2013年4月19日金曜日

2013福島牝馬S、錦S オレの予想を聞いてくれよ

 今週から京都・東京開催がスタート。前開催で記録的な大負けを喫した私としては、気分一新、巻き返しを図りたい。
 そんな京都の初日のメインは、錦S。錦とは、京都の有名な市場のことだ。魚屋、漬物屋、卵屋、乾物屋などが軒を連ねる、約400 mの長さのアーケード街である。
 私は、京都に一人暮らしをしていたころは、この市場に歩いて行けるところに住んでいたのだが、ついぞここで買い物したことはなかった。モノはよさそうなのだが、高いのだ。最近は観光客向けの店も多い。私も含め、近隣住民が日常の品を調達する場所ではない。
 しかし、錦市場は知っていても、錦ステークスというレースには記憶がない。「はて?」と思って調べてみると、昨年できたレースだった。JRAがなぜ昨年になって錦に関心を示したのかは、特別レース名解説を見ても分からなかった。何の気まぐれなのだろう。また。、錦Sの創設により、どのレースが消えてしまったのかも気になるところだ。

 予想は、重賞ということで福島をメインに。
 福島のメインは今年で10回目を迎える福島牝馬S。ローカルの牝馬限定のハンデ重賞。荒れないわけがない。事実、これまでの9回は、馬連万馬券が3回、50~100倍が3回、30~50倍が2回と荒れに荒れている。昨年、馬連1100円と初めて堅く収まった。
 今年も荒れそうなメンバー構成だ。半分は各上挑戦の馬なのではないか。
 ところが、本命は◎オールザットジャズ(なんでやねん)。本命サイドの馬だ。でも、昨年の覇者が54 kgで出てくるのだから、逆らう必要はないだろう。ヒモ穴に期待したい。
 推奨穴馬は多め。前走中山牝馬S組のアカンサスアラフネ。前に行けそうなサンシャインピュアブリーゼ

 錦Sは◎ショウナンラムジ。京都の開幕週は、前に行く馬を狙うに限る。

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2013年4月18日木曜日

書評 白河三兎『プールの底に眠る』(講談社ノベルズ)

 心に傷を負った少年と少女の恋物語。
 ある夏、「僕」は自殺を図ろうとしていた少女と出会う。「イルカ」「セミ」と呼び合うことにした「僕たち」は恋に落ちていく。その恋愛の様子を描いた一週間と、13年後に「僕」が留置所に入れられている様子が並行して描かれる。

 決して甘酸っぱいだけの恋愛小説ではない。「僕」の一人称を通して、傷を負った者どうしの心の交流が伝わってくる。とはいえ重苦しさは全くなく、「イルカ」と「セミ」のやりとりは軽妙でさえある。
 ここに「イルカ」と幼なじみの曲利という少女も加わり、三角関係が形成されるのだが、ドロドロ感はまったくない。
 この3人の立ち位置ややりとりは、どことなく村上春樹氏の小説の雰囲気を感じさせる。

 また、なぜ「僕」は留置場にいるのかをはじめとする謎があり、ミステリーの要素も付け加えている。
 さりげなく随所に伏線がちりばめられており、それが最後にはきちんと回収されるところも見事である。「おお、そういえば」と、前のページに戻ることが多々あった。
 結末もよかった。

 主題はひと夏の恋なのだが、ミステリーの要素も含むなど、単なる恋愛小説に留まらない作品。完成度が高い。



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2013年4月16日火曜日

競馬ブックweb 使用レポート

 今年の正月、週刊競馬ブックの新年号クロスワードで「競馬ブックweb2ヶ月間無料使用権」が当たった。使用期間が4月14日で終了したので、使った感想を書いておきたい。

 私はここ20年ほど、競馬ブック当日版(土・日)と週刊競馬ブックをほぼ毎週欠かさず買っている、競馬ブックのお得意様だ。
 ここ数年は、子供が生まれたりしたこともあり、家でI-PATで馬券を買い、テレビで観戦するというスタイルが定着。競馬場に行くのは、年に数回となってしまった。
「それなら、紙媒体ではなくてもよいのでは」
と考え、「当日版+週刊競馬ブック」を「競馬ブックweb」ですべて置き換えられないかと、試行錯誤してみた。

