2014年10月25日土曜日

【予想と与太話】菊花賞(2014)~荒れる時代は終わった~

 いよいよ今週は菊花賞。京都の誇る二大長距離GIレースの一つだ。ダービーや有馬記念も盛り上がるが、関西在住の私としては、天皇賞・春とともに大好きなレースである。

 JRAのCMで取り上げられたのはマンハッタンカフェ。夏の登り馬でセントライト記念4着から菊花賞を制した。2着に逃げた人気薄のマイネルデスポットが残り、大荒れの結果となったのだった。この頃から、菊花賞が荒れ出したのだと思う。
 また、セントライト記念をステップに菊花賞を勝ったのは、この馬が最後らしい。今年のセントライト記念組はどうだろうか。

 レースにいってみたい。
 ダービー馬の◎ワンアンドオンリーが抜けた人気になりそうだが、皐月賞馬不在、これといった登り馬もいないとなれば、それも納得。ここ4年連続で1番人気馬が連対し、ここ3年は神戸新聞杯優勝馬が1番人気となって本番も制している。荒れる菊花賞の時代は終わったと解釈したい。この馬が本命。
 となると相手は絞りたい。ダービーで掲示板を外した馬は消す。怖い馬もいるが、仕方がない。というわけで内から順にトーホウジャッカル、ゴールドアクター、タガノグランパ、トゥザワールドを押さえる。推奨穴馬には、この中からタガノグランパを推しておく。ダービー4着、(今年はハイレベルだったかもしれない)セントライト記念3着のわりには人気がない。
 8枠に入った神戸新聞杯4、5着馬がちょっと怖い。

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2014年10月24日金曜日

【予想と与太話】富士S、室町S(2014)~いつも人気の盲点~

 朝晩は肌寒いくらいで、もうすっかり秋だ。息子は本日、秋の遠足で動物園に行ったらしい。

 そんな土曜は東京で富士Sが、京都で室町Sが行われる。
 室町Sの室町は、室町時代の室町なのか、それとも室町通りの室町なのか。ふと疑問に思ったので、いつものようにJRAの特別レース名解説に教えてもらった。

室町は、京都市中央部を南北に通じる通り。北は北山通から南は久世橋通までを指す。三条通りとの交差点付近は交通の便がよく、西陣にも近いことから繊維問屋が集中している。今出川通の北側には、「花の御所」と呼ばれた室町幕府が置かれた。

ということで、正解は室町通りの室町だった。烏丸Sや北大路特別と同じ、京都の通りの名前シリーズの一つだったらしい。
 十数年前、2年間ほど室町通り沿いに住んでいたことがある。昔ほどではないのだろうが、それでも呉服屋さんがたくさんあった。JRAの解説にもあるように、繊維関連の店が連なる通りなのだ。とはいえ、それらのお店には一度もお世話になったことはない。そりゃ、和服屋が少なくなっていくわけだ…。

 レースにいってみたい。
 ダートオープン特別のハンデ戦。古馬の牡馬と3歳牝馬の一騎打ちの様相。本命は3歳牝馬の◎エイシンゴージャス。ここまでの成績が4-1-0-0で、ダート1200 mは負けなしの4連勝中。昇級戦でもあり、ハンデは52 kgと恵まれた。ここは通過点。
 相手も人気だがナガラオリオンは押さえざるをえないか。
 推奨穴馬はサマリーズ。走るときと走らないときが極端な馬。前走は度外視できる。

 富士Sは◎ブレイズアトレイルが本命。前走でお世話になったこの馬を引き続き本命に推す。何度好走しても人気にならない馬がたまにいるが、この馬がまさにそれ。

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2014年10月23日木曜日

書評 マイケル・サンデル『これから「正義」の話をしよう』(ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

「白熱教室」がなぜ人気なのか。さらに知りたくなった。


 数年前に話題になった「白熱教室」のマイケル・サンデル先生。そのサンデル氏が自らの考えを綴ったのが本書。あの「白熱教室」の根底にある考え方が披露されているのだろうと、おおいに期待して読んだのだが…ちょっと期待はずれだった。

 本書では、サンデル氏の「道徳」に対する考えが述べられている。何をもって「正義」とするべきなのかが書かれている。
 たとえば、サンデル氏はこんな問いを投げかける。
「ここであなたが人を突き飛ばして電車を止めたら、大勢の命が救われるとする。さてあなたは、その人を突き飛ばすべきなのか」
こういう状況で、人を突き飛ばすのが正義なのか、それとも突き飛ばさないのが正義なのか。こんな感じで問いを立てつつ「正義」についての考察を深めていく。

