2013年6月8日土曜日

2013 マーメイドS、エプソムC オレの予想を聞いてくれよ

 今週はGIはなく、夏競馬モードに入ってきた。阪神ではマーメイドステークス、東京ではエプソムカップと、中距離芝GIIIが行われる。

 マーメイドSはわりと最近できた重賞で…と思っていたら今年で18回目。時の経つのは早いものだ。
 どういう意図で作られた重賞なのだったのだろうかと調べてみると「1996年の牝馬限定の重賞路線の整備の一環」(Wikiより)ということらしい。そういえば、そんなことがあったような。

 さて予想にいってみたい。
 このレース、ハンデ戦になってからは荒れ模様である。とはいえ、人気薄どうしの決着は1回だけで、その1回以外は、1~4番人気と穴馬との組み合わせというパターンだ。
 本命は◎エーシンメンフィス。ここ2走は崩れているが、前々走は休み明けで牡馬混合のGII戦、前走は9着とはいえGIで0.5秒差と、敗因ははっきりしている。距離延長は歓迎だし、この相手なら。
 推奨穴馬はダートムーアアグネスワルツダートムーアは久々の芝レースで休み明けという前走で0.5秒差に踏ん張った。アグネスワルツは超久々の前走を叩いた上積みが見込める。

 エプソムカップは◎アドマイヤタイシを狙う。

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2013年6月7日金曜日

2013 安芸S、アハルテケS オレの予想を聞いてくれよ

 宝塚記念は残っているが、雰囲気はすっかり夏競馬。メインレースに条件戦が増えてくる時期だ。そんな阪神の土曜メインは準オープンの安芸ステークス。

 安芸というと広島のことだと思うのだが、なぜ阪神で安芸Sなのか。いつものごとく、JRA特別レース名解説に聞いてみた。

安芸は、山陽道にあった旧国名のひとつで、現在の広島県西半分にあたる。古くは「阿岐」と書いた。日本三景のひとつである「安芸の宮島」が有名。

……私の疑問にはまったく答えてくれなかった。残念。なぜ安芸Sがあるのに、備前特別や備中Sはないのか(あったらすみません)謎である。
 そんな私の疑問とは関係なく、安芸Sは古くからある伝統のレースだ。私の記憶では、ずっとダートの短距離戦である。重賞でも施行条件がころころ変わるなか、こういう条件戦もよいものだ。

 さて、予想にいってみたい。
 先週の結果を見ると、やはり降級した4歳馬が優勢だ。先週から降級したところなので、しばらくはこの傾向が続くだろう。それもあって、本命は◎ナガラオリオン。オープンでも掲示板の常連で、1400 mはベストの距離。相手にも恵まれたここは、サクッと決めてほしい。
 推奨穴馬はヤマノサファイア。穴というほどではないかもしれないが、他にこれといった馬もいないので、この馬を挙げておく。クラス2走目で展開も向きそう。

 アハルテケステークスは◎タガノロックオン。他の有力馬が重い斤量を背負うのところに、56 kgはやや恵まれた感。
 ちなみにアハルテケとは馬の品種だそうだ(以下も、JRA特別レース名解説より)。

アハルテケ(Akhal‐Teke)は、中央アジアで生産されている馬の品種。原産地はトルクメニスタン。毛は金色の光沢を放ち、「黄金の馬」と呼ばれる。持久力に富み、一日に千里を走るという中国歴史上の名馬「汗血馬」の子孫ともいわれる。なお、京王電鉄競馬場線「府中競馬正門前駅」の入り口には馬像が建てられており、待ち合わせスポットとして利用されている。

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書評 スコット・トゥロー『推定無罪 上・下』(文春文庫)

 針を刺すような緊張感がたまらない、法廷サスペンス。主人公は、浮気相手の殺害容疑で起訴された敏腕検事。虚々実々が入り乱れる法廷での駆け引きが、圧倒的な迫力で描かれる。それもそのはず、著者は数々の大事件を担当した元検事で、本書を書いた当時は大手事務所に属する弁護士だったのだ。

 検察側と弁護側の、法廷での駆け引きが存分に堪能できる。検察官も弁護士も、所詮は同じ穴に住む住民どうしだということがよく分かる。しかし同じ穴に住みながらも、好き嫌い、派閥、人脈などによる駆け引きがあり、そのせめぎ合いが裁判の結果となるのだ。本書では容疑者が検察官であるため、その色合いがさらに濃くなっている。
 裁判は意外なかたちで終わるが、その先に待つのは、アッと驚かせる結末。

