2014年6月6日金曜日

【予想と与太話】鳴尾記念(2014)~心配事満載だが~

 今週から阪神・東京開催が開幕。一昨年からそうなった。それ以前は京都→中京→阪神の順だったのだが、京都を6週間に延ばし、その次に2週間前倒しで阪神が入り、中京はその後ろに回った。大昔の順に戻ったことになる。
 その結果、この時期に組まれていた金鯱賞と入れ替わりで鳴尾記念が宝塚記念の前哨戦に復帰した。鳴尾記念は距離も時期も変化の激しい重賞なのだが、いまの条件で落ち着くことができるだろうか。個人的には、6週間開催は気持ち悪いので、以前の京都→中京→阪神の順に戻してほしい。鳴尾記念には、また動いてもらうことになるが…。

 レースにいってみたい。
 GI前哨戦にしては小粒な印象。しかし、昨年、一昨年も小粒な印象だったのだが、本番(宝塚記念)で馬券圏内に絡む馬が出ている。今年も要注意だ。
 本命は◎カレンミロティック。57 kg、小回り、雨予報、休み明けなど心配事満載だが、このメンバーなら何とかしてくれないか。渋化馬場はイマイチなので、雨は小降りでお願いしたい。馬場が悪くなるようなら、本命を変えるかも。
 推奨穴馬はアドマイヤタイシ。長期休養あけをひと叩きして変身がないか。

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2014年6月3日火曜日

書評 スティーヴ・ハミルトン『解錠師』(ハヤカワ・ミステリ文庫)

 話すことのできなくなった少年は、解錠師(金庫破り)となった。彼はなぜ、そしてどのようにして解錠師となったのか。
 心に傷を負った少年の生き様をベースに、生い立ちの謎、金庫破りのスリル、そして少年の恋心が見事に絡まり合った一冊。

 二つの時系列の話を最後に交わらせてすべてを明らかにするという、よくある手法のミステリーなのだが、その中身はありきたりではない。前半部、後半部とも、マイクの影のある人生を淡々と描き出すのだが、この淡々とした筆致が物語の雰囲気とマッチして、独特の世界観を構成している。翻訳本にありがちな冗長な記述もなく、どんどんのめり込んでしまった。
 こう書いてしまうと、静かなミステリーのように聞こえてしまうが、そうではない。特に後半部の金庫破りのストーリーはハラハラドキドキの連続。スリル満点だ。

 マイクの行動の原動力(モチベーション)が恋というのがよかった。私がもっと若ければマイクにさらに感情移入できたのだろうが、恋から離れてしまったオッサンには、マイクは息子のように見えてしまった。
 ちなみに私の娘(小1)は、ついこの前まで恋(love)と鯉(carp)の区別がついていなかった。

<粗筋>
 ある事件をきっかけに、言葉を話せなくなったマイク。みんな同情してくれるけれど、誰も気持ちを分かってくれない。そんな彼が、ある少女に恋をする。自分の気持ちを理解してくれる存在を、初めて見つけたのだ。
 物語は、マイクが言葉を失ってから成人するまでの期間と、長じて金庫破りとして闇の世界を生きる期間とが、並行して語られる。前半部では、話せないながらも友人を作り、絵の才能に目覚め、ついに自分の気持ちを分かってくれる少女に出会って恋をする。後半部では、アメリカ中を転々とし、闇の世界で天才金庫破りとして懸命に生きる姿が描かれる。
 なぜ、どのようにしてマイクは金庫破りとなったのか。そして、金庫破りとしてのマイクの波瀾万丈な生き様は、どこに帰着するのか。二つのストーリーが重なるとき、すべてがつながる。




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2014年6月1日日曜日

【予想の回顧】ダービー、目黒記念、安土城S、朱雀S、欅S(2014)

 ダービーの本命は◎トゥザワールド。普通にスタートを切ったように見えたのだが、下げて後方へ。馬群の外を回る。なんでやねん。先行集団の内につけてほしかった。
 対照的にワンアンドオンリー、イスラボニータ、トーセンスターダムの有力馬が先行集団を形成。なぜここにトゥザワールドがいないのか…。
 3コーナー過ぎに、逃げたエキマエが故障で後退。押し出されるように先頭に立ったのは何とトーセンスターダム。ところがこれも直線半ばで内に刺さってラチに激突して失速。ここで先頭に出たイスラボニータに襲いかかったのがワンアンドオンリー。先行策から押し切って、見事にビッグタイトルを手にした。ここ一番でノリマジックが炸裂。前に行くと教えてくれていれば本命にしたのに…。横山典騎手にも橋口調教師にも涙はなく、満面の笑顔だったのが印象に残った。
 4コーナーを先行集団にいた馬が1~4着を占めたように、今年も内を通った先行馬が上位を占めた。トゥザワールド向きの展開になると思ったのだが、後方から外を回しては5着が精一杯。不完全燃焼だった。序盤の位置取りが悔やまれる。

