2013年4月12日金曜日

2013アンタレスS、中山GJ オレの予想を聞いてくれよ

 明日の皐月賞で、阪神・中山開催も終了。その前日は阪神でアンタレスS、中山で中山グランドジャンプが行われる。

 アンタレスとは星の名前で、サソリ座の中でキラリと輝く一等星だ。赤く輝く、インパクトの強い星である。
 グーグル先生に、より詳しく聞いてみると…太陽の600~800倍もある大きな星で、めちゃめちゃ明るいそうだ(だから赤く見えるのか)。また、非常に珍しい実視伴星(目で伴星が見える星)とのこと。天文観測では人気者のようだ。
 ところで、アンタレスと聞くと「あんたバカよね~おバカさんよね~」という歌が思い浮かぶのは私だけだろうか(何の歌だっけ?)。

 星の話はこれくらいにして、レースにいってみたい。
 昨年、京都から阪神に移ってきて今年で2回目。この手の番組変更には、もう頭がついていかない。
 本命は◎ホッコータルマエ。ダートでは、3歳冬から4歳春頃の馬は古馬の壁にぶち当たることが多いが、この馬はそんな壁も感じさせず、一線級の馬と常に接戦を演じている。前走、前々走と交流重賞を圧勝し、さらに力をつけた印象。GI馬がいるが、2 kgの差があれば逆転可能。
 相手本線は、○バーディバーディ。前残りに期待。
 推奨穴馬はグラッツィア。いつも差のない競馬をする堅実派だ。

 中山GJは◎バアゼルリバー。昨年暮れの中山大障害の2着馬だ。1着馬がリタイヤで不在なら、順番が回ってこないか。

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2013年4月8日月曜日

書評 新田次郎『孤高の人 上・下』(新潮文庫)

 こんな山男が本当にいたのか。
 昭和初期、第二次大戦間近の日本に、当時の常識を覆す山男がいた。その名を加藤文太郎。パーティを組んで登山をするのが常識だった時代に、単独行で数々の冬山を制覇したスーパー登山家を描いた作品だ。

 しかし本作品を読んでいると、このスーパー登山家が、普通の人に見えてくる。普通の人が、どんどん山にのめりこんでいくうちに、いつの間にか注目を集める登山家になってしまうのだ。
「僕、そんな大したことはしてないんですけど」
という、加藤のつぶやきが聞こえてくる。
 大人物になってしまった普通の人。このプレッシャーに押しつぶされる人は、いまでもたくさんいる。そういう人たちの心の動きが伝わってくる作品だ。

 また、加藤の残した功績はもう一つある。それは、当時、セレブの趣味だった登山を、庶民、とくにサラリーマンへと広げたことだ。
 加藤はサラリーマンであり、仕事はきちんとこなしつつ、有休を使って登山を行っていた。これは当時としては珍しいことであり、登山の普及に大いに貢献したのだそうだ。

 しかし山男たちは、どうして山に登るのだろう。
「それは、そこに山があるからだ」
という、有名な台詞では説明がつかない何かがあるにちがいない。その「何か」が少し見えた気がした。



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2013年4月7日日曜日

2013桜花賞、阪神牝馬S、NZT 予想の回顧

 土曜の阪神メインは阪神牝馬S。
 ◎アイムユアーズは好発を切り、先頭集団を見る好位置でレースを進める。よい手応えで直線を向き、一瞬伸びかけたのだが、直線半ばで失速して10着。外差しで決まるレースだったにしても、物足りなかった。早熟だったのか。
 1、2着を8枠の差し馬が占めたように、いまの阪神は外差しの決まる馬場のようだ。

 中山メインはNZT。
 ◎ゴットフリートはスタートが決まらず後方から。これが最後まで響いた。
 道中は腹をくくって後方からレースを進め、3、4コーナーで外をマクっていったが、直線では息が続かず失速して9着。中山の1600 mで前が残るレース。外を回ってはノーチャンスだった。
 勝ったエーシントップは、3番手につけて抜け出すというお利口さんな走りで見事に1着。本番の1番人気は決定か。

