2012年4月9日月曜日

書評 ジャレド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄 上・下』(草思社文庫)

 いやあ、読み終えました。噂に違わぬ大作だった。
 本書は生理学者、進化生物学者、生物地理学者であるダイアモンドさんが「なぜヨーロッパ人が南北アメリカを初めとする他の大陸を征服し、その逆ではなかったのか」という疑問に対する見解を語ったものである。

 タイトルの『銃・病原菌・鉄』とは、ヨーロッパ人が他大陸を征服する際に「直接の」原因となったものの象徴である。すなわち、ヨーロッパ人はこの三つを持っていたので、他大陸を非常な短期間で征服できたというわけだ。
 人類(ホモ・サピエンス)がその生誕地であるアフリカの森林地から出て、旅(グレートジャーニー)を開始したのがいまから約10万年前。それから人類が世界各地に拡散した頃までは、どの人種も狩猟採集生活を行っており、大きな優劣はなかった。
 それがなぜ、1400年代の大航海時代には、あっという間に大陸全体が征服されるほどの差がついたのか。本書にはその理由が語られている。

 その理由は直感的には「相対的に優秀であったヨーロッパ人がいち早く文明を興し、発展させ、その結果が大きな差につながった」というものだろう。早い話が、白人は他の民族よりも優秀だったという説だ。

 しかしダイアモンドさんは、それに異を唱える。ヨーロッパ人が文明を発展させられたのは「たまたま」地理的、生態学的に有利なところに住んでいたからであり、人種として優秀なためではない、と。
 ダイアモンドさんいわく、ヨーロッパを含むユーラシア大陸が、生育可能な植物の種類が「たまたま」多く、家畜化可能な動物の種類が「たまたま」多く、大陸の形が「たまたま」東西に広がっていたことが、ヨーロッパ人(およびユーラシア大陸人)を有利にしたに過ぎない。
 本書は、この主張を、手を変え品を変え、さまざまな角度から検証したものである。よって同じような主張が何度も何度も出てくるので、少々辟易する部分はある。しかし、それを差し置いても、一読に値するものの見方であると思う。グレートジャーニー以降の人類の歴史を俯瞰したい方、現在の世界情勢がなぜいまのような形に収まっているのかに興味をそそられる方には外せない一冊(二冊?)である。

 本書の特徴の一つは、ダイアモンドさんの主張が、できうる限り科学的な根拠に基づいていることである。予測や憶測は極力排除されている。発掘された遺跡を科学的に分析したデータ、動植物の遺伝的な分析など、なるべく科学的な根拠を元に主張が展開されているため、説得力がある。ダイアモンドさんが本書を書いたのがあと20年遅かったら、遺伝学的な知見は桁違いに多かっただろうから、さらに違った論旨が展開されたかもしれない。

 とはいえ、ダイアモンドさんの見解が本当に正しいのかどうかは、立証できない。タイムマシンで5万年前に戻って、ヨーロッパに住んでいる人とアメリカ大陸に住んでいる人を総入れ替えして、それでも白人が他大陸を征服するのかどうか、検証することはできない。白人優位説者たちはこのように主張するかもしれない。
 しかし、本書を読んだ後では、そんな主張はアホらしく聞こえる。たまたまラッキーな場所に住んでいた人たちが、現在の世界を牛耳っているという説に、私も同意する。


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2012年4月8日日曜日

2012桜花賞、阪神牝馬S、NZT  予想の回顧

 土曜の阪神メインは阪神牝馬S。本命◎フミノイマージンは予定通り後方から。直線ではマルセリーナの後を追うように伸びてきたが、勝ち馬に残られ、マルセリーナもかわせず、3着まで。1着のクィーンズバーンも押さえていただけに惜しかった。
 中山メインはNZT。本命◎カレンブラックヒルは何と1番人気。レースでは、3番手追走から4コーナーで前の馬に並びかけ、直線では余裕を持って抜け出し、2馬身半差の快勝。横綱相撲だった。次走、NHKマイルCで秋山騎手の初GI奪取なるか。注目したい。2着争いを2番人気のセイクレットレーヴがハナ差で制してしまったため、馬券はトリガミ。ブライトラインなら本線だったのだが…。しかし、馬券はとってナンボ。よしとしておこう。

