2019年4月1日月曜日

【読書メモ】宮部みゆき『希望荘』(文春文庫)

 杉村三郎シリーズ第4弾。探偵事務所を構えることになった杉村が、四つの事件を解く、連作中編集。表題作の「希望荘」に加えて、「聖域」、「砂男」、「二重身」の四編が収められている。
 杉村のていねいな仕事によって、一枚、また一枚と皮がはがされてゆき、最後に現れるのはあっと驚く真実。決してハッピーではない、「ムグッ」とでも言うべき結末が待っている。
 宮部作品にしては、ブラック指数は低め。ヘドを吐きたくなるような胸くその悪い連中はあまり出てこない。それが逆に、結末の「ムグッ」を際立たせるのかもしれない。

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