2019年10月29日火曜日

【読書メモ】泡坂妻夫『湖底のまつり』(角川書店)

 ダム建設に伴い、湖底に沈んでしまう村で殺人事件が起きた。章ごとに一人称が入れ替わり、4人の視点からストーリーが語られる。
 ある女性の手記から、動機や犯人は明らかなように思われるが、何か釈然としないのは、事件を追う刑事も読者も同じ。しかし、あっと驚くどんでん返しで、すべての謎がピタリと収まる。いつもながら見事なオチだ。

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2019年10月27日日曜日

【中央競馬予想の回顧】天皇賞・秋、スワンS、アルテミスS(2019)

 今週は天皇賞・秋。
 ◎アエロリットは注文通り、ハナへ。スティッツフェリオに少しつつかれかけたが、マイペースの逃げに持ち込んだ。そのまま直線を向き、坂下まで粘ったが、外から各馬が殺到。外に注目が集まったところに内を切り裂いて一気に伸びたのがアーモンドアイ。2着争いを尻目に、3馬身差の独走。強かった。休み明けのほうが、むしろよいのかもしれない。
 アエロリットはいったん馬群に飲み込まれたように見えたが、驚異の粘りを見せて差し返している。最後は内外離れてダノンプレミアムと2着争い。結果はクビ差まで盛り返したが、3着まで。よく頑張ったが、惜しかった。
 馬券は馬連で買っていたので、ハズレ。

 土曜はスワンS。
 ◎グァンチャーレは中団から外に出して直線を向いたが、それほど伸びず、5着まで。よい位置にいたが、切れ味勝負では分が悪かった。
 勝ったのはダイアトニック。最速の上がりで差しきった。本番が楽しみだ。

 東京ではアルテミスS。
 ◎ビッククインバイオはスッとハナへ立ち、スローに落とす。いい感じだ。直線を向き、残り200 mまで先頭をキープ。
「よし、そのまま」
と声が出たところで、2頭が外を抜けていった。しかし、余裕をもって3着をキープ。よく頑張った。
 1、2着は1、2番人気のリアアメリアサンクテュエール。この2頭の切れ味が抜けていた。
 馬券はワイドで買っていたので、1-2、1-3着の組合せが的中。しかし、相手が1、2番人気ではトントン。

 今週は3戦1勝。その1勝もトントンで他もイマイチではトータルはマイナス。今開催もダメダメだった…。

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2019年10月26日土曜日

【中央競馬予想と与太話】天皇賞・秋(2019)~ちょうど20年前の勝ち馬は~

 今週は天皇賞・秋。今回で160回目の節目を迎える。といっても160年前から行われているわけではなく、春と秋を1回ずつカウントするので、天皇賞・秋としては80回目というわけだ。それでも80年間行われているのだから、十分すごい。今年の天皇賞・春は4月28日だったため、ギリギリで平成。今回が令和初の天皇賞となる。

 キリ番つながりで、ちょうど20年前、第120回の天皇賞の勝ち馬がスペシャルウィーク。ご存じ、武豊騎手に初めてのダービー勝ちをもたらした馬だ。その後も天皇賞・春などを勝ち、その時点でのサンデーサイレンス産駒の筆頭に登り詰めた。
 ところが、4歳秋初戦の京都大賞典で7着に惨敗。その後の追い切りも精彩を欠き、「終わった」と思われたのか、天皇賞・秋では4番人気。後付けだが、明らかに人気の盲点だった。レースでは34.5秒の強烈な末脚でステイゴールドをクビ差でかわし、見事に勝利したのだった。天皇賞の中でも印象に残るレースの一つである。

スペシャルウィーク。JBISより。グッドルッキングホースだった

 レースにいってみたい。
 アーモンドアイサートゥルナーリアの二強が抜けた人気になっているが、両馬とも次を見据えた仕上げに映る。
 本命は思い切って◎アエロリット。距離適性よりも左回りを優先して、ここに出てきた。2000 mは右回りの秋華賞で惨敗しているが、左回りなら保たないか。前残り傾向の馬場も味方に粘り込みを。
 本命が人気薄なので、これを推奨穴馬としたい。

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2019年10月25日金曜日

【中央競馬予想と与太話】スワンS、アルテミスS(2019)~スワンSとマイルCSを連覇した馬~

 毎週のように台風や低気圧が来て、雨を降らせる。これほど水害の多い年も珍しい。少しでも被害が少ないことを願うばかりだ。
 そんな土曜の京都メインはスワンステークス、東京メインはアルテミスステークスだ。土曜に二つ重賞が組まれているとは、競馬シーズンたけなわだ。

