2018年2月21日水曜日

【書評】大川慎太郎『不屈の棋士』(講談社現代新書)

「最強」の座をソフトに譲り渡した棋士の行方は


 羽生、渡辺を初めとする11名の棋士が、将棋ソフトについて語った本。(本書ではまだ認めていない棋士もいるが)将棋ソフトの実力が人間を超え、「最強」の集団ではなくなってしまった棋士たちに、存在意義はあるのか。悩める様子が伝わってくるが、結論はみんなほとんど同じで
「それでファンが離れるなら仕方ない」
という考えだ。
 それはそうだろう。そしておそらく、私も含めて将棋ファンはずっと残るだろう。

 もう一つの大きなテーマがソフトの使い方。ソフトが見つけた手は、果たして自分が編み出した手と言えるのか。ソフトに検索させてすぐに答えが出ると、自分の頭で考えなくならないか。このあたりのバランスは、それぞれの棋士で違うようだ。
 積極的にソフトを活用するのは、やはり若い棋士に多く、奨励会ではもはやほぼ全員が使っているようだ。話題の藤井聡太も、ソフトを活用してメキメキと実力をつけたらしい。
 一方、年配の棋士には、ソフトは詰めがあるかないかを確認する程度にしか使わないという人が多い。「自分の頭で考えてナンボ」ということなのだろう。

 興味深かったのは、強いソフトをもっている棋士は、格段に有利だ(だった)ということ。ポナンザを初めとする最強レベルのソフトは一般公開されていないのだが、電王戦でソフトと対局した棋士は、相手ソフトを手に入れることができる。このレベルのソフトをもっている/いないで、大きな差があるらしい。ただ、本書は2016年に出た本なので、現在では公開されているソフトでも十分なのかもしれない。

 本書の刊行後の2017年春に、大一番があったのはご存じだろう。現役の名人である佐藤天彦とポナンザがぶつかり、結果はポナンザの2連勝。人間vsソフトの戦いは決着がついたと断じてよいだろう。
 さらに、囲碁界でも衝撃が走った。グーグルが開発したアルファ碁というソフトが突然現れ、最強棋士をぶち破った。囲碁は将棋よりも場合の数がはるかに多いので、ソフトが人間に追いつくにはまだ時間がかかると思われていたが、その予想はあっという間に覆されてしまった。

 しかし私は、だからといって、将棋や囲碁の魅力が損なわれるとは思わない。人間vsソフトの勝負は、ファン離れよりも、むしろ新たなファンの獲得につながったのではないだろうか。棋士たちは、これからもわれわれを楽しませてくれるに違いない。



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2018年2月19日月曜日

【お父さんの週末料理】2018年2月17、18日~ケンミンショーを見たら食べたくなった~

 わが家では土曜、日曜の料理は主に父(私のこと)が担当している。そのメニューを絶賛(?)公開中。
 家族構成は父(40代半ば)、母(年齢非公表)、娘(小4)、息子(小1)の4人である。
 最近は、特に息子の野球のある日は、朝をしっかり食べて昼を軽めにというパターンが定着。

 日曜の昼は外食した。

 2月17日(土) 

◆朝・昼ご飯◆
 土曜の朝と昼は妻が担当。朝はししゃもと卵焼きを、昼はクリームパスタを作ってくれた。息子の野球があるので、昼は毎週慌ただしい。

◆晩ご飯◆
 ケンミンショーで石狩鍋を見た妻が「食べたい」とリクエスト。番組によると「鮭のあらは必須」とのことなので、楽天で鮭を注文した。値段の割に立派な鮭が来た。
 鮭の頭、玉ねぎ、大根、ニンジンを煮込んでから、鮭の切り身やその他の野菜を投入。牛乳+味噌で豆乳鍋のような風味だ。娘と私が頭を担当。ホジホジと堪能した。全体的には好評だったのだが、肝心の鮭があまり売れなかったのは残念。次回はもう少し牛乳を減らして、味噌を増やしてもよいかも。
 他はトマト。

鍋の締めのうどん。カルボナーラ風になった

 2月18日(日) 
この日は息子の野球はなく、私を除く3人はBリーグ観戦。

◆朝・昼ご飯◆
 朝は石狩鍋の残りの鮭を焼いた。身が厚く、食べ応えがある。お値打ち品だった。
 他は、サラダ、カボチャ、とりわかポン、スープ、パン。とりわかポンはダシを取った後の鶏むね肉をワカメとポン酢で和えたもの。鉄分たっぷりメニューだ。
 昼は3人はバスケ会場でジャンクフード三昧。私はレトルトカレーとから揚げ。ちょっと食べ過ぎた。

