2016年11月2日水曜日

【書評】小川一水『天冥の標I メニー・メニー・シープ 上・下』(ハヤカワ文庫JA)

小川氏の気合いが感じられる一冊


 小川一水氏による、長編大河SFシリーズの最初の一話。全十話で完結予定で、現在は第九話まで出版されている。完結してから一気に読もうと思っていたのだが、我慢しきれず読み始めてしまった。

 前半はやや退屈だったのだが、物語が動き始めると、そこからは一気呵成に最後まで一直線。そしてラストシーンには唖然呆然。小川氏の気合いを見て取った。
「これから、やりまっせ」
という、読者への宣言なのだろう。
 多くの謎が残されているが、最初の一話なのだから当たり前。これらの伏線がどのように回収されていくのか、小川氏の腕の見せ所だ。

 さっそく第二話を買って読み始めてしまった。やばい…。

【あらすじ】
 時は29世紀初頭。地球から遠く離れた植民星では、若き統治者がすべての資源を握って独裁体制を築いていた。ついに人々は立ち上がり、革命を志す。そこにアンドロイドである《恋人たち(ラバーズ)》、原住生物の《石工(メイスン)》、謎の生物である《咀嚼忍(フェロシアン)》などが絡み、いかにもSF的な多彩なキャラクターが物語を彩る。敵(統治者)側の面々も個性的で、いい味を出している。
 果たして革命は成功するのか。そして、この星には何が隠されているのか。大河小説の冒頭を飾るにふさわしい、壮大なストーリー。

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2016年11月1日火曜日

娘のピアノの発表会【小学3年生、ピアノ歴2年半】

 先日、小3の娘のピアノの発表会があった。小学校に入学してすぐに習い始めたので、ピアノ歴は約2年半だ。
 楽譜がある程度読めるようになるまで、最初の半年ほどはたいへんだった。母親(ピアノ経験者)の鬼レッスンに、涙を流しながら練習していたものだ。それがいまや「お父さん、なんで楽譜読めへんの?」と、読めずに涙していた頃のことなど、すっかり忘れている。練習の成果だねえ。
 最初の半年を乗り越えた後は、自ら練習するようになった。親が言わなくても、ちゃんとピアノに向かって練習している(時間は短いけど)。偉い。ピアノに限らず、地道に練習できることは大きな才能だ。
 そんな感じで当日に。おばあちゃんに買ってもらった発表会用の洋服を着て、準備万端だ。

左胸のお花がポイント

 今年の曲目はショパンのワルツ19番・イ長調。右手が流れるように動くかどうかがポイントだ。半年ほど前から練習を始めたのだが、なかなか流れるようにはいかない。
「でお毎日練習してるし、いずれなんとかなるやろ」
と親も子も油断していたら、いつの間にか夏休みが終わって10月になっていた。
「あと1カ月で大丈夫なのだろうか…」
と不安になってくると練習にも身が入るのか、最後の1カ月でずいぶん上手になり、本番もいい感じで演奏できた。

ショパンを上手に弾いた

 後で調べてみると、この曲はショパン入門としてお勧めの一曲だそうだ。親のひいき目かもしれないが、同じ年頃の子が弾く曲よりも、少し難しいように思った。ピアノを始めてから2年半。しっかり練習して、よくショパンまでたどり着いた。
 練習熱心な娘が来年はどのような曲を聴かせてくれるのか、今から楽しみだ。

 そして今年は、母親との連弾にも挑戦した。「海を見たくま~ピアノ連弾とお話~」という、ピアノの連弾とお話の朗読を組み合わせた、物語風の構成になっている。
 妻と娘は、そのトリを担当。どちらかというと妻のほうが練習不足で心配していたのだが、本番は無難にまとめて最後を締めた。

連弾も無事に成功

 妻も娘もお疲れ様でした。二曲ともなかなかいい感じだったと思う。ただ、来年も連弾に出るなら、もう少し早くから熱心に練習するほうがよいかもね(笑)。

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2016年10月31日月曜日

比良げんき村に行ってきた【小3の娘と年長組の息子】

 10月の3連休に「せっかくやし、どっか行こうか」と子どもたちに行きたいところを聞くと、佐川美術館の三蔵法師展よりもげんき村のほうがよいという。文化的な血は流れていないようだが、体を動かすのもよいことだ。

