「健康な食事」の基本は永遠に不変
妻が図書館で、私のために借りてきてくれた本。私はすでに40代なのだが、たいへん参考になった。いまは事実上絶版になっているようだが、30代、40代のオトコは探し出してでも読む価値ありだ。
著者の海老久美子氏は、現在は立命館大学スポーツ健康科学部の教授。同じ滋賀県民ということで、勝手に親近感を抱いていた栄養士さんが書いた本ということもあり、さっそく読んでみた。
それが、上から目線ではなく「アナタの考えも分かります。でもね…」というところから語られるので、気持ちよく読める。海老氏の読ませる文章との相乗効果で、するする読み終えてしまった。
とはいえ、本書の主張に目新しいところはなく、基本は
「規則正しい時間に食べる」
「いろいろなものを食べる」
「ただし糖質・脂質の取りすぎには気をつける」
ことだ。
「なんや、当たり前やん」
なんだけど、結局、「健康な食事」の結論はこれなのだろう。本書は約15年前の本なのだが、その時代からいままで、いや大昔から未来永劫まで永遠に、食の基本はこれに尽きると断言できそうだ。逆に言うと「目から鱗」のような健康食事本は怪しい。
ではなぜ、世の中には相変わらず健康食事本があふれているのか。それは結局
「分かっちゃいるけどやめられない」
からなのだ。特に30代ともなると、長年染みついた習慣を変えるのは難しい。もちろん私も「やめられない」ことだらけだ。
本書はこの「分かっちゃいるけど」の部分を、より分かりやすく、説得力をもって、かつ楽しく説明してくれる。だから
「分かっちゃいるけどやめられなかったけど、やってみようかな」
という気にさせてくれるのだ。
30代、40代の、健康が気になりはじめたオトコの「中年へ向けての食事入門書」に最適。ただし「分かっちゃいるけどやめられない」をやめられるかどうかは、アナタ次第である。
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