 興味深かったのは、主人公である容疑者が本当に罪を犯したのかどうか、読者はおろか、弁護士にも誰にも知らされないところだ。主人公は殺したのか、殺していないのか。これが隠されているところが、読者を混乱させる。
 さらに、裁判の結果は、主人公が本当に犯人なのかどうかとは、どうやら別のところで決まってしまうらしいというところもミソだ。これがタイトル『推定無罪』の意味するところなのだろう。

 実は、私が本書を即買いしたのにはわけがある。
 本書は1988年に日本で刊行され(原作は1987年刊)話題になった本の、新装版である。1988年当時、高校生だった私は(何で見たのかは忘れたが)本書の書評を読み
「これは面白そうだ」
と、小遣いをはたいて、その頃はほとんど買ったことがなかったハードカバー版を購入したのだ。
 しかし、当時の私は受け付けなかったようで、途中で挫折したことを覚えている。まだ社会的な見識がなく、面白さがよく分からなかったのだろう。
 ところがいま読んでみると、一気に読破してしまった。私もいろいろ経験を積んで、こういう面白さが分かるようになってきたということか。ひらたく言えば、歳を取ったと言うことだ(トホホ)。
 そういう、自分の成長(老化?)を感じられたという意味でも、考えさせられた一冊だった。「若い頃に読んだ本を読み返してみると、新たな発見がある」という歳になってきたのかもしれない。



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2013年6月2日日曜日

予想の回顧 2013 安田記念、鳴尾記念

 日曜は東京で安田記念。◎グランプリボスはちょうど真ん中あたりをロードカナロアと並んで進む。頭を上げる場面もあったが、すぐに折り合ったように見えた。いい感じで4コーナーを回ったのだが、内にも外にも行き場がない。無理を承知で内を突くが、モロに前がふさがり、ジエンド。10着に終わった。消化不良のレースだった。
 勝ったのはグランプリと同じ位置にいたロードカナロアグランプリがパッチンを食らったのとは対照的に、スムーズに外に持ち出すと、スパッと伸びて追撃を振り切った。ちょっとした内と外の位置取りの差が明暗を分けた。

 土曜は阪神で鳴尾記念。◎トランスワープは後方馬群の真ん中をかかり気味に追走。4コーナーでは外を回すが、エアソミュールにフタをされるかたちになり、9着に惨敗。もう少し前につけて、内を突いてほしかった。まさにそのような競馬をした馬が2、3着に入った。
 勝ったのは逃げたトウケイヘイロー。こういう展開があるとすれば推奨穴馬のモズと思っていたのだが、すんなりハナを切ったのはトウケイのほうだった。

 今週も2戦2敗。しかも◎は10着と9着。重症だ。

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2013年6月1日土曜日

2013 安田記念 オレの予想を聞いてくれよ

 今週は安田記念。春のマイル王決定戦だ。今年は中距離や短距離のカテゴリーからも有力馬が参戦。馬券的には非常に面白い。

 当初は、秋山騎手が引き続き騎乗するならカレンブラックヒルをもう一度応援しようと思っていたのだが、ここにきて気が変わった。ひと叩きしたにもかかわらず、上昇度が薄いような感じがするためだ。秋山騎手の
「どうも今年に入ってから、妙におとなしい」
というコメントが気にかかる。
 というわけで、本命はグランプリボス。これだけの実績馬だが、GI以外のレースも含め、本命に推すのは初めてだ。中距離、短距離からやってきた馬よりも、この馬のマイル実績を信頼したい。願わくば良馬場で。

 推奨穴馬は、昨年本命に抜擢したガルボ、3歳馬エーシントップ、鞍上がノッてるサダムパテック

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2013年5月31日金曜日

2013 鳴尾記念 オレの予想を聞いてくれよ

 今週から開催が変わり、関西では阪神競馬が開幕。馬券の調子がドン底の私も、気分一新して調子を上げていきたいところだ。
 同時に新馬戦もスタート。近年は、期待馬がこの時期から出走することもあり、要注目だ。そういえば、夏の阪神・東京開催でデビューしてクラシックを制した馬は、いままでにいるのだろうか。

 そんな阪神初日のメインレースは鳴尾記念。金鯱賞と入れ替わりでこの時期に移ってきたのが昨年のこと。宝塚記念の前哨戦としては2回目のレースというわけだ。昨年はこのレースを2着したショウナンマイティが宝塚記念で3着に頑張った。

