一方、事件後にこの4人組が喫茶店で出会い、話をする場面が間に挟まれる。この二つのストーリーが並行して進んでいく。そして、この二つの時間が重なったとき、すべてが明らかになる。
いやはや、よく組み立てられたストーリーだ。あちこちに伏線が張り巡らされており、最終的にそれがどのようなかたちで解決されるのか、気になって仕方がない。思わずページをめくる手が早くなる。
ところがこれらの伏線の中には、数ページ後に「伏線ではありませんでした~」とタネが明かされるものがあるところも憎い。
「伏線と思ってたでしょ。フフフ」
という道尾氏の声が聞こえてきそうだ。うーん、腹が立つ。
さらに、道尾氏の読者を欺くトリックにもしてやられた。映像では実現不可能な、小説ならではのトリックには脱帽だ。
にほんブログ村
0 件のコメント:
コメントを投稿