 日曜は桜花賞。◎エピセアロームは先団の直後を追走。位置取りとしてはよいのだが、ややかかり気味。直線で内を突いて伸びかけたところで前がふさがりジエンド。15着に終わった。前が開いた後もたいして伸びなかったし、不利がなくても厳しかったか。
 1、2着は外を伸びてきたジェンティルドンナヴィルシーナ。真ん中から外の枠を引いた、自在性のある馬が上位を占めた。

 今週も何とか一つ当てたということで、前向きに来週へ向かいたい(反省せんのか)。

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2012年4月7日土曜日

2012桜花賞  オレの予想を聞いてくれよ

 今週はいよいよ桜花賞。今年すでにGIが二つ終わっているが、桜花賞と聞くと「いよいよGIシーズン開幕」という気分になる。ズバッと的中して波に乗っていきたいところだ。それにしても今年は寒い。桜花賞ウイークにこれほど寒かったのは記憶にない。天候も財布も、もっと暖かくなってもらいたいものだ。

 このレース、阪神が改装されてからレースの傾向がガラッと変わったのは周知の通り。外枠がむしろ有利になり、スタミナも要求されるようになった。今後ますます、オークスとの関連が深まっていくのではないだろうか。

 今年は2歳女王が前哨戦で3着に敗れ、そこで1着だった馬がリタイヤするなど、混戦模様だ。穴っぽいところを狙っていきたい。終わってみれば一強だったという可能性はあるが、そうなったときは仕方がない。
 当初はパララサルーを本命に考えていたのだが、自分の枕でないと寝られないのか、栗東留学で体重が減ってしまったらしい。追い切りもごく軽めだったので評価を下げた。
 というわけで、本命◎はエピセアローム。メインステップレース(チューリップ賞)の最先着馬のわりには人気がない。ここまで5回走って4回連対。唯一崩れた前々走も、久々でGI、出遅れ、太め残りと悪条件が重なったもの。ダイワメジャー産駒初のGI(だよね)を期待したい。
 相手は手広く流す。推奨穴馬もたくさん挙げたいが、特にというならサンシャインマイネエポナサンシャインはこのレースと相性のよいエルフィンSの勝ち馬。鞍上も土曜日に8騎乗で7連対とノリノリの兄デムーロだ。マイネエポナは1勝馬だが、ここ2走の内容がしぶとい。荒れるときに顔を出すのはアネモネS組か(独断データ)。

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2012年4月6日金曜日

2012阪神牝馬ステークス・NZT オレの予想を聞いてくれよ

 今日は所用があるためサラッと。

 土曜の阪神メインは阪神牝馬ステークス。その昔は阪神牝特と呼ばれ、年末の阪神開催で2000 mの距離で行われていた。女王杯が古馬に開放される前は、古馬牝馬の頂上決戦の一つだったレースだ。
 今では春のこの時期に移って距離も短縮され、ヴィクトリアマイルの前哨戦という位置づけになった。ところが、本番との結びつきは案外弱いようだ。さて、今年はどうか。

 私の本命◎はフミノイマージン。重賞3勝の馬が54 kgで出走できるのだから、狙わない手はない。前走も、牡馬相手の重賞で0.4秒差と健闘している。内回り1400 mがどうかだが、差し脚の生きる展開を期待したい。
 推奨穴馬は2枠の2頭。エーシンハーバーは前走で1番人気を裏切ったが、0.4秒差。巻き返し十分。キョウワジャンヌは前走のマイルCSこそ歯が立たなかったが、ローズS 3着、秋華賞2着の実力馬。ここなら好勝負。

 ニュージーランドトロフィーは◎カレンブラックヒル。大物であってほしいという期待を込めて本命に抜擢する。ここをステップに、秋山騎手に初のGIを。

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2012年4月3日火曜日

書評(?) キットパス(R)で何度でもかける ひらがなおえかき

 本書(本商品?)は、ISBNはついているが本ではない。ジャンルで言うと、知育玩具に含まれる。

 セットにはキットパスというクレヨンが6色分、お手本帳、クリアシートがついている。クリアシート(透明な下敷き)をお手本帳の上に乗せ、キットパスでお手本をなぞっていく。上からなぞるから、上手に書ける。そして、しめらせた布でクリアシートをふくと、さっと消せて、何度でも書けるというのがミソだ。ありそうでなかった商品なのだろう。
 クレヨン(キットパス)がこのセットのキモである。お手本帳やクリアシートは普通のものなのだが、キットパスの性質のため、サッと消せるのだ。実際に書いてみるとよく分かるが、普通のクレヨンよりもずいぶん軟らかい。そのため、水ですぐに消えるのだろう。しかし、軟らかいわりには折れにくい。これが商品化のカギだったのではないかと勝手に想像している。
 お手製のお手本帳を作ることもできるし、クリアシートも透明の下敷きやクリアファイルで代用できる。字の練習だけでなく、工夫次第でいろいろな用途に応用できそうだ。

