「どういう人なんだろうなあ」
と思っていたところに本書を見つけ、購入。「東野さんも、ぼくらと同じアホでした」ということが分かって安心した(笑)。
本書は、東野さんが中学、高校、大学時代を振り返って書いたエッセイ集。中学時代から順に、ほぼ時系列順にまとめられている。
東野さんは大阪のちょっとガラの悪い地域のご出身らしく、中学はえらく荒れていたようだ。私も大阪府出身なのだが、私よりも一回り以上年上なので、私の時代とはずいぶん雰囲気が違う。私の中学・高校時代には、腹巻きなどしてる輩はおらず、ヤンキーといえば短ラン・ボンタンがユニフォームだった(フォーゼの影響で、また短ラン・ボンタンが流行ったりするんだろうか)。
そんな荒れた中学時代から始まり、高校を経て、大学を卒業するまでのエピソードが面白おかしく書かれている。ワル生徒たちとの交流(?)、怪獣番組、定期券の不正使用、浪人、大学の体育会系のノリなど、さまざまなネタを軽やかなタッチで描くところは、さすが東野さんである。一昔(いやもっと昔か)の大阪の雰囲気が漂っており、なんだか懐かしい感じがした。私でさえそうなのだから、同世代の方が読めば懐かしさ倍増ではなかろうか。
東野小説を通り越して、東野さん本人に興味を持っている人には是非お薦めの一冊である。
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