2011年10月23日日曜日

2011菊花賞、富士S  予想の回顧

 土曜は富士S。私は7枠を軸に馬連で勝負した(結果的には、1番人気と3番人気が同居した枠となった。もう少し人気はないと思っていたのだが)。
 7枠の1頭ゴールスキーは、下がハミを越し、折り合いに苦労している模様。案の定、直線では伸びを欠いた。しかし、もう1頭のエイシンアポロンは、いい手応えで直線を向くと、外をしぶとく伸びて見事に1着。ところが、2着のアプリコットフィズ(4枠)を押さえておらず、馬券はハズレ…。

 そして日曜は菊花賞。◎ウインバリアシオンは、何と最後方からの競馬。てっきりオルフェーヴルを見るような位置取りで競馬をすると思っていたのでビックリしたが、アンカツ騎手は何か思うところがあったのだろうか。直線では馬場の真ん中に持ち出し、縫うように馬群を抜けてきたのだが、オルフェーヴルには届かず、2着まで。負けはしたが、納得の騎乗といったところだろうか。
 わざわざ書くまでもないだろうが、勝ったオルフェーヴルは強かった。少しかかり気味に見えたので「お、チャンスはあるかも」と思ったのだが、まったく問題なかった。直線入り口で早くも先頭に立ち、堂々と押し切った。お見事。
 馬券は、馬連がちょびっと的中。投資資金を回収したにとどまった。

 土日とも、軸馬が連対。日曜は馬券も獲り、好調維持ということにして、来週の天皇賞に向かいたい(反省せんのか)。

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2011年10月22日土曜日

2011菊花賞  オレの予想を聞いてくれよ

 今週はいよいよ菊花賞。京都が誇る長距離クラシックレース。大好きなレースの一つだ。
 「最も強い馬が勝つ」と言われるこのレースだが、近年は荒れ気味だ。昨年も1着は7番人気のビッグウィーク、2着こそ1番人気ローズキングダムだったものの、3着は大穴ビートブラック
 実は、私はこのレースをビートブラックから買っており、ビッグウィークとの馬連も押さえていた。最後の直線でこの2頭が抜け出した。このまま決まれば大万馬券だ。
「そのまま~!!」
と大きな声が出そうなものだが、私の場合、こういうときは逆に声が出なかった。
「ウグ…」
と息を詰めた状態になっていたと思う。最後はローズキングダムが突っ込んできてクビ差でビートブラックをかわし、2着に。ガクーっと体の力が抜けたのを覚えている。
 しかし、いくら惜しくてもハズレはハズレ。今年はリベンジを果たしたい。

 今年の注目はもちろんオルフェーヴル。三冠達成となるのだろうか。
 私もこの馬の力が抜けていると思う。しかし、先述したように近年荒れ気味であることに加え、この馬は折り合いにやや不安がある。ピタリと折り合えば圧勝の可能性が高いが、競走馬というのはギリギリに仕上げられて絶好調のときは、かかりやすくなると聞く。まさに今のオルフェーヴルがそういう状態ではなかろうか。大本命馬が折り合いを欠くことに期待するという、ある意味消極的な予想だが、ここは別の馬から入りたい。
 ◎はウインバリアシオン。ダービー、神戸新聞杯ともにオルフェーヴルの2着だが、内容的には完敗。とはいえ3着馬は引き離しており、この馬もかなりの能力を持っている。三冠を阻止するならこの馬だろう。
 しかし、オルフェーヴルが普通に折り合えば、やはり強いと思う。面白くも何ともない予想だが、13-14の馬券は押さえておかざるを得ない。
 推奨穴馬はダノンマックイン。昨年のビートブラックと似た雰囲気を感じる。

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書評 東野圭吾『宿命』(講談社文庫)

 東野さんの初期の作品。
 「そういえば、かなり以前に妻が買ってきた本書をまだ読んでいなかったなあ」と思って読み始めると…すでに読んだことがあった。記憶力が落ちてますなあ…。さらに恐ろしいことに、読み進めていっても、トリックや動機はおろか犯人さえ覚えていない。私の脳みそも、作られてからもうすぐ40年。かなり劣化が進んでいるようだ。トホホ。
 しかし、ここは前向きに、一冊で二度楽しめたということにしておきたい。