 さて、娘(4歳半)に与えてみた。最近、字の練習を始めたばかりで、タイミングとしてはバッチリだ。目を輝かせて箱を開け、親が説明書を読む前にキットパスで直接お手本帳に字を書き、お手本帳の一部をダメにしてしまった…。どうして子どもは「ちょっと待て」という言葉が耳に入らないのだろうか。
 スタートで一波乱あったものの、使い方を教えるとすぐに理解したようで、何度も書いては次の字を練習している。上手に書けるのがうれしいらしく、かなり長く遊んでいた。これは、親が手を離せないときによさそうだ。また、お手本帳には字だけでなくお絵かきの見本もあるのがよい。
 このセットだけでどこまで字が書けるようになるのかは分からないが、よい練習になるのは間違いないだろう。また機会があれば娘の上達ぶり(もしくは飽きちゃったぶり)を紹介したい。

 ただ、本商品にはまだ改善の余地がある。それは、消す道具だ。消すには布を少し濡らす必要があるため、濡れては困るもの(洗濯物、新聞、本など)の近くでは使えない。また、消すための布を自分で用意しなければならないのも、ややハードルが高い。
 濡らさなくても消せるような道具の開発を望みたい。



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2012年4月1日日曜日

2012大阪杯、ダービー卿CT、コーラルS  予想の回顧

 土曜の阪神メインはコーラルS。本命◎のインペリアルマーチは途中からハナを切ると、手応えよく直線を向き、押し切る構え。最後は差されたが2着を確保した。勝ったのは推奨穴馬のインオラリオ。内をすくって突き抜け、3馬身半差の快勝。驚いた。馬券は、首尾よく馬連をゲット。

 日曜は西では大阪杯。◎アーネストリーは、スローペースなのに中段やや後方の位置取り。明らかにいつもの行きっぷりではない。4コーナーでは先団の直後まで押し上げたが、直線は息切れし、6着。休み明けなのか、歳をとって行きっぷりが悪くなってきたのか、闘志が衰えてきたのか。原因は明らかではないが、次走も同様の結果なら見通しは暗い。
 勝ったのはショウナンマイティ。いままでの惜敗ぶりがウソのように、大外をぶっ飛んできた。鮮やか。こういうレースの仕方が合うのかもしれない。

 東はダービー卿CT。◎ダイワファルコンは中団から進めるが、直線では特に見せ場もなく、5着まで。特に敗因が見つからないという、情けない結果に終わった。
 勝ったのはガルボ。57.5 kgでは厳しいだろうと見ていたのだが、中団から差しきった。もう目が離せない。

 三つのレースのうち一つ、中穴が当たったので、まあよしとしておきたい。

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2012年3月31日土曜日

2012大阪杯・ダービー卿CT  オレの予想を聞いてくれよ

 いま、出張からの帰りのはるかの中でこのエントリーを書いている。というわけで、今日は手短に。それにしても、便利な世の中になったものだ。

 今週は大阪杯。阪神大賞典と並ぶ、天皇賞へのメインステップレースである。しかし近年は、中距離志向の馬、つまり次走が天皇賞ではない馬たちの出走が目立つ。寂しい気もするが、時代の流れなのか。

 私の本命◎は、アーネストリーフェデラリストの充実ぶりには一目置くが、阪神の2000 mならこの馬の出番だ。阪神内回りや中山のような右回りの小回りが得意で、休み明けも苦にしない。GI馬の底力に期待。
 相手は、人気でもフェデラリストは厚めに押さえざるを得ない。
 推奨穴馬はダンツホウテイ。強豪にひと泡吹かすなら、このところ好調のこの馬か。馬場の回復が希望。

 ダービー卿チャレンジングトロフィー(チャレンジングって、何なんやろな。ダービー卿トロフィーではイカんのだろうか)は、好枠を引いたダイワファルコン

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2012年3月30日金曜日

2012コーラルステークス  オレの予想を聞いてくれよ

 今週はGIはお休み。土曜も重賞はなく、阪神メインはオープン特別のコーラルステークス。春のダートオープン特別として定着しているレースだが、昔は芝で行われていた気もする。

