2016年3月30日水曜日

【映画評】『ルパン三世』(2014)

ルパン三世に、また新たな1ページが加わった


 原作のある映画が主流の邦画界。その流れでキャシャーンやヤッターマンなど、昔のアニメの実写映画版が作られたが、どれも評価はいまいち。
「ルパン三世も、どうせそんな感じだろ」
と食指は動かなかったのだが、本作は意外な高評価。
「へえ、そうなんや。じゃあ」
と観てみたところ、想定外の良作。原作の面白さが実に上手く抽出されている。

 ルパンと、不二子ちゃんや銭形との微妙な距離感が、絶妙に再現されている。ルパンを好きなんだろうに、落ちそうで落ちない不二子ちゃん。ルパンを逮捕したいだろうに、妙に肩入れする銭形。これらがストーリーと自然な形で絡みあう。
 泥棒稼業のハチャメチャぶりを中心に据えつつ、周囲をシリアスに固める。次元や五右衛門もいい味を出している。ルパン三世javascript:void(0);の爽快な世界観を堪能した。ご馳走様でした。

 モンキー・パンチ氏の原作マンガ(1967年~)に始まったルパン三世シリーズ。それが1971年にアニメ化され、人気を博した。ちなみに私は、このアニメを見て育った世代である。
 次の転機は「カリオストロの城」。1979年に公開されたこの映画が、ルパン三世に再び注目を集めさせた。その後、主題歌が甲子園のヒッティングマーチの定番となり、高校野球大会のたびにルパン三世を思い出すことになる。このようにして、ほぼ半世紀前のマンガが現在まで受け継がれている。
 そして本作により、ルパン三世シリーズに新たな1ページが加わった。




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