 日曜は桜花賞。
 ◎クラウンロゼは好スタート。逃げる1番人気を見る絶好の位置につける。4コーナーでは逃げた馬が空けた最内をついたが伸びを欠き、下から3番目の16着。内が荒れていて外差しの決まる馬場だったので、どこかで外に出したかった。とはいえ負けすぎだなあ…。
 レースは、終わってみれば、ディープ産駒、デムーロ兄弟のワンツー。後方から外に出して差してきた馬が上位を占めた。そんな中、逃げて4着に粘ったクロフネサプライズはさすがだった。
 オークスは、展開一つで順位が入れ替わりそうだ。

 今週は3戦3敗。馬場の傾向に泣かされた2日間だった。
 他のレースも散々で、2週連続の大負け。今年の収支はついに70%を切りそうだ。トホホ…。

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2013年4月6日土曜日

2013桜花賞 オレの予想を聞いてくれよ

 今週は桜花賞。このレースを迎えると
「さあ、今年も始まるぞ」
という気持ちになるのは私だけではないだろう。
 毎年しつこいが、やはりGIはこの桜花賞からスタートするのがよいと思う。ちょっと悪いが、フェブラリーSと高松宮記念には時期を移ってもらってはどうだろうか。JRAの番組変更には批判的な私だが、この移動案にはぜひ賛成だ。でも、フェブラリーSが2月でなくなるのは、ちとマズイか。

 さてレース。
 前哨戦で有力馬が凡走し、大混戦である。しかし、昨年のジェンティルドンナのように、終わってみれば実は強い馬がいるのかもしれない。
 このレース、けっこう荒れているイメージだったのだが、過去10年間で馬連が万馬券になったのはレジネッタが勝った5年前のみ。阪神コース改修により、実力馬が力を発揮しやすいレースに変わったということなのだろう。
 データからは、その年の最多勝馬が好成績を残している。その他のファクターとしては、トライアルでの入着、1600 m実績が挙げられる。そうすると、浮かび上がってくるのが◎クラウンロゼ。父ロサード、母父ヒシアケボノという、超シブシブ血統の馬だ。
 ここまで3戦3勝だが、アネモネSをステップにした馬がここ10年連対していないことが嫌われているようで、4番人気にとどまっている。確かに中山の1600 mと阪神の1600 mでは要求される能力が違うのだろうが、初戦で東京の1600 mを勝っているこの馬には心配無用。阪神に変わっても連勝を伸ばしてほしい。
 相手筆頭には○メイショウマンボ。こちらは1600 m実績がないためか5番人気だが、父が天皇賞春を勝ったスズカマンボならスタミナの心配はなかろう。この馬が1番か2番人気になると思っていたので、この人気は美味しく見える。シブシブ血統どうしのワンツーがないか。
 推奨穴馬は多め。トライアルで上位に来たのに印がない馬がたくさんいる。データからは完全に「消し」なのだが、今年は1勝馬にもチャンスがあると見る。アネモネS2着のジーニマジック、フィリーズRで2、3着のナンシーシャインティズトレメンダス、チューリップ賞2、3着のウインプリメーラアユサン

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2013年4月5日金曜日

2013阪神牝馬S、ニュージーランドT オレの予想を聞いてくれよ

 今週はいよいよ桜花賞。春本番だ。その前日の土曜日は阪神牝馬Sとニュージーランドトロフィーが行われる。

 阪神牝馬Sは、かつては阪神牝馬特別というレース名で、阪神牝特と略称されていた(懐かしい)。暮れの阪神開催で行われていた別定GIIで、牝馬の頂上決戦の一つだった(昨年も同じことを書いたような)。
 それがいつの間に桜花賞の前日になったのだろうかと調べてみると、ヴィクトリアマイルの創設に伴い、その前哨戦としてこの時期に移ってきたのだそうだ。なるほど。

