「もう彼らの演奏を聴けないのか…」
と残念になる。「読めないのか」の書き間違いではない。
控えめに言って、音楽小説の金字塔だ。
コンテストに参加する4人のピアニストを描いた作品。コンテストでの演奏が、圧巻の迫力で描かれる。まるで本から音が湧いて出てくるようだ。
クラシック音楽に疎い私にも、演奏の感動が伝わってくる。文字で音を伝えるという不可能に挑戦し、見事に成功した驚きの作品だ。本書より後に音楽小説を書く人は、この作品が一つの指標になるのだからたいへんだ。
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加賀刑事シリーズ、最新第12作。娘が学校の図書館で借りてきてくれたので、文庫化前に読むことができた。 このところ、加賀の人生に絡んだ話が多かったが、シリーズの原点回帰。加賀は探偵役に徹して事件を推理する。いかにもミステリーなミステリー小説だ。 別荘地で起きた連続殺人事...
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