2018年12月26日水曜日

【読書メモ】デイヴィッド・イーグルマン『あなたの知らない脳─意識は傍観者である─』(ハヤカワ文庫NF)

 われわれが「意識」とか「自由意志」とか「自我」とか呼んでいるもの、さらにいえば「自分自身」と思っているものは、ほとんど能動的ではなく、オートマチックに反応しているに過ぎない。知ってはいたけど、ここまではっきり示されると、改めて驚くと同時に、ちょっとガッカリしてしまう…。
 「意識」は脳の氷山の一角であり、海面下には「無意識」がオートマチックに行っていることが無数にある。むしろ「無意識」が「意識」を操作しているというほうが正しいらしい。ヒトは分子でできた機械なのか、それとも精神は物質では作れないのか。後者を信じたくなるが、どうやら前者が事実なのだそうだ。

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

0 件のコメント:

コメントを投稿

【読書メモ】川島誠『800』(角川文庫)

 陸上競技をテーマにした作品はたくさんあるが、Two Lap Runnerを主人公に据えたものは珍しい。Two Lap Runnerとは、トラックを2周するランナー、すなわち800 mの陸上選手のことだ。  2人のTwo Lap Runnersが主人公。1人は湘南の海辺に住む、...