2019年6月17日月曜日

【読書メモ】渡辺淳子『東京近江寮食堂 宮崎編』(光文社文庫)

 『東京近江寮食堂』の続編。主人公の妙子とそのパートナーの安江のコンビが、ときにはおかしく盛り上がり、ときにはホロりとさせる。そこに、ぐれた女子高生が食堂の一員に加わり、更生していく様子がほんのりと描かれる。
 「宮崎編」とあるように、今回は宮崎が鍵を握る。宮崎の料理と言えばチキン南蛮。いろいろなチキン南蛮が登場し、ストーリーに花(団子?)を添える。
 料理が好きな人は料理欲を、食べるのが好きな人は食欲をかき立てられること間違いない。下町情緒あふれる、しみじみとしたおばんざいのような小説。

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