 このように書くと、とても興味深いし、実際に「白熱教室」は非常にエキサイティングなのだろうが、本書ではその興奮を感じ取ることができなかった。
 まず、難しいのだ。原文が難しいのか、それとも訳文がよくないのかは判断できないが、とにかく内容が頭に入ってこない。私がこの分野(道徳、哲学)に疎いことを差し引いても、十分に難しいと思う。「難解」というよりも「分かりにくい」のだ。

 テレビで白熱教室を見てから本書を読んだらまた違う感想をもったのかもしれないなあ。サンデル氏の考えを知るのに、まず本書から始めるのはお勧めできない。
 書くことが得意な人と、話す(講義)のが得意な人がいるということなのかもしれない。




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2014年10月19日日曜日

【予想の回顧】秋華賞、府中牝馬S、清水S(2014)

 今週は秋華賞。
 レースは大きく二つの集団に分かれ、後方集団の先頭から順にショウナンパンドラ、対抗の○タガノエトワール、本命の◎ヌーヴォレコルトと並ぶ。この3頭のうち、ショウナンパンドラは内を突き、他の2頭は外を選択。
 レースは直線へ。ショウナンパンドラが内からスルスルと抜け出す。タガノエトワールは外をスムーズに追い上げる。ヌーヴォレコルトはそれにフタをされるかたちで、一瞬待たされた。これが最後に響いたのか、タガノエトワールはかわしたが、ショウナンパンドラを捉まえることはできず、2着まで。実力は示したといえるだろう。
 勝ったのは内を抜けたショウナンパンドラ。フサイチパンドラに続き、2頭目(たぶん)のパンドラGI牝馬になった。勝つときはこんなもんだろう。中団から最内に進路をとって、スイスイと馬群を抜けてきた。ちょっとうまくいきすぎた感があるので、本物かどうかは微妙。次走に注目したい。
 馬券は、ショウナンパンドラを押さえておらず、ハズレ。

 土曜は東京で府中牝馬S。
 本命の◎ウリウリは好発から下げて中団の前につけ、最内をついた。いったんは抜け出しそうな気配だったので「よし」と思ったのだが、ラスト200 mで失速し、9着。差し馬の展開になってしまった。距離も少し長いかもしれない。

 清水Sは◎マルタカシクレノンが想定通り2番手につけたが、直線は後退する一方で、9着に惨敗。このクラスでは厳しいのだろうか。

 今週は3戦0勝。GIシーズンの初戦で躓いた。

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2014年10月18日土曜日

【予想と与太話】秋華賞(2014)~一本かぶりだが~

 なぜか今週から福島がスタートし、三場開催となっている。なぜ京都・東京開催の2週目からスタートするのだろうか。中途半端やなあ…。

 そんな日曜は京都で秋華賞が行われる。いよいよ本格的なGIシーズンの始まりだ。
 秋華賞は女王杯の古馬開放に伴ってできたレースで、比較的新しいGIである…と思っていたら今年で19回目。どこが新しいねん。
 秋華賞といえば思い出すのがブゼンキャンドル。1999年だから、第4回のこのレースのチャンピオンだ。12番人気の低評価を覆し、これまた人気薄のクロックワークと2頭で怒濤の追い込みを見せた。印象に残るGIレースの一つである。
 このときやブラックエンブレムの印象が強いので「荒れるレース」という印象があるのだが、たいがいの年は堅く収まっている。春の実績馬が結果を出しているのだ。

 レースにいってみたい。
 桜花賞馬が不在、2歳女王は前走で凡走。となれば前哨戦を制したオークス馬、◎ヌーヴォレコルトが一本かぶりの人気になるのも仕方がない。ハープスターが欠席しているためか「押し出された人気馬」のように見えてしまうが、この馬の実力も相当なもの。無理に逆らう必要はなかろう。この馬が本命。
 となれば、相手は絞りたい。相手筆頭はタガノエトワール。未勝利を勝った直後のローズSでヌーヴォレコルトの2着に差してきた。1勝馬が結果が出ていないのは承知だが、このメンバーなら。
 もう一頭、狙ってみたいのがバウンスシャッセ。オークスではヌーヴォレコルト、ハープスターから0.1秒差の3着だった馬だ。ここ2走は古馬の牡馬相手の洋芝と、不良馬場でのレース。度外視したい。この馬を推奨穴馬とする。馬券はもう1、2頭押さえると思うが、それは明日に決める。
 レッドリヴェールは前走が不発だったのに、中間もビッシリとは追われていないようだ。上積みも少なそうなので評価を下げる。

