2024年7月4日木曜日

【読書メモ】五十嵐律人『法廷遊戯』(講談社文庫)

 五十嵐氏の作品は初めて読んだ。噂に違わぬ、ハラハラドキドキの法廷ミステリーだった。

 この手の話を読むといつも思うのは、不起訴や無罪という結果は、被告が罪を犯していないことを示しているわけではないということだ。
 日本では、起訴されればほぼ有罪は確定だが、これは逆に言うと、検察は、確実に有罪にできる事件しか起訴しないということであり、少しでもグレーな部分の残る事件は不起訴となっているのだろう。不起訴=無実の証明ではないのだ。

 本作品でも、一人の女性が殺人で起訴される。状況からは殺人を犯したのは明らかなのだが、その女性はなんと無罪を主張し、しかも黙秘する。無罪の主張と黙秘という矛盾した行動の裏に隠された、驚愕の事実とは。

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