尋問により事件が語られる、横山スタイルの原点
横山氏のデビュー作。警察署内での尋問をベースに話を進めていく、横山小説の原点がここにある。
尋問を介した、警察官と容疑者の駆け引きと心の動きが本書の醍醐味。敵対するだけでは情報は引き出せない。容疑者にときには寄り添い、ときには同調し、ときには脅し、容疑者の供述を引き出す。
容疑者の供述によって、事件の皮が一枚ずつはがれていく。まるでマトリョーシカのような小説だ。最後に出てくるマトリョーシカは誰なのか。最後のどんでん返しはちょっとやり過ぎの気もするが、すんなり収まらないところも見事。
《あらすじ》
15年前に、女性教師の自殺として片付けられた事件が蒸し返される。死んだ女性教師の勤め先であり、死亡現場でもあった高校に、当時通っていた元悪ガキ3名が取り調べを受ける。女性教師が死んだまさにその日に時効を迎えた3億円強奪事件も絡み、事件は混迷の度合いを深めてゆく。
尋問の様子と、事件当時の場面が交互に語られ、少しずつ状況が明らかになっていく。いったい誰が何を隠し、何を企んでいたのか。ようやく事件の全貌が見えたと思われたとき、捜査主任の警察官に閃いたのは…。
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