2022年6月1日水曜日

【読書メモ】古内一絵『風の向こうへ駆け抜けろ2 蒼のファンファーレ』(小学館文庫)

 女性騎手の芦原瑞穂が主人公の『風の向こうへ駆け抜けろ』シリーズ第2弾。どん底の競馬場の、底辺の厩舎に所属する瑞穂が、仲間の調教師や厩務員とともに、中央のエリートや良血馬に立ち向かうという、昭和の香りのする青春小説だ。
 シリーズ二作目にして、瑞穂の恋や騎手の競争相手や、良血のライバル馬が登場。さらには、実在の人物がモデルのレジェンド騎手や風水師馬主も現れ、次作への布石も万全(笑)。NHKでのドラマ化も追い風に、人気シリーズとなっていくのだろう。

 競馬歴約30年の馬券オヤジに言わせると「それ、ちょっとどうなん?」という部分が見られ、特に馬を擬人化しすぎな面がある気もするが、そこは小説だということにしておきたい。
 理不尽な妨害や、仲間たちへの不信感を乗り越え、最後は一致団結して突き進む。なんとも分かりやすい展開だが、それがいい。単純で、元気の出る小説だ。

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