2020年12月22日火曜日

【読書メモ】原尞『さらば長き眠り』(ハヤカワ文庫)

 沢崎シリーズ第4弾。今回の依頼人は、姉は自殺ではなかったと信じる青年だ。自殺だったのか、そうではなかったのか。沢崎が過去の出来事を調査する。
 並行して語られるのが、沢崎の空白の1年間。沢崎は1年以上も東京を不在にしていたというのだ。

 姉の死の調査は、意外な方向へ向かう。そしてたどり着く先は、どんでん返しのラストシーン。ちょっとどんでん返しが過ぎる感じもするが、そこを楽しむ作品だということにしておきたい。
 大金にも権威にもなびかない、沢崎のハードボイルドぶりを今回も堪能した。

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

0 件のコメント:

コメントを投稿

【読書メモ】深木章子『殺意の構図』(光文社文庫)

 初めて読んだ深木作品。なるほどよく組み立てられたストーリーだ。「構図」という言葉をタイトルに使いたくなるのも頷ける。  一人称を変えることにより、さまざまな角度から事件に光が当たる。 「なるほどそうか」「確かにそうだよね」「そうか、この人だったか」 と納得しているうちに...