結論
 結論は以下の通り。

・「当日版」をやめるのは厳しい。
・「週刊競馬ブック」は、一部のコンテンツを読むのを諦めるなら、置き換え可能。

競馬ブックwebは当日版の代わりになるか
 「結論」でも書いたように、現時点では、代わりにはならない。
 競馬ブックwebでは、レースの馬柱が提供されている(競馬ブックでは「能力表」という呼び方をしているが、これはいわゆる「馬柱」のことだ。なぜ能力表などと呼ぶのか分からないが、本エントリーでは従来通り「馬柱」と書くことにする)。しかし、これがまったく使い物にならない。
 競馬ブックwebで提供される馬柱はHTMLベースのものなのだが、これがひどい。「印刷用」のページを印刷しても、枠がないので見づらくて仕方がない。肝心の馬名も見にくい。通算成績や、競馬場別の成績欄もない。こんなのは馬柱とは言えない。JRAの出馬表(無料)のほうがよほど有用だ。
 苦情が殺到したのか、競馬ブック社も馬柱のダメっぷりは承知しているらしく「今後、徐々にバージョンアップしていきます」とのこと。頼みまっせ。
 「当日版」と同じ馬柱もPDFで提供されているのだが、有料サービス。でも有料で馬柱をだけ手に入れるなら、最初から当日版を買えばよい。当日版が買えない人(離島、海外)にはよいサービスかも。

印刷の手間
 競馬ブックに限らずすべてのweb版競馬新聞に言えることなのだが、書き込みに難がある。したがって、どうしてもプリントアウトして使うことになるのだが、家庭用のインクジェットでレース分の馬柱をプリントするのはけっこうな手間だった。しかも家族に「うるさい」などと言われる始末。
 この点からも、当日版の価値は高い。

では、週刊競馬ブックの代わりにはなるのか
 一部のコンテンツを諦めるなら、代わりになる。
 具体的には、競馬ブックwebでは読み物系がかなり割愛されている。著作権の問題もあるのだろう。個人的には、毎週楽しみにしていた、金沢氏の「八方破れ」が読めなくなるのは悲しいが、予想に欠かせない情報というわけではない。
 レース結果、騎手のコメント、短評はウェブ版でも読める。次週の展望も、ほとんど載っている。予想に関する情報のみを必要としている人なら、競馬ブックwebで十分にまかなえる。

情報として不満な点
 週刊競馬ブックには必ず載っている、重賞レースの「傾向」と「勝ち馬一覧」。これが、web版(PDFで提供)では載っていたり、いなかったりするのだ。これは是非、全レース載せてほしい。

じゃあ、どうするのか
 結局、私は、当日版は従来通り土・日とも購入し、週刊競馬ブックを買うのをやめて、競馬ブックwebライトを申し込むことにした。競馬ブックwebライトは1カ月1050円だから、2週間で元が取れる。しばらくこれでやっていこうと思う。

当日版を買わなくてもよいのでは
 「馬柱だけが必要なら、競馬新聞を買わなくても、スポーツ紙で代用すればいいじゃん」という意見もあるだろう。確かにそうだ。最近は、スポーツ紙の馬柱も充実していて、専門紙とほぼ変わらない情報が載っている。
 しかし私にとって、専門紙は「前日に売っている」ところがありがたい。レースの前日に新聞を買い、印をつけて、おおかたの馬券を買っているのだ。当日に予想して馬券を買う時間があれば、スポーツ紙に乗り換えられるのだが、いまのライフスタイルでは、それはなかなか難しい。
 そんな事情で、前日に入手できる新聞が必要なのだ。予想はちょっとでよいから、ちゃんとした情報の載った廉価な馬柱が前日から売っていればいいのだが。誰か作ってもらえないだろうか。

