再び友人宅に向かったが、死体は消えていた…。友人は本当に自殺だったのか。誰が、何のために死体を隠したのか。そもそも友人は本当に死んだのだろうか…。3歳の妹と、蜘蛛に生まれ変わった友人とともに事件の謎を追うミチオ。
 最後に明らかになる、違和感の正体。またやられた。



向日葵の咲かない夏 [ 道尾秀介 ]
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2016年1月11日月曜日

【お父さんの週末料理】2016年1月9~11日~タラの季節~

 わが家では土曜、日曜の料理は主に父(私のこと)が担当している。そのメニューを絶賛(?)公開中。
 家族構成は父(40代前半)、母(年齢非公表)、娘(小2)、息子(年中組)の4人である。なお、朝ご飯は妻が早起きして作ってくれている。

 今週は3連休。妻と子どもたちは久々に動物園へ。

 1月9日(土) 
この日は今年最初のプール教室だった。

◆昼ご飯◆
 久しぶりにソースものが食べたくなり、焼きそばを作った。

<焼きそば>
 大人用は豆板醤で少しピリ辛に。
<コロッケ>
 久々に出ました、バロー名物18円コロッケ。
<コンソメスープ>
<サラダ>
<イカと里芋と大根の煮物>
 作りおきメニュー。定番のイカと里芋に、大根をプラスした。

焼きそばとコロッケ。写りが悪くてすみません

―評 価―
 焼きそばはおおむね好評だったが、娘は「辛い」とのコメント。普通のトンカツソースでも彼女にとっては辛いらしい。

◆晩ご飯◆
 息子が選んだ、今年最初の「本日の魚」はタラ。一匹を2枚に下ろしてもらい、2回に分けて食べた。

<蒸しタラのポン酢風味>
 白菜と昆布を敷き、その上に鱈の切り身を乗せて蒸し焼きに。ポン酢で食べた。
<コンソメスープ>
<サラダ>
<焼き芋>
 息子が「焼き芋(サツマイモのこと)が食べたい~」というので、サツマイモを購入。ご飯を炊かずに、これを炭水化物源にした。

―評 価―
 蒸しタラはそれなりに好評。以前に作ったときは全く不評だったのだが、そのときの記憶は消えていたようだ。
 焼き芋はレンジで調理したのだが、火が通りきらず、シャリシャリになってしまった。すみません。

 1月10日(日) 
昼食は、妻と子どもたちは動物園で、私は京都競馬場で食べた。ちょうど1年ぶりにライブの競馬を満喫。ありがとうございました。

◆晩ご飯◆
 トマト鍋に挑戦。

<トマト鍋>
 今週も「みんなのきょうの料理」のレシピ。トマトジュースは少なめにした。締めはパスタ。

―評 価―
 トマト鍋は思いのほか好評だった。酸味とコクがいい感じだ。特に娘は
「スープを捨てるのはもったいない~」
とお気に入りの様子。スープは残して翌日に再利用することになった。

 1月11日(月・祝) 
3連休最終日は家で過ごした。

◆昼ご飯◆
 昨日のトマト鍋のスープで、タラをアクアパッツァ風に仕上げた。

<タラのアクアパッツァ風>
 昨日の残りのスープに大根、ニンジン、シメジ、ブロッコリーを加え、霜降りにしたタラをさっと煮込んだ。
<タラのガーリックバターソテー>
 お正月のガーリックバターが残っていた。
<焼き芋>
 ご飯の代わり。
<サラダ>

タラのアクアパッツァ風とガーリックバターソテー

―評 価―
 アクアパッツァ風はプリプリで美味しかった。子どもたちも
「ゼリーみたいなところが美味しい」
と骨を上手に取りつつ完食。ソテーも好評。一匹分のタラを満喫した。