 今年も、ヴィクトリアマイルを狙う馬が顔を揃えた。
 その中から、本命は◎アイムユアーズ。前走、前々走と掲示板を外したが、両方ともGIで、牡馬相手のマイルCSが0.7秒差、ジェンティルドンナの勝った秋華賞が0.3秒差なら悪くない。ポン駆けも得意だし、器用なレースぶりは内枠も歓迎。雨予報はなんともいえないが、それは他馬も同じだろう。
 推奨穴馬は道悪・鉄砲ともに得意のアスカトップレディ。桜花賞で1番人気になりそうな武豊が、その前日に穴をあけないか。

 ニュージーランドTは◎ゴットフリートが軸。相手筆頭は○レッドアリオン

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2013WBC(ワールドベースボールクラシック)雑感

 今さらだが、WBCの雑感をまとめておきたい。

 まず、やっぱり楽しい。NPBのトップ選手が一緒のチームで戦うのも新鮮だし、一発勝負のトーナメントもリーグ戦とは違った緊張感がある。
 現時点では問題点もたくさんあるようだが、大きな大会に育ってもらいたいものだ。

内川の走塁ミスは「敗因」だったのか?
 プエルトリコに負けた試合での、内川選手の走塁ミスが「敗因」であったかのように報じられている。しかし、あれは決して「敗因」ではない。強いて言うなら「負けが決まった瞬間」だ。あの瞬間に負けが決まった、と言うことはできるだろう。しかし、それは「敗因」とは別物だ。


 では敗因は何だったのか。敗因は、打てなかったことに尽きる。7回まで0点で勝とうというのがムシが良すぎる。序盤のチャンスに点を取れなかったことが敗因だ。内川選手のあのプレーは確かに走塁ミスだが、それを敗因として捉えるのは間違っている。
 また、盗塁のサイン自体についても、一発勝負のトーナメントなんだから、おおいにあり得る作戦だった、と私は思う。それに、台湾戦の鳥谷の盗塁は批判せず、結果的に失敗に終わったこちらだけをあげつらうのはおかしい。

采配ミスは別の場面だった
 采配ミスは別の試合にあったと思う。それは、二次ラウンドの台湾戦。今大会で最も熱かった試合だ。その8回裏の台湾の攻撃の場面。
 0-2のビハインドの6回裏から登板した田中投手が、6、7回の2イニングをパーフェクトに押さえた。打者6人から4三振を奪う、完璧な内容だった。そして8回表に日本が2点を取り同点に追いつき、迎えた8回裏。


 田中が先頭打者、次の打者に連打をあび、無死一・二塁のピンチ。ここで采配ミスがあったと思う。結果的に、田中はここで勝ち越しのタイムリーを打たれ、マウンドを降りるのだが、結果論ではなく、ここは投手を替えるべきだった。
 終盤の8回で2-2の同点。バッターは左打者。ここで森福を使わずに、何のために森福をベンチに入れているのか。ここは、森福への交代の一手だった。

大会後に突如わき出た首脳陣批判
 日本チームの結果は、ご存じの通り、ベスト4敗退。最低限の目標は達成したと言ってよいだろう。
 しかし敗退が決まるやいなや、采配その他について、マスコミによる首脳陣への批判が噴出した。大会中は(申し合わせでもあったのか)表に出てこなかった批判が一斉にわき出てきたのだ。特にコテンパンに叩かれたのが東尾コーチだった。私も当初から、投手総合コーチが東尾氏というのは疑問だった。
 しかし、大会が終わってから「待ってました」とばかりにマスコミが批判し始めるのには違和感がある。娘と一緒にイベントに出るのを怪しからんと思うなら、大会中であろうと、その時点でしっかり批判してほしかった。

