2015年7月23日木曜日

【書評】ビジネス情報研究会『ビジネストークを面白くする会話のネタ帳300』(実務教育出版)

ビジネス以外でも使える小話が満載


 書名に偽りなし。まさに「会話のネタ帳」だ。ビジネスにまつわるトリビアな小話が300話収められている。各話のつながりはほとんどないので、つまみ読みでも全然OK。歴史的な話題や海外の小話から、ビジネスマナーに関することやちょっといい話など、さまざまなネタが次々に示される。よくこれだけのネタを集めたものだ。
 しかも、それぞれのネタがけっこうイケている。たとえば最初から二つ目のネタは「今年の流行色は2年前に決まっている」なのだが、この事実をご存じだろうか。流行色を検討する国際的な集まりがあって、そこで
「2年後の流行色は、○色にしましょう」
と決めるのだという。その決定にアパレル業界や小売店が乗じる形で、決められた流行色が本当に流行するのだという。流行色は発生するものではなく、作られたものだったのだ。

「へえ~」が満載の一冊だった。ネタの拾い方がツボを心得ているのだ。ひと昔前に「トリビアの泉」という番組があったが、その「へぇ~」ボタンがあれば押しまくり間違いなし。
 また、確かにビジネスにまつわるネタが集められているが、ビジネスに関係のないシーンでも使えるものばかりである。さらに、そもそも読むだけで楽しいのだから、ビジネスうんぬんは関係なく、どんな人にも勧められる一冊だ。
「ねえ、ねえ。こんな話、知ってる?」
と盛り上がるもよし
「へぇ~」
と一人で楽しむもよし。トリビア好きにお勧め。




にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

0 件のコメント:

コメントを投稿

【読書メモ】アンデシュ・ハンセン『スマホ脳』(新潮新書)

 2020年のベストセラーをようやく読んだ。もっと早く読んでおくべきだった…。   スマホがどれだけ脳をハックしているかを、エビデンスと人類進化の観点から裏付けて分かりやすく解説。これは説得力がある。   スマホを持っている人は、必ず読んでおくべきだ。とくに、子どもを持っている人...