鮭の塩焼き。肉厚

◆晩ご飯◆
 今週も「みんなのきょうの料理」から鶏むね肉のしょうが焼き。むね肉をマヨ風味の衣でコーティングするレシピだ。肉好き、マヨ好きの息子が飛びつくはずだったのだが、昼のジャンクフードでお腹が重かったのが残念。娘がたいへん気に入り、たくさん食べた。
 他はネギベーコン、サラダ、カボチャ、とりわか、スープ、ベイクドポテト。ネギとベーコンがあったので、ネギをベーコンで巻いて焼いた。息子はむね肉のしょうが焼きよりも、こちらに飛びついた。

鶏むね肉のしょうが焼き

ネギベーコン。息子が食いついた

ベイクドポテト。ちょっと加熱しすぎたか

◆番外編◆
 ほぼ毎週、日曜の夜に、リサイクル炒めなるものを作っている。ダシを取った後の昆布や大根の皮や葉など、捨てることも多い部分を再利用するので「リサイクル炒め」なのだ。娘が命名した、妻のお気に入りメニュー。
 今週のリサイクル炒めは大根の皮、ダシを取った後のネギ、昆布。味付けはトンカツソース。

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2018年2月18日日曜日

【中央競馬予想の回顧】フェブラリーS、小倉大賞典、京都牝馬S、ダイヤモンドS

 今週はフェブラリーS。
 ◎テイエムジンソクは好スタート。内の馬が前へ殺到し、4頭で先行集団を形成。その最外へ位置取ったが、前半3ハロンが34.1秒の超ハイペース。これはマズイ。そのハイペースを、4コーナーで先頭に並びかける強気のレース運び。これで勝てば相当だが、やはり直線は失速。12着に終わった。結果論を承知で言うと、先頭集団を見る位置で進めるべきだったか。
 勝ったのはノンコノユメ。ハイペースに乗じて鬼脚で差しきった。去勢してから不調に陥っていたが、完全復活。

 小倉では小倉大賞典。
 ◎スズカデヴィアスは後方集団。前に行く馬ではないにしても、後ろ過ぎるような。最後はいい脚で追い込んだが、離れた3着が精一杯。もう少し前につけたかった。
 勝ったのは1番人気のトリオンフ。3連勝で重賞制覇。

 土曜は京都牝馬S。
 ◎ワンスインナムーンはすんなりハナへ。手応えよく4コーナーを回り、ラスト1ハロンでもまだ先頭。
「そのままっ」
と声をかけたが、ラスト50 mでドドッとかわされて、5着まで。最終週で外差しが決まる馬場だったようだ。
 勝ったのは1番人気のミスパンテール。ダイワメジャー産駒らしからぬ切れ味で差しきった。これで重賞2連勝。軌道に乗ってきた。

 東京ではダイヤモンドS。
 ◎リッジマンは内で息を潜める。4コーナー手前からするすると進出し、直線では外へ出すと、馬の間を割ってしぶとく伸び、2着に頑張った。
 1番人気のフェイムゲームが勝ったので安くなったが、馬連をとった。
 フェイムゲームは58.5 kgを背負って勝ちきった。立派。3連勝「ではない」同一重賞3勝は初のことだそうだ。

 今週は4戦1勝で、他もいまいちだったところ、京都の最終レースで大きいのが当たり、逆転でプラスを達成。終わりよければすべてよし、ということにしておきたい。

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2018年2月17日土曜日

【中央競馬予想と与太話】フェブラリーS、小倉大賞典(2018)~海外で一生を終えた名馬~

 今週はGI開幕戦、フェブラリーS。
「こんな寒い時期からGIやらんでも…」
なんて思っているのは私だけだろうか。

 フェブラリーSは今年で35回目。最初の13回はGIIで、14回目の1997年からGIに昇格した。GII時代の最後の勝ち馬がホクトベガ。当時は3歳限定だったエリザベス女王杯を9番人気で勝利して穴を開けた。このレースで人気していたのが、名牝ベガ。
「ベガはベガでも、ホクトベガ~」
のレースだ。
 その後も重賞戦線で頑張っていたが、6歳で本格的にダートに転向すると、素質が一気に開花。交流重賞を中心に、なんと7連勝を達成した。そのうちの、2連勝目のレースがGIIのフェブラリーSだった。
 そして、7歳にしてドバイワールドカップに挑戦したが、故障を発生して予後不良に。海外で一生を終えるという、激動の人生(馬生?)を送った馬だった。

