200種類以上の野菜について、その名称、来歴、特徴、旬、調理法、保存法、レシピなどが記載された本。野菜のデータブックである。これだけ多くの野菜が載っていて、主要ページはフルカラーの本がこの値段(1470円)なのだからお値打ちだ。
掲載されている野菜のほとんどは、いつも食卓にあるような、ありふれたものばかり。しかし、本書をパラパラめくっていると、いかに日々の食材について何も知らなかったかが分かる。
まず、それぞれの野菜にたくさんの品種があることに驚く。たとえば、ひと口にナスと言っても、本書に載っているだけで13もの品種があるのだ。スーパーでナスを買うときに
「このナスの品種は何かなあ」
などと考えるのも楽しそうだ。
うんちくとして面白いのは「来歴」の欄である。意外に(日本での)歴史が浅い野菜が多いのだ。
ジャガイモやトウガラシは南米原産だから、14世紀の大航海時代以降にヨーロッパを経由して日本にやってきた、というのはご存じの方も多いだろう(キムチって韓国の伝統食材のように思ってしまうが、中世以降のものなんですよね)。ジャガイモが日本に入ってきたのは江戸初期で、本格的な栽培が始まったのは明治時代らしい。まだ百年そこらの歴史しかないのだ。
私がとくに面白いなあと思ったのはオクラ。オクラは英語でもオクラ(okra)ってご存じでした? オクラは和風な感じ(と思うのは私だけか)なので、古くからある野菜だと思っていた。しかし実はアフリカ原産で、日本で全国的に普及したのは「近年」らしいのだ。私の祖父母の世代にはなかった野菜というわけか。まあビックリ。
てな調子で続けていくと、ネタは尽きることがないので、このあたりにしておく。飲み会で
「オクラって、実はアフリカ原産で……」
などと、さりげなくうんちくを披露すれば、好印象間違いなしだ(引かれたらすみません)。
そして、ひそかに料理好きの私が、これから最も活用するであろうデータは「保存法」。
野菜を買ってきたら、とりあえず野菜庫に入れている人も多いだろう(わが家でもそうだ)。また、大根やイモ類などの根菜は、何となく大丈夫そうなので常温で保管したりとか(わが家でもそうだ)。
ところが、それは間違いらしい。意外にも常温で保管するほうがよい野菜、意外にも冷蔵庫で保管するほうがよい野菜がたくさんあった。明日から、わが家の野菜庫の様子は一変するだろう。
どの野菜を冷蔵庫に入れればいいのか教えてほしいって? それは本書を読んで確かめていただきたい。
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2011年12月9日金曜日
2011年12月8日木曜日
書評 佐々木譲『暴雪圏』(新潮文庫)
佐々木さんの北海道を舞台にした警官小説には、代表である北海道警シリーズをはじめ、いくつかある。本書はそのうちの川久保駐在さんシリーズだ。川久保シリーズの前作『制服捜査』が面白かったので、本書も期待大である。
で、読んでみて、前作とは雰囲気が違うが、こちらも面白かった。
北海道では、春のお彼岸の時期に「彼岸荒れ」といって猛烈な吹雪が吹き荒れることがあるそうだ。「爆弾低気圧」という言葉を聞けば、ピンとくる方もいるかもしれない。そんな春のお彼岸の時期の、帯広近郊の街が舞台である。
序盤は、パラレルにいくつかのエピソードが語られる。不倫関係を精算したい主婦、会社の金の横領を企む男、義父との関係に悩み家出を決心する女子高生、観光旅行中の老夫婦、ペンションを営む若夫婦、そして暴力団組長の自宅を襲撃して現金を奪い、さらに殺人を犯して逃走中の強盗犯。これらの話が独立に、並行に進んでいく。
そこへ暴雪が到来し、街は完全に機能不全に陥る。そして、並行に進んでいた物語が収束しはじめ、上記の人物たちが誘い込まれるように集まってくる。暴雪でまったく身動きが取れない状況で、それぞれの思惑を抱えた面々が同じ時を過ごす…というのが話の概要。
前作の『制服捜査』が短編を連ねた連作集だったのに対し、本書は長編。設定も大がかりで、後半はハラハラドキドキの、緊張感溢れるストーリーが展開される。暴雪で身動きが取れないという状況を設定することにより、『そして誰もいなくなった』を連想させるような「陸の孤島」が北海道に出現する。佐々木さんの構想力に脱帽だ。スリルサスペンスが好みの方には、外せない一冊である。
