2021年5月2日日曜日

【読書メモ】浅田次郎『おもかげ』(講談社文庫)

 久しぶりに読んだ浅田作品。『蒼穹の昴』シリーズ(これもお薦め)を除くと、鉄道員(ぽっぽや)以来かもしれない(競馬エッセイは読んだけど)。

 本作は、浅田氏お得意の、鉄道を絡めた人情小説だ。魂が肉体を離れてさまよい歩き、自らの人生や周囲とのかかわりを振り返るのも常套手段だ。
 しかし、分かってはいても引きずり込まれ、ホロッときてしまうのが悔しい。ほんのりと心を温めるには鉄板の一冊だ。

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