 レースにいってみたい。
 昨年の二冠馬をはじめ、好メンバーが揃った。本命は◎テイエムジンソク。昨年のチャンピオンズCでは、勝ったと思ったところを惜しくも最後に差されたが、勝ちに等しい内容。それ以来となった前走の東海Sを完勝し、ここに向かってきた。ケイティブレイブを先に行かせて、番手につけるのが理想型か。
 推奨穴馬はインカンテーション。まだやれる。

 小倉大賞典は◎スズカデヴィアスを狙う。小倉向き。

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2018年2月16日金曜日

【中央競馬予想と与太話】京都牝馬S、ダイヤモンドS(2018)~ステークスと特別~

 猛烈な寒気が去り、春の訪れを少し感じる。それと同時に、京都・東京開催が終了。競馬カレンダーも春が近づいてきた。

 そんな土曜は京都で京都牝馬ステークスが、東京でダイヤモンドステークスが組まれている。
 京都牝馬Sは、なぜか距離が短縮されてから、今回で3回目。レベルが下がり、ヴィクトリアマイルと結びつかなくなるという私の予想を裏切り、ここ2年はなかなかハイレベルだ。今年もこの流れは続くのだろうか。

 このレース、2000年までは京都牝馬「特別」というレース名だった。京都牝特と略されていたのが懐かしい。01年から、準オープン以上のレース名を「○○ステークス」に、1000万条件以下を「○○特別」に統一したため、現在のレース名となった。
 京都牝馬「特別」の最後の勝ち馬がスティンガー。名門藤沢厩舎の良血馬で、3連勝で(いまで言う)2歳のGIを勝ったが、桜花賞とオークスではパッとしなかった。そして、秋は古馬中距離戦線に挑むという藤沢流ローテション。天皇賞・秋では4着に入る頑張りを見せた。
 年が明けて4歳初戦がこのレース。1番人気に応え、ハナ差で競り勝った。GIは2歳の1勝のみにとどまったのは残念だったが、切れ味満点の快足牝馬だった。

 レースにいってみたい。
 12頭とやや少頭数で、レベルも例年ほどではなさそう。それなら、◎ワンスイナムーンで足りないか。昨年の2着馬で、その後はGIで3着に入るなど成長した。前走の海外レースでは崩れたが、立て直して一発を期待。行きたい馬を行かせて、うまく好位につけられるか。
 推奨穴馬はオーヴィレール。格上挑戦だが、相手なりに。

 ダイヤモンドSは◎リッジマンが本命。格上挑戦だが、前走はオープンで好走。ハンデも据え置きで。

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2018年2月14日水曜日

【お父さんの週末料理】2018年2月10~12日~どんな魚か分かってる?~

 わが家では土曜、日曜の料理は主に父(私のこと)が担当している。そのメニューを絶賛(?)公開中。
 家族構成は父(40代半ば)、母(年齢非公表)、娘(小4)、息子(小1)の4人である。
 最近は、特に息子の野球のある日は、朝をしっかり食べて昼を軽めにというパターンが定着。

 今週は3連休。日曜の夜は外食した。

 2月10日(土) 
朝と昼は妻が担当してくれた。

◆朝・昼ご飯◆
 朝は妻が鮭を焼いてくれた。朝食に定番の鮭の塩焼き。
 昼は焼き芋。息子はサツマイモを「焼き芋」という名前のイモだと思っていたそうだ…。

◆晩ご飯◆
 息子に「なんの魚を食べたい?」と聞くと「カレイがええなあ」との答え。どんな魚か分かっているかどうかは、やや微妙だ…。スーパーに行くと、たまたま美味しそうなカレイがあったので煮付けにした。カレイは食べやすく、息子もすんなり完食。身が厚くて美味しかった。
 他はサラダの豆腐ディップ、カボチャ煮物、鶏ネバー、増しバーグ、ホタルイカ、和風スープ、白ご飯。豆腐ディップは「みんなのきょうの料理」のレシピ。豆腐の嫌いな息子も、クリーム状にした食べられるかと思ったら、やはりダメだった(笑)。妻と娘は気に入った。


 2月11日(日) 

