2013年2月26日火曜日

書評 夏目漱石『こころ』(青空文庫)

 先日、タブレットなるものを購入。じゃあ電子ブックデビューでもしてみるかということで、本書を読んでみた。

 友情、恋愛、死。人間の「こころ」にかかわる三大テーマが、これでもかと読み手を突き動かす。読み味は軽いが、それが逆に心を締め付けてくる。卑怯な手を使って、女をものにした自分。潔く身を引いて自死を遂げた親友。これほど重い状況はないだろう。これらの他にも、親子関係、夫婦関係、社会との関係など、人間の「こころ」を形成するテーマが重層的に混ざり合い、ズシズシと心に響く。
 「こころ」をテーマにした小説に、新しいも古いもない。いいものはいい、ということを改めて感じた。

 著作権が切れたためとはいえ、こんな名作が無料で読めるのだから、素晴らしい時代になったものだ。読まなきゃ損だ(←いままで40年間読んでなかったくせに)。




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2013年2月24日日曜日

2013阪急杯、中山記念、アーリントンC 予想の回顧

 阪神、中山開幕週の土曜京都メインはアーリントンC。レースは予想通りスローペース。◎レッドアリオンは中団から、いい手応えで直線を向く。最後はカオスモスにクビ差まで迫ったが3着。もう少し前につけたかった。
 勝ったコパノリチャードは、ここでは力が一枚上だった。2番手で折り合えたのも収穫。次走が楽しみだ。

 日曜の阪神は阪急杯。◎ロードカナロアは5番手でレースを進め、余裕十分に直線を向くと、スパッと抜け出して完勝。こんなレースができるのなら、1600 mもいけるんじゃないかと思わせる内容だった。
 2着には中団から抜けてきたマジンプロスパー。馬券は安かったが馬連を獲った。3着に推奨穴馬のオリービンが入っただけに、3連複、3連単を買わなかったのが悔やまれる。

 中山記念は、◎リアルインパクトはあまり行き脚がつかず、中団後方の位置取り。直線でも大して伸びず、8着。もっと前につけてほしかった。この馬、いつか激走しそうで追いかけていたのだが、しばらくは馬券の対象から外そうと思う。
 勝ったのはナカヤマナイト。大外枠を克服して差しきった。馬名の通り、中山は走る。

 今週は3戦1勝も、1-2番人気の馬連を獲っただけでは、当然マイナス。巻き返しを図りたい。

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2013年2月23日土曜日

2013阪急杯、中山記念 オレの予想を聞いてくれよ

 阪神、中山開催開幕週は、西で阪急杯、東で中山記念が行われる。
 中山記念は別定のGIIだが、例年、一線級の参戦はそれほど多くない。最も渋い別定GIIと独断したい。
 一昨年こそ、ヴィクトワールピサがここをステップにドバイWCを制したがこれは例外で、この時期はGI級の馬はたいてい冬休みということなのだろう。今年もそういう感じのメンバーが揃った。GI予備軍が勢揃いといったところ。
 このレース、内枠の先行馬が好成績を残している。もともと前に行ける馬が有利な中山で、開幕週のレースでその傾向に拍車がかかっているのだろう。

 今年、それに該当するのは◎リアルインパクト。3歳の春に安田記念を獲ったときには、マイル戦線の王者になるかと思わせたが、その後はイマイチ伸び悩んでいた。その間、私も何度か本命に推し、その度に裏切られたものだ。今回は、その借りをまとめて返してもらおう。前走こそ崩れたが、昨秋から復活の兆しを見せているディープ産駒に期待したい。
 推奨穴馬はスマイルジャック。いつ走るか分からない馬だ。そろそろアッと言わせる頃かも。

 阪急杯は◎ロードカナロアで仕方あるまい。ヒモ穴に期待したい。推奨穴馬はオリービンスギノエンデバー

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2013年2月22日金曜日

2013アーリントンカップ オレの予想を聞いてくれよ

 今週から阪神・中山開催が開幕。春の足音が聞こえてきた。だんだんと寒さも緩んでいくことだろう。

 そんな阪神初日のメインレースはアーリントンC。アメリカのアーリントンパーク競馬場と阪神競馬場が姉妹競馬場として提携していることからできたレースだ。
 昨年も書いたが、アーリントンはダルビッシュ投手の所属するレンジャーズの本拠地である。メジャー2年目で、ダルビッシュはどれくらい勝つのだろうか。私は、かなりやるんじゃないかと見ている。