首脳陣の功績 その1
 敗退が決まると、上記に加えて、「練習している選手がいるのに映画や競艇に行っていた」とか「毎晩、酒盛りをしていた」とか、おおいに批判されている今大会の首脳陣だが、功績もあったと思う。
 それはメンバー選考についてだ。
 一つ目は、事前の予想を覆して角中と本多を残し、大島と聖沢を選ばなかったこと。この決定の直後には疑問の声が上がったし、私も「足のスペシャリスト」を選ばなかったことに疑問を感じた。
 しかし、大会を通じて
「大島か聖沢がいたらなあ」
と思う場面があっただろうか。今大会のメンバーは、走攻守兼備の選手が多く、代走があるとすれば、どうしても1点がほしいときに阿部に代走を出すという場面だけだっただろう。それを見越して、足のスペシャリストよりも打力を優先した人選はヒットだったのではないか。
 ただ、せっかく残した本多がほとんど使われなかったのは残念だった。2塁の守備固めとして使う手はあったように思うのだが。


首脳陣の功績 その2
 二つ目は中田翔選手を選んだことだ。中田を選ぶことに否定的なコーチもいたようだが、山本監督の一存で選んだのだという。
 結果的には、中田はレギュラーとして活躍した。本人にとっては、またとない経験になっただろう。首脳陣にはおおいに感謝してほしい。奔放な中田については批判の声も多いが、今回の経験をどう生かすのか、注目していきたい。
 また、お目付役の稲葉選手を、ちゃんとメンバーに入れていたところも見逃せない。



 以上、感じたところをザッと書いてみた。いまから次回が楽しみだ。
 日本代表を常設するなら、サッカーのように外国人を監督に呼んでみてはどうだろうか。サッカーと同様に、長期間、腰を据えて指揮できる環境を整えれば、アッと驚くような人選など、日本球界に新しい風を吹き込んでくれるように思う。
 ヒルマン氏とかマニエル氏(現フィリーズ監督、元近鉄)なんかどうですかね。不動の三塁手モッカ氏(元アスレチックス、ブルワーズ監督、元中日)もいいなあ。

2013年4月1日月曜日

もうすぐ3歳の息子がウイルス性腸炎(ノロ、ロタ)で入院した

 もうすぐ3歳(2歳11カ月)の息子が、一週間入院した。ノロウイルスに代表される、ウイルス性の腸炎だ。いわゆる食中毒である。

 おそらくノロかロタかだと思うのだが、ウイルスの特定はしていないため、正確には分からない。ウイルスを特定するのに4~5日かかり、結果が出る頃には回復していることが多く、またウイルスがどれであっても治療法は同じなので、ウイルスの特定はしないのが普通なのだそうだ。詳細はこちらを。

 どうやら一家4人(父、母、娘、息子)とも感染していたようなのだが、最も年下で、少し前に風邪を引いて抵抗力が弱っていた息子が重症化してしまったということらしい。
 症状がひどくなると、水分を取ってもすぐに上(嘔吐)か下(下痢)から出てしまうので、点滴をしなければならない。自宅では点滴は無理なので、入院ということになってしまうわけだ。
 備忘録もかねて、経過などを記しておこうと思う。

◆木曜日◆
 息子が朝食後に嘔吐。しかしこの日は熱もなく、保育所に行き、普通に帰ってきた。朝ご飯を食べ過ぎたのか、ちょっとした風邪か、くらいに思っていた。
 ただ、娘がこの日から下痢気味になり、私も胃腸が少しむかつき、妻もちょっと気分が悪いと言っていた。いまから思うと、4人とも感染していたのだろう。おそらく、水曜日の食事が感染源と思われる。
 生の肉や生の貝は食べていないので、何かの拍子に生で食べる食材にウイルスがついてしまったのだろう。生で食べるもの(サラダ、刺身など)の調理にはもっと気を配る必要があると、改めて痛感した。

 この日の夜から、息子が熱っぽくなる。しかし、嘔吐や下痢の症状はなかったので、おそらく風邪だろうと思っていた。

◆金曜日◆
 息子が熱っぽかったので、妻が息子を病児保育に預けてくれた。近所に病児保育があり、とても助かる。
 息子は、微熱はあるものの機嫌もよく、昼ご飯もたくさん食べた。帰宅後も、微熱はあるがそれほどしんどそうでもなく、このまま直ってくれそうだなあ、という雰囲気だった。

