2013年8月30日金曜日

2013 札幌2歳S、北九州短距離S オレの予想を聞いてくれよ

 今週は土・日・月と家族旅行に行くのだが、雨予報。あまり激しく降らないようにお願いしたいものだ。競馬も馬場状態を考慮した予想が必要になりそうだ。

 そんな土曜は、函館で札幌2歳S、小倉で北九州短距離Sが行われる。この時期の2歳戦はワケワカメなので、小倉を中心に予想する。
 北九州短距離Sは、昨年調べたように、2007年にオープン特別から準オープンに格下げになったレースだ。なくなるレースはあっても、格下げは珍しい。この屈辱をバネにスターホースを輩出してほしいものだ。

 今年のレースは18頭のフルゲートとなった。
 本命は◎ビキニブロンド。1200 mのスペシャリストで、牝馬なのに調子の波の少ない、堅実に駆ける馬だ。やや重馬場で1-2-0-0の成績を残している。重馬場は経験がないが、得意であることを期待したい。
 推奨穴馬はサザンブレイズ。重馬場はよさそう。

 札幌2歳Sの本命は◎ハイアーレート。前走の勝ちっぷりがよかった。

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2013年8月25日日曜日

書評 蓮見恭子『女騎手』(角川文庫)

 現在のJRAを舞台にした、競馬ミステリー。日本中央競馬会の裏話的うんちくが、これでもかと盛り込まれている。競馬界の裏側を覗いてみたい人にお勧めの一冊。

 JRAのあるレースで、一頭の馬が暴走。あおりを食った騎手が重傷を負う。その夜、その暴走した馬を管理する調教師が、スパナで殴打される。この二つの事件は、関連があるのか、それとも何かの偶然なのか。女性騎手の夏海がその謎を追う。
 話を彩るのが、競馬界の暗部。ヤラズ、名義貸しなどの違法行為から、生産者や調教師の苦境、さらには騎手どうしの生き残りをかけた足の引っ張り合いなど、JRAの暗い面が散りばめられつつ、話は進む。
 真相に近づいていく夏美を待ち受けるのは、苦渋に満ちた結末だった。

 というのが粗筋。競馬界のディープな裏世界をチラ見できる小説だ。ただ、本書はフィクションであり、どこまでが本当の話なのかは分からない。たとえば、騎手にはグループがあって、そのグループに目をつけられた騎手は、レースで邪魔をされてなかなか勝てないとか、預託料を払えなくなった馬主が名義貸しをして乗り切るとか、そんな例が次々に出てくる。
「ホンマにこんな話があるんやろか」
と思いながら読むのが、本書の正しい読み方である(独断)。

 これまで、いろいろな競馬小説を読んできたが、ここまで暴露系というか、オタク系というか、ディープなものは初めてだった。出てくるレースも、ダービーや有馬記念などではなく、「秋月特別」など(ありそうで、実はない)架空の条件戦ばかりだ。オタク心をくすぐる設定である。

 正直、ミステリーとしてはさらなる向上を望みたいが、それを割り引いても、競馬好きには楽しめる一冊だった。



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予想の回顧 2013 キーンランドC、新潟2歳S、エルムS、釜山S

 キーンランドCの本命は◎パドトロワ。好発から先団の外目につける。予定通りの位置取りだ。ところが、4コーナー手前から激しく手が動き始め、直線は失速。14着に終わった。揉まれ弱い馬ではあるが、ここまで惨敗するとは。人気の馬を本命にして惨敗すると、ヘコみますなあ…。

 新潟では新潟2歳S。◎マーブルカテドラルは2番手でレースを進める。それほど速いペースには見えない。シメシメだ。馬なりで直線を向き、残り400 m手前から追い出すと、先頭に立つ。
「よし、そのまま」
と思ったところへ、大外をハープスターが突き抜けていった。それでも2、3着はありそうな手応えだったのだが、最後はドドッとかわされて5着。もう一踏ん張りがきかなかった。残念。

 土曜は函館でエルムS。◎クリールパッションは中団の後方から。予定通りの位置取りか。3コーナーから外をマクっていったが、前が残る流れでは5着まで。もう少しハイペースになると思ったのだが。

 土曜小倉メインは釜山S。◎タイセイシュバリエが抜け出したところを、最内からマーチャンテイマーがスクって差しきった。マークするほうとされるほうの差が出たか。とはいえ、ここは決めてほしかった。

 今週は4戦4敗。他のレースも散々で、新潟の最終が当たって「大」惨敗を免れて惨敗に持っていくのが精一杯だった。トホホ。

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2013年8月24日土曜日

2013 キーンランドC、新潟2歳S オレの予想を聞いてくれよ

 今週は函館で二つ、新潟で一つ重賞があるが、小倉はナシ。ちょっと寂しい。
 そんな日曜の函館メインはキーンランドC。サマースプリントシリーズの創設に伴い、重賞に格上げされた競争だ。札幌競馬場が改装中のため、今年は函館で行われる。

 重賞格上げ以降、毎年1番人気か2番人気の馬が連対している。かなり平穏に収まっているレースといえるだろう。
 本命は◎パドトロワ。函館→新潟→函館というローテーションが少し心配だが、このメンバーなら実力は一枚上のはず。連覇を期待したい。
 推奨穴馬は2枠の2頭、シュプリームギフトレジェトウショウ。ともに前々走だけ走れば圏内か。

 新潟2歳Sは◎マーブルカテドラル。前走、やや重馬場の東京での新馬勝ちを評価。

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書評 水木しげる『ねぼけ人生』(ちくま文庫)