それにしても、12月に入って冷え込んできたところに本書を読んだので、寒さが10倍、いや100倍に感じられた。寒さが苦手な人は、春まで読むのを待つほうがよいかもしれない(半分は冗談です)。沢木さんの『凍』に匹敵する寒々小説だと独断しておく。
夏に読めば節電になるかもしれないなぁ(ホンマか…)。
ただ、多くの登場人物が一気に集まり、しかもありきたりの名前が多い(山口、平田、西田など)ので、「これは誰やったっけ?…」と前のページを読むことが何度かあった。袖や本文の頭に主要人物一覧をつけてほしかった。
また、ストーリーはたいへん面白く、十分に堪能したのだが「川久保シリーズじゃなくてもよかったのでは…」とは思った。川久保シリーズの醍醐味は、駐在さんが地域の非警察官たちと協同して事件にあたるところにあると思う。そういう意味では、本書は必ずしも駐在さんが絡まなくてもよかったのではないかなあ…。揚げ足取りやな。
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で、読んでみて、前作とは雰囲気が違うが、こちらも面白かった。
北海道では、春のお彼岸の時期に「彼岸荒れ」といって猛烈な吹雪が吹き荒れることがあるそうだ。「爆弾低気圧」という言葉を聞けば、ピンとくる方もいるかもしれない。そんな春のお彼岸の時期の、帯広近郊の街が舞台である。
序盤は、パラレルにいくつかのエピソードが語られる。不倫関係を精算したい主婦、会社の金の横領を企む男、義父との関係に悩み家出を決心する女子高生、観光旅行中の老夫婦、ペンションを営む若夫婦、そして暴力団組長の自宅を襲撃して現金を奪い、さらに殺人を犯して逃走中の強盗犯。これらの話が独立に、並行に進んでいく。
そこへ暴雪が到来し、街は完全に機能不全に陥る。そして、並行に進んでいた物語が収束しはじめ、上記の人物たちが誘い込まれるように集まってくる。暴雪でまったく身動きが取れない状況で、それぞれの思惑を抱えた面々が同じ時を過ごす…というのが話の概要。
前作の『制服捜査』が短編を連ねた連作集だったのに対し、本書は長編。設定も大がかりで、後半はハラハラドキドキの、緊張感溢れるストーリーが展開される。暴雪で身動きが取れないという状況を設定することにより、『そして誰もいなくなった』を連想させるような「陸の孤島」が北海道に出現する。佐々木さんの構想力に脱帽だ。スリルサスペンスが好みの方には、外せない一冊である。
それにしても、12月に入って冷え込んできたところに本書を読んだので、寒さが10倍、いや100倍に感じられた。寒さが苦手な人は、春まで読むのを待つほうがよいかもしれない(半分は冗談です)。沢木さんの『凍』に匹敵する寒々小説だと独断しておく。
夏に読めば節電になるかもしれないなぁ(ホンマか…)。
ただ、多くの登場人物が一気に集まり、しかもありきたりの名前が多い(山口、平田、西田など)ので、「これは誰やったっけ?…」と前のページを読むことが何度かあった。袖や本文の頭に主要人物一覧をつけてほしかった。
また、ストーリーはたいへん面白く、十分に堪能したのだが「川久保シリーズじゃなくてもよかったのでは…」とは思った。川久保シリーズの醍醐味は、駐在さんが地域の非警察官たちと協同して事件にあたるところにあると思う。そういう意味では、本書は必ずしも駐在さんが絡まなくてもよかったのではないかなあ…。揚げ足取りやな。
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2011年12月6日火曜日
水中メガネ、電車で爆睡 ―子どもあれこれ―
娘は4歳を過ぎ、息子も1歳7カ月を過ぎた。早いものだ。
このところ、毎週末のようにイベントがあり、親子ともども多忙なウィークエンドを過ごしている。
ある週は、性懲りもなくピエリ守山に突撃。今まであまりピエリは好きではなかった息子も、ようやく楽しく遊べるようになってきた。ちょっと画面が暗いですが、こんな感じ。
先日は、高槻に住んでいる私の友人の家にお邪魔した。娘も息子もたらふくお昼ご飯をごちそうになり、ピングーのDVDを見せてもらって帰ってきた。娘は疲れたようで帰りの電車ではこんな状態に。
そして先週の土曜日は、娘のクツを買いに、イオンモール草津へ。ここのイオンには、足のサイズを測ってくれるクツ屋さんがあるのだ。ちなみに、サイズ測定は無料です。若いお姉ちゃんがサイズを測ってくれる。お近くの方は是非。