◆土曜日◆
 この日は、ある意味クライマックスだった。
 息子の熱が上がってきて、少ししんどそう。私は、薬を飲んでいればそのうち治るだろうと思っていたのだが、妻が小児科に予約を入れてくれた。あとから思うと、この行動は大正解だった。
 そこへ、小児科から電話があった。前日の血液検査の結果が悪いので、すぐに来院するようにとの指示。小児科の先生は、こちらが予約を入れていたことは知らなかったのだが、息子を小児科に連れて行くという妻の判断は正しかったわけだ。お母さん、さすがです。
 小児科に行くと、点滴をされた。そして「昼にもう一度来なさい」という指示。しかし、下痢や嘔吐はまだなかったので、この時点でも風邪だと思っていた。点滴はけっこう好きな先生なので、点滴という治療法には「いつものこと」という感覚だった。

 昼に再び小児科へ。ここから事態が急変する。先生の見立ては
「これは相当に悪い。紹介状を書くから大きな病院へ行くように。たぶん入院になるから、用意をしていくこと」
というものだった。
「入院、マジで??」
というのが正直なところだった。
「先生、それはちょっと大げさなのでは?」
とも思っていたが、失礼千万、先生のこの判断が後にわれわれを救ってくれたのだった。先生、ごめんなさい。
 この時点では、息子もそれほどひどい状態ではなく、私も妻もまだ半信半疑だった。息子もしっかりしていたので、私と娘は予約を入れていた歯医者に行って、それが終わってから病院へ行き、診察を終えた妻と息子と合流ということにした。だが、これは失敗だった。
 私と娘が歯医者を終えて病院へ向かう途中、妻からメールが。
「やはり、入院になりました」
とのこと。この時点では、まだ嘔吐も下痢もなかったので、何か重大な病気ではないかという心配もした。
 病院で妻と息子と合流すると、大惨事だったらしい。要するに、下痢がダダ漏れになってしまったのだ。待合室とトイレを行ったり来たりして、トンデモ状態だったそうだ。のんきに歯医者に行って、すみませんでした…。

 息子はそのまま入院となる。息子が部屋に入った頃は、すでに夕方だった。入院に必要なものを買い足しに行き、娘を連れて家に帰った。その日は妻が付き添いをしてくれた。
 いま思うと当たり前なのだが、初日の付き添いが最もしんどかった。あとから思うと、この日は私が付き添ったほうがよかったかもしれない。ごめんなさい…。

◆日曜日◆
 娘の世話をしてくれるために、おばあちゃん(私の母親)が来てくれた。幼児が二人いて、別々の場所にいると、大人が二人では足りない。子どもが幼稚園や小学校に行っていて、なおかつ奥さんが専業主婦でも、二人では回らないと思う。上の子が、少なくとも4~5時間程度は一人で留守番できないと厳しい。ちなみに、私の娘は5歳だ。4~5時間の留守番は、まだちょっと不安である。それが何日も続くとなると、なおさらだ。

 わが家は共働きで、入院中は交互に休みを取って、一日おきに出勤した。もしおばあちゃん(3人目の大人)の助けがなければ、おそらく二人とも入院中は全休しないと無理だったと思う。
 子どもが一人だけなら、大人二人でも何とか交互の出勤できるだろう。しかし子どもが二人なら、入院中は父母とも全休を覚悟しなければならない。これも、今回学んだことの一つだった。おばあちゃん、ありがとうございました。

 息子はというと、点滴をつけられて動きが制限され、お腹も痛く、たいへんだったようだ。夜もよく眠れるはずもない。個室(感染する恐れがあるので、必然的に個室になる)だったのは、不幸中の幸いだった。