馬券成績は?
 1カ月ほど当日版なしで競馬をしたのだが、その間の馬券の成績はそれほど悪くなかった。ところが、当日版を再び買い出してから、馬券成績が急降下。大スランプに落ち込んだ。
 情報があるからといって当たるわけではないようだ…。

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2013年4月14日日曜日

2013皐月賞、アンタレスS、中山GJ 予想の回顧

 土曜の阪神はアンタレスS。◎ホッコータルマエニホンピロアワーズを見る位置から。3コーナーから徐々に上がっていき、直線ではニホンピロとの一騎打ちに。これを外からねじ伏せて快勝。2 kgの斤量差のお陰もあるだろうが、強い勝ち方だった。
 もう一頭の軸○バーディバーディはハナではなく3番手から。直線では粘りがきかず、6着に終わった。やはりハナを切るほうがよさそうだ。
 馬券は2頭軸で買っていたため、ハズレ。

 中山GJは◎バアゼルリバーが後方のまま伸びず、6着に完敗。どこかで飛越に失敗でもしていたのだろうか。見せ場がなかった。
 勝ったブラックステアマウンテンは前走から一変の内容だった。イギリスの障害馬の底力を見せつけられた。

 日曜は皐月賞。
 ◎タマモベストプレイは中団の後方から。有力馬を見る位置取りでレースを進める。3コーナーから仕掛けて、カミノタサハラと併せ馬のかたちで差してきたが、5着まで。もうひと伸びが足りなかったが、健闘したと言えるのだろう。馬券はハズレ。
 勝ったロゴタイプは中団のインから、直線は馬場の半ばに持ち出して突き抜けた。お手本のような競馬で優勝。次走のダービーは距離との戦いになりそうだ。
 結果は、1~4着に1~4番人気が人気順に入り、堅く収まった。荒れるという前提で予想したのだが、その前提が間違っていたのだからトホホである。皐月賞は、本命サイドのレースに変わってきているようだ。

 ちょっと早いが、ダービーの展望を。
 ロゴタイプは上にも書いたように、距離との戦いになりそう。とはいえ3歳のこの時期なら、こなせてもおかしくない。
 エピファネイアコディーノも、折り合いに難があり、距離延長歓迎のタイプではなさそうだ。
 そうすると浮上するのが4着のカミノタサハラか。上位馬では唯一この馬だけが、距離が伸びてよさそうだ。といっても、まだ2000 mまでしか走ったことがないのだから、いざ走ってみると「アレレ」ということもありそう。
 誤算だったのがレッドルーラー。皐月賞でも、最後まで本命にするかどうか迷った馬で、ダービーでは是非狙いたいと思っていたのだが、皐月賞で最下位に終わってしまった。なんぼ何でも、皐月賞最下位からの巻き返しはないだろう。
 現時点で本命候補を挙げるならカミノタサハラだが、別路線組にもチャンスがありそうだ。

【追記】
 レッドルーラーはレース中に故障していたらしい。

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2013年4月13日土曜日

2013皐月賞 オレの予想を聞いてくれよ

 今週は牡馬クラシック第一弾、皐月賞。ここ何年か、馬券が当たった記憶がない。アグネスタキオンが勝ったときに当たったのは覚えている(何年前の話やねん…)が、それ以降、的中の記憶がないのだ。
 ヴィクトリーを見事に本命に抜擢したときも、2着馬が抜けてハズレ。昨年も、迷ったあげくにゴールドシップを本命にせず、ハズレ。どうも相性が悪い。
 それに加えて、ここ3週間ほど、馬券の調子がさっぱりである。今開催の収支は、30%台という超低空飛行。
 そんな低空飛行オヤジの予想を公開する意味があるのかどうか、われながら疑問だが、「こいつと同じ本命は避ける」という使い道もあるかもしれない。

 さて皐月賞。かなり荒れるイメージなのだが、意外にも、ここ3年は馬連が1200円台。堅い決着が続いている。この流れが続くと見るか、そろそろまた荒れると見るか、難しいところだ。
 私は後者と見て、穴っぽいところを抜擢する。