 競馬と関係のない話はこれくらいにして、レースにいってみたい。
 今年は10頭立てと小頭数になった。本命は◎レッドアリオン。3勝馬はおらず、重賞勝ちがあるのはテイエムイナズマだけ。それなら1勝馬でも勝負になる。前走は前残りの展開の中、後ろからよく差を詰めた。相手なりの堅実な走りに期待したい。
 推奨穴馬も1勝馬からメイショウヤマホコ。底を見せていない馬は押さえるに限る。

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2013年2月19日火曜日

書評 高橋秀実『弱くても勝てます 開成高校野球部のセオリー』(新潮社)

 超進学校である開成高校野球部の、常識を覆す、驚愕のトンデモセオリーとは。

 開成高校はみなさんご存じだろう。そう、最もたくさんの東大合格者を送り出す、超進学校だ。その開成高校の硬式野球部がけっこう強い。2005年には、夏の甲子園の予選でベスト16(5回戦)まで進出し、その年の優勝校である国士舘高校に敗れた。

 その超進学校野球部の方法論は、野球の常識を覆す、とんでもないものなのだ。進学校が強豪校に勝とうとすると、まず考えるセオリーは
「守備を鍛えて何とか最少失点で切り抜け、バントやスクイズで得点し、接戦をものにする」
というものだろう。ところが開成高校の方法論は、この真逆なのだ。そのトンデモセオリーとは

「どさくさに紛れて大量点を奪い、コールドゲームで勝つ」

というものなのだ。進学校が強豪校相手にコールドを目指すとは、いったいどういうことなのか?… 半信半疑で読み始めたのだが、読んでいくうちに
「なるほど、スポーツエリートに勝つには、こういう方法しかないのかも」
と思えてくるから不思議だ。
 なぜ強豪校にコールドで勝てる(勝とうとする)のか、なぜ練習時間(グラウンドでの練習は週1回のみ)のほとんどをバッティングに使うのか。そのトンデモセオリーの詳細を知りたい方は本書をご覧いただきたい。

 このセオリーの考案者は、開成高校野球部の指導者である青木監督である。この人物がなかなか興味深い。その言葉をいくつか紹介しておこう。

「ギャンブルを仕掛けなければ勝つ確率は0%なんです」

 バッティングの指導では
「打つのは球じゃない、物体なんだよ」

 練習試合に10-5で勝ったときのこと
「これじゃまるで強いチームじゃないか」
と激怒。

 このように青木監督も面白いのだが、選手たちも特徴的だ。とにかくみんな理屈っぽい。さすが開成高校である。たとえばこんな感じ。

「何も考えずにやれば捕れるんです。でも、何も考えずにやれば捕れる、と考えちゃうと捕れなくなる」

まるで禅問答だ。

 実は私も元高校球児なのだが、本書を読んで
「高校時代に、こんな野球もしてみたかったなあ」
と思った。開成高校のドサクサ野球、なかなか魅力的である。




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2013年2月17日日曜日

2013フェブラリーS、小倉大賞典、ダイヤモンドS、山城S 予想の回顧

 土曜は東京でダイヤモンドS。◎アドマイヤラクティは中団でピタッと折り合う。3、4コーナーでスーッと上がっていくと、直線もしっかり伸びて2馬身半差の完勝。見事に期待に応えてくれた。ところが、2着のジャガーメイルを押さえておらず、馬券はハズレ…。

 京都の山城Sは◎ビキニブロンドが直線で伸びを欠き、8着に惨敗。流れが向かなかったにしろ、不甲斐なかった。

 日曜はGIのフェブラリーS。◎ガンジスは予想外の先行策。直線では前も開きいったんは伸びかけたが、最後はジリジリになり10着。もっと脚を溜めたかった。GIの流れでは、1600 mも長いのかもしれない。

 小倉大賞典は、◎ゲシュタルトが4コーナーを先頭で回る。寸前まで粘ったのだが、最後の最後にドドッとかわされ、6着。3着とはハナ、ハナ、クビ差の接戦だっただけに惜しかった。残念。