◆月曜~木曜◆
 娘の世話はおばあちゃんがしてくれた。
 息子には、私と妻が一日おきに付き添った。5時半に仕事を切り上げ、夕飯をさっさと済ませ、病院へ行き、交代する。
 翌日は、息子に丸一日付き添ったあと自宅へ帰り、娘と顔を合わせる。娘も、両親とあまり会えず、非常事態という雰囲気も重なり、ストレスを感じているようだ。
 風呂、夕飯のあとは翌日の用意。息子の着替えなど、普段と違う準備が必要なので、いろいろと気を遣う。会社に息子の着替えや自分の一泊分の用意を持って行かなくてはならないのもストレスだった。
 その他もろもろ、ハードな一週間だった。そういう状況を是認してくれる会社でよかった。みなさん、ご協力ありがとうございました。

 息子は徐々によくなり、水分や食事もだんだんと摂れるようになっていった。だが、点滴がずっとついたままだったのは、本人も親もつらかった。
 水分と食事が摂れるようになったら、点滴は外してもよいように思うのだが…。担当医に聞く機会がなかったので、外れなかった理由はいまも分からないままだ。なぜずっと点滴が必要だったのだろう。

◆金曜日◆
 2回目の血液検査。まだ炎症反応が残っているが、退院の許可が出た。よかった。
 会社で妻からのメールを読み、ガッツポーズをしていたのは、相当に怪しかったと思う。隣席のみなさん、驚かせてすみませんでした。

 これを書いているのは日曜の夜なのだが、息子はすでに食欲も完全に回復し、元気に過ごしている。日常が戻ってきて、私も妻も、肩の力が抜けた週末だった。
 息子も六泊七日、点滴をつけたままでよく頑張った。3歳前の幼児が、ベッドの上で一週間過ごすとは、たいへんなストレスだっただろう。

◆不幸中の幸い◆
 このように、たいへんな入院生活だったのだが(もちろん、最もつらかったのは息子だった)不幸中の幸いだったことも、いくつかあった。忘れないうちに書いておきたい。

(1) 入院が土曜日だったこと
 これが平日だったら、慌ただしさ百倍だっただろう。仕事中に子どもが緊急入院するなんて、考えたくないシチュエーションだ。
 週末だったので、まだ余裕を持って対応できたのだと思う。

(2) おばあちゃんが来てくれたこと
 おばあちゃんが娘の世話をしてくれなければ、今回のことは成り立たなかった。上にも書いたが、おばあちゃんが来てくれなければ、おそらく私も妻も、仕事は全休となっただろう。

(3) 近所の小児科医の診断
 近所の小児科の先生が、適切な診断と指示をしてくれたお陰で、症状が悪化する前に入院できた。
 金曜日に小児科に行かなかったら、いったいどうなっていただろうか。自宅でダダ漏れ状態になり、そこで慌てて小児科なり大きな病院なりに連れて行くことになったのだろう。そうならなかったのは、事前に小児科に連れて行った妻と、そこで適切な診断をしてくれた先生のお陰だ。

(4) 息子が3歳近くになっていたこと
 息子が3歳近くだったのも、不幸中の幸いだった。これが去年(2歳手前)だったらと思うと、ゾッとする。
 3歳近くになると、点滴をつけていても、数十分なら一人にしておける。
「お父さんは、いまから売店で買い物をしてくるから、少し待っててね」
という言葉を理解し、待ってくれるのだ。その間に、点滴を自分で抜いてしまうようなこともしない。
 これは、たいへんにありがたかった。もし1年前だったら、数分も目を離していたら、点滴をむしり取ったり、ベッドから落ちたりして、たいへんなことになっていただろう。

 ウイルス性腸炎でもこれだけたいへんなのだから、もっと大きな病気なら、推して知るべしだ。改めて、健康のありがたさを感じた一週間だった。

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【読書メモ】アンデシュ・ハンセン『スマホ脳』(新潮新書)

 2020年のベストセラーをようやく読んだ。もっと早く読んでおくべきだった…。   スマホがどれだけ脳をハックしているかを、エビデンスと人類進化の観点から裏付けて分かりやすく解説。これは説得力がある。   スマホを持っている人は、必ず読んでおくべきだ。とくに、子どもを持っている人...