 このレースは、トライアルで権利を獲った馬がかなり優勢である。その中から、本命は◎タマモベストプレイ。まだ4着以下になったことのない堅実派で、前走、前々走と1800 mの重賞で1、2着。人気の盲点になっている。距離延長が心配されているが、中山の2000 mならこなせないか。
 推奨穴馬も、トライアルで権利を捕ったのにさっぱり人気のないミヤジタイガクラウンレガーロ

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2013年4月12日金曜日

2013アンタレスS、中山GJ オレの予想を聞いてくれよ

 明日の皐月賞で、阪神・中山開催も終了。その前日は阪神でアンタレスS、中山で中山グランドジャンプが行われる。

 アンタレスとは星の名前で、サソリ座の中でキラリと輝く一等星だ。赤く輝く、インパクトの強い星である。
 グーグル先生に、より詳しく聞いてみると…太陽の600~800倍もある大きな星で、めちゃめちゃ明るいそうだ(だから赤く見えるのか)。また、非常に珍しい実視伴星(目で伴星が見える星)とのこと。天文観測では人気者のようだ。
 ところで、アンタレスと聞くと「あんたバカよね~おバカさんよね~」という歌が思い浮かぶのは私だけだろうか(何の歌だっけ?)。

 星の話はこれくらいにして、レースにいってみたい。
 昨年、京都から阪神に移ってきて今年で2回目。この手の番組変更には、もう頭がついていかない。
 本命は◎ホッコータルマエ。ダートでは、3歳冬から4歳春頃の馬は古馬の壁にぶち当たることが多いが、この馬はそんな壁も感じさせず、一線級の馬と常に接戦を演じている。前走、前々走と交流重賞を圧勝し、さらに力をつけた印象。GI馬がいるが、2 kgの差があれば逆転可能。
 相手本線は、○バーディバーディ。前残りに期待。
 推奨穴馬はグラッツィア。いつも差のない競馬をする堅実派だ。

 中山GJは◎バアゼルリバー。昨年暮れの中山大障害の2着馬だ。1着馬がリタイヤで不在なら、順番が回ってこないか。

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2013年4月8日月曜日

書評 新田次郎『孤高の人 上・下』(新潮文庫)

 こんな山男が本当にいたのか。
 昭和初期、第二次大戦間近の日本に、当時の常識を覆す山男がいた。その名を加藤文太郎。パーティを組んで登山をするのが常識だった時代に、単独行で数々の冬山を制覇したスーパー登山家を描いた作品だ。

 しかし本作品を読んでいると、このスーパー登山家が、普通の人に見えてくる。普通の人が、どんどん山にのめりこんでいくうちに、いつの間にか注目を集める登山家になってしまうのだ。
「僕、そんな大したことはしてないんですけど」
という、加藤のつぶやきが聞こえてくる。
 大人物になってしまった普通の人。このプレッシャーに押しつぶされる人は、いまでもたくさんいる。そういう人たちの心の動きが伝わってくる作品だ。

 また、加藤の残した功績はもう一つある。それは、当時、セレブの趣味だった登山を、庶民、とくにサラリーマンへと広げたことだ。
 加藤はサラリーマンであり、仕事はきちんとこなしつつ、有休を使って登山を行っていた。これは当時としては珍しいことであり、登山の普及に大いに貢献したのだそうだ。

 しかし山男たちは、どうして山に登るのだろう。
「それは、そこに山があるからだ」
という、有名な台詞では説明がつかない何かがあるにちがいない。その「何か」が少し見えた気がした。



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【読書メモ】アンデシュ・ハンセン『スマホ脳』(新潮新書)

 2020年のベストセラーをようやく読んだ。もっと早く読んでおくべきだった…。   スマホがどれだけ脳をハックしているかを、エビデンスと人類進化の観点から裏付けて分かりやすく解説。これは説得力がある。   スマホを持っている人は、必ず読んでおくべきだ。とくに、子どもを持っている人...