 それでは書評に移ろう。
 ひと言でいうなら、とてもよくできた小説。東野さんに対して「よくできた」なんて偉そうな感じもするが、よくできた小説なのだから仕方がない。

 まずプロローグで、昔の話が語られる。病院で一人の女性が死亡。自殺ということで処理されるのだが、どうも怪しい。
 そして話は現在へ。
 ある会社の新社長が毒矢で殺害される。容疑者はその当日に前社長の家に集まっていた面々。すなわち、前社長の親族、そして会社の重役連中だ。しかし、みなアリバイがある。犯人はどのようなトリックで殺害したのか、そしてその動機は。
 さらに、物語ではもう一つの謎が並行して語られる。それこそが、プロローグで出てくる病院にかかわる話だ。その昔、病院では何が行われていたのか、女性の死は本当に自殺だったのか、ヒロイン役の女性の「糸」の正体は…。これらの謎が新社長殺しとも絡み合い、スリリングに話は展開する。
 そして、新社長殺人事件の謎が解け、一件落着…とはいかない。もう一つの謎はどうなっているのか。最後はそちらの謎も解明され、すべてのパズルがカチッとはまる。ラストシーンでは、タイトルの「宿命」の意味も明らかになり「おお、なるほど」というわけだ。
 すべてが収まるところに収まり、非常にスッキリした読後感を味わえた。

 高校のときにやむを得ず別れた初恋の女性と突然巡り会えば、心が騒ぐだろうなあ。私にはそういう相手はいないので、無用な心配なのですが…。



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2011年10月21日金曜日

2011富士ステークス  オレの予想を聞いてくれよ

 土曜は東でのみ重賞があるので、その予想をエントリーしておく。
 土曜の東京メインは富士ステークス。昔は「外国招待馬や地方馬が出てくるオープン特別」だった。今では考えられない、不思議な位置づけのレースだったのだ。

 調べてみると、設立当初はジャパンカップに招待された馬のステップレースだったらしい(その時代、まだ私は競馬をしていなかった)。その後、ジャパンカップと同じ週に行われるようになったが、ジャパンカップ招待馬の帯同馬が出走できるようにと、国際競争のまま据え置きにされたそうだ。しかし、外国馬や地方馬が勝負に絡むことはほとんどなく、この頃から競馬をしはじめた私は「何かヘンなレースやなあ…」と思っていた。
 今では日本でも国際レースが珍しくなくなり、富士Sも「ヘンなオープン特別」から、「マイルCSの前哨戦」へと、いつの間にか出世(?)した。
 しかし、JRAの思惑とは裏腹に、ここをステップにマイルCSを制した馬はまだ1頭(トウカイポイント)しかいないらしい。近年は天皇賞をステップにした馬が圧倒的に強いもんなあ…。

 今年もそれっぽい馬が揃った。ここを勝てば本番(マイルCS)で穴人気になりそうなレベルの馬が顔を揃えた印象だ。さて、穴人気の権利を手に入れるのはどの馬か(そんな権利いらんわ)。
 このレース、本命候補に考えていた馬が同枠に入った。7枠、エイシンアポロンゴールスキーである。エイシンは長期休み明けの前走で好走。実力馬の復活を印象づけた。GII(京王杯2歳S)の勝ち馬で、重賞で2着すること4回(そのうち1回は朝日杯GI)。これだけの実績馬が56 kgで走れるのだから狙わない手はないだろう。もう1頭のゴールスキーは、ムラ駆けだが昨年のマイルCS3着馬。走る気さえ出せば圧勝もあるか。というわけで、このレースは枠連で勝負する。
 推奨穴馬はブリッツェン。休み明けで人気を下げているようだが、鉄砲は得意。あれよあれよの逃げ切りがあるかも。

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2011年10月20日木曜日

書評 長谷川英祐『働かないアリに意義がある』(メディアファクトリー新書)

 ハチやアリに代表される「真社会性生物」の興味深い生態が分かりやすく書かれた本。
 働きバチや軍隊アリなどの子供を産まない階層をもつ生物を「真社会性生物」というそうだ。働きバチや軍隊アリは子供を産まないということは、多くの人がご存じだろう。
 しかし「子供を産まない」という性質が、なぜ遺伝するのだろうか。親は子どもを産むから親なのであって、子どもを産まない親はいない。でも、働きバチや軍隊アリにも親はいる。子どもを産む親から、子どもを産まない子が生まれるのは、進化論としては大きな矛盾なのだ。

