2012年4月20日金曜日

2012オーストラリアT、福島牝馬S オレの予想を聞いてくれよ

 今週はGIはお休みで、京都、東京開催がスタート。天皇賞、オークス、ダービーといった大レースも近づいてきた。期待がふくらむ季節だが、期待の前に財布をふくらませておきたい。

 土曜の京都はオーストラリアDayで、ムーニーバレーRC、シドニーT、オーストラリアT、メルボルンTという、オーストラリアにちなんだ特別レースが行われる。
 何を隠そう、私はオーストラリアに行ったことがある。結婚した翌年(だったと思う)の年末にシドニーへ行き、そこで新年を迎えた。ディナークルーズに行ったり、海辺のレストランでオシャレなオーストラリア料理に舌鼓を打ったり、バブリーな旅だったなあ。今度そんな旅ができるのは、いつのことになるやら(もうないかもね…)。

 追憶に浸るのはこのくらいにして、予想にいってみたい。
 開幕日という条件に加え、雨の影響で馬場も渋りそう。さらに、年初の京都開催は、極端な前残りの競馬が続いていた。そういうわけで、前に行ける馬を中心に据える。
 本命◎はブレイブファイト。ここ数走は、ハンデ戦で重い斤量を背負わされるレースが続いていたが、今回は定量戦。希望の外枠も引いたし、叩き2走目のここは勝期だ。
 相手筆頭は○ティアップゴールド。こちらも前に行けて重馬場も得意と、◎と甲乙つけがたい。馬券はこの2頭を中心に勝負する。
 推奨穴馬はリキサンマックス。逃げてそのまま…なんてシーンがあるかも。

 福島牝馬Sはマイネイサベル。有力馬に差し馬が多い中、この馬は比較的前でレースをできそう。

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2012年4月15日日曜日

書評 綾辻行人『十角館の殺人』(講談社文庫)

『人形館の殺人』が面白かったので、綾辻さんのデビュー作にして「館」シリーズの第一作でもある本書を読んでみた。
 どうして、つい先日まで綾辻さんの作品を読んでいなかったのだろうか。昔ながらの、ミステリーらしいミステリーの世界を堪能した(あとがきを読んで知ったのだが、こういう作品を「本格ミステリー」というらしい)。ミステリーよりも「推理小説」という言葉を使いたくなる。

 舞台は大分県のとある島。その島を大学生のグループが訪れる。その島は無人島で、定期船はなく、指定の日に漁船が迎えに来るまでは孤島の状態である。その孤立した無人島で、一人ずつ学生が殺されていく。一人、また一人と人数が減っていき、高まる緊張、恐怖、焦燥感。生き残ったメンバーの中に犯人はいるのか、それとも…。
 というのが粗筋。そう、クリスティの名著『そして誰もいなくなった』を模した作品である。
「なんだ、二番煎じか」
と思う事なかれ。これが本元を超える面白さなのだ。動機や殺人計画の精巧さは、本家を上回っていると思う(舞台が現代日本であるという点もあるのだろうが)。

『人形館の殺人』の書評でも書いたのだが、私はホームズ、ルパン、ポアロというあたりから小説を読み始めたので、綾辻さんの作品を読むと
「やっぱ、ミステリーはこうでなくっちゃ」
と思ってしまう。こう書いてしまうと、ノスタルジーに浸っているだけと思われるかもしれないが、そうではない。「古き良き」だけではない魅力が、綾辻さんの作品にはある。抽象的な言い方になるが、現代風に洗練されているのだ。細部が緻密だという言い方もできるだろう。

 東野さんや宮部さんなどの作品からミステリーの世界に入った若い人たちは、この手のストーリーに対してどういう感想を持つのだろうか。
「現実離れしていて面白くない」
と感じるのか、それとも
「なにこれ、一気に読んじゃったよ」
となるのか。
 私はきっと後者だと思う。社会派ミステリー派の人にも、ぜひ一度は読んでみてほしい一作である。



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2012皐月賞、アンタレスS、中山GJ 予想の回顧

 土曜の阪神メインはアンタレスS。本命は上がり馬の◎グリッターウイング。後方馬群の外を追走し、3コーナーからマクリ気味に上がっていくが、この相手では5着まで。今回は外枠ということもあったが、馬群から抜け出すような競馬を覚えていかないと、重賞では厳しいかもしれない。
 中山GJは◎バアゼルリバーマジェスティバイオにねじ伏せられるも2着を確保。馬連を獲ったが270円では当然トリガミ。しかし、ハズレるよりはいいと、前向きに解釈しておきたい。

 日曜は皐月賞。四強で決まるだろうという見立てまではよかったのだが、肝心の◎グランデッツァが5着では馬券はハズレ。グランデッツァは想定よりも後方の位置取りだったのが誤算だった。外枠でもあり、4コーナーでは大外へ。そこそこいい脚は使ったが、これでは届かない。
 それにしても、さらに外を回ったワールドエースが2着に突っ込んだのには驚いた。ダービーでもこの馬が1番人気になるのだろう。
 勝ったのは相手本線だったゴールドシップ。トライアルを使っていなかったので、その分評価を下げたのだが、関係なかった。3、4コーナーでは、有力馬の中ではただ1頭内を突いてグイグイ順位を上げると、直線では馬場の真ん中へ持ち出し、突き抜けた。ウチパクのファインプレーだった。さすがやなあ。