 今週は4戦4敗。また惨敗モードに入ってしまった。どうもいかん。

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2013年2月16日土曜日

2013フェブラリーS、小倉大賞典 オレの予想を聞いてくれよ

 今週は、今年最初のGI、フェブラリーステークス。この極寒の時期にGIというのがいまだにピンとこないが、行われる以上は馬券を買わないと仕方がない。いい加減に慣れろ、という話なのだろうが…。

 さて今年のレース。
 例年なら、前走JCDか東京大賞典で勝った馬が人気を集めるのだが、今年は両馬ともに欠席。両レースで3着以内に入った馬もワンダーアキュート一頭のみと、荒れそうな雰囲気が漂っている。堅く収まる傾向の強いレースだが、今年は例外と見たい。
 本命は◎ガンジス。昨夏にダート路線に再転向してからは3-2-1-0と安定した成績を残している。前走は出し抜けを食らったが勝ちに等しい内容。ここも、鋭い末脚で突き抜けてほしい。現在5番人気だが、もう少し人気は上がりそうに思う。
 カレンブラックヒルは何度も馬券を獲らせてもらって、応援しなければならない馬なのだが、実績馬の欠席により、ダート初挑戦のこの馬が押し出されて1番人気になっている。あまり買いたくないパターンだ。気は引けるが評価を下げる。
 推奨穴馬はダノンカモン、エーシンウェズン、テスタマッタの3頭。実績馬に要注意。

 小倉大賞典は◎ゲシュタルトを狙う。小倉大好きホースの一発に期待。調教も動いた。

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2013ダイヤモンドS、山城S オレの予想を聞いてくれよ

 京都・東京開催が今週で終了し、来週からはクラシックのトライアルが始まる。いよいよ真冬も終わりのようだ。競馬カレンダーで季節の移り変わりを感じるのもよいものである。

 そんな土曜の東京メインはダイヤモンドステークス。府中で一番長い距離のレースであり、3000 mを超える重賞はこのレースだけだそうだ(重賞以外には、3000 m超のレースはあるのだろうか)。長距離のレースは近年、その存在感がめっきりと低下しているが、私はけっこう好きだ。騎手の駆け引きが見える(ような気がする)のがいい。
 たしかこのレースだったと思うが、後藤騎手が3コーナー手前から仕掛けてそのまま押し切ったことがあった。調べてみると、2000年のことで、ユーセイトップランという馬に乗って見事に勝利したのだった。印象に残るレースの一つである。

 さて今年のレース。条件戦を勝ち上がったばかりの馬も多く、混戦模様だ。
 そんな中から、本命は◎アドマイヤラクティ。昨秋にオープンに昇級してから三走連続で3着と歯がゆいレースが続くが、距離延長を味方に突き抜けてほしい。内が伸びる馬場で外枠を引いたのは誤算だが、ウチパク騎手の手腕に期待。
 推奨穴馬は準オープンを勝ったばかりの4頭、サクセスパシュート、ノーステア、エーシンミラージュ、メイショウカドマツ。穴ではない馬も混じっているが、押さえておきたい。

 山城Sは◎アグネスウイッシュ。差しの決まる馬場で、切れ味発揮。

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2013年2月14日木曜日

書評 新田次郎『アラスカ物語』(新潮文庫)

 1900年代の初め、ゴールドラッシュに湧くアラスカで、エスキモーの民を率いて安住の地に導いた男がいた。「エスキモーのモーゼ」と言われたその男は、フランク安田という日本人だった。その数奇な運命を描いたノンフィクション。

 安田恭輔は医者の家に生まれたが、三男だったこともあり医者にはなれず、アメリカへ渡る。その後、フランク安田と名前を変え、アラスカのエスキモーたちとともに暮らすことになった。そしてエスキモーの伴侶も得て、次第にエスキモーの一族のリーダーになっていく。
 そんなとき、アラスカで金が出た。ゴールドラッシュに湧くアラスカ。エスキモーたちの主食であるクジラやカリブーは乱獲により獲れなくなり、アラスカの民たちは飢えていく。
 そのエスキモーたちを救うため、内陸の地へと移住を試みた日本人の物語だ。

