2016年7月5日火曜日

【映画評】『ジュラシック・ワールド』(2015)

分かっていても、ドキドキ・ハラハラ



 ご存じ『ジュラシック・パーク』三部作の続編、というか新編。ストーリーはあってないようなもの。凶暴な恐竜が檻から逃げ出して人間を襲うというパニック映画だ。
 パニック映画のストーリーは単純であればあるほどよい。恐竜が襲い、人間が逃げる。これで十分だ。この単純さを支えるのは圧巻の映像。誰が作り物(CG)だと思うだろうか。さまざまな恐竜たちが走り、飛び、食らう。
 本作のキモは、主役の恐竜が「かつて実在していた恐竜ではない」こと。遺伝子工学の発達により、T・レックスの遺伝子にさまざまな恐竜や他の動物の遺伝子をミックスさせ、より凶暴でどう猛な恐竜が作り出されたのだ。したがって「考えられないくらい知能が高い」という設定もOKなのである。
 もちろん『ジュラシック・パーク』で大活躍(?)したラプトルたちも登場。本作でも重要な役割を演じている。

 しかし(好みもあるだろうが)私は人を襲う恐竜は、でかい奴(ティラノとか)よりも小さい奴(ラプトルとか)のほうがよりスリルを感じる。次回作では、ぜひ遺伝子改変ラプトルを主役にしてもらいたい。

 夜のトイレが怖くなるので、寝る前にちゃんと済ませておくことを忘れないように。




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【書評】東野圭吾『分身』(集英社文庫)

突然、自分にうり二つの人間が現れたら



 1993年刊行の医療ミステリー。「突然、自分にうり二つの人間が現れたら」という大胆な設定のもと、「もうすぐ実現されそうな架空の医療技術」を軸に展開される。この「もうすぐ実現されそうな」というところが東野氏のうまいところ。架空の技術が違和感なくストーリーの柱となる。
 東野氏のお得意のパターンと分かっていても、息をつかせぬ筆力に、あれよあれよと読了。血のつながり、すなわち遺伝子の継承とは何かを鋭くえぐった一冊。

《あらすじ》
 自分にうり二つの少女が突然現れた。一人は大学教授の娘、もう一人は母と二人暮らしの少女。彼女たちは、何かの事情で別々に育てられた双子なのだろうか。自らの出生の謎を追う、二人の少女。いったい二人の身には何が起きたのか。
 親子とは何か、人はどこまで命を操作して許されるのか、医療技術の進歩は何を生み出すのか。さまざまな問題を喚起する、医療ミステリー。




分身 [ 東野圭吾 ]
価格:750円(税込、送料無料)

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2016年7月3日日曜日

【中央競馬予想の回顧】CBC賞、ラジオNIKKEI賞、豊明S(2016)

 今週はCBC賞。
 ◎エイシンブルズアイは抜けた1番人気。4、5番手でレースを進め、いざ直線へ。しかしまったく手応えがなく、ばったり止まって9着。人気の馬を本命にしてこの結果だと、へこみますなあ…。
 勝ったのはレッドファルクス。後方一気で突き抜けた。いまどき珍しい、芝・ダート兼用の馬だ。
 馬券は2着のラヴァーズポイントを押さえておらず、ハズレ。

 福島ではラジオNIKKEI賞。
 ◎ゼーヴィントスマートオーディンを抑えて1番人気。レースでは中団から、枠なりに内を突いてズバッと抜け出し、1馬身1/4差の完勝。秋が楽しみだ。
 馬券は2着のダイワドレッサーを押さえており、馬連をとった。35倍つけば御の字。

 土曜は豊明S。
 ◎グァンチャーレは4、5番手からしぶとく伸びて前を追ったが、逃げたタガノエスプレッソを捉まえられず、2着まで。1着の馬に流れが向いた。
 馬券はタガノエスプレッソを押さえておらず、ハズレ。

