2012年12月30日日曜日

書評 ダン・ブラウン『ロスト・シンボル 上・中・下』(角川文庫)

『天使と悪魔』『ダ・ヴィンチ・コード』に続く、ロバート・ラングドン教授シリーズの第3弾。文庫版の帯にある
「今度はフリーメイソンだ!」
の一文が本書をよく表している。前二作はキリスト教が大きなテーマだったが、今回はそこを少し離れ、世界最古の秘密結社とされるフリーメイソンが取り上げられる。

 ラングドンが招かれたワシントンDCの連邦議会議事堂で、事件が発生。どうやらラングドンは誰かにおびき寄せられたらしい。彼をおびき寄せたマラークという男はいったい誰なのか。ラングドンとマラークの間に、手に汗握る駆け引きが繰り広げられる。さらにはCIAまでが介入し、前二作同様のハラハラドキドキの展開を満喫できる。
 基本的なストーリー展開は前二作と同じなのだが、これをマンネリというなかれ。分かっていつつグイグイと引き込まれてしまうのは、歴史的事実とフィクションが巧みにミックスされているせいか。気がつけば、上・中・下3冊を、あっという間に読破していた。

 しかし前二作、特に『ダ・ヴィンチ・コード』のイメージが鮮烈すぎたため、やや物足りなく感じてしまった。テーマが日本人にはあまり馴染みのないフリーメイソンだったことも、その理由の一つだろう。フリーメイソンが世界の歴史、特にアメリカ史の中でどういう位置を占めるのかなど、もう少し知識あればさらに楽しめたのだろうと思う。
 また、ヒロインのキャサリンがイマイチパッとしなかったのも残念だった。40代の天才美人科学者という設定なのだが……やっぱりヒロインは天才じゃなくてもいいから20代のほういいなあ(ああ、言っちゃった)。ラングドン教授も、今回はそれほど「フォーリンラヴ」ではなかったような気がしないでもない。




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2012年の競馬成績回顧 オレの予想を聞いてくれよ

 2012年のJRAの全日程が終わった。みなさん、馬券の成績はいかがでしたか。今回は、2012年の私の競馬の成績を振り返ってみる。私は馬券のほとんどをPATで購入しているので、馬券の成績が詳細に分かる(分かってしまう)のだ。

 年初にたてた目標は「回収率90%、的中率25%」というもの。さて成績はというと…「回収率83%、的中率25%」だった。的中率は目標を達成したが、回収率は目標を下回った。ということは、いまの馬券の買い方では的中率は25%では足りないということだ。これは、ワイドの馬券を増やしたためだろう。
「開催別成績一覧」を見ると、プラスを計上した開催は2回のみ。これでは回収率は上がらない。特に痛かったのは年末の阪神・中山開催だ。なんと回収率59%という、今年下から2番目の低成績だった。ここを普通に乗り切れば回収率85%が見えていたのだが…。
 一方、馬券道場では、昨年を上回る六段まで到達。回収率も93%と健闘した。ここから見えてくるのは、単・複の控除率の低さ。JRAの馬券の控除率は、単・複は20%、それ以外は25%だ。普段はあまり意識しない数字だが、トータルで見ると回収率の差となって出てくることが分かる。馬券を単・複中心にシフトすれば回収率はアップする可能性が高いが、ついつい配当に目がいってしまう。(井上オークス氏のような)「単勝1点買い」をしばらくしてみようか。

 もう一つ、「お馬のアイコン」」というサイトの競馬予想大会に今年から参加した。すると何と、その下半期の大会で優勝してしまった。その回収率は110%超。これはこれで喜ぶべきことなのだが、実際の馬券成績との差に驚かされる。
 この差は、予想大会と実際の馬券で違う馬を買っているわけではなく、買い方の違いが原因である。「お馬のアイコン」では◎からの馬連・馬単に加え、印をつけた馬5頭の3連複ボックスなどを買う設定になっている。この買い方だと、回収率が110%になるというのだ。来年は、この3連複5頭ボックスも、実際の馬券に取り入れたい。

 2013年は「回収率90%、的中率30%」を目標にする。そのための馬券作戦として「単または複の1点勝負」と「3連単5頭ボックス」を取り入れる。馬連中心の馬券から、レースによって馬券の種類を変えてみようというわけだ。さて、この作戦が当たるかどうか。