 目黒記念は◎ラブリーデイが持ったままで残り400 mで先頭に立つ。満を持して追い出して突き放して完勝…のはずだったのだが、ジリジリとしか伸びず、最後はドドッとかわされて5着に沈んだ。それほど速いペースにも思えなかったが…。

 安土城Sは◎レッドアリオンが直線で失速し、9着に惨敗。気分屋なのか、たまにこういうレースがある。

 土曜の京都メインは朱雀S。
 本命◎シェルビーは単勝1倍台の断然人気。道中は後方の内目で待機。直線入り口で外の進路を探ったが開かず、内を突く。ラチ沿いをグイグイ伸びてフォーチュンスターをいったんはかわしたように見えたが、最後は競り負けてアタマ差の2着。外に出せていれば突き抜けていたかも。
 馬券は1着のフォーチュンスターを蹴飛ばしており、ハズレ。

 東京では欅S。
 本命◎ワイドバッハは後方から。4コーナーでも後方3番手だったが、そこから大外に出すと最速の上がりで2着に突っ込んだ。差しの決まる展開なら重賞でもやれそうだ。
 馬券は安かったが馬連をとった。

 今週は5戦1勝で、1勝も本命サイドの馬券。来週からは開催も変わることだし、巻き返したい。

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2014年5月31日土曜日

【予想と与太話】ダービー、目黒記念、安土城S(2014)~展開が鍵を握る今年のダービー~

 さあ、今週はダービー。競馬界の盆と言えばいいのか、正月と言えばいいのか。ともかく、競馬カレンダーの節目となる日がやってきた。

 JRAのCM(今年のCMの主旨はよく分からないが…)で取り上げられたのはディープインパクト。強い勝ちっぷりだった。ダービーには、やはり大外一気が似合う…のだが、忘れてはいけないのが、2着のインティライミ。CMにも内ラチ沿いで粘っている姿が映っている。実は、ダービーは案外、前の馬が残るのだ。
 イメージ的には大外一気なのだが、ここ10年でそういう勝ち方をしたのは上記のディープインパクト、ディープスカイ、キズナ程度ではないだろうか。ウオッカもオルフェーヴルも、大外ではなく馬群を抜けてきた(間違ってたらすみません)。
 また、前に行ったアサクサキングスが穴を開けたように、4コーナー3番手以内の馬が、ほぼ毎年馬券に絡んでいる。昨年の3着馬アポロソニックも4コーナーを真っ先に回った馬だ。

 このように、イメージとは裏腹に、前に行ける馬や内から抜け出してこれる馬が有利なのだ。特に今年はどの馬が逃げるかも分からず、かなりのスローが見込まれる。
 それをふまえて、本命は◎トゥザワールド。スッと前につけて速い上がりを使えるこの馬向きの流れになると見た。いい枠も引いた。
 他の有力馬に触れておきたい。レッドリヴェールは力の比較が難しい。バウンスシャッセをを物差しにすると、皐月賞11着→オークス3着だから、牝馬のレベルはそれほど高くないことになる。ところがハープスターを物差しにすれば、これに新潟2歳Sで完敗したイスラボニータが皐月賞を制したのだから、ハープスターと接戦してきた馬なら十分通用することになる。怖いが、外枠でもあり評価を下げる。
 イスラボニータは、距離も心配だが外枠が痛い。ワンアンドオンリートーセンスターダムは流れが向きそうにない。ワンアンドオンリーは内をズバッと抜けてくる可能性があるかもしれないが、トーセンスターダムはかなり厳しそう。

 推奨穴馬はウインフルブルーム…のはずだったのだが、無念の回避。本命に推すことも考えていただけに、残念だ。代わりに挙げたいのがサウンズオブアース。内で死んだふりをして、うまく進路が開けば怖い。

 目黒記念は人気でも◎ラブリーデイ

 京都のメインは安土城S。ダービーの裏番組が安土城って…もう少し何とかならんのか。
 本命は◎レッドアリオン。前々走の惨敗の原因が不明だが、前走はまずまず走った。オープン特別の今回はもうひと押し。

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2014年5月30日金曜日

【予想と与太話2014】朱雀S、欅S~ダービー前日がこれでいいのか~

 今週は久しぶりに東京方面に出張があり、数年ぶりに友人と会った。会っている本人たちはあまり変わらないのだが、子どもができたり、引っ越したり、周辺事情はめまぐるしく変わっていく。
「時が経つのが早くて仕方がない」
という意見で一致。次に会うのはいつになるだろうか。