 レース名のコーラルはサンゴ(珊瑚)のことだと思うのだが、なぜ阪神競馬場でこの時期に行われるのか。サンゴと言えばまず思い浮かべるのは、松田聖子の「青い珊瑚礁」だけど、それとは関係ないよなあ。
 というわけで、例のごとくJRAの特別レース名解説のお世話になった。しかし

コーラルは、英語でサンゴのこと。サンゴは、サンゴ科サンゴ属の腔腸動物の総称。また、その骨軸。個虫が集まって樹状の群体をつくったものは、宝石として珍重されることもある。

と、百科事典のような解説が載っているだけだった…。なぜこの時期に阪神競馬場なのかは謎のままだが、サンゴが植物ではなく動物であることを再確認できたと、前向きに捉えておきたい。

 さて、予想である。
 大和S、すばるS、ポラリスSあたりで戦ってきた馬たちの再戦の様相だ。私の本命も、前走ポラリスS組から◎インペリアルマーチ。阪神コース、重馬場とも得意なこの馬を本命に推す。前残りの展開を期待したい。
 推奨穴馬は阪神得意のインオラリオ。ポン駆けもきく。穴馬と言うほどではないかもしれないが、もう一頭、アルゴリズムも挙げておきたい。前走だけで評価が下がりすぎの感。

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2012年3月25日日曜日

ピエリ守山 アンパンマンショーに行ってきた

 先週のスマイルプリキュアショーに続き、何と3週連続でピエリに行くことになってしまった…。先週に下見した、子どものための二段ベッドを「この際やっぱり買ってしまおう」ということになったのだ。先週、買っておけばよかった。

 ピエリにはディッグ(dig)という日本最大級のアウトレット家具専門店(ホームページより)の店舗がある。そこで、27000円で二段ベッドを購入した。安い。デフレですなあ。
 配達は来週になるが、いまから楽しみだ。姉(4歳半)と弟(もうすぐ2歳)の二人で、上手に寝てくれるかなあ。

 さてさて、ベッドを買って昼ご飯を食べていると、館内放送が。
「12時からアンパンマンショーを行います」
とのこと。せっかくだからということで、食後に見に行った。到着したときにはすでに終わりに近く、ちょうどバイキンマンがアンパンチでやられているところだった。写真は、仲直りしてみんなで踊っているところ。


 そして、最後はおきまりの写真撮影。


 親も子も、慣れたものである。

 書店もスーパーも薬局も撤退し、空き店舗が多く、閑散としているピエリ守山だが、何とか閉鎖せずに続けていってほしいものだ。微力ながら応援してます。

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2012高松宮記念、毎日杯  予想の回顧

 土曜は毎日杯。本命◎フジマサエンペラーは、内々の先団を手応えよく追走。
「お、これはいいかも」
と思っていると、4コーナーではポッカリ空いた内を突いて伸びてくる。
「よっしゃ」
と思ったのも束の間、外からかわされて4着まで。着順だけを見ると惜しかったのだが、3着とは5馬身差。上位3頭が強かったということなのだろう。

 日経賞はネコパンチが逃げ切った。「人気薄の逃げ」を地でいくような鮮やかな逃げ切りだった。◎ルーラーシップは、前を捕まえられなかったのは展開のアヤとしても、後ろからウインバリアシオンに差されたのはいただけない。ウインを褒めるべきなのか、ルーラーの評価を下げるべきなのか、判断が難しいところ。

 日曜は高松宮記念。本命◎ロードカナロアは、先行集団で流れに乗るが、4コーナーでの手応えは前走ほどではない。直線は少し窮屈になる場面もあり、沈んでいくかと思ったが、しぶとく食い下がり3着。残念ながら馬券は外れたが、納得のレース運びではあった。内枠が災いしたか。
 勝ったカレンチャンは2番手追走から馬場の真ん中に持ち出し、鋭く伸びて完勝。横綱相撲だった。