◆晩ご飯◆
 メインは牡蠣フライ。ついでに、お弁当用にひと口カツも作った。

<牡蠣フライ>
 
<サラダ>
<パン>
 今日はゴハンの代わりに食パン。
<イカと里芋と大根の煮物>
 作り置きがまだ残っていた。
<ひと口カツ>
 明日のお弁当用だが、たくさんできすぎたので少し食べた。

―評 価―
 牡蠣フライは、最初は温度が低すぎてベタッとなってしまった。2回目はそれなりの仕上がり。じつは、息子はカキがあまり好きではないのだが、黙って食べた。偉い。

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【予想の回顧】シンザン記念、フェアリーS、大和S、淀短距離S(2016)

 日曜はちょうど1年ぶりの現地観戦。やはりライブはいい。贅沢な時間を提供してくれた家族に感謝。この日のメインレースが「日刊スポーツ賞」だったため、日刊スポーツのテントが出ていた。

日刊スポーツのテント

 メインはシンザン記念。本命は◎ピースマインド。1番人気になるとは思わなかった。レースでは好発を切り、内の馬を先に行かせて番手に収まろうとしたが、我慢しきれずハナへ。ペースが落ち着きかけたところでシゲルノコギリザメが再び上がってきてハナを奪い返す。決してハイペースではなかったが、出入りの激しい展開になった。
 直線を向いたときにはいい手応えに見えたのだが、全く反応せず後退する一方で14着に惨敗。「揉まれたときにどうか」の不安が見事に当たってしまった。一つ上の着順(13着)のラルクにも同じことが言えるかもしれない。
 勝ったのは好位の直後につけていたロジクライ。前がやり合っているすぐ後ろで息を潜め、直線で一気に抜け出した。
 驚いたのは2着のジュエラー。直線を向いたときは、ほぼ最後方。そこから爆発的な末脚で2着に突っ込んだ。しかしこういう馬は、ある程度の位置につけると伸びないことが多い。次走は人気するだろうが、過信は禁物か。

 祝日の月曜は中山でフェアリーS。
 ◎コパノマリーンは中団につけたが、かなり行きたがっている。直線では外に斜行しておおいに迷惑をかけたが、5着に来たのは能力か。気性に問題があるのだろう。
 馬券はボックスで買っており、1番人気のビービーバレル(1着)と、前走は着順ほど負けていない内枠のダイワドレッサー(2着)を押さえており、首尾よく馬連をとった。
 今年の新方式のボックス買いが功を奏した。

 京都のメインは大和S。
 ◎スーサンジョイは1番人気。スタート後はしばらく様子を見ていたが、押さえられない手応えでハナに。楽なペースで直線を向き、人気のテーオーヘリオスを競り落としたときには楽勝と思ったのだが、そこから失速して、最後は少しヒヤッとしたが勝ちきった。
 馬券は2着のレッドアリオンを本線で買っており、馬連をとった。

 土曜の京都メインは淀短距離S。
 ◎ローレルベローチェは1番人気。人気するだろうとは思っていたが、思った以上の人気だ。レースでは好発を切り、注文通りハナへ。競りかけてくる馬もいず、楽な単騎逃げ。残り600 mで勝利を確信。手応えよく4コーナーを回ると、後続を振り切って見事に1着。
 2着争いはセカンドテーブル(買ってない)が粘るところにアースソニック(買っている)が襲いかかる。
「差せ~。頼む~」
という声に応えて、ハナ差でかわしたところがゴール。1-2番人気の決着で安くなったが、外れと当たりでは天地の差。

 今週は4戦3勝。トータルもプラスを計上した。正月早々、縁起がよいということにしておきたい。

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2016年1月10日日曜日

【予想と与太話】フェアリーS、大和S(2016)~この重賞は問題あり。馬券的には面白いけど~

 3日間開催最終日は中山でフェアリーSが、京都で大和Sが組まれてる。
 フェアリーSは、フルゲートの16頭中、15頭が賞金400万円。実質、500万条件戦である。
「たしか、どこかで同じことを書いたような」
と思っていたら、一昨年のこのレースだった
 年末に1200 mで行われていたのが、年始に移って1600 mに延長されたのが7年前。そして、その7年間の上位馬はクラシックでほとんど用事ナシ。今後にも結びついていないということだ。
 これはあまりにもひどい。施行時期、距離、もしくはその両方を再考する必要があるのではなかろうか。馬券としては面白いんだけど。

