2016年6月20日月曜日

【映画評】『バケモノの子』(2015)

分かっちゃいるけど、グイグイ引き込まれていってしまう


 家出した男の子がバケモノの世界に迷い込み、一匹のバケモノと出会う。そのバケモノは、腕は立つが性格は粗暴で、これまで何度も弟子の育成に失敗している。
 この血のつながらない二人が反発しつつも心を通わせ、次第に通じ合っていき、お互いが成長していくという、ぶっちゃけよくあるストーリーだ。
 しかしテンポがよく、周辺キャラも魅力的で、いいタイミングで新展開が差し込まれる。そのため、分かっていてもグイグイ引き込まれていってしまう。アニメのお手本のような作品である。

 バケモノと男の子の関係が、師弟関係とも親子関係ともまた違う感じなのが心地よい。二人の関係が絶妙なバランスの上に成り立っているのが、本作のポイントである。
 ラストが少し物足りないようにも思ったが、それも中盤がよすぎる反動かもしれない。師弟でも親子でも友人でもない、固い絆を見事に描いた作品。




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