 本当に実在の人物なのか。数奇な運命もさることながら、その献身ぶりに心を打たれる。
「おれは日本という国から来たエスキモーだ」
と、自らを日本人ではなくエスキモーと名乗るのがかっこいい。
 極北の地で、さまざまな人物たちの協力を得てエスキモーの一族を導いた男の生き様を読むと、自分の小ささを感じてしまう。

 それまでは平和な村だったエスキモーの集落が、船の発達やゴールドラッシュにより、急速な近代化を迫られる。現代の「グローバリゼーション」と同様のことが、約一世紀前にもあったということなのだろう。
 変化する時代の中で、信念を持ち、実行する人物の生き方は、現代のわれわれにも道しるべとなる。時代や環境のせいにしていては、何もできないのだ。

 ただ、ちょっと読む時期を間違えた。2月初旬という真冬の時期に読むには、あまりにも寒い作品だった…。夏に読めば節電になったのになあ(そんなアホな)。




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2013年2月10日日曜日

2013京都記念、共同通信杯、クイーンS、アルデバランS 予想の回顧

 土曜は東京でクイーンS。◎オーキッドレイは後方から進め、4コーナーでは大外に持ち出すが、内が伸びる馬場では8着まで。馬場を考慮に入れて予想しなければならなかった。
 レースは、内を通った先行馬が上位を占めた中で、唯一スイートサルサだけが後ろからいい足で差してきて2着に入った。今後に注目したい。

 京都ではアルデバランS。◎ナイスミーチューは予定通り中団からレースを進めたが、切れる脚は使えず、8着に惨敗。同じような位置にいた馬が2着に来たのだから、展開の問題ではないだろう。休み明けとはいえ、物足りない走りだった。

 日曜の京都は京都記念。◎ショウナンマイティは後方からレースを進めていたのだが、私が少し目を離したスキに、何と向こう正面で先頭に立った。VTRで見ると、かかって我慢できずに行ってしまったようだ。4コーナーを先頭で回り、トーセンラーにはかわされたものの2着は死守、という体勢だったのだが、最後にベールドインパクトに差されて3着。馬券は惜しくもハズれた。
 ショウナンマイティは、かかりながらも3着に粘ったように、力は見せたというところか。

 東京では共同通信杯。◎ゴットフリートは5、6番手から。3、4コーナーで先頭との差を詰めると、直線では先頭に躍り出る。メイケイペガスターにはかわされたが、2着をキープしてゴール。先行できたのが結果につながった。馬券は馬連をゲット。

 今週は、最後のレースが的中してようやく連敗ストップ。上り調子で来週のGIへ向かいたい。

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2013年2月9日土曜日

2013京都記念、共同通信杯 オレの予想を聞いてくれよ

 今週は西で京都記念、東で共同通信杯が行われる。ともに、この時期に定着している伝統の重賞だ。いろいろなレースの条件が頻繁に変更される中で、こういうレースはホッとする。
 京都記念は今回が106回目。といっても106年前からあるレースではなく、年に2回行われていた時期があったらしい。いつものようにグーグル先生に聞いてみると、1983年までは春と秋の2回だったそうだ。思ったよりも最近まで、春秋の2回制だったのだなあ。いまは春と秋の2回あるレースというと、天皇賞だけなのだろうか。

 さて、今年の京都記念。手薄なメンバーといえる。かつてはアドマイヤムーンやブエナビスタがここをステップにドバイへ向かったが、今年はそのクラスの馬がいない。また、有力馬に休み明けも多く、混戦模様だ。
 本命は◎ショウナンマイティ。昨春に大阪杯を勝ち、本格化。その勢いで宝塚記念で3着に突っ込んだ実績は、このメンバーなら一枚上だ。このレース、休み明けの馬の成績が悪いのは気がかりだが、ある程度仕上がっていれば勝負になる。
 推奨穴馬はヤマニンファラオカポーティスター。明け4歳馬が怖い。