 今週も、三つのうち一つは当たりということで、前向きに来週へ向かいたい(当たったレースもトリガミですが…)。

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2012年4月14日土曜日

2012皐月賞 オレの予想を聞いてくれよ

 いよいよ今週は牡馬クラシック第一弾の皐月賞。
 皐月賞といえば、ヴィクトリーを本命にしながら2着のサンツェッペリンが抜けており、10万円近い馬券を逃したのが5年前(トホホ)。バイオリズム的にも、そろそろ幸運が巡ってきてよいころだ(独自データ)。

 昨年は、その後に三冠馬となる馬が強いレースを見せつけたが、皐月賞当時は4番人気。今年も隠れた実力馬がいるのだろうか。

 今年は四強という下馬評だ。私も、この4頭で決まる可能性が高いと思う。ましてや、4頭が揃って連を外すシーンはまず考えられない。
 その四強の中から私の選ぶ本命は◎グランデッツァ。何度かこのブログで指摘しているように、今年の3歳世代のレースでは、昨年末のラジオNIKKEI杯のレベルが非常に高かったと考えている。グランデッツァはそのレースで3着だったが、そのときは中間に筋肉痛があって万全の状態ではなかった。それでも0.2秒差。前走の勝ちっぷりで改めて能力の高さを証明したし、この中間もすこぶる順調。どうやら1番人気になりそうだが、期待に応えてくれるだろう。

 相手本線はゴールドシップ。前走がトライアルでなかったので評価を下げたが、この馬の実力もなかなかのものだ。その末脚は東京でこそという声もあるが、一瞬の切れ味はむしろ中山に向いているようにも思う。この2頭の馬券を厚く押さえる。
 四強の残り2頭についても少し触れておこう。ディープブリランテはやはり折り合いに不安がある。スタンド前の発走でガツンといってしまう懸念が。ワールドエースは馬群に入れてレースをしたことがないのがネック。前走、前々走のように大外をブン回すレースでは、さすがにGIでは厳しいのでは。

 推奨穴馬は逃げるであろう2頭。メイショウカドマツゼロス。有力各馬が後ろで牽制しあうようなら、まさかのシーンがあるかも。単騎で行くよりも、2頭で逃げるときのほうが残りやすいとも聞く。いつぞやのエリザベス女王杯がそうだった。
 もう一頭は、穴というほどでもないがアダムスピーク。レベルが高かったと評価するラジオNIKKEI杯の勝ち馬を外すわけにはいかない。

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2012年4月13日金曜日

2012アンタレスS、中山GJ オレの予想を聞いてくれよ

 クラシックも始まり、ポカポカと暖かい日が続く。寒いのは財布だけだ。
 そんな春本番の阪神土曜メインはアンタレスステークス。過去にはスマートボーイのお陰で高額配当をゲットしたこともある重賞だ(いつの話やねん…)。伊藤直人騎手とのコンビでとにかく逃げた馬だ。懐かしい。

 レース名のアンタレスとは、もちろん有名な一等星であるサソリ座のアンタレスのことだ。しかし私は、アンタレスと聞くと銀河鉄道999のアンタレスを思い出してしまう。物語のわりと序盤に登場するキャラクターで、999をハイジャック(トレインジャック?)する強盗なのだが、鉄郎とうち解け、銃の手ほどきをしたりする。詳細は忘れたが、かっちょいい生き様の男だったことが記憶に残っている。また読み返したいなあ。実家に残ってるやろか。

 銀河鉄道999の話は(もっと続けたいのを我慢して)これくらいにしておき、予想にいってみたい。
 アンタレスSは、前走マーチS組の成績がよろしくない。同じ距離で行われるGIIIなので、マーチSからここへ転戦してくる馬は多いのだが、なぜか結果が出ない。
 というわけで、本命には思い切って◎グリッターウイングを推す。縁があって応援している馬というのもあるのだが、この馬、馬群の外をスムーズに走れれば力を発揮する。8枠15番は願ってもない好枠だ。なぜ岩田騎手が引き続き乗らないのか不思議だが(乗り馬が除外されたのか?)、外をマクって豪快に突き抜けてほしい。
 相手は手広く流す。ニホンピロアワーズ、ダイシンオレンジ、ゴルトブリッツあたりの人気どころは厚く押さえざるをえないだろう。
 推奨穴馬はトーセンアドミラルインバルコトーセンは前走がしぶとかった。前残りがあるかも。インバルコは逆に、差し馬の展開になったときに出番の可能性が。

 中山GJ(グランドジャンプであり、グッドジョブではないことに注意)は、前走阪神SJで1、2着のバアゼルリバーアグネスラナップを中心に。本命◎はバアゼルリバー

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2012年4月9日月曜日

書評 ジャレド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄 上・下』(草思社文庫)