 レースにいってみたい。
 本命は◎コパノマリーン。前走は今回と同じ中山1600 mで、不利な8枠から完勝して人気に応えた。今回は内枠を引き、上昇ムード。揉まれたときにどうかだが、そこさえクリアできれば。
 推奨穴馬はレッドシルヴィ。これも前走は中山1600 mで不利な8枠。そこで牡馬相手に0.5秒差なら悪くない。

 阪神メインは大和S。こちらは3連勝中の4歳馬2頭が激突するという、オープン特別にしてはハイレベルな一戦か。
 本命は、その2頭のうちから◎スーサンジョイ。外枠から、芝を長く走って好位につけてほしい。

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2016年1月9日土曜日

【予想と与太話】シンザン記念(2016)~大当たりからはや7年~

 3日間開催中日の京都メインはシンザン記念。オルフェーヴルやジェンティルドンナがここをステップにクラシックで大活躍するなど、すっかり出世レースになった。調教技術の進歩もあり、寒い時期に一流馬が出走するようになってきたのだろう。この時期に賞金を確保し、余裕を持って3月、4月に向かうというのが現在の王道ローテーション。今年、この流れに乗るのはどの馬だろうか。

 記憶に残るシンザン記念は2009年。本命は12番人気のダブルウェッジ。前走は500万特別で2着に頑張ったのだが、距離が1200 mだったのでこの低評価だった。レースでは前々で2着に粘り、見事に期待に応えてくれた。ただ、馬券は思ったほどつかず、ちょっとガッカリだったのを覚えている。
 それからはや7年。再び大当たりといきたいところだ。

 レースにいってみたい。
 今年も大物候補が数頭見られる。その中から本命は◎ピースマインド。初戦はリオンディーズにはかなわなかったが、後のGI馬に0.2秒差。次走では2着を1.0秒ちぎって余裕の初勝利を飾った。京都の1600 mはディープ産駒の庭。ここを勝って春の主役に名乗りを上げてほしい。
 推奨穴馬は2頭。レインボーラインは2勝馬のわりに評価が低い。もう一頭はショウナンアヴィド。前走の勝ちっぷりが圧巻だった。

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2016年1月8日金曜日

【予想と与太話】淀短距離S(2016)~58.5 kgで楽勝した馬~

 急に寒くなったと思ったら、これで平年並みだそうだ。春が待ち遠しい。

 そんな3日間開催初日の京都メインは淀短距離ステークス。この名前だと距離も競馬場も変えられないので、ずっと京都1200 mで行われているレースだ。
 かつてはハンデ戦で、エイシンワシントンが58.5 kgの酷量を背負いながら、圧倒的人気に応えて逃げ切ったこともあった。懐かしい。

 レースにいってみたい。
 今年は10頭立ての少頭数となった。本命は◎ローレルベローチェ。芝に転向後、3戦2勝で現在2連勝中。芝の短距離で覚醒した。ゼロスは長い距離を使っていた馬なので、ローレルベローチェがハナを切ることになるだろう。すんなり行けると見た。
 推奨穴馬はコナブリュワーズ。京都1200 mは内枠が有利。

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【読書メモ】アンデシュ・ハンセン『スマホ脳』(新潮新書)

 2020年のベストセラーをようやく読んだ。もっと早く読んでおくべきだった…。   スマホがどれだけ脳をハックしているかを、エビデンスと人類進化の観点から裏付けて分かりやすく解説。これは説得力がある。   スマホを持っている人は、必ず読んでおくべきだ。とくに、子どもを持っている人...