 ところが今年は、いまいち頼りないメンバー。本番では四強が激突することもあり、このレースで勝った馬は人気しそうにない。本番のダークホース決定戦といったところか。
 本命は◎トランスワープ。前走はかかってしまい大敗したが、折り合えば力を発揮してくれるはず。昨年のサマー2000チャンピオンが、得意の距離で巻き返してほしい。8歳にして初めての関西遠征だが、ぜひ関西大好きになって帰ってもらいたいものだ。
 推奨穴馬はモズ。前走はハイペースの2番手を追走したため沈んだが、すんなりハナを切れるようなら。

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2013年5月28日火曜日

書評 吉本佳生『日本の景気は賃金が決める』(講談社現代新書)

 経済学者の吉本氏が、アベノミクスに一定の理解を示しつつも、その欠点を指摘し、修正案を示した本。数々のデータをもとに、説得力のある論が展開される。

 先日、『アベノミクスの真実』という本を読んだ。アベノミクスがどういう理論で景気をよくしようと考えているか、たいへん分かりやすく説明した本であった。その書評で

一方、ちょっと説得力に欠けるなあと思ったのは「企業に資金が回る→従業員の給料が増える」の部分だ。ここが「ホンマかなあ…」と思ってしまう。

と書いたのだが、この疑問にズバッと答えてくれるのが本書である。
 吉本氏も、アベノミクスにより企業の業績は改善するだろうが、それが社員の賃金アップや庶民の暮らしの向上に結びつくのか、疑問を持っているようだ。そこで吉本氏は、アベノミクスの金融緩和が庶民の生活向上に結びつくような、さまざまな提案を行う。その主張の骨格は

「男・大・正・長」から「女・小・非・短」へ

というものだ。「男・大・正・長」は「男性・大企業・正社員・長い勤続年数」を、「女・小・非・短」は「女性・中小企業・非正規社員・短い勤続年数」を表す。「男・大・正・長」な人の給料を上げるよりも、「女・小・非・短」な人の時給を上げることが、景気の回復につながるというのだ。なぜなら「女・小・非・短」のほうが、増えた収入を消費に回す割合が高い(貯蓄する割合が少ない)からである。なるほど。

 そして「女・小・非・短」の収入増のための手段として
「金融緩和により市場に出た現金を、国内の不動産価格上昇につなげる(土地バブル発生はやむを得ない)」
「公共事業は都市部に集中させる(地方に資本を注入するのは無駄が多い)」
といった、乱暴ともとれるアイデアを提出する。
「そんなアホな」
と思うことなかれ。本書を読めば、決して荒唐無稽なアイデアではないことが分かるだろう。

 また本書によると、日本は賃金格差が大きい国なのだそうだ。これは驚いた。日本といえば「国民総中流」という言葉もあるくらいで、貧富の差の少ない国だと思っていたのだが、バブル以降はそうではなくなってしまったというのだ。むむぅ。
 さらに、所得再分配の前よりも後のほうが、子どもの貧困率はアップするのだという。要するに、税金を再分配するとき、子どものいる家庭にとっては、とられた分よりも戻ってくる分のほうが少ないというわけだ。こんなアホな状態になっているのは、先進国では日本だけらしい。
 じゃあどこにたくさん再分配されているのかというと、言わずもがな、高齢者である。どうも日本は、福祉というと老人に目がいきがちで、なかなか子どもにお金が回ってこない。子育て世帯であるわが家としては、この状態は早急に改善してもらいたい。
 などなど、いろいろ勉強になった。

 ただ、経済学というのはどうしても机上の空論にならざるを得ないところがあるので、本書の主張が本当に正しいのかどうかは誰にも分からない。とはいえこれは、アベノミクスにしろ、反アベノミクスにしろ、すべての経済政策に言えることだ。
 どういう案を支持するのかは、各人が考えるしかないということなのだろう。



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【読書メモ】アンデシュ・ハンセン『スマホ脳』(新潮新書)

 2020年のベストセラーをようやく読んだ。もっと早く読んでおくべきだった…。   スマホがどれだけ脳をハックしているかを、エビデンスと人類進化の観点から裏付けて分かりやすく解説。これは説得力がある。   スマホを持っている人は、必ず読んでおくべきだ。とくに、子どもを持っている人...