 マーチSは、◎アイファーソングが注文通りハナを切るも、直線は失速し、11着。重賞では敷居が高かったか。

 今週は、予想をエントリーした四つのレースに加え、他のレースも散々で大惨敗。こういうときは、サッサと忘れて次週に向かうに限る(反省せんのか)。

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2012年3月24日土曜日

2012高松宮記念・マーチS  オレの予想を聞いてくれよ

 日曜はGI高松宮記念。新装中京で行われる初のGIである。まだコースの傾向が明らかではないが、事前にも言われていたように、差しがかなり決まるようだ。

 このレースがGIに昇格したのは1996年というから、もう15年以上前だ。夏の中京2000 mでロンシャンボーイマチカネタンホイザが走っていた頃が懐かしい。そういえば、ナイスネイチャの最後の勝ち星がこのレースだったか。

 オッサンの昔話はこれくらいにして、予想にいってみたい。
 ワンカラットの離脱は残念だったが、現在の短距離戦線の主要メンバーがほぼ揃ったと言ってよいだろう。その中から、私の本命◎はロードカナロア。1200 mでは負け知らず、現在5連勝中と上昇一途をたどっている。また、前2走の勝ちっぷりも強烈だった。初のGI、初の左回り、最内枠、渋った馬場と心配材料も満載だが、すべてを克服して、サクラバクシンオー以来のスーパースプリンターへと登り詰めてほしい。目標は高く「打倒ブラックキャビア」だと、本人(馬?)の意志とはかかわりなく、高らかに宣言しておく。
 相手も多士済々だが、今年は阪急杯のレベルが低かったように思う(独断)。というわけで、オーシャンS組を中心に狙う。馬場も渋りそうだし、グランプリエンゼルは特に厚めに押さえる。
 推奨穴馬もオーシャンS組から、ベイリングボーイエーシンダックマン

 マーチSはアイファーソングを狙う。輸送さえクリアすれば。

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2012年3月23日金曜日

2012毎日杯・日経賞  オレの予想を聞いてくれよ

 土曜の阪神メインは毎日杯。
 古くは、このレースの連対馬は皐月賞の穴馬的存在だったのだが、NHKマイルCが創設されてからは、そちらとの結びつきが強い。初代勝ち馬のタイキフォーチュンを含め、6頭もの馬がここをステップにNHKマイルCを制している。阪神改修後に距離が1800 mになってからは、その傾向がさらに強まってるように思う。
 さて、今年の勝ち馬は皐月賞に向かうのか、それともNHKマイルCに向かうのか。

 ところで、毎日杯の毎日って、やっぱ毎日新聞のことなんやろか…と気になったので、いつものごとくJRA特別レース名解説に素早くアクセスしたところ

(前略)
毎日新聞社は、東京・大阪・北九州・名古屋に本社を置く新聞社。本競走は、同社からの寄贈賞を受けて施行される。

ということで、やはり毎日新聞のことだった。他に新聞名がレース名になっているものには、日経新聞杯や朝日杯などがあるが、「読売」を冠したレースはないような。なぜなんだろう。ナベツネが競馬嫌いなんだろうか(?)。

 さて、レースの傾向はというと、まずまず堅く収まっている。連対馬の条件としては、前走が条件戦なら1着、重賞なら掲示板が目安である。条件を満たす馬はたくさんいるが、その中から本命◎はフジマサエンペラー。「堅く収まっている」と書いておいてなんだが、穴馬を狙ってみたい。前走は東スポ2歳Sでディープブリランテの2着と、重馬場適性を見せている。調教の動きもよく、仕上がり良好。内を突いての粘り込みに期待したい。◎が穴馬なので相手は手広く流す。
 推奨穴馬は、これも重馬場得意なピタゴラスコンママイネルカーミン

 日経賞は◎ルーラーシップで仕方ないだろう。相手が難しいが、前走京都記念組よりは、マイネルキッツ、フェイトフルウォーを厚めに押さえる。推奨穴馬はアクシオン。サンデーサイレンス産駒最後の重賞制覇がこのレースになるかも?!

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2012年3月18日日曜日

ピエリ守山 スマイルプリキュアショーに行ってきた

 先週の土曜日、娘の希望で久しぶりにピエリに行った。クツを買おうとABCマートへ向かっていると、恐ろしいポスターを発見。来週の日曜日(3月19日)にスマイルプリキュアショーがあると書いてあるではないか。
「こんなんを娘が発見したら、ヤバイ」
と、そーっと通り過ぎようとしていると
「あれ見たい~」
と、娘が目ざとくポスターを見つけた。鋭いなあ…。
 バレては仕方がないということで、2週続けてピエリへレッツゴー。本日(3月19日)にプリキュアショーを見てきた。