Genki Kids草津店
そして家に帰ってきてから、なぜか水中眼鏡をかけてご機嫌な息子。何月やと思ってるねん…。
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このところ、毎週末のようにイベントがあり、親子ともども多忙なウィークエンドを過ごしている。
ある週は、性懲りもなくピエリ守山に突撃。今まであまりピエリは好きではなかった息子も、ようやく楽しく遊べるようになってきた。ちょっと画面が暗いですが、こんな感じ。
先日は、高槻に住んでいる私の友人の家にお邪魔した。娘も息子もたらふくお昼ご飯をごちそうになり、ピングーのDVDを見せてもらって帰ってきた。娘は疲れたようで帰りの電車ではこんな状態に。
そして先週の土曜日は、娘のクツを買いに、イオンモール草津へ。ここのイオンには、足のサイズを測ってくれるクツ屋さんがあるのだ。ちなみに、サイズ測定は無料です。若いお姉ちゃんがサイズを測ってくれる。お近くの方は是非。
Genki Kids草津店
そして家に帰ってきてから、なぜか水中眼鏡をかけてご機嫌な息子。何月やと思ってるねん…。
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2011年12月4日日曜日
2011鳴尾記念、ジャパンカップダート 予想の回顧
土曜は鳴尾記念。見立て通り3歳馬が上位を独占したのだが、肝心の本命◎フレールジャックは、モタれているのか、かかっているのか、モタモタした走りで、3コーナー過ぎから手綱が動きはじめる始末。直線に入っても騎手が追いづらそうな様子で、伸びずバテずの4着入線。着順はそれほど悪くなかったが、あまり見せ場のないレースだった。
上位2頭は後方待機の馬。差し馬有利の流れでもなかっただけに、この2頭の力が抜けていたということか。とくに、勝ったレッドデイヴィスは骨折休養明けで重賞を制覇。なかなかできる芸当ではない。有馬記念が楽しみだ。
日曜はJCD。本命◎トランセンドがハナを奪いにいったのには驚いた。藤田騎手の気迫の騎乗だった。エスポワールシチーは気圧されたのか、控えて2番手。道中はそのまま進み、直線に入ってもトランセンドの脚色は衰えず、後続を引き離して見事に優勝。大外枠を克服し、力の違いを見せつけた。強い。
2着に入ったのは、ワンダーアキュート。前に行く馬と思って馬券対象から外していたのだが、スタートで大きく出遅れたのが功を奏したのか、怒濤の追い込みを見せた。これだから競馬は分からない。
前崩れとなったときに突っ込んでくると思っていた馬(テスタマッタ、バーディバーディ、フリソ、ミラクルレジェンド)は不発に終わり、馬券はハズレ。
しかし、本命馬は見事に1着になったということで、前向きに来週に向かいたい(単勝2.0倍の馬を当てただけやないか…)。
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上位2頭は後方待機の馬。差し馬有利の流れでもなかっただけに、この2頭の力が抜けていたということか。とくに、勝ったレッドデイヴィスは骨折休養明けで重賞を制覇。なかなかできる芸当ではない。有馬記念が楽しみだ。
日曜はJCD。本命◎トランセンドがハナを奪いにいったのには驚いた。藤田騎手の気迫の騎乗だった。エスポワールシチーは気圧されたのか、控えて2番手。道中はそのまま進み、直線に入ってもトランセンドの脚色は衰えず、後続を引き離して見事に優勝。大外枠を克服し、力の違いを見せつけた。強い。
2着に入ったのは、ワンダーアキュート。前に行く馬と思って馬券対象から外していたのだが、スタートで大きく出遅れたのが功を奏したのか、怒濤の追い込みを見せた。これだから競馬は分からない。
前崩れとなったときに突っ込んでくると思っていた馬(テスタマッタ、バーディバーディ、フリソ、ミラクルレジェンド)は不発に終わり、馬券はハズレ。
しかし、本命馬は見事に1着になったということで、前向きに来週に向かいたい(単勝2.0倍の馬を当てただけやないか…)。
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2011年12月3日土曜日
2011ジャパンカップダート オレの予想を聞いてくれよ