 共同通信杯はゴットフリート。東京は向きそう。

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2013年2月8日金曜日

2013クイーンC、アルデバランS オレの予想を聞いてくれよ

 真冬の京都開催もあと2週。ラストで逆転といきたいところだ。要するに、現時点ではかなり負けが混んでいるということなのだが…。
 そんな、身も心も寒い私の事情にはお構いなしに、東京では重賞のクイーンカップが行われる。クイーンカップとクイーンステークスがあってややこしい。そして京都のメインはアルデバランステークス。先週のすばるSに続き、星の名前レースシリーズの、ダートのオープン特別だ。
 例によってグーグル先生にアルデバランがどんな星か聞いてみると…おお、何だこのアニメキャラは。何と、聖闘士星矢が最初に戦った黄金聖闘士がアルデバランだったそうだ。どんな星かは来年調べることにしたい。

 さて、重賞ということでクイーンCを中心に予想してみたい。
 2勝馬は2頭のみ。まるで500万条件戦のようだ。重賞勝ちのあるコレクターアイテムが人気を集めそうだが、アルテミスSのレベルが果たしてどうだったか。また、前走フェアリーS組の出走も目立つが、これもレースのレベルに疑問符がつく。
 本命は◎オーキッドレイ。1勝馬だが、前々走は牡馬のクラシック有力候補エピファネイアの0.5秒差4着に健闘した。前走は牝馬限定の条件戦で人気に応えられなかったが、中山1600 mで外枠を引いてしまったのが敗因。東京の1600 mで巻き返すと見た。
 推奨穴馬は、前走で◎に先着したジーニマジック

 アルデバランSはナイスミーチュー。56 kgは恵まれた。

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2013年2月7日木曜日

節分の豆まき

 1週間ほど過ぎてしまったが、今年の節分の豆まきの様子をアップしておく。

 いま、娘は5歳過ぎ、息子はもうすぐ3歳だ。二人とも、怖いものが「怖いけれども、見たい」年頃だ。節分の鬼は、その典型である。
「鬼は怖いけど、豆まきはしたくて仕方がない」
という状態だ。大人が、わざわざジェットコースターに乗ったり、お化け屋敷に行ったりしたいのと似た心情なのだろう。
 まずは自分が作った鬼をかぶってポーズ。それぞれ、保育所で作ったものだ。まだまだ余裕たっぷりだ。


 まずはお母さんが鬼になる。とたんにへっぴり腰になる娘と、恐怖に立ちつくす息子。ただ、この時点では、まだ鬼に豆を投げる気力はあった。


 お母さんがお面を取って威嚇すると、逃げまどう息子。いままでに見せたことがないダッシュ力を発揮した。お母さんは素顔のほうが怖いってこと?… よい子たちは、決してそんなことは言ってはいけませんよ。


 ここで、お姉ちゃんが卑怯にも弟を生け贄に差し出した…。アカンやろ。しかし弟は、果敢にもウィザードに変身して、鬼に立ち向かおうとした。変身して鬼に対抗するとは、いいセンスだ(笑)。


 その後はお父さん(私のこと)が鬼になって、子どもたちは逃げまどったのだが、その様子はカメラに撮っていなかった。
 最後はみんなでお豆を食べておしまい。楽しかったね。


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2013年2月6日水曜日

書評 サイモン・シン『フェルマーの最終定理』(新潮文庫)

 数学の知識は一切不要。にもかかわらず、フェルマーの最終定理が解かれる過程が、圧倒的な迫力で伝わってくる。

 フェルマーの最終定理とは、17世紀の数学家ピエール・ド・フェルマーが残した命題である。フェルマーは
「私はこの命題の真に驚くべき証明をもっているが、余白が狭すぎるのでここに記すことはできない」
と書き残した。この命題自体は、中学校程度の数学で十分に理解できる。すなわち

nが3以上の自然数のとき、xn + yn = znとなる自然数 (x, y, z) の組み合わせはない(x = y = z = 0を除く)

というものである。
 一見、高校入試や中学入試に出てきてもおかしくないような問題のように見える。

 この命題はどうやら正しいらしい。なぜなら、どんな組み合わせを試しても、その式を満たすような自然数は見つからないからだ。ところが、この定理の証明に何人もの大数学者が挑んでも、解けそうで解けない。いつしかこの命題は、数学界の最大の謎の一つとなった。
 この数学界の大難問を、アンドリュー・ワイルズというイギリス人数学者が1995年に解き明かした。これは、たとえていうなら「邪馬台国の場所が確定した」とか、「人類が火星にたどり着いた」というレベルの話なのだ。