 以前にゴーカイジャーショーも見たのだが、そのときよりも格段に混んでいる。プリキュア人気、恐るべし。
「戦隊ものならまだしも、アニメを着ぐるみでショーにしても不気味なんじゃないか」
と思っていたのだが、意外に大丈夫だった。娘も、違和感なく受け入れていたようだ。


 着ぐるみは脚もばっちりカバーされている。生足だと、男性が中に入ったときに、すね毛が見えちゃうもんなあ。
 ストーリーは、プリキュアたちの作ったお話を悪いヤツらが書き換えてバッドエンドにしてしまうというもの。ベタで無難な話だったが、こんなものだろう。

 うちの娘は、もう4歳半に近いのだが、敵キャラが出てくる度に
「怖い~」
「もう見ない~」
と、ヒーヒー言う。
「お前が見たいというから、わざわざ見に来たんやろが」
と怒鳴りつけたくなるのをグッとこらえ
「大丈夫やで」
と元気づけるのがアホらしい…。こんなに怖がってるの、お前だけやで。もうちょっと強くなれ(ピュアでよいのかもしれないけど)。

 最後はおきまりの記念撮影。娘はお気に入りのキュアサニー(オレンジ色。関西弁の元気印)の前に立てて喜んでいた。その右の緑色の前にいるのは息子(もうすぐ2歳)である。初めて、親が一緒にいなくても記念撮影できた。成長したものだ。


 放映開始から約1カ月という早い時期にピエリでプリキュアショーが見られてラッキーだった。ピエリ、グッジョブ。

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2012若葉S、阪神大賞典  予想の回顧

 土曜は若葉S。本命◎ワールドエースは発馬がひと息で後方からの競馬。しかし、前走同様3コーナー過ぎから外をまくっていき、最後は余裕を持って差しきった。強い。陣営はおそらく前につける競馬を試したかったのだろうが、スタートが悪かったせいでそれはできなかった。本番(皐月賞)では、さすがに今日のような強引なレースでは厳しいだろうし、そのあたりが課題か。
 馬券は、2着のメイショウカドマツを切っていたため、ハズレ。馬場が渋ったときは、やはり前の馬は押さえないとダメだなあ。

 フラワーCとファルコンSは、◎がどこかへ行ってしまい、スカ。トウケイヘイローは落鉄していたらしい。

 日曜は阪神大賞典。ご存じの通り、ハチャメチャなレースとなった。◎オルフェーヴルは1週目のスタンド前からかかり気味に順位を上げていき、向こう正面では先頭に並びかける。
「おいおい、大丈夫か」
と思っていたら、失速。
「あ、故障や…」
と思ったらそこから再加速。2着まで追い上げた。化け物だ。騎手に反抗するのに一生懸命で、3コーナーで曲がるのを忘れていたそうだ。何やそれ。ヘンな馬だ。これでまた人気がアップするんだろうなあ。
 不甲斐なかったのがヒルノダムールだ。オルフェがあんなことになったのだから、当然この馬が突き抜けなければならないところなのに、ジリジリとしか伸びず、4着。明日の新聞でコメントを読むまで詳細は不明だが、情けない結果だった。

 スプリングSは◎グランデッツァが見事期待に応えて快勝。2着が1番人気だったのであまりつかなかったが、馬券もゲット。秋山に引き続き乗ってほしかったなあ。
 春の牡馬クラシック戦線は、ラジオNIKKEI杯の上位3頭+ワールドエースの争いになると独断しておく。

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2012年3月17日土曜日

2012阪神大賞典・スプリングステークス  オレの予想を聞いてくれよ

 日曜の阪神メインは阪神大賞典。今回で60回目を迎える伝統のGIIだ。ご存じの通り、天皇賞春のメインステップレースである。歴代の勝ち馬にもタマモクロス、メジロマックイーン、メジロパーマー、ナリタブライアン、マヤノトップガン、メジロブライト、スペシャルウィーク、テイエムオペラオー、ディープインパクトと、きら星のごとく名馬の名が並んでいる(この中に、ムッシュシェクルの名が混ざっているのがほほ笑ましい)。
 しかしここ10年ほどは、長距離レースの敬遠や、本番が荒れ気味なこともあって、天皇賞との結びつきも薄れてきている。寂しい限りだ。