 というわけで、天気の良さそうな3連休最終日にげんき村へ。げんき村近くの坂道で野生のサルが井戸端会議(?)をしていたのにはビックリ。息子が
「襲ってきたりしいひん?」
とビビっていた(笑)。
 村に到着すると、今までにない人気ぶり。正月に行ったときはほぼ貸し切り状態春に行ったときも空いていたのだが、今回はかなりの来村者だった。テレビか何かで紹介されたのだろうか。

 子どもたちは到着するやいなや、ハイテンションで駆け出していった。娘はロープ登りへ。かなりの高さがあり見ているほうは怖いが、登っている本人はへっちゃら。

ロープ登り。見ているほうは、かなり怖い

 息子も挑戦したが、地上2 mで「こわい~」とギブアップ。高所恐怖症の父の血を引いてしまったのかもしれない…。

父親に似てしまったのか…

 息子は、いつもは真っ先にロング滑り台に向かうのに、この日はなかなか行こうとしない。「お姉ちゃん、行こうよ~」と姉を誘っている。息子が「お姉ちゃん」と呼ぶときは、何かお願い事があるときだ(笑)。どうやら息子は母親の「もしかしたら、さっきのサルが滑り台にいるかもしれんで」という冗談を真に受けて本気で怖がってしまったらしい。よほどサルが怖いようだ。姉についてきてもらい、サルがいないことが分かると安心したそうだ(笑)。

サルはいなかったようだ(笑)

 その後もトランポリンやターザンライダーなどを楽しんだ。最後は息子が疲れたのか「足を打って痛い。もうげんき村には来ない」とすねてしまったので、それを機に帰った。

トランポリン

ターザンライダー

 昔と違い、今の子たちは全力で体を動かす機会が少ないので、こういう施設は貴重ありがたい。また行こう。

 その後はピエリで昼食。ソファーを買うことも目的だったのだが、夫婦の意見が合わず、この日は買えなかった…。

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【お父さんの週末料理】2016年10月29・30日~タチウオが美味しかった~

 わが家では土曜、日曜の料理は主に父(私のこと)が担当している。そのメニューを絶賛(?)公開中。
 家族構成は父(40代半ば)、母(年齢非公表)、娘(小3)、息子(年長組)の4人である。

 先週は私が出張だった。今週もいろいろ予定があり、土・日とも晩ご飯だけ作った。

 10月29日(土) 
昼は小学校のお祭りがあったので、別々に食べた。

◆晩ご飯◆
 晩ご飯のメインはチキンソテー。妻と娘がピアノ発表会のリハーサルで遅くなったので、みんなお腹が減っており、モリモリ完食した。
 他はサラダ、スープ、焼きうどん。野菜が高いのでサラダはしょぼめ。

 10月30日(日) 
昼はピアノ発表会で外食。

◆晩ご飯◆
 晩ご飯のメインはタチウオ。1匹298円とお買い得だったので、2匹を買って1匹を塩焼きに、1匹を刺身にした。塩焼き、刺身とも好評。刺身はいつものごとくご飯にのっけて海鮮丼に。おばあちゃんからもらったイクラも乗せて、豪華な丼になった。特製タレをかけて、飲み物のように完食。
 他はサラダ、スープ、卵入りメカブ。メカブに生卵を加えると、食いつきが3ランクアップする。

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2016年10月30日日曜日

【中央競馬予想の回顧】天皇賞・秋、スワンS、アルテミスS(2016)

 今週は天皇賞。
 ◎モーリスはスタートで挟まれかけたが何とか蓋をされずに好位へ。結果的には、この時点で「勝負あった」だった。外を回して前に取りついたところで直線へ。最後は馬場の真ん中をグイッと抜け出して1馬身半差の完勝。普通に走ればこんなもんだろう。
 馬券は外枠を切っていたため、2着のリアルスティール、3着のステファノスを買っておらず、ハズレ…。

 土曜は京都でスワンS。
 ◎ダンスディレクターは中団から外に出して直線へ。前も開いて、あとは弾けるだけだったのだが、最後はさらに外の2頭にかわされ、逃げ馬も捉えられず、4着まで。流れは向いたと思うのだが…。
 馬券は1着のサトノアラジンは買っていたが、2着のサトノルパンのほうは抑えておらず、ハズレ。サトノ丼とは…。

