2015年8月18日火曜日

【書評】小野正嗣『九年前の祈り』(講談社)

ため息が出る


 2014年の芥川賞受賞作。大分県南部の港町を舞台にした連作集で、四つの短編が収められており、それらが少しずつかかわり合っている。
 発達障害のハーフの子を持つ母親、母が重い病気にかかった無気力な大学生、友人が入院した中年男性など、生きる意味を見失い、人生に疲れた人物たちが、各話の主人公だ。各話とも、重い。読んでいてため息が出る。
 決してスイスイと気持ちよく読める小説ではないが、苦さの中に暖かさが垣間見えることに安堵する。

 大分県が舞台の小説は珍しい。私の母が大分県の生まれなので、興味深く読めた。小野氏はどういう心境で故郷の大分県を描いたのだろう。本書から類推するに、あまりよい思い出はないのかなと思ってしまう。
 しかし大分県は、関サバ・関アジや、ジュースでブレイク中のかぼすなど、海の幸・山の幸がてんこ盛り。さらには別府や湯布院の温泉もあり、とてもよいところである。本書を読んで
「大分県って、暗いのね…」
と思った人は実際に訪れて、そのギャップを体感するのも一興かも。




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2015年8月17日月曜日

【お父さんの週末料理】2015年8月15・16日~息子のグズりに我慢限界~

 わが家では土曜、日曜の料理は主に父(私のこと)が担当している。そのメニューを絶賛(?)公開中。
 家族構成は父(40代前半)、母(年齢非公表)、娘(小2)、息子(年中組)の4人である。なお、朝ご飯はパンとヨーグルト程度で済ませているので、特別に何か作ったとき以外は省略する。
 今週は土曜の昼は外で食べたので、3食分。日曜の夜は妻の誕生祝いをした。

 8月15日(土) 

◆晩ご飯◆
 昼食を遅い時間にガッツリ食べたので、少量メニュー。

<ソーセージ>
「肉のげんさん」のチーズ入りソーセージ。茹でただけ。

<そうめん>
 炭水化物は、娘のリクエストでそうめん。

<サラダ>
 トマト、キュウリ、キャベツ。

<冷や奴>
 男前豆腐の「ケンちゃん」。妻のお気に入り。食べたのは娘と私だけ。


―評 価―
 昼ご飯が外食でたらふく食べたので、少量メニュー。にもかかわらず、息子がおおいにグズった。そうめんに入っていた「きゃらぶき」が気に入らなかったらしく
「この黒いの、美味しくなさそう~~」
と食べようとしない。最初は促していたのだがグズりはおさまらず、そのうちに私が激怒して大説教モードへ。最終的にはモソモソ食べたのだが、そこまで約1時間。息子は昼の外食のときにもグズっており、このところ食事のたびにグズっている。全く気分が悪い。
娘は美味しく完食した。

 8月16日(日) 

◆昼ご飯◆
 メインは担々麺。麺類ならサクッと食べると思ったのだが…。

<担々麺>
 今回も「みんなのきょうの料理」のレシピから。麺に下味をつけておくという手法は「なるほど」だ。勉強になりました。

みんなのきょうの料理 担々麺

<ビンナガマグロの刺身>
 スーパーでお買い得だったので、柵を買った。

<ポタージュ>
 カボチャのポタージュ。

<サラダ>
 キャベツ、キュウリ、ミニトマト、ズッキーニ。

―評 価―
「さあご飯ですよ~、片付けましょう~」というと、息子が片付けるのをイヤがってグズった。その延長なのか、夏バテなのか、食事でもまたグズった…。いつもは大好きな刺身も、今日は「スジ」があるので食べられないのだという。またもや激怒して、約1時間の説教モード…。食事のたびに、まるで吉本新喜劇みたいな「お約束」のお芝居を繰り返している。実際に少しスジはあったし、夏バテ気味なのは考慮するとしても、あまりにもひどい。3日間くらいメシを抜いたらありがたみが分かるのだろうか。いや、無駄だろうなあ…。
 娘は普通に美味しく完食。

◆晩ご飯◆
 今日が誕生日ではないのだが、妻の誕生日祝いをした。妻はお客さんとして食事に参加。コース料理仕立てにした料理を、娘と息子が順々にサーブした。メインは豚肉のつくね。息子はどうせ食べないのが分かっているので、超少量。