 この謎に代表されるように、真社会性生物は、進化を研究するうえで非常に興味深い対象である。他にも、本書の表題である「一生働かない働きアリはなぜいるのか」という謎や、「指揮系統がなくても組織がうまくいく理由」、「滅私奉公、すなわち自分を犠牲にしても他人(社会)を救うという性質が遺伝する理由」など、さまざまな面白い謎が解き明かされている。

 私は第5章の後半に出てくる、一つ一つの細胞を個体に、それら細胞が構成する動物を一つの社会と見立て、そこへ真社会性生物の研究の知見を当てはめた説明が面白かった。最初は「何か無理がある説明やなあ」と思っていたのだが、読み進めていくうちに「なるほど」と思わせられていた。消化器、呼吸器、筋肉など、さまざまな器官が共同して一つの動物を構成していることが、実にうまく説明されている。

 ハチやアリなど、社会を作って生活するムシに興味のある人はもちろん、個と社会の関係や、社会がなぜあるのかなどに関心のある人は読む価値ありだ。新しい見方を得ることができるだろう。



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2011年10月18日火曜日

書評 吉田修一『悪人(上・下)』(朝日文庫)

 映画の評価が高かったので、いずれ読んでみようと思っていた本。そのような形で本書を読んだ人も多かったのではないだろうか。

 物語は一つの殺人を軸に進む。殺されるのは、あるOLなのだが、これが非常に気分の悪い女なのだ。
「殺されても仕方ないんじゃないの?」
という女の典型として描かれている。
 そして、容疑者として追われるのが、これまた「頼むから、はよ死んでくれ」と言いたくなるようなボンボン大学生。
 作者の吉田さんは、こういう「虫酸の走る」人物を描くのが非常にうまい。この二人の出てくる場面は、読んでいて気分が悪い。しかし、気分は悪いのだが、読むのをやめられない。どんどんストーリーに引き込まれていってしまう。

 OL殺しの犯人は話の半ばで明らかになる。とはいえ、これは本書の主題ではない。むしろ、物語はそこから始まる。後半は、犯人と一人の女の逃避行である。逃避行を続けるにつれ、愛を深める二人。しかし、いよいよ追い詰められラストは…というのがストーリーの概要である。

 本書の主題は、犯人やトリックを明らかにすることではない。では本書の主題とは何なのか。それが、タイトルそのまま「悪人」なのだ。
 ある意味単純ではあるが、陰惨な殺人事件。いったい誰が「悪い」のか。「悪人」は誰なのか。殺された女がバカだったのか、きっかけを作った男がアホだったのか、それともやはり法を犯して人を殺した男こそが悪人なのか。そういうことを読者に問いかけてくる小説である。

 文庫本のカバーの裏に書かれている(面白い手法やあな)、映画版の監督と原作者の対談や、裏表紙(表4と言われるところ)のキャッチを読むと「愛する者のためになら、人は立ち上がれる」と、いかにもこれが主題のように書かれているのだが、私にはこれはどうもピンと来なかった。逃避行を続ける二人の愛が、あまり深いとは感じられなかったのだ。
 みなさんは、どうお考えだろうか。



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2011年10月16日日曜日

秋華賞、デイリー杯  予想の回顧

 祝、土日連続ズバリ的中! 当ブログ始まって以来の快挙だ。

 土曜はデイリー杯。◎クラレントが直線、内をついて抜け出し、ダローネガとの叩き合いを制して見事に1着。この先が楽しみなレースっぷりだった。血統的にも距離延長は歓迎だろうし、来春へ向けて期待が高まる。2番人気-1番人気の決着だったため配当は安かったが、本線的中。競馬は、安くても当たってナンボである。

 日曜は秋華賞。こちらも◎アヴェンチュラが、道中3番手から4コーナーでバテた逃げ馬をかわして早くも先頭にたち、そのまま押し切る強い競馬で見事に1着。2着のキョウワジャンヌも(ちょびっと)押さえており、馬券もゲットした(馬連ですが)。

 というわけで、当ブログ初の土日連続的中を達成。土日の収支はマイナスだったのだが(なんでや…)、来週の菊花賞もこの勢いで的中させたい。

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【読書メモ】東野圭吾『あなたが誰かを殺した』(講談社)

 加賀刑事シリーズ、最新第12作。娘が学校の図書館で借りてきてくれたので、文庫化前に読むことができた。  このところ、加賀の人生に絡んだ話が多かったが、シリーズの原点回帰。加賀は探偵役に徹して事件を推理する。いかにもミステリーなミステリー小説だ。  別荘地で起きた連続殺人事...