 ゲゲゲの鬼太郎で著名な水木しげる氏の半生を描いた自伝エッセー。壮絶な人生を飄々(ひょうひょう)と語ってしまうところが水木氏らしい。

 水木氏の半生については、いろいろ小耳には挟んでいたが、これほど凄まじい人生を送ってきた人だったとは知らなかった。第二次大戦では最前線のラバウルに送られ、いつ命を落としてもおかしくない生活を送る。片腕を失い、命からがら復員した戦後は、食うや食わずやの生活が長く続く。紙芝居の原作や貸本マンガを描いて、何とか口を糊する日々。同じ業界の仲間たちは次々と蒸発していく。
 最終的には週刊誌の連載を得て「ゲゲゲの鬼太郎」をはじめとするヒット作を生み出し、人気漫画家となったのは周知の通りだが、そこまでの道のりたるや、「壮絶」「波瀾万丈」という言葉がピッタリである。
 しかし、その壮絶な人生を飄々と語ってしまうところが、水木氏の人徳というか、楽天的な性格のなせる技なのだろう。本書を読んでいると、戦争で片手を失うことくらい、何でもないことのように思えてしまう。

 本書も含め、自伝は成功した人が書くものだ。だから
「苦労は買ってでもしろ」とか「貧乏を恐れるな」
とか言われても
「アンタは成功したから、そんなことが言えるのでは?」
という疑問がついつい湧いてしまう。
 ところが、本書ではそういう疑問がまったく生じなかった。苦労や貧乏を何とも思わない、水木氏の楽天的な生き様がそうさせるのだろう。人生に対して、とにかく前向きで楽天的なのだ。
 エラい人の書いた、アリガタい言葉が詰まっている本よりも、よほど骨身にしみた。



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2013年8月23日金曜日

2013 エルムS、釜山S オレの予想を聞いてくれよ

 お盆を過ぎたのになかなか気温が下がらない。今日も20分ほど歩いたらフラフラになった。あまり無理をするのはやめておこう。

 そんな土曜は函館でエルムSが行われる。函館は涼しいんだろうなあ。
 エルムとは日本語では楡(にれ)で、北海道によく見られるのでレース名になっているのだろう。私のイメージでは、北海道の「木」というと、エルムとポプラがワンセットだ。ちなみにポプラSは先週行われており、13番人気のドリームヒーローが逃げ切って穴を開けた。

 さてレースにいってみたい。大沼S、マリーンS、エルムSというのが北海道ダートオープンの三連戦なのだが、大沼S、マリーンSをステップとしてきた馬の成績がいまいちふるわない。
 というわけで、本命は別路線組から◎グランドシチー。前走、前々走は地方交流重賞でもう一歩の成績に終わっているが、その前はマーチSを58 kgで制している。57 kgで出走できる今回はチャンス。展開も向きそう。
 推奨穴馬はトーセンアレス。地方から再中央入りの初戦で一発がないか。

 釜山Sは、いつからダートになったのだろうかと思っていたら、今年からだった。
 本命は◎タイセイシュバリエ。休み明けの前走で強豪相手にタイム差なしと好走した。人気するだろうが逆らえない。

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2013年8月19日月曜日

書評 井村雅代『教える力 私はなぜ中国チームのコーチになったのか』(新潮社)

 シンクロ全日本代表チームの元コーチである井村雅代氏が、自らの半生を振り返りつつ、その生き様を語った本。「本気で生きている人」の言葉が心に響く。

 シンクロナイズドスイミングが1984年にオリンピックの正式競技となってから、日本は6大会連続で五輪のメダルを獲得した。その間の、日本の指導者の中心が井村氏であった。そう、あの大阪弁のオバハンである。
 2004年に井村氏が日本代表コーチを退任してから、日本のシンクロがめっきり弱くなったのは周知の通り。北京五輪では何とかメダルをとったものの、ロンドン五輪ではついにメダルなしに終わり、その凋落ぶりが明らかになった。
 一方、井村氏は北京、ロンドンの両大会では中国代表のヘッドコーチとして、輝かしい実績を残した。井村氏自身は、8大会連続でコーチとしてメダルを獲得したというわけだ。すごい。

 この井村氏のコーチ力の秘訣が書かれたのが本書である。井村氏はどういう信念の基でどういう指導を行っているのかが、包み隠さず書かれている。
 また、日本がメダルを逃して中国がメダルを獲得したことにより、「裏切り者」呼ばわりされていることへの反論なども赤裸々に語られている。

 井村氏の指導法は、時代遅れともいえる「超スパルタ」だ。とにかく練習させ、選手をトコトンまで追い込む。ほとんど「虐待一歩前」状態である。
 しかし、選手たちは井村氏についていく。奥野、立花、武田らの名選手をはじめ、中国の選手たちも井村氏に心酔し、スパルタに耐えて力をつけていった。なぜ選手たちはこの鬼コーチについていくのか。それはおそらく、井村氏が本気で生きている人だからだろう。自分に厳しく、目標に向かって本気で邁進していく人だからこそ、選手たちもついていくのだ。そこが、同じスパルタでも、柔道などとの違いなのだろう。

 私も中学・高校時代はスポーツをしていたのだが、ここまで本気の指導者には出会わなかった。
「もし出会っていたら、人生が変わっていたかも」
と思う一方で、ついていけずに脱落していた可能性も高い。井村氏の指導を受けてみたいようなみたくないような…。とにかく、生半可な覚悟ではついていけないことだけは確かである。
「大阪の本気のオバハン」の生き様は、一読の価値ありだ。



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【読書メモ】アンデシュ・ハンセン『スマホ脳』(新潮新書)

 2020年のベストセラーをようやく読んだ。もっと早く読んでおくべきだった…。   スマホがどれだけ脳をハックしているかを、エビデンスと人類進化の観点から裏付けて分かりやすく解説。これは説得力がある。   スマホを持っている人は、必ず読んでおくべきだ。とくに、子どもを持っている人...