<前菜:ビンナガマグロのカルパッチョ>
 昼と同じマグロをカルパッチョに。野菜はキャベツ、ズッキーニ、ミニトマト。タレは市販のものを使った。

<スープ:ポタージュ>
 昼と同じ。写真は、スープをサーブする娘。


<パスタ:マグロのウニソース>
 マグロがまだ残っていたので、それをソテーして、ずっとおいてあったウニの瓶詰めを和えた。

<サブメイン:ベーコンとナスの煮物>
 ナスの煮物で美味しそうなレシピを探したところ、下記を発見。焼き肉のタレで作る煮物だ。「え、焼き肉のタレ?」と思う方もいるかもしれないが、けっこういけた。お試しあれ。イカの代わりにベーコンを使い、焼き肉のタレは市販のもので代用。

みんなのきょうの料理 イカとナスの煮物

<メイン:豚肉のつくね>
 これもみんなのきょうの料理のレシピ。つくねは鶏ミンチで作るものだと思っていたのだが、ミンチに卵やパン粉を混ぜずに焼く料理をつくねと言うようだ。娘が豚ミンチと枝豆をこねて成形した。ハンバーグのようにふんわりとはしないが、肉の味がしっかり伝わる一品。

みんなのきょうの料理 パワーアップつくね

―評 価―
 コース料理仕立ては好評だった。子どもたちも楽しかったようだ。
 息子には「今日はお母さんの誕生祝いをするからグズらないように」と説明したところ、さすがにグズらなかったが、ウニソースのパスタが気に入らなかったらしく、まあ食べるのの遅いこと…。今回は娘も同様だったようで、二人で遊び食べ。怒鳴りたくなるのをこらえながら、なんとか完食させたが、えらい時間がかかった。ちなみに息子は全料理とも少量で、昼にグズったマグロと、メインのつくねも出さなかったが、それでもグズグズ食べだった。夏バテで食欲が落ちているのだろう。とはいえ、食事のたびにギャアギャアと「これは食べれらない」「これは減らしてくれ」などとグズるのは論外。
食欲のないときは無理に食べなくてよいと思うのだが
「じゃあ、もうご馳走様しなさい。その代わりオヤツはないよ」
と言うと、「食べる~」とグズる。堪忍袋の緒が切れそうだ。

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2015年8月16日日曜日

【予想の回顧】関屋記念、エルムS、博多S、阿蘇S(2015)

 今週は関屋記念。
 ◎スマートオリオンレッドアリオンを逃がしてその2番手に。ペースはスロー。前走のVTRを見ているようだ。しめしめ。直線に向き、残り500 mあたりから追い始めて逃げ馬に並びかけたが、ラスト100 mで失速。馬群に沈んだ。やはり1600 mは少し長いのかもしれない。
 勝ったのは逃げたレッドアリオン。気分よく走れれば強い。

 札幌ではエルムS。
 ◎カチューシャは3コーナーから仕掛けていき、前との差を詰めるが、直線では完全に失速し、ブービーの12着…。
 勝ったのはジェベルムーサ。直線で抜け出して2着馬の追撃を抑えきった。岩田騎手はなんと重賞5連勝。来週は注目が集まりそうだ。

 小倉では博多S。
 ◎ダノンマックインはスタートから押していくが、前にはつけられず後方から。4コーナーでも最後方で、超スローペースのレースでは全く出番なし。惜しくもなんともなかった。走る気がなかったようだ…。

 土曜は小倉で阿蘇S。
 馬券は枠連で勝負した。本命◎サウンドアドバイスは出ムチをくれながら先団へ。しかしハイペースに巻き込まれてしまい、早々と脱落してなんと最下位。そこまで負けなくても…と言いたくなる結果に終わった。
 しかし、同枠のキクノソルが勝ち馬には離されたが、2着に粘り混んだ。1着はヴァンヌーボー。直線入り口で先頭に並びかけて、2着を5馬身ちぎった。なぜ10番人気だったのだろう。
 馬券は枠連をとった。代枠というヤツだ。枠連しかなかったころを思い出した。

 今週は4戦1勝。土曜の勢いを日曜につなげられなかった。

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2015年8月15日土曜日

【予想と与太話】阿蘇ステークス(2015)~中学の修学旅行で~

 猛暑日の連続記録もストップし、暑さのピークは越えたようだ。小倉開催も今週で半分が終了。小倉が終わる頃には涼しくなっていてほしいものだ。

 そんな土曜の小倉メインは阿蘇S。昨年までは日曜のメインレースだったのが、なぜか今年から土曜に移ってきた。どうも翌日の博多Sと入れ替わったようである。どういう理由なのだろうか。
 阿蘇山といえば、モクモクと煙を吐いているバリバリの活火山だ。中学の修学旅行で行ったきりだが、「いかにも火山」という山だったので印象に残っている。いつか大噴火したりするんだろうか。