 東京ではアルテミスS。
 ◎シグルーンは2番手。思ったよりも前の位置取りだ。逃げ馬をかわして、アピールバイオと併せ馬の形で抜け出したが、最後は外の2頭に差されて3着。よく頑張ったが、前の2頭とは3馬身半差。現状での力の差か。
 1、2着は、人気通りリスグラシューフローレスマジック。結果的には、この2頭の決め脚が抜けていた。

 今週は3戦全敗。他もサッパリで散々だった…。

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2016年10月29日土曜日

【中央競馬予想と与太話】天皇賞・秋(2016)~ジンクスというよりも呪い~

 今週は天皇賞・秋。
 今年はエイシンヒカリが人気を集めていることもあり、
「天皇賞・秋の逃げ切りは、29年前のニッポーテイオー以来、出ていない」
という事実が注目を集めている。
 その間、プレクラスニーが逃げて1着になっているのだが、これはメジロマックイーンの失格による繰り上がりだった。また、このジンクスを破るのは確実と思われたサイレンススズカが4コーナーで故障を発生したこともあった。リグレーフィールドのヤギほどではないが、ほとんど呪いのレベルである。エイシンヒカリはこのジンクスを打ち破ることができるだろうか。

 レースにいってみたい。
 前振りとは関係なく、本命は◎モーリス。意外にも、前日の昼の時点では2番人気だ。海外GI二つを含む7連勝を飾ったときは、もう負けることはないだろうと思ったのだが、安田記念に無理して出走して2着になってミソがついたのか、続く札幌記念でも僚馬の逃げ切りを許してしまった。ちょっと歯車が狂ってしまったようにも感じるが、地力は2枚も3枚も上。2000 mも問題ないとなれば、きっちり勝ってくれるだろう。
 推奨穴馬はサトノクラウン。実力は確か。立ち直っていれば。

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2016年10月28日金曜日

【中央競馬予想と与太話】スワンS、アルテミスS(2016)~池の正体は~

 来週から11月に入り、秋の京都・東京開催も今週で半分がおしまい。早いものだ。
 そんな土曜の京都メインはスワンステークス、東京メインはアルテミスステークスである。
 レース名のスワンは京都競馬場内の池にスワン(白鳥)がいるところから来たものである。ところで、なぜこのような池が馬場の中にあるのだろうか。これがなければ障害コースをタスキにできるし、ファミリーゾーンをもってくることもできるのに(いまは4コーナーはずれの不便な場所にある)。
「池はなくてもよいのでは?…」
と思って調べてみると、これは以前に存在した巨椋池の名残だという。かつてこのあたりは、大きな池(というよりも湖)だったのだそうだ。Wikipediaによると
「最終的には1933年(昭和8年)から1941年(昭和16年)にかけて行われた干拓事業によって農地に姿を変えた」
とあるように、わりと最近まで大きな池だったそうだ。このような巨大な池が伏見にあったとは知りませなんだ。
 巨椋池の名残とあっては、馬場の中に池があるのも仕方がないということにしておきたい。

 レースにいってみたい。
 フルゲートの18頭が勢揃い。本番のマイルCSとの結びつきが薄いレースだが、昨年、一昨年とフィエロがここをステップに本番で2着に入った。今年はどうだろうか。
 本命は◎ダンスディレクター。前走、前々走と掲示板を外しているが、大きくは負けていないし、展開にも恵まれなかった。5-3-0-0と京都は得意で、1400 mも最適距離。ベストと言える舞台で巻き返す。
 推奨穴馬は同枠のブラヴィッシモ。まだ伸びる器。

 アルテミスSは◎シグルーンが本命。切れ味非凡。

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【読書メモ】アンデシュ・ハンセン『スマホ脳』(新潮新書)

 2020年のベストセラーをようやく読んだ。もっと早く読んでおくべきだった…。   スマホがどれだけ脳をハックしているかを、エビデンスと人類進化の観点から裏付けて分かりやすく解説。これは説得力がある。   スマホを持っている人は、必ず読んでおくべきだ。とくに、子どもを持っている人...