2014年12月11日木曜日

書評 万城目学ほか『みんなの少年探偵団』(ポプラ社)

アホらしい。でも、懐かしくて面白い。


 万城目学、湊かなえ、小路幸也、向井湘吾、藤谷治。5人の人気作家が書いた、怪人二十面相シリーズのスピンアウト短編集。それぞれの作家がそれぞれの趣向で、怪人二十面相シリーズにまつわる話を書いた。
「うまい」
と思える作品から
「そりゃないやろ」
というズッコケ気味の作品まで、どれも各作家の色が出ていて楽しく読めた。

 小学校の図書館で、怪人二十面相シリーズや怪盗ルパンシリーズに熱中した頃の記憶が蘇る。私はいまでも好んでミステリーを読むが、その入り口がこれらのシリーズだった。そういう人は多いだろう。
 しかし、本書はあくまでスピンアウトなので、本書を単独で楽しむことはできない。本編である怪人二十面相シリーズの読者にしか通用しない作品である。私は、小1の娘にも読めるのではないかと本書を買ったのだが、それは全く無理だった。

 母校の図書館に、まだこのシリーズは残っているのだろうか。




にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

0 件のコメント:

コメントを投稿

【50歳を過ぎて人生初の手術・全身麻酔】唾石摘出術を受けました

 53歳目前の2025年7月末に、人生で初めて全身麻酔の手術を受けた。その顛末をまとめておく。 ◆唾石発見◆  転職を控えた今年(2025年)の2月に、行きつけの歯医者さんからクリーニングの案内が来た。東京に転職する前に、挨拶をかねて訪れたら、歯科衛生士のお姉さんに 「...