 レースにいってみたい。猛暑のためか、今年の小倉は少頭数のレースが多い。このレースも12頭立てである。
 本命は◎サウンドアドバイス。格上挑戦の馬だが、夏は格よりデキという諺もあるし、狙ってみたい。斤量は何と49 kg。高倉騎手には減量の見返りに勝利の美酒を味わってほしい。距離延長が吉と出ないか。
 対抗は同枠の○キクノソル。枠連での勝負も考えている。
 推奨穴馬は、しいてあげるならクラージュドール。好走するときと大負けするときの差が激しい馬。好走の番なら。

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【予想と与太話】関屋記念、エルムS、博多S(2015)~ススキノ大好き?~

 今週は小倉では重賞がなく、メインは博多ステークス。新潟では関屋記念が、札幌ではエルムステークスが行われる。
 エルムSは、比較的若い重賞で…と思っていたら、今回で20回目。フェブラリーSがGIに昇格するなど、ダート路線が整備されたときにできた重賞だったと思う。改めて調べてみると、最初の1回だけは函館でシーサイドSとして行われたが、翌年に札幌に移り
「札幌でシーサイドはマズかろう」
ということでエルムSという名前に落ち着いたのだそうだ。

 レースにいってみたい。
 今年も、真夏のレースのわりにはメンバーが揃った。本命は◎カチューシャ。前走は大惨敗を食らったが、スタート直後に鞍ズレがあったためで度外視できる。札幌・函館では、その前走を除くと3-4-0-0のパーフェクト連対。特に札幌は2-0-0-0と大得意のコース。伊藤騎手には悪いが、手替わりも好材料か。ススキノ大好きホースに重賞初制覇のチャンス。
 推奨穴馬はヒラボクプリンス。人気の盲点か。

 関屋記念は、前走で期待に応えてくれた◎スマートオリオンをもう一度狙う。

 博多Sは◎ダノンマックインが本命。前につけたい。

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2015年8月13日木曜日

木下大サーカスに行ってきた~小2と年中組の子どもを連れて~

 2015年夏、木下大サーカスが京都で公演するという情報をゲット。妻に知らせたところ、かなり乗ってきて、見に行くことになった。料金はけっこう高いが、それに見合った素晴らしいショーだった。満足。

 見に行ったのは土曜日の13時の公演。早めに着いたところ、ギリギリまで会場に入れてくれないのには参った。一つ前の公演がけっこう直前まで行われているので、入れないのは分かるのだが、あまりの暑さに親は見る前からヘトヘトだ。しかし、子どもたちは元気満々。


 ようやく会場に入ると、すぐに公演スタート。思ったよりも小さく、手作り感のある会場(テント)だ。まずはピエロが登場して場を和ませる。その後もピエロの二人は、合間のたびに出てきて、間を持たせる。なるほど、ピエロとはこういう役割なのかと再認識。

 その後は空中ブランコなどのアクロバット系を中心に、檻の中から人が消えるなどのマジック系、キリンやゾウなどの動物系を織り交ぜ、次々とショーが披露される。全く飽きさせないスリルと迫力とユーモア。極上の2時間だった。


 最大の目玉は「奇跡のホワイトライオン」らしいのだが、これは芸としてはそれほどでもなかった。ネコ科の動物は基本グータラだし、ショーには向いていないのだろう。ただ、檻の中に数頭のライオンと一人の人間がいるというシチュエーションにはビクビクした。
「ライオンをムチで叩いたりして、大丈夫?」
と心配になる。そういうドキドキ感はあった。

 わが家に特にウケがよかったのはマジック系。箱に入った人がいなくなったり、別人に変わったり、よくあるマジックなのだが、目の前で見るとやはり驚く。どんな仕掛けになっているのだろうか。

 わが家にはちょっと贅沢だったが、その価値はあった。40歳を過ぎてから初めて見たサーカスに、大満足。妻も、小学2年の娘も、保育園年中組の息子も大喜び。息子にはちょっと早いかもと心配していたのだが、全くの杞憂だった。

