2024年1月18日木曜日

【読書メモ】浅倉秋成『六人の嘘つきな大学生』(角川文庫)

 娘に勧められて読んだ、就活ミステリー。なるほど、平成のノリだ。
 就活の集団面接で起きた「事件」の犯人は誰なのか。半分ほどのところで
「そう来るか。でも、それはちょっと無理があるんちゃうかなあ」
と上から目線で読んでいたら、そんなことはお見通しとばかりに話は一転。後半は一気呵成に終着点へ。やられました。
 意図してミスリードさせるのが巧みで、何度も前提がひっくり返る。道尾秀介氏の小説を思い出した。
 一面だけを切り取ってミスリードさせるのがいかに簡単か、改めて教えてくれる小説だ。テレビや新聞で見ることは、物事の一面に過ぎないことがよく分かる。

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