◆朝・昼ご飯◆
 朝はサンマを焼いた。3枚おろしを買って、照り焼きに。骨もなく、美味しく完食。
 他はサラダ、カボチャ煮物、鶏ネバー、増しバーグ、和風スープ、パン。増しバーグはひじきとコンニャクでカサを増したハンバーグのこと。ハンバーグほどではなかったが、それなりに好評。
 昼は息子の野球があったので冷凍ピザとサラダとスープで済ませた。

増しバーグ。まずまず好評

 2月12日(月・祝) 

◆朝・昼ご飯◆
 朝と昼は全く同じメニュー。
 メインはコーン餃子のトマトスープ。娘が大好きな、餃子の皮とうどんを同じタネから作るレシピ。タネは娘が、餃子の具は息子がこねてくれた。助かります。餃子の具にコーンを用い、トマトスープの水餃子にした。息子が食いついた。
 他はサラダ、増しバーグ、カボチャ煮物。炭水化物は餃子の皮。

トマトスープの水餃子。超具だくさん

◆晩ご飯◆
 翌日の弁当にも使えるよう、鶏肉とリンゴのオーブン焼きを作った。主婦の友社の『オーブンでスイッチポン!』という本からのレシピだ。100円で買った電子本が、なかなか重宝している。わが家のオーブンレンジはパワーが弱いので、設定温度は20 ℃高めにした。鶏肉は好評だったが、子どもたちにはリンゴはウケなかった。
 他はうどん、餃子バーグ、サラダ。うどんは餃子の皮と同じものを、麺状にして茹でたもの。モチモチの食感が大人気。

自家製うどんと鶏肉のオーブン焼き

◆番外編◆
 ほぼ毎週、日曜の夜に、リサイクル炒めなるものを作っている。ダシを取った後の昆布や大根の皮や葉など、捨てることも多い部分を再利用するので「リサイクル炒め」なのだ。娘が命名した、妻のお気に入りメニュー。
 今週のリサイクル炒めはセロリの葉、ダシを取った後の昆布、大根の皮、キャベツの外葉。味付けはりゅうきゅうのタレとトンカツソース。

今週のリサイクル炒め

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2018年2月12日月曜日

【中央競馬予想の回顧】京都記念、共同通信杯、クイーンC、洛陽S(2018)

 今週は京都記念。
 ◎レイデオロは単勝1.6倍と人気を集めた。レースでは中団から坂の手前でポジションを上げていく。ややかかり気味だ。4コーナーでは外を回して前に取りつく。後は伸びるだけだったのだが、ジリジリになり、内と外からかわされて3着。行きたがった分、伸びを欠いたか。圧倒的人気の馬を本命にしてこういう結果だと、ヘコむなあ…。
 勝ったのはクリンチャー。うまく馬群の中を抜けてきた。馬場も味方して、重賞初制覇。

 東京では共同通信杯。
 ◎グレイルも単勝1.8倍の圧倒的人気。後方待機から4コーナーで外に出し、後は伸びるだけだったのだが、この馬も不発。7着に沈んだ。騎手も調教師も敗因が分からないのだから、私に分かるわけがない…。単勝1倍台の馬を本命にして、2レース連続でハズレとは…。
 勝ったのはオウケンムーン。推奨穴馬が見事に勝利したが、本命が沈んでは意味なし。

 土曜は洛陽S。
 ◎カワキタエンカはすんなりハナを切った。いい感じだ。マイペースで直線を向いたように見えたのだが、最後はバッタリ止まって10着惨敗。逃げ馬が負けるときはこんなものか。見た目よりもハイペースだったようだ。
 勝ったのはサトノアーサー。人気に応えて差しきった。

 月曜の祝日は東京でクイーンC。
 ◎マウレアも1番人気。スッと3番手につけ、そのまま直線へ。少し待たされたが、進路ができた。「よし、行けっ」という声もむなしく、伸びを欠き、5着。上がりのかかる競馬は合わないのかもしれない。
 勝ったのはテトラドラクマ。まんまと逃げ切った。

 今週は4戦0勝。三つの重賞ですべて断然人気の馬を本命にして、惨敗。がっかりだ…。

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【読書メモ】深木章子『殺意の構図』(光文社文庫)

 初めて読んだ深木作品。なるほどよく組み立てられたストーリーだ。「構図」という言葉をタイトルに使いたくなるのも頷ける。  一人称を変えることにより、さまざまな角度から事件に光が当たる。 「なるほどそうか」「確かにそうだよね」「そうか、この人だったか」 と納得しているうちに...