掲載されている野菜のほとんどは、いつも食卓にあるような、ありふれたものばかり。しかし、本書をパラパラめくっていると、いかに日々の食材について何も知らなかったかが分かる。
まず、それぞれの野菜にたくさんの品種があることに驚く。たとえば、ひと口にナスと言っても、本書に載っているだけで13もの品種があるのだ。スーパーでナスを買うときに
「このナスの品種は何かなあ」
などと考えるのも楽しそうだ。
うんちくとして面白いのは「来歴」の欄である。意外に(日本での)歴史が浅い野菜が多いのだ。
ジャガイモやトウガラシは南米原産だから、14世紀の大航海時代以降にヨーロッパを経由して日本にやってきた、というのはご存じの方も多いだろう(キムチって韓国の伝統食材のように思ってしまうが、中世以降のものなんですよね)。ジャガイモが日本に入ってきたのは江戸初期で、本格的な栽培が始まったのは明治時代らしい。まだ百年そこらの歴史しかないのだ。
私がとくに面白いなあと思ったのはオクラ。オクラは英語でもオクラ(okra)ってご存じでした? オクラは和風な感じ(と思うのは私だけか)なので、古くからある野菜だと思っていた。しかし実はアフリカ原産で、日本で全国的に普及したのは「近年」らしいのだ。私の祖父母の世代にはなかった野菜というわけか。まあビックリ。
てな調子で続けていくと、ネタは尽きることがないので、このあたりにしておく。飲み会で
「オクラって、実はアフリカ原産で……」
などと、さりげなくうんちくを披露すれば、好印象間違いなしだ(引かれたらすみません)。
そして、ひそかに料理好きの私が、これから最も活用するであろうデータは「保存法」。
野菜を買ってきたら、とりあえず野菜庫に入れている人も多いだろう(わが家でもそうだ)。また、大根やイモ類などの根菜は、何となく大丈夫そうなので常温で保管したりとか(わが家でもそうだ)。
ところが、それは間違いらしい。意外にも常温で保管するほうがよい野菜、意外にも冷蔵庫で保管するほうがよい野菜がたくさんあった。明日から、わが家の野菜庫の様子は一変するだろう。
どの野菜を冷蔵庫に入れればいいのか教えてほしいって? それは本書を読んで確かめていただきたい。
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