今週のメインレースはジャパンカップダート。
ご存じの通り外国馬を招待するレースなのだが、過去11回で連対した外国馬は2頭のみ。今年は、昨年に引き続き外国馬の参戦はゼロ。ほとんど招待レースの意味がなくなってきている。
なぜ外国馬がここまで苦戦するのか。その原因は、日本のダートの特殊性に尽きるだろう。アメリカを中心とする海外のダートが「土」なら、日本のダートは「砂」である。はっきりしたところは馬に聞いてみないと分からないが、おそらくグランドで走るか、砂場で走るか、ほどの違いがあるのではないだろうか。そりゃ全然違うよなあ。
「じゃあ、日本のダートも土にすればいいやん」
との考えもあるだろうが、そうすると芝レースとあまり変わらなくなり、ダートの特徴がなくなるらしい。難しいですなあ。
というわけで、日本馬のみで行われる今年のJCダート。私の本命◎はトランセンド。大外枠は確かに痛いが、今の日本のダート界では頭二つほど抜けた存在だ。1コーナーまでに、無理をせずある程度の位置につけられれば確勝と見た。
相手は、これも人気だがエスポワールシチーは押さえざるをえない。あとは、エスポワールがトランセンドに競り落とされたときに、テスタマッタ、バーディバーディ、フリソ、ミラクルレジェンドあたりがどこまで差してくるか、といったところだろう。
トランセンド頭の馬単、三連単で勝負したい。
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ご存じの通り外国馬を招待するレースなのだが、過去11回で連対した外国馬は2頭のみ。今年は、昨年に引き続き外国馬の参戦はゼロ。ほとんど招待レースの意味がなくなってきている。
なぜ外国馬がここまで苦戦するのか。その原因は、日本のダートの特殊性に尽きるだろう。アメリカを中心とする海外のダートが「土」なら、日本のダートは「砂」である。はっきりしたところは馬に聞いてみないと分からないが、おそらくグランドで走るか、砂場で走るか、ほどの違いがあるのではないだろうか。そりゃ全然違うよなあ。
「じゃあ、日本のダートも土にすればいいやん」
との考えもあるだろうが、そうすると芝レースとあまり変わらなくなり、ダートの特徴がなくなるらしい。難しいですなあ。
というわけで、日本馬のみで行われる今年のJCダート。私の本命◎はトランセンド。大外枠は確かに痛いが、今の日本のダート界では頭二つほど抜けた存在だ。1コーナーまでに、無理をせずある程度の位置につけられれば確勝と見た。
相手は、これも人気だがエスポワールシチーは押さえざるをえない。あとは、エスポワールがトランセンドに競り落とされたときに、テスタマッタ、バーディバーディ、フリソ、ミラクルレジェンドあたりがどこまで差してくるか、といったところだろう。
トランセンド頭の馬単、三連単で勝負したい。
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2011年12月2日金曜日
2011鳴尾記念 オレの予想を聞いてくれよ
今年の競馬も残り一開催。みなさんラストスパート頑張りましょう。
師走の阪神開催初日のメインレースは鳴尾記念。
鳴尾とは兵庫県西宮市の中にある地名で、トラキチにとっては重要な場所である。関西以外の方には馴染みがないだろうが、阪神タイガースの二軍本拠地なのだ。鳴尾浜球場という甲子園とほぼ同じ大きさの球場で、未来のスターを目指して、若トラが汗を流している。巨人ファンの人には、昔の多摩川を思い浮かべていただければよいだろう。
ここまで振っておいて何だが、鳴尾記念と阪神二軍には、(おそらく)何の関係もない。
では予想にいってみたい。
このレース
「JCや有馬記念はちょっと荷が重いなあ。あんなヤツらと勝負するのはイヤだよぅ」
という馬が、ここぞとばかりに出てくるレースという印象なのだが、今年はちょっと様子が違う。
今年の中心は、菊花賞で穴人気したものの結果を出せなかった3歳馬たち。ダノンスパシーバという4歳の上り馬もいるが、中心は3歳の3頭だろう。私の本命もここから選びたい。
本命◎はフレールジャック。菊花賞ではハナを切り失速したが、1800 mに戻れば力を見せてくれるだろう。下り坂の天気予報で、重馬場の実績があるのも心強い。追い切りの動きが悪かったそうだが、稽古では動かない馬と勝手に解釈しておきたい。