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2014年10月17日金曜日

【予想と与太話】府中牝馬S、清水S(2014)~前走は度外視~

 来週は北海道へ出張する。その前にばっちり当てて、お土産代を増やしたいところだ。

 そんな土曜の東京メインは府中牝馬ステークス、阪神メインは清水ステークスである。
 府中牝馬Sはエリザベス女王杯のメイン前哨戦ということになっている別定のGII戦なのだが、なぜか本番に結びつかない。秋華賞や天皇賞・秋をステップにした馬のほうがかなり優勢なのだ。理由はよく分からないが、今年もこの傾向が続くのだろうか。

 レースにいってみたい。
 13頭とやや少なめの頭数になったが、本番でも人気しそうな馬が名を連ねている。このレースの結果が、本番での人気に大きく影響しそうだ。
 その中から、本命は◎ウリウリ。前走は大外枠で逃げ馬が勝つ展開では厳しかった。度外視したい。2、3走前は重賞で2、1着だから力は足りるはず。休み明けは苦にしないが、輸送競馬は少し心配。2回目の府中で、慣れが見込めることを期待したい。
 推奨穴馬はオツウ。課題は満載だがハマれば。

 清水ステークスは◎マルタカシクレノンを狙う。先行有利の馬場で、前に行って粘ってほしい。フルーキーに差されたら仕方がない。

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2014年10月16日木曜日

書評 東野圭吾『マスカレード・ホテル』『マスカレード・イブ』(集英社文庫)

『マスカレード・ホテル』を読んだら、さっそく続編も読みたくなって『マスカレード・イブ』も立て続けに購入してしまった。東野小説、恐るべし。


 東野氏の新シリーズ「マスカレード・シリーズ」は、ホテルを舞台にしたミステリーだ。「ホテル・コルテシア」という高級ホテルで起きる事件を、若きホテルウーマンである山岸尚美を主人公に描いている。
 ホテルにはさまざまな客がやってくるが、彼らはみな「仮面」を被っている。さまざまな客が仮面を被って繰り広げる物語が仮面舞踏会、すなわち「マスカレード」というわけなのだ。

 本書のジャンルは、もちろんミステリーだ。しかし本書は、事件の過程で出てくるホテルの裏事情を堪能するための小説である(独断)。とはいえ、ミステリーとしての謎解きや犯人捜しももちろん上質であるところが、さすが東野氏である。
 ストーリーの軸にはしっかりとミステリーを据えつつ、さまざまな客の「仮面の裏」が暴露される。他人の「秘密」を知ってしまったとき、恍惚感と軽い興奮を覚えるのは人間の性だろう。そんな「秘密知りたい欲」を刺激された。ワイドショーが好きな人はハマること間違いなし。好きではない人も、自分に「興味本位」な面があることが改めて分かるだろう。ちなみに、私は後者である。

 一作目の『マスカレード・ホテル』は長編で、ある事件の捜査のためにフロントに化ける刑事と、ホテルウーマンの山岸尚美が協同して事件に当たる。二作目の『マスカレード。イブ』は連作で、山岸尚美がかかわるホテル小話が二つ、ホテルとは関係ない新人刑事の話が一つ、そしてそれらが交わる中編『マスカレード・イブ』が収められている。
 私は、長編である『マスカレード・ホテル』に軍配を上げたい。

 ちょうど来週、出張でホテルに泊まる。周囲の客がどんな仮面を被っているのか、またスタッフたちがそれにどう対応するのか、妄想してしまいそうだ。とはいえ、私が泊まるホテルはホテル・コルテシアとは比べるべくもない安ホテルなのだが…。





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【読書メモ】アンデシュ・ハンセン『スマホ脳』(新潮新書)

 2020年のベストセラーをようやく読んだ。もっと早く読んでおくべきだった…。   スマホがどれだけ脳をハックしているかを、エビデンスと人類進化の観点から裏付けて分かりやすく解説。これは説得力がある。   スマホを持っている人は、必ず読んでおくべきだ。とくに、子どもを持っている人...