2021年1月29日金曜日

【読書メモ】宮本輝『錦繍』(新潮文庫)

 離婚した10年後に、思いもよらない場所で再会した元夫婦。それをきっかけに手紙のやりとりが始まる。離婚で大きな傷を負った夫と妻が、往復書簡を通じて人生を見つめ直し、再構築していく。両者の心の傷が少しずつ溶けていくのが感じられる、もの悲しいが暖かい小説だ。
 タイトルの『錦繍』が作品の雰囲気を絶妙に表している。赤や黄色が入り混じった、紅葉まっ盛りの山のイメージの物語だ。

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