良馬場ならサダムパテックが強敵となりそうだが、渋った馬場がどうか。ショウナンマイティは、開幕週の馬場で追い込み脚質というのが気になる。
推奨穴馬はヒットジャポット。オープン特別では差のない競馬をしてきた馬だし、阪神も2戦2勝。母父に懐かしい名前も見える。見逃せない。
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師走の阪神開催初日のメインレースは鳴尾記念。
鳴尾とは兵庫県西宮市の中にある地名で、トラキチにとっては重要な場所である。関西以外の方には馴染みがないだろうが、阪神タイガースの二軍本拠地なのだ。鳴尾浜球場という甲子園とほぼ同じ大きさの球場で、未来のスターを目指して、若トラが汗を流している。巨人ファンの人には、昔の多摩川を思い浮かべていただければよいだろう。
ここまで振っておいて何だが、鳴尾記念と阪神二軍には、(おそらく)何の関係もない。
では予想にいってみたい。
このレース
「JCや有馬記念はちょっと荷が重いなあ。あんなヤツらと勝負するのはイヤだよぅ」
という馬が、ここぞとばかりに出てくるレースという印象なのだが、今年はちょっと様子が違う。
今年の中心は、菊花賞で穴人気したものの結果を出せなかった3歳馬たち。ダノンスパシーバという4歳の上り馬もいるが、中心は3歳の3頭だろう。私の本命もここから選びたい。
本命◎はフレールジャック。菊花賞ではハナを切り失速したが、1800 mに戻れば力を見せてくれるだろう。下り坂の天気予報で、重馬場の実績があるのも心強い。追い切りの動きが悪かったそうだが、稽古では動かない馬と勝手に解釈しておきたい。
良馬場ならサダムパテックが強敵となりそうだが、渋った馬場がどうか。ショウナンマイティは、開幕週の馬場で追い込み脚質というのが気になる。
推奨穴馬はヒットジャポット。オープン特別では差のない競馬をしてきた馬だし、阪神も2戦2勝。母父に懐かしい名前も見える。見逃せない。
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2011年12月1日木曜日
書評 東野圭吾『変身』(講談社文庫)
これまた母から借りた東野小説(何冊借りてんねん)。
純一という男が事件に巻き込まれ、脳を損傷。しかし、他人の脳の一部を移植することにより、一命を取り留める。手術は成功し、事件の前と同じ純一が帰ってきたはずだったのだが、徐々に性格が変わり始める。移植された脳の人格が、純一の人格を押しのけ、純一の体を支配しようとしているのか…。
というのが話の概要。
脳移植という大胆な設定により、「人格とは何か」「自分とは何か」「生きるとは何か」を問いかけてくる。
どこまで臓器を取り替えたら自分ではなくなるのだろうか。脳さえ残っていれば自分のままでいられるのだろうか。それとも、脳ですら、一部の移植なら自分は残るのだろうか。脳移植こそ無理だが、さまざまな臓器の移植が可能になった現代社会に課せられたテーマであろう。
東尾さん得意の二転三転のどんでん返しはなく、ストーリーは一本道で進んでいく。ミステリーとしての醍醐味には欠けるが、「自分とは何か」を考え直すきっかけになる小説。
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純一という男が事件に巻き込まれ、脳を損傷。しかし、他人の脳の一部を移植することにより、一命を取り留める。手術は成功し、事件の前と同じ純一が帰ってきたはずだったのだが、徐々に性格が変わり始める。移植された脳の人格が、純一の人格を押しのけ、純一の体を支配しようとしているのか…。
というのが話の概要。
脳移植という大胆な設定により、「人格とは何か」「自分とは何か」「生きるとは何か」を問いかけてくる。
どこまで臓器を取り替えたら自分ではなくなるのだろうか。脳さえ残っていれば自分のままでいられるのだろうか。それとも、脳ですら、一部の移植なら自分は残るのだろうか。脳移植こそ無理だが、さまざまな臓器の移植が可能になった現代社会に課せられたテーマであろう。
東尾さん得意の二転三転のどんでん返しはなく、ストーリーは一本道で進んでいく。ミステリーとしての醍醐味には欠けるが、「自分とは何か」を考え直すきっかけになる小説。
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