 今週は3戦1勝で、他のレースを含めても、当たったのはラジオNIKKEI賞だけだったのだが、そこそこついてくれたお陰で、チョロ負けで済んだ。

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2016年7月2日土曜日

【中央競馬予想と与太話】CBC賞、ラジオNIKKEI賞(2016)~CBCってどんな局?~

 今週は中京でCBC賞が、福島でラジオNIKKEI賞が組まれている。
 CBC賞についてはある程度の知識はあるのだが、そういえばその名前の由来であるCBCについてはあまり知らない。テレビ局なのか、ラジオ局なのかも知らないありさまだ。というわけで、ちょっと調べてみた。
 CBCの名前は中部日本Broad Castの頭文字をとったもので、テレビとラジオの両方をもつ、TBS系列の放送局なのだそうだ。重賞のレース名になっているくらいだから、きっと競馬中継を放送しているのだと思ったら、ラジオでちょろっと中継しているだけ。なぜ重賞に抜擢されているのかは、よく分からなかった。昔はがっつり中継していたのかもしれない。

 レースにいってみたい。
 格上挑戦の馬がちらほら見えるように、ぶっちゃけ、レベルはそれほど高くなさそう。それなら人気でも◎エイシンブルズアイには逆らえない。重賞勝ち、GI入着の実績は1枚も2枚も上。ハンデも57 kg止まりなら何とかしてくれるだろう。
 推奨穴馬は2頭。前々走以外はそれほど負けていないメイショウライナーと、オープン昇級後も差のない競馬を続けているラインスピリット

 ラジオNIKKEI賞は◎ゼーヴィント。54 kgは恵まれた。

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2016年7月1日金曜日

【中央競馬予想と与太話】豊明ステークス(2016)~夏の2歳単勝~

 今週から中京と福島が開幕。本格的な夏競馬の季節がやってきた。
 新馬戦の開始と同時に地味に行われているのが「夏の2歳単勝」。2歳戦の単勝の払い戻しを5%アップさせるというものだ。単勝が的中したら、その後もその馬を追いかけてもらおうという意図だろう。たしかに単勝が当たると続けて応援したくなる。
 また私は「払い戻し率のアップに勝るファンサービスはない」派なので、この手のキャンペーンは大歓迎だ。張り切って恩恵にあずかりたいが、今のところまだほとんど当たっていない…。



 そんな中京の土曜メインは豊明S。妻の実家が豊明に近いので、親近感がわくレースだ。親近感を的中につなげたいところ。
 芝1600 mの準オープン戦。この時期のこのクラスは降級馬が強い。このレースも例に漏れず降級馬が人気を集めそうだ。
 本命は◎グァンチャーレ。降級初戦の前走は少し不甲斐なかったが、もともと走るときとそうでないときがはっきりしている馬。今回は走る番だと期待したい。シンザン記念勝ちの1600 mはベストの距離。巻き返す。
 少頭数でもあり、推奨穴馬はナシ。人気どころで収まりそう。

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2016年6月28日火曜日

【お父さんの週末料理】2016年6月25・26日~トマト三昧~

 わが家では土曜、日曜の料理は主に父(私のこと)が担当している。そのメニューを絶賛(?)公開中。
 家族構成は父(40代半ば)、母(年齢非公表)、娘(小3)、息子(年長組)の4人である。


 6月25日(土) 
トマトを箱買いした。

◆昼ご飯◆
 この日は家族4人で買い物に。選んだ「今週の魚」はイワシ。きれいに開かれたイワシが美味しそうで、しかも安い。昼と夜で9枚を食べた。昼はネギ味噌焼きにした。息子は小骨にやや苦戦し、妻と娘はネギ味噌がいまいち口に合わなかったようだ。
 タマネギとジャガイモがたくさんあったので、久しぶりにテキポタを作った。テキポタは「テキトーポタージュ」の略。ポタージュとほぼ同じ作り方なのだが、最後にミキサーにかけずにお玉でつぶす。食感が残って、これはこれで美味しい。息子はたいそう気に入ったらしく、舐めるように食べた、ではなく本当に食器を舐めていた。気に入ってくれたのは嬉しいんだけど、その食べ方はイカンやろ…。
 他はサラダ、カツオたたき、白ご飯。

