2012年4月3日火曜日

書評(?) キットパス(R)で何度でもかける ひらがなおえかき

 本書(本商品?)は、ISBNはついているが本ではない。ジャンルで言うと、知育玩具に含まれる。

 セットにはキットパスというクレヨンが6色分、お手本帳、クリアシートがついている。クリアシート(透明な下敷き)をお手本帳の上に乗せ、キットパスでお手本をなぞっていく。上からなぞるから、上手に書ける。そして、しめらせた布でクリアシートをふくと、さっと消せて、何度でも書けるというのがミソだ。ありそうでなかった商品なのだろう。
 クレヨン(キットパス)がこのセットのキモである。お手本帳やクリアシートは普通のものなのだが、キットパスの性質のため、サッと消せるのだ。実際に書いてみるとよく分かるが、普通のクレヨンよりもずいぶん軟らかい。そのため、水ですぐに消えるのだろう。しかし、軟らかいわりには折れにくい。これが商品化のカギだったのではないかと勝手に想像している。
 お手製のお手本帳を作ることもできるし、クリアシートも透明の下敷きやクリアファイルで代用できる。字の練習だけでなく、工夫次第でいろいろな用途に応用できそうだ。

 さて、娘(4歳半)に与えてみた。最近、字の練習を始めたばかりで、タイミングとしてはバッチリだ。目を輝かせて箱を開け、親が説明書を読む前にキットパスで直接お手本帳に字を書き、お手本帳の一部をダメにしてしまった…。どうして子どもは「ちょっと待て」という言葉が耳に入らないのだろうか。
 スタートで一波乱あったものの、使い方を教えるとすぐに理解したようで、何度も書いては次の字を練習している。上手に書けるのがうれしいらしく、かなり長く遊んでいた。これは、親が手を離せないときによさそうだ。また、お手本帳には字だけでなくお絵かきの見本もあるのがよい。
 このセットだけでどこまで字が書けるようになるのかは分からないが、よい練習になるのは間違いないだろう。また機会があれば娘の上達ぶり(もしくは飽きちゃったぶり)を紹介したい。

 ただ、本商品にはまだ改善の余地がある。それは、消す道具だ。消すには布を少し濡らす必要があるため、濡れては困るもの(洗濯物、新聞、本など)の近くでは使えない。また、消すための布を自分で用意しなければならないのも、ややハードルが高い。
 濡らさなくても消せるような道具の開発を望みたい。



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