2011年12月17日土曜日

2011朝日杯フューチュリティステークス  オレの予想を聞いてくれよ

 今週のメインレースは朝日杯フューチュリティステークス。先週のジュベナイルフィリーズと同様、舌を噛みそうな名前になってから、はや10年が経つ。
 以前は、アイネスフウジン、ミホノブルボン、ビワハヤヒデ、ナリタブライアン、フジキセキ、バブルガムフェロー、グラスワンダーなど、後にダービーなどのビッグレースを制する馬がここを登竜門とて通過していったものだ。
 しかし、名前を変えたのが悪かったのか、この10年間で、クラシックとの結びつきが非常に弱い2歳チャンピオン決定戦となってしまった。クラシック戦線でも活躍したのは、ローズキングダム程度ではないだろうか。来週のラジオNIKKEI杯との兼ね合いもあるだろうが、距離を延長するのが解決策の一つかもしれない。

 レースの傾向はというと、中山1600 mは内枠が圧倒的有利で、このレースも例外ではない。7、8枠は非常に厳しい。
 また、2歳戦にもかかわらず、意外に本命サイドでの決着が目立つ。しかし今年は、1番人気候補だったダローネガが大外枠に入ってしまうなど、波乱の匂いがする。思い切って穴を狙ってみたい。
 本命◎はスノードン。10月に復帰してから、逃げ切り、差しと異なる戦法で2連勝。自在性のある脚質が混戦で生きると見た。もう一頭、同枠のネオヴァンクルも面白い。前走は左回りに戸惑ったということで度外視したい。今回はメンコも着けるそうだし、その効果にも期待だ。
 というわけで、今週は枠連で勝負する。3枠から、内枠を中心に手広く流す。
 推奨穴馬はハクサンムーン。先週に続き、デビュー2戦目でのGI制覇が見られないか。

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2011年12月16日金曜日

2011阪神カップ  オレの予想を聞いてくれよ

 土曜の阪神メインは阪神カップ。ついこの前できたレースだと思っていたら、もう6回目らしい。5年なんて、あっという間に経ってしまう今日この頃ですなあ…。
 それにしても、このレース名は何とかならなかったのだろうか。別定GIIなのに「阪神カップ」って…。ひとひねりしてほしかった。

 ところで、みなさん「ウマドンナ」をご存じだろうか。正確には「My sweetウマドンナ」という。そう、JRAの作った無料・萌え系ゲームだ。無料・萌え系だからといって侮ることなかれ。これがけっこう面白い。
 主人公(自分)が「馬」というのが何とも斬新な設定だ。馬を育てたり、馬に乗ったりするゲームは百万とあった(ファミリージョッキーやダビスタにハマった世代です。懐かしい)が、自分が馬になって育っていくとは、発想の転換だ。昨日から始めたばかりなのだが、ハマってしまいそうだ。みなさんも、ぜひ一度アクセスしてほしい。

My sweetウマドンナ

しかし、こんなゲームが無料で遊べるなんて、よい時代になったものだ。

 寄り道はこれくらいにして、予想にいってみたい。
 このレース、第1回は大荒れだったが、その後の4回は1番人気または2番人気が必ず連対。そして、ヒモが荒れるというパターンである。
 今年のメンバーを見ると、マイルCSで残念だった馬が人気を集めそうだが、面白そうな伏兵陣も多い。ということで、今年も上記の傾向が続くと見た。
 本命◎はリアルインパクト。マイルCSは特に不利もなかったのに不発に終わったが、0.4秒差ならそれほど悪くない。道悪もよくなかったようだ。良馬場見込みのここなら期待に応えてくれるだろう。
 ヒモが荒れると読んだからには、当然、相手は手広く流す。というわけで、推奨穴馬も多めに。内から、前走で復活の兆しを見せたガルボ、叩き3走目のワンカラット、いつもあと一押しのオセアニアボス、スムーズに逃げれば怖いシルポート、3連勝中のヤマカツハクリュウ、一叩きされたスマイルジャック、阪神得意のタマモナイスプレイクレバートウショウ
 いくら何でも多すぎるかなあ…。

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2011年12月15日木曜日

書評 ちきりん『ゆるく考えよう』(イースト・プレス)

東北大学の大隅典子先生のブログで、ちきりんさんの『自分のアタマで考えよう』が絶賛されていたのを読み、ちきりんさんを知った。そこでまずは、デビュー作である本書から読んでみようと思った次第。

 なるほど面白い。本書を読んで
「人生観が変わった」
という人が続出した(している)に違いない。

 自称「おちゃらけ社会派」だそうだが、「おちゃらけ」と思っているのはおそらくご本人だけで、書いてある内容はほとんどおちゃらけていない。かといって、小難しいことが述べられているわけではなく、文章は非常に読みやすく主張も明確。なので、あっという間に読めてしまう。
 また、タイトルは「ゆるく考えよう」なのだが、書いてあることはそれほどゆるくない。第1章が多少ゆるい程度だろうか。

