2012年1月5日木曜日
映画評 『friends ―フレンズ― もののけ島のナキ』
息子(1歳半)が風邪を引いたので、娘(4歳)をつれて映画に。息子が一緒だと行けないところに行こうというわけだ。
娘にとっては昨年末の『スイートプリキュア』に続く2回目の映画だ。仮面ライダーには興味がないので、公開中の映画の中から、ほぼ選択の余地なくこの映画が選ばれた。
ある村の沖にある「もののけ島」。ここには「もののけ」たちが住んでいて村の住人から恐れられている。ところがこの「もののけ」たちはいいヤツらで、こっちはこっちで人間を「凶暴な動物」と恐れている。
そのもののけ島に一人の赤ん坊(コタケ)が取り残され、ナキというもののけと心を通じていく。ナキがコタケと心を通じていき、それとともに、憎くて仕方がなかった人間たちにも心を開いていく。そして、人間たちのために体を張り、もののけを恐れていた人間たちも、ナキに心を開く…というのが粗筋。
反目しあっていた人間と魑魅魍魎たちが徐々に心を通じ合っていくという、ぶっちゃけ、ありがちなストーリーだ。しかし、ナキと赤ん坊の別れのシーンには思わず目頭が熱くなるし、ラストシーンにも思わずウルウルしてしまった(単純やなあ)。
また、コタケの可愛さにKOされた人も多いのではないだろうか。私も、息子がコタケと同じくらいの大きさ(小ささ?)ということもあり、大いに感情移入してしまった。『ポニョ』のそーすけ君に心を奪われた人は、この映画も楽しめるだろう。
しかし物語の真のテーマは、人ともののけとの心の交流ではなく、タイトルにもあるように「friends ―フレンズ―」すなわち、友情なのだ。ナキにはグンジョウという仲間がいて、その二人の友情がこの映画の真のテーマなのだ。
ストーリーは幼稚だが(子ども向けなのだから当然か)、この二人の関係、そしてラストシーンにはなかなか心を打たれた。5歳~小学生あたりの子どもたちにお薦めの映画だ。
ただ、今後の展開が気になるストーリーになっており、今からパート2を狙っているのが見え見えなのにはちょっとゲンなりした。
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