推理ゲーム、クローズドサークル、ゾンビパニックと、てんこ盛りの作品だ。ゾンビに襲われて孤立した山荘で起きる連続殺人。迫り来るゾンビと戦いながら事件の謎を解くという、ぶっ飛びの設定だ。
謎解きは「本格ミステリー」の常道やルールを元に行われる。最後は探偵役が論理的に犯人を一人に絞り込むという、古典的なラストシーン。なるほど、うまくできている。
本格ミステリーとパニック小説が見事に融合された秀作。ミステリー界に新たな俊英作家が登場した。続編の『魔眼の匣の殺人』も文庫が出たら読んでみたい。
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【読書メモ】東野圭吾『あなたが誰かを殺した』(講談社)
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