 来週からさっそく競馬がスタートする。このご時世の中、毎週競馬をさせてもらえてありがたい。2013年も競馬を楽しみたい。

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2012年12月25日火曜日

2歳児のおしゃべり

 私の息子は、いま2歳と8カ月。よくしゃべるようになった。子どもの成長は早いものだ。
 最近はかなり言葉も上達してきたのだが、ちょっと前まではろれつが回らず、よく文字がひっくり返っていた。これがなかなか面白いので、備忘録代わりに残しておこうと思う。言葉を覚える過程はなかなか興味深い。
 それでは息子の面白語録を紹介しよう。たとえばこんな感じ。

 実家から送られてきたイモを見て。
「あ、がじゃいもや!」
いえ、じゃがいもです。

 1歳の従兄弟の写真を見ると
あちゃかんだ~」
あちゃ~。

 風邪を引いたときは
おすくり飲むで~」
上手に飲んでください。

 保育所で電車を見に行った日は、興奮して報告してきた。
さんばーだーど、さんばーだーど!
サンダーバード(関西と北陸を結ぶ特急電車)を見たんだね。すごいスピードで走ってるね。

 保育所から帰るときは
「せんせい、さよらな
はい、また明日。

 こんな感じである。「ワハハ~」と笑うと、本人もうまく言えなかったのが分かるらしく、ちょっとすねてしまうのだが、思わず笑わずにはいられない。可愛いものだ。

 最後は、面白語録とはちょっと違うのだが、息子が久しぶりにあんパンを食べたときのこと。
「おおっ。パンの中からまんじゅうが出てきたで~。すごいなあ(ボク、感激)」

 彼の中では、あんこ=まんじゅうだったようだ。

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2012年12月24日月曜日

2012有馬記念、阪神カップ、ラジオNIKKEI杯、中山大障害 予想の回顧

 まずは有馬記念の回顧から。スタートでルーラーシップが大きく出遅れ、ゴールドシップも後方でいきっぷりが悪い。
「どうやら人気2頭は飛んだな(フフフ)」
エイシンフラッシュから手広く流している私には願ってもない展開だ。
 3コーナー過ぎからゴールドシップが外をマクって追い上げていく。エイシンフラッシュは内を突き、いい手応えで馬群を割り、残り200 mで先頭に躍り出る。よし勝った、相手は何だ。オーシャンブルー、押さえている。
「そのままっ!」
と叫んだのも束の間。エイシンフラッシュはラスト100 mで失速。ガス欠だ。距離がもたなかったようだ。残念。皇成騎手は、インから抜け出すというこの馬の正攻法で見せ場を作った。急な乗り代わりだったが、見事に役目は果たしてくれた。
 勝ったのは外をマクったゴールドシップ。ディープインパクト、オルフェーヴルを彷彿とさせる勝ちっぷりだった。お見事。

 土曜の阪神はラジオNIKKEI杯。◎キズナはスローの2番手。4コーナーで逃げ馬に並びかけると、外からエピファネイアが馬体を併せてくる。直線では外のエピファに競り負け、内のバッドボーイにも差し返され、3着。初めて外からかぶせられて、ひるんだか。

 中山大障害は◎アグネスラナップが勝負所で置かれ気味になり、5着に流れ込むのがやっと。GIではまだ力不足だったようだ。

 月曜は阪神カップ。◎オリービンは後方の内に構える。レースはハイペースで流れており、展開は向きそうだ。
「どこかで外に出せれば」
と思っていたのだが、包まれて外に出せず、仕方なく内を突くがたいして伸びず、15着に惨敗。外に出せたところで、全然ダメだったかもしれない。
 2着に来たのが、推奨穴馬の14番人気ガルボ。ここで来るか。

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2012年12月23日日曜日

2012阪神カップ オレの予想を聞いてくれよ

 いよいよ今年の中央競馬も最終日。有馬記念の翌日にも競馬があるという、異例の日程が売り上げ増に結びつくのかどうか。興味深いところではある。

 その最終日の阪神メインレースは阪神カップ。まだ7回目と若い重賞だが、レースの位置づけとしては高い。定量のGII、すなわちGIを何勝している馬でも他馬と同じ斤量でレースができるのだ。こういうレースをスーパーGIIともいい、このレースの他には札幌記念だけだそうだ。

 さて今年のレース。前走GIやGIIで残念だった馬が大挙出走してきたため、近走の着順が冴えない馬にも印がついている。力のはかり具合が難しい。
 本命は◎オリービン。ここ2走がイマイチだが、得意の阪神に戻り、激走がないか。外差しの決まるいまの馬場も好材料だ。もう少し外の枠がほしかったが、豊騎手の手腕に期待したい。今のところ8番人気だが、もう少し上がるのではないか。
 推奨穴馬はガルボレオアクティブ。実績馬の復活がないか。