 内容はというと、さまざまな身の回りの事例を挙げて、独自の視点からその事象を斬る。普段、当たり前と思っていることがいかに当たり前ではないかを、さまざまな角度から示してくれる本である。
「おお、そんなことは知らなかった」
ではなく
「おお! そんな見方があったのか!!」
と思わせてくれる本だ。

 ちきりんさんの独自の視点をよく示しているような例をいくつか挙げておこう。

(1)現在、世界第2位の経済大国である日本。この順位が落ちていくことに悲観的な人々を、次のように斬る。

 世界には200もの国があります。その中で世界2位とは、トップ1%です。あなたは今まで自分の人生において、トップ1%を目指したことがありますか?
 500人の高校で、勉強でも運動でも「俺はトップ5人になる!」などと思っていたでしょうか。たいていの人はそんなだいそれた希望を持ったことはないはずです。

(2)少しでも良いところに就職しようと「就職予備校」に通う学生や、「実力をつけたい」と習い事に精を出す人々を、次のように斬る。

「お金を払うより、お金を稼ぐほうが学べるし成長できる」というのは一般的な法則です。(中略)学生は15万円を払って就職予備校に通うより、近くのコンビニか弁当屋でアルバイトをし、「他のバイトより15万円多く売り上げる!」という目標を立て、工夫と努力でそれを実現すれば、おそらく就職予備校に通うよりよほど多くのものを学べます。(中略)学びたければ金を稼げ、金を払っている場合じゃないってことなのです。

(3)「○○がなければ、私の人生もっと△△なのに」「どうしてお茶をこぼすのよ。毎日毎日、何回そうじさせれば気が済むの!」など、ついついネガティブな方向に目がいってしまう人に対しては、次のように斬る。

 ちきりん家には「よかった確認」という習慣があります。(中略)道に迷ったときに「ダイエットになってよかったね」というくらいは序の口で、誰かが飲み物をこぼすと、床を拭いた後、「汚れていた床の掃除ができてよかった」といいます。

てな調子だ。あまり長文と引用するわけにもいかないので上記を例に挙げたが、本書にはもっともっと面白い話題が満載である。
 それぞれの話題は独立しているので、半信半疑な方も、まずは立ち読みしてほしい。2、3の話題を読んで
「あ、ちょっと面白いかも」
と思った人は即、買いだ。



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2011年12月11日日曜日

2011中日新聞杯、阪神JF  予想の回顧

 土曜は小倉で中日新聞杯。本命◎エクスペディションは、何とダノンバラードを押さえて1番人気。道中は思ったよりも後方の位置取り。3コーナー過ぎから手が動き始めると、スパッとは切れず、離れた4着まで。休み明けの分なのか、重賞ではちょっと足りないのか。少なくとも今回は力負けだった。
 それにしても、勝ったコスモファントムには驚いた。まったくのノーマークだった。

 日曜は阪神JF。本命◎アイムユアーズは好スタートからかかり気味に先行。距離延長が不安視されていただけに「これはマズい」と思ったのだが、さすが名手メンディザバル。外から馬をいかせて馬混に入れ、折り合いをつけた。
 レースはラシティランテ、サウンドオブハートの有力馬が、4コーナー手前からかかり気味に先頭に立った。その直後にいたアイムユアーズは、直線で前が開くとその2頭をかわし、1着馬には差されたものの2着を確保。期待に応えてくれた。
 勝ったジョワドヴィーヴルには驚いた。直線半ばで抜け出すと、混戦の2着争いを尻目に独走。2馬身半差をつける完勝だった。恐ろしい血統だ。

 ◎は2着だったが、馬連が的中。「無敗の馬は黙って押さえておきたい」という作戦が見事にはまった。この調子で来週の牡馬GIも的中させたい。

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2011年12月10日土曜日

2011阪神ジュベナイルフィリーズ  オレの予想を聞いてくれよ

 ジュベナイルフィリーズという舌を噛みそうな名前になってから、はや11回目。なぜこんな名前にしたのか今でも不思議だが、定着してくるとそれほど違和感はなくなってくる。人間、慣れというのは恐ろしいものだ。

 牡馬は朝日杯とラジオNIKKEI杯があって馬が分散するが、牝馬はこのレースが名実ともに2歳ナンバーワン決定戦。
 実際、歴代の勝ち馬には名牝が名を連ねている。初代勝ち馬のニシノフラワーを初め、ヒシアマゾンやメジロドーベルなどの懐かしい名前も見えれば、ここ5年の勝ち馬は、ウオッカ、トールポピー、ブエナビスタ、アパパネ、レーヴディソールと、怪我をしたレーヴ以外はすべてクラシックホース。フロックでは勝てないレースだ。

 しかし、今年は抜けた馬がいない。ここまで無敗の馬が6頭もいるが、総じて印が薄い。3勝馬もおらず、どこからでも入れそうだ。大混戦模様だが、ここを勝った馬が桜花賞までは中心的存在になるのだろう。