カツオたたき。旬で美味しい

◆晩ご飯◆
 イワシの残りは、素揚げしてトマトソースをかけた。素揚げにすると小骨も気にならないようで、美味しく完食。
 箱買いしたトマトは、トマトカップグラタンに。トマトをくりぬいた果肉は少し煮詰めて水分を飛ばし、ご飯と混ぜる。そこに炒めたタマネギと溶けるチーズを加えて、トマトに詰める。それをオーブントースターでグリルした。子どもたちは大喜びで「グー×3」の超高評価。頑張って果肉をほじりすぎたのか、トマトが崩れてしまったのはご愛敬。また作ろう。
 他はサラダ、スープ、カツオたたき。

トマトカップグラタン。異例の高評価

イワシのトマトソースとグラタン

 6月26日(日) 

◆昼ご飯◆
 息子が骨付き肉が好きだというので、スペアリブの煮物を作った。今週も「みんなのきょうの料理」のメニュー。「こんなにニンニクを入れていいの?」と思ってしまうが大丈夫。息子は気に入ったのだが、娘は
「レバー(苦手です)と同じ味がする~」
と難色を示した。確かに少し臭みがあったかもしれない。安い肉を使うときは、最初に水から茹でてアクをとるほうがよいかも。
 炭水化物はぶっかけトマトそば。これも「みんなのきょうの料理」のメニュー。麺好きの子どもたちにはもちろん大好評で、ほとんど噛まずに瞬殺。ただ、つゆの量がちょっと多すぎるような。
 他はサラダ、和風スープ。

みんなのきょうの料理 スペアリブのうま煮

みんなのきょうの料理 ぶっかけトマトそば

スペアリブのうま煮とぶっかけトマトそば

◆晩ご飯◆
 メインは鶏の唐揚げ。市販のから揚げの素を使った。もちろん好評。多めに作ったのだが、息子がバカ食いして弁当分しか残らなかった。だんだん、リアル肉食になってきているようだ。
 炭水化物はざるラーメン。たまには「ノーお米デイ」もいいだろう。
 他はサラダ、和風スープ、昼の残りのスペアリブ。

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2016年6月26日日曜日

【書評】東野圭吾『おれは非情勤』(集英社文庫)

知ってビックリ。小学生に向けて書かれた短編集


2003年刊行の短編集。小学校の非常勤教師が、小学生たちの絡むさまざまな事件を解決する短編が六つと、それとは別の、小学生が主人公のミステリーが2編、収められている。
 いまどきの(といっても10年以上前だが)小学生の様子が描かれる。陰湿で狡猾で生意気な現代の小学生たち。とはいえ、そこはやはり小学生。その本質は、今も昔もそれほど変わらないのかもしれない。そのあたりの雰囲気がうまく描かれている。
 そんな、いまどきの小学校で起きる殺人や自殺未遂などの事件。それをクールな非常勤(非情勤)教師が解決していく。容赦ないようでいて、実はそうでもないような、これもいまどきと言ってよい非常勤教師がいい味を出している。もちろんミステリーとしてもちゃんと閉じている。東野小説、ぬかりなしである。

 巻末の「解説」を読んで驚いたのだが、これらの短編は、何と小学生向けに書かれたものなのだそうだ。言われてみれば、各話のオチはとても明快で分かりやすい。途中のストーリーも回りくどくない。
 では単純なのかと言えば、そうではないところが東野小説。言われるまで子ども向けとは気づかないほどの、クオリティの高さを保っている。さすがだ。




おれは非情勤 [ 東野圭吾 ]
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【読書メモ】アンデシュ・ハンセン『スマホ脳』(新潮新書)

 2020年のベストセラーをようやく読んだ。もっと早く読んでおくべきだった…。   スマホがどれだけ脳をハックしているかを、エビデンスと人類進化の観点から裏付けて分かりやすく解説。これは説得力がある。   スマホを持っている人は、必ず読んでおくべきだ。とくに、子どもを持っている人...