 そして、この証明の過程を、数学の素人であるわれわれにも分かるように著してくれたのが著者のシン氏である。シン氏は徹底的な取材と調査によって得た膨大な資料を、頭の中で整理し、分かりやすいかたちに再構築して読者に提示する。よほど深く理解していないと、このような作業はできないに違いない。
 本書の存在は以前から知っており、「いつか読まねば」と思っていたのだが、500ページ近い大作であり、内容も内容なので
「きっと難解で、途中で挫折してしまうんだろうな…」
と敬遠していた。しかしこれはまったくの誤りだった。しつこいようだが、数学の知識は一切不要。グイグイと読める。

 ワイルズが証明に取り組む過程と並行して、フェルマーの最終定理にまつわる数学の歴史も書かれている。これもまた興味深かった。証明の歴史には、日本の数学者が大きく貢献したことを本書で初めて知った。何だか嬉しくなってしまうのは私だけではないだろう。

 作り話では表現できない生々しさや臨場感が伝わってくる、珠玉のノンフィクション。




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2013年2月5日火曜日

書評 道尾秀介『ソロモンの犬』(文春文庫)

 男二人、女二人の大学生4人組が、知り合いの少年の交通事故死を目撃。一見、偶発的な事故のようだが、何かおかしい…。疑問を持った秋山は事故を掘り下げる。
 一方、事件後にこの4人組が喫茶店で出会い、話をする場面が間に挟まれる。この二つのストーリーが並行して進んでいく。そして、この二つの時間が重なったとき、すべてが明らかになる。

 いやはや、よく組み立てられたストーリーだ。あちこちに伏線が張り巡らされており、最終的にそれがどのようなかたちで解決されるのか、気になって仕方がない。思わずページをめくる手が早くなる。
 ところがこれらの伏線の中には、数ページ後に「伏線ではありませんでした~」とタネが明かされるものがあるところも憎い。
「伏線と思ってたでしょ。フフフ」
という道尾氏の声が聞こえてきそうだ。うーん、腹が立つ。
 さらに、道尾氏の読者を欺くトリックにもしてやられた。映像では実現不可能な、小説ならではのトリックには脱帽だ。




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2013年2月3日日曜日

2013きさらぎ賞、東京新聞杯、すばるS、白嶺S 予想の回顧

 土曜の京都メインはすばるS。◎エアウルフは3番手で直線を向く。いい手応えのように見えたのだが、失速し7着。ハナを切らないとダメなのか、それとも力不足か。
 勝ったのは推奨穴馬のアドバンスウェイ。まんまと逃げ切った。

 白嶺Sは、◎ヴィンテージイヤーが何と最下位に惨敗。後方をついて回っただけと、見せ場も何もなかった。なぜこの馬を本命にしたのかと、悲しくなる結果に終わった。

 日曜は京都できさらぎ賞。◎ラストインパクトは最後方から。結果的にはこれが痛かった。ペースはかなりのスローで、1、2番手の馬が直線で外に持ち出して、結局その2頭で決まるというレース。後ろからインをついたのでは届ず、6着まで。ヨーイドンの切れ味勝負も向いていないようだ。

 東では東京新聞杯。◎ドナウブルーは好位につけて直線を向くが、さっぱり伸びず10着に惨敗。休み明けの分か、揉まれたのが応えたか。もう一頭の軸○マウントシャスタは大外に持ち出すが、インをついた馬が伸びる展開では9着まで。
 ◎と○が9着と10着で並ぶという、惜しくも何ともないレースだった。