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2012年12月22日土曜日

2012有馬記念 オレの予想を聞いてくれよ

 さあ有馬記念。今年の競馬もフィナーレだ…といいたいところなのだが、今年は有馬記念の翌日も競馬がある。来年も月曜が祝日なので同様の日程になるようだが、果たしてこの試みが当たるのかどうか。

 私の記憶に残る有馬記念は、1998年のレース。有馬記念は生で観戦したこともなく、昔から馬券を買ってテレビで見ることがほとんどなのだが、この年は何のはずみか友人と京都競馬場に突撃した。
 いまでは考えられないことだが、場外の京都でさえ、人また人。ターフビジョンを見える場所を確保するのも一苦労だった。そんな人混みの中で、知り合いに遭遇した。バッタリと出会ったのは、当時塾講師をしていた私の生徒たち。高校生と浪人生の集団だった。
「先生として、ここは一喝するべきか…」
などと考えていると、向こうもこちらを発見。すると、「しまった」という表情などみじんも見せず
「先生、えらいところで会うなあ~」
とニコニコと駆け寄ってくるではないか…。そうこられると怒るに怒れず、結局、生徒と一緒に有馬記念を観戦するというマヌケな一日となってしまった。
 馬券は2着にきたメジロブライトを軸にしていたのだが、グラスワンダーを押さえておらず、ハズレ。馬券もマヌケな結果に終わった。

 さて今年のレース。ゴールドシップ、ルーラーシップのシップ2頭が人気を集めている。しかし、2頭ともおそらく後ろからのレースになるだろう。そこで思い出すのが今年のダービー。ワールドエースとともに人気していたゴールドシップは、差してはきたものの届かず5着。終わってみれば、人気ほど力の差はなかったということだ。有馬記念も同じような匂いがする。終わってみれば、上位2頭(シップ2頭)はそれほど力が抜けていたわけではなかった、となるのではないか。
 そうすると狙ってみたいのが前に行けそうな、中山の得意な馬。そこで浮上するのが◎エイシンフラッシュ。秋の天皇賞でも馬券でお世話になったし、1年の感謝の意味も含めて本命に推す。
 推奨穴馬は、ちょっと多いが、中山得意な馬からダイワファルコンナカヤマナイト。前にいけそうな馬からビートブラックルルーシュ。◎を含めた5頭のボックス馬券なんかも面白い。

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2012年12月21日金曜日

2012ラジオNIKKEI杯、中山大障害 オレの予想を聞いてくれよ

 いよいよ今年の競馬漏らすともラストウィーク。最後は(最後くらい?)ビシッと当てて気持ちよく年を越したいものだ。

 さて、3日連続競馬の初日の阪神メインはラジオNIKKEI杯。ラジオNIKKEI杯とラジオNIKKEI賞があり、ややこしい。
 このレース、創設以来ずっと12月に阪神で行われている。時期が変わるレースが多い中、こういうレースはホッとする。これからも暮れの名物重賞として続いていってもらいたいものだ。

 GIの朝日杯よりもGIIのこのレースのほうが来春のクラシックとの結びつきが強いのはいまや周知の事実。しかししかし、今年は蓋を開けてみればなんと7頭立て。異例の小頭数の重賞となってしまった。それほど、3強の素質が群を抜いているのか。
 その3強とは、ラウンドワールド、エピファネイア、キズナ。他にこれといった馬もいないし、小頭数でもあるし、この3頭の勝負になりそうだ。その中から本命は◎キズナ。前走、前々走とも中団から鋭く伸びて完勝。哲三騎手が乗れないのは残念だが、久しぶりに素質馬が武豊騎手に回ってきたことにも注目したい。
 推奨穴馬はナシとしたいところだが、底を見せていないアクションスターだけはちらっと押さえておきたい。

 中山では、こちらも暮れの名物重賞、中山大障害。最近は障害馬の技術もアップしたのか完走率が高いが、ひと昔前はゴールできない馬がたくさんいた。こういう、スタミナと技術を競うレースもよいものだ。ゴルフでいうなら、全英オープンみたいなものか。
 本命は◎アグネスラナップ。北沢騎手の初GI(だよね)を期待。

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【読書メモ】アンデシュ・ハンセン『スマホ脳』(新潮新書)

 2020年のベストセラーをようやく読んだ。もっと早く読んでおくべきだった…。   スマホがどれだけ脳をハックしているかを、エビデンスと人類進化の観点から裏付けて分かりやすく解説。これは説得力がある。   スマホを持っている人は、必ず読んでおくべきだ。とくに、子どもを持っている人...