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2015年8月12日水曜日

小2の娘と年中組の息子の夏休み~2015年夏休みあれこれ~

 夏休みも残り3週間。ここまでのイベント・出来事をまとめておく。

【児童クラブの夏祭り】
 正確には夏休みではなく7月上旬にあったお祭り。わが家は共働きのため、娘は児童クラブ(学童)のお世話になっている。そこで年1回、土曜日にお祭りがあるのだ。妻もたこせん屋さんとして運営に参加した。


 娘が児童クラブにイヤがらずに通ってくれる(むしろけっこう好き)のはありがたい。しかし、来年はどうするか、ちょっと迷い中。親はやめさせたいのだが、子どもは行きたいという、通常とは逆のパターンなのだ。娘は、まだ一人で長時間留守番するのがイヤなのだそうだ。もう少し自立心があってもよいような…。そういう時代なのだろうが、ちょっと過保護なのかもしれない。

【謎のお面】
 工作好きの息子が謎のお面を作り、自ら着用。なかなかよくできている(笑)。


【二人で読書】
 娘はかなりの読書好き。いまはゾロリシリーズにハマっている。
 息子も読書は好きなのだが、敷居の高い本(面白そうな本は、だいたい字が多い)に手を出しては読めずにグズるというパターンを繰り返している…。お姉ちゃんの読んでいる本が面白そうに見えるのだろう。でも、本が好きなのはよいことだ。


【お墓参り】
 散々な目にあった。
 わが家は父の出身地にお墓があり、車で3時間とちょっと。最初は快調に進んでいたのだが、高速道路で突然バッテリーの警告灯が点灯。
「走行中にバッテリー切れ? そんなアホな」
 バッテリーの故障と判断し、エアコンなどをすべて切ってガソリンスタンドへ。しかし
「こういうタイプのバッテリーはないので交換できませんなあ」
とのこと。この時点で墓参りは断念。ディーラーに車を持っていくことにした。
 いざ逆戻り。しかし、だんだん車のスピードが出なくなり、高速道路を降りたときにはヘロヘロの状態。何とかトンカツ屋さんの駐車場に滑り込んだが、そこで完全にストップしてしまった。いつ止まるか分からない車に乗っているのは、生きた心地がしなかった。
 人生で初めてレッカー車のお世話になり、ディラーへ。トホホ。

 結局、故障はバッテリーではなく発電機(オルタネータ)だった。電気が発生しないものだから、バッテリーが元気でもそこに電気が溜まっていかず、ついにはスッカラカンになり、止まってしまったというわけだった。春に点検したばかりなのに、その時点で分からなかったのだろうか…。ディーラーは
「故障するときには、急に故障する」
と言うのだが、それなら点検する意味がないような…。
 お墓参りにも行けず、修理代が約10万円。何とも冴えない一日だった…。

【お弁当】
 夏休み中は給食がないため、児童クラブにはお弁当を持参する必要があり、妻が早起きして作ってくれている。私もご相伴にあずかっているのだが、写真のように毎回品数が多く感心しきりである。娘も毎日楽しみにしているそうだ。


【京都大学桂キャンパス】
 縁があって、京都大学桂キャンパスを見学に行った。猛暑の中、かなりきつかったが、それは私だけだったようで子どもたちは元気。


 生協でお昼ご飯を食べたのだが、これが好評。息子はほうれん草と卵のカレーをほぼ一人前、平らげた。娘はご飯(五穀米)、半熟卵とほうれん草、ハンバーグ、サラダを選択。多すぎると思ったのだが、こちらも完食。よく食べました。
 ビュッフェ形式は楽しかったそうだ。京大の方々にはお騒がせしました。


【実家へ帰省】
 今年も私の実家へ一週間ほど泊まらせてもらった。私の妹が子どもを連れて帰ってきていたので、従兄弟と遊べて楽しかったようだ。しかし、おばあちゃん、おじいちゃんはたいへんだっただろう。ありがとうございました。


 娘は従兄弟の中で最年長。必然的にリーダー格である。仕切るのがイヤなわけではない(むしろ好き)なのだが、上の年齢の遊びもしたいそうだ。私もそうだったので娘の気持ちは分かる気がする。

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【読書メモ】東野圭吾『あなたが誰かを殺した』(講談社)

 加賀刑事シリーズ、最新第12作。娘が学校の図書館で借りてきてくれたので、文庫化前に読むことができた。  このところ、加賀の人生に絡んだ話が多かったが、シリーズの原点回帰。加賀は探偵役に徹して事件を推理する。いかにもミステリーなミステリー小説だ。  別荘地で起きた連続殺人事...