 そんな土曜の京都メインは朱雀S、東京メインは欅Sである。ダービー前日にしては、えらく寂しい。朱雀Sにも欅Sにも罪があるわけではないのだが、ダービーウィークをもっと華やかに盛り上げられないものだろうか。ダービー前日のワクワク感を刺激するようなレース名をつけてほしいものだ。
「ダービー・イヴ ステークス」
なんてどうだろうか。なかなかオシャレでいい感じだ(自画自賛)。

 レースにいってみたい。
 朱雀Sは芝1400 mの準オープン戦。昨年、一昨年も、ダービー前日のメインレースだったようだ。ハンデ戦だったのが今年から定量戦になり、今回は好メンバーが揃った印象。
 本命は◎シェルビー。人気しそうだが、安定感を買う。もう順番。
 推奨穴馬は◎と同枠のロンド。着順ほど負けていない。もう一頭挙げるならニシノカチヅクシ。前々走は◎とアタマ差。

 欅Sは◎ワイドバッハ。展開が向いてほしい。

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2014年5月25日日曜日

予想の回顧 オークス、烏丸S、平安S 2014

オークスの本命は人気の◎ハープスター。五分のスタートから、定位置の後方へ。4コーナー手前から仕掛けはじめ、予定通り大外へ。ところが、期待されたような爆発的な末脚は発揮できず、クビ差の2着まで。
 まあ、こんなもんだろう。前走の桜花賞も、勝ちっぷりこそ劇的だったが3着までの着差はクビ、3/4馬身だったのだから辛勝の部類だ。ちょっと期待が大きすぎた。桜花賞とチューリップ賞の回顧でも書いたのだが、後方一気の脚質では厳しい。おそらく秋は(ブエナビスタと同じく)脚質転換を図ることになるだろう。
 勝ったのはヌーヴォレコルト。中団で折り合いをつけ、直線半ばで一気に抜け出して後続の追い上げをしのぎきった。距離適性と自在性のある脚質で桜花賞の借りを返した。展開などに恵まれた印象はない。同じメンバーで何回走っても、半分はこの馬が勝つのではないか。
 馬券は安かったが馬連を本線で取った。最後は◎ハープスターが3着馬をよくかわしてくれた。お疲れ様でした。

 京都のメインは烏丸S。
 本命◎サフランディライトは3、4番手。持ったままで4コーナーを回り、直線では内を突いたがジリジリとしか伸びず、4着まで。切れる馬ではないだけに、もう少し早めに仕掛けたかったのだろうが、4コーナーまでは馬群に包まれていたのでそれもできなかったか。

 土曜の京都メインは平安S。
 ◎ナムラビクターは前走同様3コーナー手前からジワジワ仕掛けていくが、前はかわせず、後ろには差されて5着。京都は合わないのか。

 今週は3戦1勝。1勝も本命馬券だが、GIを本線で取ったということでよしとしておきたい。

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2014年5月24日土曜日

オークス、烏丸S 予想と与太話2014

 今週はオークス。ご存じ、牝馬No.1決定戦だ。
 レースの傾向は掴みづらい。ブエナビスタやシーザリオ、古くはエアグルーヴやベガなど、人気馬が期待に応える年もあれば、昨年のメイショウマンボや3年前のエリンコートのような穴馬が激走するときもある。そのエリンコートが穴を開けたときの1番人気がマルセリーナ。同厩舎ということもあり
「ブエナビスタ級の馬に違いない」
「いったいどこまで強いのか」
と人気を集めたのだが、4着に敗れた。その後も芳しい成績は残せず、オークスでの評価は結果的にはかなりインフレだったことになる。

 レースにいってみたい。
 今年はハープスターが断然の人気を集めている。またしても松田博厩舎だ。さてこの馬はブエナビスタなのかそれともマルセリーナなのか。今回で明らかになるだろう。
 本命は◎ハープスター。ブエナビスタ級の馬になってほしいという期待を込めての◎印だ。ただ、あまりにも人気しすぎの感はある。マルセリーナのように、この先しぼんでしまう可能性も少なくないと思うのだが。
 本命が人気馬なので相手は絞りたい。ヌーヴォレコルトフォーエバーモアが相手本線。
 推奨穴馬はディルガ。オークスの格言は「忘れな草賞を忘れるな」だ。
 サングレアルは短期間で2回目の輸送が心配。評価を下げる。

 京都のメインは烏丸S。オークスの裏番組が条件戦とはちょっと寂しい。
 本命は◎サフランディライト。堅実に走る。

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【読書メモ】アンデシュ・ハンセン『スマホ脳』(新潮新書)

 2020年のベストセラーをようやく読んだ。もっと早く読んでおくべきだった…。   スマホがどれだけ脳をハックしているかを、エビデンスと人類進化の観点から裏付けて分かりやすく解説。これは説得力がある。   スマホを持っている人は、必ず読んでおくべきだ。とくに、子どもを持っている人...