 今週は4戦4敗。しかも、◎が一頭も掲示板にすら載らないという惨敗ぶり。お祓いでもしたほうがよいのか…。

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2013年2月2日土曜日

2013きさらぎ賞、東京新聞杯 オレの予想を聞いてくれよ

 もう今年も1カ月が終わった。早いものだ。今週は西できさらぎ賞、東で東京新聞杯が行われる。

 きさらぎ賞といえば、素質は評価されているのになかなか2勝目があげられない馬が、ここで真価を発揮してクラシックへ駒を進める、という印象。昨年のワールドエースなどがその例だ。
 そのパターンで思い出すのがスペシャルウィーク。新馬を勝ったあと、2戦目の白梅賞を圧倒的人気(単勝1.3倍)にもかかわらず取りこぼした。その次戦がきさらぎ賞。ここを人気に応えて圧勝したスペシャルウィークは、余裕を持ったローテーションでクラシックを戦えることになり、武豊に初のダービー制覇をプレゼントした。

 昔話はこれくらいにして、レースにいってみたい。
 今年も、素質馬っぽいのが揃った。今年、上記のパターンに当てはまるのは◎ラストインパクト。新馬を勝って、2戦目の500万条件戦で惜しい2着。きさらぎ賞を制するにふさわしい戦績だ。2戦とも時計が遅いのが気がかりだが、外差しの決まる馬場で、いい枠を引いた。
 小頭数で人気も割れているので、推奨穴馬はナシ。相手は○タマモベストプレイを厚めに押さえる。前日売りのオッズを見たところ、何と9頭中8頭が単勝10倍以下。大混戦だ。手広く流しても、そこそこつきそうだ。

 東京新聞杯はドナウブルーマウントシャスタ。どちらを中心にするかは、当日に決めたい。

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書評 梨木香歩『りかさん』(新潮文庫)

 少女と人形の、心暖まる交流を描いた小説。

 ようこがおばあちゃんにお願いしたのは、リカちゃん人形。おばあちゃんが「よっしゃ、よっしゃ」と、ようこにくれたのは「りかさん」という名の市松人形…。
「りかちゃん違いやろっ」
とツッコみたくなるが、このりかさんには、人と心を通じることができるという力があったのだ。おばあちゃんのアドバイスを元に、りかさんと心を通じていくようこ。少女と人形が信頼関係を築いていく過程が心地よい。
 ようこは、人形人生豊富なりかさんに導かれて、さまざまな人形たちの心を知っていく。そこから見えてくるのは、現実世界の人間の心の動きだ。ちょっと切なくほろ苦いが、ほのぼのと心が温まるストーリーが3編収められている。

「人と心を通じる人形」という一見オカルト風の設定も何の違和感もなく受け入れられるところが、梨木ワールドの真骨頂だ。
「そういえば、子どもの頃には友達だったあの人形はどこへいったのだろう…」
読んだあとは、こんなことが気になるかもしれない。




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2013年2月1日金曜日

2013すばるステークス、白嶺ステークス オレの予想を聞いてくれよ

 真冬の京都開催も3日目。そのメインレースはすばるS。シリウスSやリゲルSと同じ、星の名前レースシリーズの一つだが、星の名前が“ひらがな”なのが珍しい。
「すばるといえば、レガシーや谷村新司だが、そういえばどんな星なのか知らないなあ」
と思って、今日もグーグル先生に尋ねてみると…なんと1個の星ではなく星団なのだそうだ。カタカナではプレアデス星団といい、その和名が“すばる”だとのこと。また、メシエ天体というカテゴリーではM45となるらしい。ウルトラマンの故郷(M78)とは少し離れているようだ(だからどうした)。
 今週も勉強になりました。

 さて、レース。
 ダート1400 mのオープン特別。フェブラリーSを目指す馬はほとんどが重賞に回り、その次のクラスの馬が勢揃いした印象。「オープン特別や重賞でときどき入賞してます」という成績の馬ばかりで狙いが絞りづらい。
 そんな中から本命は◎エアウルフ。前走は、休み明けの昇級初戦で0.1秒差の2着。その前走と同じような展開が望めそうなここは再現を期待したい。
 推奨穴馬はアドバンスウェイ。走る気さえ戻れば。

 白嶺Sはヴィンテージイヤー

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【読書メモ】アンデシュ・ハンセン『スマホ脳』(新潮新書)

 2020年のベストセラーをようやく読んだ。もっと早く読んでおくべきだった…。   スマホがどれだけ脳をハックしているかを、エビデンスと人類進化の観点から裏付けて分かりやすく解説。これは説得力がある。   スマホを持っている人は、必ず読んでおくべきだ。とくに、子どもを持っている人...