 スワンSとマイルCSを連覇した馬は、1997年のタイキシャトルまでさかのぼるようだ。ここまでダート2勝を含む4-1-0-0の成績で、3歳にしてスワンSに挑戦。快足スギノハヤカゼを抑えて見事に勝利した。次走のマイルCSは1番人気こそアグネスワールドに譲ったが、キョウエイマーチに2馬身半差をつけて圧勝。次のスプリンターズS(当時は暮れに行われていた)も楽勝して短距離王の座を確たるものにした。
 翌年には安田記念、ジャック・ル・マロワ賞、マイルCSも制し、歴史的名馬へと登り詰めた。種牡馬として大物が出なかったのは意外だった。

 レースにいってみたい。
 本命は◎グァンチャーレ。7歳だがまだまだ元気。前走の安田記念は13番人気の低評価を覆して、0.2秒差の4着に激走した。土曜はけっこうな降雨があったが、渋った馬場にも対応可能。得意の京都でシンザン記念以来の重賞制覇へ。
 推奨穴馬はマイスタイル。距離短縮は問題なかろう。

 アルテミスSは◎ビッククインバイオを狙う。前走は最後はタレたが見せ場は作った。左回りに戻って。

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2019年10月24日木曜日

【読書メモ】池澤夏樹『科学する心』(集英社インターナショナル)

 作家の池澤夏樹氏による科学エッセイ。放射能汚染や『サピエンス全史』などの現在の話題から、日時計や「昭和天皇と科学」のような古典的な話題まで、さまざまなネタを、基本的にホンワカと、時に鋭く著した一冊。科学そのものを解説したものではなく、池澤氏の科学に対する考えを記したものなので、読む側に科学的素養は必要ない。
 元理系の池澤氏が、科学に常に関心を持ち、情報や知識を蓄えていることが分かる。また、実際に生き物を観察するなど、自分でも「科学する」を実践している。こんな方だとは知らなかった。

 さすが作家さん。全章ともスルスル読める。「難しいのは困るけど、こういう「科学する」ならやってもよいかなあ」と思う人も多いに違いない。

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2019年10月23日水曜日

娘のピアノの発表会【もう小学校6年生とは】

 今年も娘のピアノの発表会があった。小1から始めたので、今回が6回目。もう小学生も最後とは早いものだ…。

今年もおばあちゃんに服を買ってもらった

 初めの頃は序盤の出演だったが、今年は第1部(ピアノの部)のトリから2番目で、小学生では最後の演者だ。まだまだ子どもだと思っていたのに、いつの間に…。
 今年の演奏曲はベートーベンのソナタ5番ハ短調の序盤(第1楽章?)だ。ベートーベンは初めてだと思う。ベートーベンらしく迫力のある曲だ。リズムが特殊に感じるのは、私が音楽素人だからだろうか。リズムを取るのが難しそうだ。プロの演奏家がコンサートで弾くこともある曲らしい。
 先生が娘の特徴に合った曲を選んでくれているのか、毎年、強く深い感じの曲だ。もっと「自分を出して」演奏してもよいように思うのだが、それは大人の感想かな。今年も上手に弾き終えた。

弾く前に先生からインタビュー

 来年の4月からは中学生。ピアノはひと区切りにするか、それともまだ続けるか、そろそろ考える時期になってきた。まだ中学生活がどういうものか分からないので、本人も迷っているようだ。
 もしかすると、今回が最後の発表会になるかもしれない。親が言わなくても最低限の練習はするし、前向きとは言えないまでも、熱心に取り組んだと思う。6年間、よく頑張った。地道にこつこつ取り組むことができるのは、大きな才能だ。音楽でもよいし、そうじゃないところでもよいし、こつこつを続けて大きく花開いてほしいものだ。

今年も上手に弾けました

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2019年10月22日火曜日

【読書メモ】小川糸『キラキラ共和国』(幻冬舎文庫)

 『ツバキ文具店』の続編を発見。即買いした。
 主人公の鳩子が、前作で出会ったミツローさんと結婚し、連れ子のQPちゃんと3人で鎌倉で暮らす様子が描かれる。鎌倉が、観光地であると同時に、生活の場でもあることがよく分かる。
 そして前作同様、たびたび舞い込む代書屋の仕事。他人に代わって鳩子が書く手紙が、非常に味わい深い。

 今回は前作に登場したご近所の面々の登場が少なく、残念に思っていたら、
「そんなことはお見通し」
とばかりに、最後はしっかり話が閉じる。お見事。

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【読書メモ】アンデシュ・ハンセン『スマホ脳』(新潮新書)

 2020年のベストセラーをようやく読んだ。もっと早く読んでおくべきだった…。   スマホがどれだけ脳をハックしているかを、エビデンスと人類進化の観点から裏付けて分かりやすく解説。これは説得力がある。   スマホを持っている人は、必ず読んでおくべきだ。とくに、子どもを持っている人...