 今年は久々に王者がここを始動レースに選んだ。王者とは、もちろん◎オルフェーヴルである。このレースは1番人気の成績がいいし、上にも書いたように、もともとはその時代の王者が格の違いを見せつけていたレースである。オルフェーヴルも期待に応えてくれるだろう。
 相手もヒルノダムールで堅そうだ。逆転があるならこの馬だろう。ひと叩きしている分の強みがある。馬券は2-12の馬連1点勝負か、2、12を1、2着に固定した3連単で勝負する。
 しいて挙げるなら、推奨穴馬はリッカロイヤル。すんなりハナを切れれば。

 中山メインはスプリングステークス。このところ、皐月賞やダービーとの結びつきでは、弥生賞をしのぐものがある。昨年も、オルフェーヴルがここをステップに三冠を達成した。
 本命◎はグランデッツァ。昨年のラジオNIKKEI杯は、GI(朝日杯)よりもかなりレベルが高かったと思う。今回の結果で、それがウソかホントか分かるだろう。
 推奨穴馬はゼロス。スイスイ行けば前走の再現があるかも。この馬の名をパッと見ると「ワロスw」に見えてしまうのは私だけだろうか…。

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2012年3月16日金曜日

2012若葉ステークス・フラワーカップ・ファルコンステークス  オレの予想を聞いてくれよ

 土曜は、3場ともメインレースが3歳戦。こんな日も珍しい。
 中山と中京は重賞だが、阪神の若葉Sを中心に予想する。

 阪神メインは若葉S。皐月賞のトライアルだが重賞ではなく、本番との結びつきも弱かったのだが、ヴィクトリーあたりから流れが変わってきたように思う。一昨年、ヒルノダムールがここをステップに本番(皐月賞)で2着したのは記憶に新しいところ。
 そして今年も、本番でも活躍の見込めそうな馬が参戦する。その馬とは、もちろん◎ワールドエース。前走のきさらぎ賞が、3コーナーから大外を回して余裕十分に差しきるという破天荒な勝ちっぷりだった。負けはしたものの前々走で重馬場も経験済み(そのときの上がりが33.6秒!)。相手にも恵まれたここは、人気に応えてくれるだろう。
 相手が難解だが、アルキメデスミルドリームを中心に。推奨穴馬は良血ローゼンケーニッヒ

 フラワーCは、重馬場得意のマイネボヌールを狙う。
 ファルコンSは、重賞で差のない競馬を続けているトウケイヘイロー

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書評 東野圭吾『秘密』文春文庫

 母から借りた東野小説の最後の一冊。なぜ本作が最後まで残っていたのか。それは、妻と娘が事故に遭い、娘の体の中に妻の精神が入るという設定に、娘をもつ父親として、読むのをためらっていたからだった。娘の体に妻が入るって…考えただけでもブルーだよなぁ。
 そんなわけで後回しになっていたのだが、これが大トリを飾るにふさわしい名作だった。もっと早くに読めばよかった。

 粗筋は上記の通り。娘の体に入った妻と夫との奇妙な共同生活を描いた作品。事故当時、娘は小学5年生。そこから20代後半までの十数年間の物語である。
 妻として接するべきか娘として接するべきか、悩む夫。最後には「愛する人の望むことを」と決断を下す。
 そして、涙の別れ。
 最後には東野さん得意のどんでん返しで、二度泣ける。

 家族を元にしたパラレルワールドを描いた東野作品という意味で『時生』と似た雰囲気を感じた。どちらもお勧め。涙腺の弱い人はティッシュを忘れずに。



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2012年3月11日日曜日

2012ポラリスS、フィリーズレビュー、中山牝馬S  予想の回顧

 土曜はポラリスS。本命◎マルカベンチャーは、予定通り後方を追走。直線は最速の上がりで追い込むも、前残りの展開では5着まで。後ろから行く馬はどうしても展開に左右されますなあ。仕方ない。
 2着のファリダットにはビックリ。もっと早くにダートを試していれば、と思わせる激走だった。

 日曜はフィリーズレビュー。本命の◎アイムユアーズは3番手追走から余裕十分の手応えで直線を向き、力強く抜け出して快勝。見事期待に応えてくれた。推奨穴馬には挙げていなかったが、2着のビウイッチアスも押さえており、馬連をゲット。武豊の完全復活の兆しが見える。

 中山牝馬Sは本命の◎ホエールキャプチャが直線伸びきれず、5着。明らかに太め残りだった。1着のレディアルバローザは、アッと驚く逃げの戦法で見事に優勝。祐一がノリにノっている。

