2024年4月23日火曜日

【読書メモ】川島誠『800』(角川文庫)

 陸上競技をテーマにした作品はたくさんあるが、Two Lap Runnerを主人公に据えたものは珍しい。Two Lap Runnerとは、トラックを2周するランナー、すなわち800 mの陸上選手のことだ。
 2人のTwo Lap Runnersが主人公。1人は湘南の海辺に住む、偏差値の高い中高一貫校に通うボンボン。もう1人は、千葉の工業地域の海辺に住む、その筋の団体の組長の息子。対照的な2人が、800 m走という競技を通じて交錯する。友人ともライバルとも違う、独特の距離感が本作のキーポイントだ。

 たいへん面白かったのだが、性的なシーンが多すぎて、子どもたちに勧めるのは気が引けるかなあ。
 なお、本書はスポーツライターの生島淳氏の推薦本だ。良書を紹介していただき、ありがとうございました。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

800 (角川文庫) [ 川島 誠 ]
価格:649円(税込、送料無料) (2024/4/23時点)




アマゾンへのリンク
https://amzn.to/3Jy6Gl2

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

0 件のコメント:

コメントを投稿

【読書メモ】アンデシュ・ハンセン『スマホ脳』(新潮新書)

 2020年のベストセラーをようやく読んだ。もっと早く読んでおくべきだった…。   スマホがどれだけ脳をハックしているかを、エビデンスと人類進化の観点から裏付けて分かりやすく解説。これは説得力がある。   スマホを持っている人は、必ず読んでおくべきだ。とくに、子どもを持っている人...