2021年1月7日木曜日

【読書メモ】渡辺淳子『東京近江寮食堂 青森編』(光文社文庫)

 東京近江寮食堂シリーズ第3弾。今回は青森の郷土料理がたくさん紹介される。
 滋賀から東京にやってきた妙子と、東京の下町に住む安江のオバチャン2人が営む東京近江寮食堂。タイトルにある「寮」はなくなってしまったが、食堂は絶賛営業中だ。
 前回の宮崎に続き、今回は青森出身の睦美がバイトとして加わる。常連客や新しいママさん客なども絡み、下町情緒あふれる人間関係が、滋味深い郷土料理とともに描かれる。心が満たされると同時に、食欲が刺激される作品だ。

 本作のメインメニュー(?)はイガメンチ。青森県民のふるさとの味だ。どんな料理なのかは読んでのお楽しみ。ググるのではなく、本書で知ることをぜひお薦めする。
 私としては、わが滋賀県(近江)をもっと紹介してほしいが、ここ2作はそういう路線ではなくなってしまった。次回は原点回帰で滋賀にスポットを当ててほしいなあ。

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