 いやあ、読み終えました。噂に違わぬ大作だった。
 本書は生理学者、進化生物学者、生物地理学者であるダイアモンドさんが「なぜヨーロッパ人が南北アメリカを初めとする他の大陸を征服し、その逆ではなかったのか」という疑問に対する見解を語ったものである。

 タイトルの『銃・病原菌・鉄』とは、ヨーロッパ人が他大陸を征服する際に「直接の」原因となったものの象徴である。すなわち、ヨーロッパ人はこの三つを持っていたので、他大陸を非常な短期間で征服できたというわけだ。
 人類(ホモ・サピエンス)がその生誕地であるアフリカの森林地から出て、旅(グレートジャーニー)を開始したのがいまから約10万年前。それから人類が世界各地に拡散した頃までは、どの人種も狩猟採集生活を行っており、大きな優劣はなかった。
 それがなぜ、1400年代の大航海時代には、あっという間に大陸全体が征服されるほどの差がついたのか。本書にはその理由が語られている。

 その理由は直感的には「相対的に優秀であったヨーロッパ人がいち早く文明を興し、発展させ、その結果が大きな差につながった」というものだろう。早い話が、白人は他の民族よりも優秀だったという説だ。

 しかしダイアモンドさんは、それに異を唱える。ヨーロッパ人が文明を発展させられたのは「たまたま」地理的、生態学的に有利なところに住んでいたからであり、人種として優秀なためではない、と。
 ダイアモンドさんいわく、ヨーロッパを含むユーラシア大陸が、生育可能な植物の種類が「たまたま」多く、家畜化可能な動物の種類が「たまたま」多く、大陸の形が「たまたま」東西に広がっていたことが、ヨーロッパ人(およびユーラシア大陸人)を有利にしたに過ぎない。
 本書は、この主張を、手を変え品を変え、さまざまな角度から検証したものである。よって同じような主張が何度も何度も出てくるので、少々辟易する部分はある。しかし、それを差し置いても、一読に値するものの見方であると思う。グレートジャーニー以降の人類の歴史を俯瞰したい方、現在の世界情勢がなぜいまのような形に収まっているのかに興味をそそられる方には外せない一冊(二冊?)である。

 本書の特徴の一つは、ダイアモンドさんの主張が、できうる限り科学的な根拠に基づいていることである。予測や憶測は極力排除されている。発掘された遺跡を科学的に分析したデータ、動植物の遺伝的な分析など、なるべく科学的な根拠を元に主張が展開されているため、説得力がある。ダイアモンドさんが本書を書いたのがあと20年遅かったら、遺伝学的な知見は桁違いに多かっただろうから、さらに違った論旨が展開されたかもしれない。

 とはいえ、ダイアモンドさんの見解が本当に正しいのかどうかは、立証できない。タイムマシンで5万年前に戻って、ヨーロッパに住んでいる人とアメリカ大陸に住んでいる人を総入れ替えして、それでも白人が他大陸を征服するのかどうか、検証することはできない。白人優位説者たちはこのように主張するかもしれない。
 しかし、本書を読んだ後では、そんな主張はアホらしく聞こえる。たまたまラッキーな場所に住んでいた人たちが、現在の世界を牛耳っているという説に、私も同意する。


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2012年4月8日日曜日

2012桜花賞、阪神牝馬S、NZT  予想の回顧

 土曜の阪神メインは阪神牝馬S。本命◎フミノイマージンは予定通り後方から。直線ではマルセリーナの後を追うように伸びてきたが、勝ち馬に残られ、マルセリーナもかわせず、3着まで。1着のクィーンズバーンも押さえていただけに惜しかった。
 中山メインはNZT。本命◎カレンブラックヒルは何と1番人気。レースでは、3番手追走から4コーナーで前の馬に並びかけ、直線では余裕を持って抜け出し、2馬身半差の快勝。横綱相撲だった。次走、NHKマイルCで秋山騎手の初GI奪取なるか。注目したい。2着争いを2番人気のセイクレットレーヴがハナ差で制してしまったため、馬券はトリガミ。ブライトラインなら本線だったのだが…。しかし、馬券はとってナンボ。よしとしておこう。

 日曜は桜花賞。◎エピセアロームは先団の直後を追走。位置取りとしてはよいのだが、ややかかり気味。直線で内を突いて伸びかけたところで前がふさがりジエンド。15着に終わった。前が開いた後もたいして伸びなかったし、不利がなくても厳しかったか。
 1、2着は外を伸びてきたジェンティルドンナヴィルシーナ。真ん中から外の枠を引いた、自在性のある馬が上位を占めた。

 今週も何とか一つ当てたということで、前向きに来週へ向かいたい(反省せんのか)。

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【読書メモ】深木章子『殺意の構図』(光文社文庫)

 初めて読んだ深木作品。なるほどよく組み立てられたストーリーだ。「構図」という言葉をタイトルに使いたくなるのも頷ける。  一人称を変えることにより、さまざまな角度から事件に光が当たる。 「なるほどそうか」「確かにそうだよね」「そうか、この人だったか」 と納得しているうちに...