 私の本命◎はアイムユアーズ。阪神コース改修後は、前走ファンタジーS組の勝ちはなく、2着も2頭のみ。主要ステップレースとしては寂しい限りだが、そろそろ逆襲があると見た。栗東留学の関東馬がここ3年は好結果を残しているというデータもこの馬を後押しする。ジンクスを打ち破ってほしい。
 相手は広く流したい。特に、まだ底を見せていない馬(無敗の馬)は黙って押さえておきたい。中でも推奨穴馬は、2戦2勝なのにほとんど印のないアラフネ、前走で1600 mの新馬戦を逃げ切っているスイートスズラン

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書評 吉田直紀『宇宙で最初の星はどうやって生まれたのか』(宝島社新書)

 今年の夏に、村山斉さんの『宇宙は何でできているのか』(こちらもお勧め)を読んで
「分かりやすいなあ。宇宙物理学や素粒子の話を、こんなに分かりやすく書ける若い人がいたのか」
と驚いたのものだが、今回はさらに驚いた。村山さんよりも若い吉田さんが、村山さんよりもさらに分かりやすい宇宙の本を書いてくれた。科学啓蒙書は年配の人のほうが分かりやすく書けると思っていたのだが、この二人が例外なのか、時代が変わってきているのか。

 本書の序盤では、宇宙についての基礎知識と、天文学の歴史が述べられている。こういう導入の章を設けたのも、分かりやすさに一役買っている。
 そして第3章には、タイトルそのまま「宇宙で最初の星はどうやって生まれたのか」が書かれている。本書の中心といってよいだろう。ビッグバンによって素粒子が生まれ、そこから水素とヘリウムができ、それらがダークマターによって集合して最初の星ができるという過程が、手に取るように分かる。
 次の第4章は、吉田さんがどのような研究手法によって最初の星のでき方を調べたのかが述べられている。自分の研究成果や苦労話をひけらかすような自慢話は一切なく、N体シミュレーションという手法を、素人にも分かるように説明している。

 この第4章までで、本書の目的(最初の星がどうやってできたかの解説)は大方達成されている。では、残りの章は蛇足なのかというと、とんでもない。特に第5章は必読である。この章には「最初の星」の研究に一区切りをつけた吉田さんが、次なる研究課題を探っている様子が書かれている。その内容に感心した。
 多くの科学者は、目の前の研究課題をこなすのに必死で、自分の研究がその分野でどういう位置にあるかなどには、なかなか考えが及ばないようだ。それほど熾烈な世界だということもできるだろう。
 ところが吉田さんは、自分の研究分野の歴史において、自分の研究がどのような位置にありどのような意味を持つのかを、この章で明確に語っている。簡単なようだが、なかなかできないことだと思う。自分の立場に置き換えてみても、私のいる業界の歴史の中で、私のしている仕事がどのような位置にありどのような意味を持つかなど、あまり考えたことがない。そりゃ、一流になれないわけだよなぁ…。
「自分の仕事(仕事だけじゃないか)に対して鳥瞰図的な視点を持つことは大切だよ」
と教えてもらったように思う。

 科学啓蒙書はえてして、われわれ素人にも分かりやすいように書くと「厳密には間違っている」ような説明にならざるを得ず
「科学者として、間違ったことは書けない」
と仰る先生方も多いのだが、吉田さんはそんな壁をいともたやすく乗り越え、自分の研究内容や研究への思いを平易に語ってくれた。これからも、このような人がどんどんでてきて、分かりやすく科学を伝えてくれると嬉しい。



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2011年12月9日金曜日

2011中日新聞杯  オレの予想を聞いてくれよ

 土曜は小倉で中日新聞杯が行われる。小倉で中日新聞杯というのもめったにない機会なので、このレースの予想をエントリーしたい。

 中日新聞社からも、お偉いさんを初めとして何人かが競馬場に向かうのだろう。
「今年は小倉でラッキーですね、部長」
「そうだなあ。せっかくだし、レースの前日はフグでも食うかね」
「さすが部長!」
などという会話で盛り上がっていると推察される(妄想)。うらやましいなあ。

 どうでもいい話はこれくらいにして、予想にいってみたい。
 本命◎はエクスペディション。休み明けは気になるが、小倉大好きホースに期待したい。鞍上もご当地出身の浜中。ローカル重賞にふさわしい組み合わせだ。
 推奨穴馬はエーシンジーライン。休み明けとはいえ、評価が低すぎないか。鞍上が新婚の太宰騎手というのも穴の匂いがする。

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【読書メモ】アンデシュ・ハンセン『スマホ脳』(新潮新書)

 2020年のベストセラーをようやく読んだ。もっと早く読んでおくべきだった…。   スマホがどれだけ脳をハックしているかを、エビデンスと人類進化の観点から裏付けて分かりやすく解説。これは説得力がある。   スマホを持っている人は、必ず読んでおくべきだ。とくに、子どもを持っている人...