 今週はフィリーズレビューが的中し、馬券全体の収支も珍しく大幅プラスを計上。交通事故に遭わないように気をつけたい。

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2012年3月10日土曜日

2012フィリーズレビュー・中山牝馬ステークス  オレの予想を聞いてくれよ

 お腹の調子もだいぶマシになってきたことだし、張り切って予想していきたい。
 日曜の阪神メインはフィリーズレビュー。GIIであり、先週のチューリップ賞(GIII)よりも格上なのだが、本番(桜花賞)との結びつきは薄い。1400 mという距離のためだろうか。
 しかし、今年はチューリップ賞が荒れたため、このレースの上位馬が本番でも人気するかもしれない。そういう意味でも、要注目のレースだ。

 今年のメンバーを見ると、2頭の実績が抜けている。私の本命◎は、そのうちの一頭である◎アイムユアーズ。GIを含む重賞を3回走って2着→1着→2着。本番前の一叩きでも、このメンバーなら格好はつけてくれるだろう。
 相手も、イチオクノホシは押さえざるをえない。前走でお世話になっていることもあるし、この2頭の組み合わせは厚めに買う。ただ、このレースはよく荒れるので、2頭軸で勝負する気にはならないなあ…。
 推奨穴馬は芝でもやれそうなサトノジョリーと、追い切りで動いたエイシンキンチェム

 中山牝馬Sは、55.5 kgでも◎ホエールキャプチャ。相手は古豪の2頭、ブロードストリートアニメイトバイオを中心に。

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2012年3月9日金曜日

2012ポラリスステークス・アネモネステークス  オレの予想を聞いてくれよ

 息子(もうすぐ2歳)の病気がうつってしまったらしく、体調が悪い。ノロ、ロタあたりの腸炎系ウイルスが私の体に入ってきたようだ…。上からこそ出ないものの、下からは水のようなのがピーピーと出る(汚い話ですみません)。
 こういうときは、ビシッと馬券を当てて、ウイルスを退散させたいところだ。きばって予想したい(きばりすぎると出てしまいそうやけど…)。

 土曜の阪神メインはポラリスS。今年で4回目の、新しいオープン特別だ。ところで、ポラリスって何やねん…ということで、いつものようにJRAの特別レース名解説にさっそくアクセスしてみると

ポラリスは、こぐま座のアルファ星で北極星のこと。北極星は地球の自転軸を北極側へと延線した線上付近に位置し、地球上からはほとんど動いていないように見える。そのため、天測航行の際には正確な測定をするための固定点として用いられる。

ということだそうだ。なるほど、北極星だから"pole"なわけか。勉強になりました。しかし、阪神競馬場とはあまり関係がないなぁ。

 お腹の具合も悪い(しつこい)ので、寄り道はこれくらいにする。
 オープン特別のハンデ戦のわりには、よいメンバーが揃った。重賞で勝ち負けできそうな馬がちらほら見える。
 そんな中から、私の本命◎はマルカベンチャー。今年に入ってからの3走がふがいないが、3走前から順に、休み明け→展開不向き→不得手な芝と、敗因ははっきりしている。展開が向くかどうかは微妙だが、重馬場は得意とするところ。56 kgなら勝負になる。切れ味を発揮してほしい。
 相手は、人気だろうがアルゴリズムインペリアルマーチを厚めに押さえる。推奨穴馬はメモリアルイヤー。軽量を生かして流れに乗るようなら怖い。

 アネモネSは、中山1600 mで有利な内枠を引いた◎タガノキャンドル

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2012年3月8日木曜日

書評 桜庭一樹『赤×ピンク』ファミ通文庫

 前から気になる作家だった桜庭さん。何か一冊読んでみようと思った。『私の男』は娘を持つ父親として気が引けるというか、読む勇気がなく、『GOSICK -ゴシック-』シリーズも今さら1巻を読むのもどうかなあ…というわけで、初期のラノベにあたる本作を読んでみた。

 確かにラノベなのだが、決して軽いだけではなく、少女たちの思いが精妙に書かれている。面白い作品にラノベも純文学も関係ないことを再確認した。

 若い女性どうしが金網の中で戦うイベント『ガールズブラッド』。そこでは、毎晩のように、少女どうしの戦い(総合格闘技?)が繰り広げられる。そこの選手である3人の少女の物語を順に描いたのが本書だ。
 ここからも分かるように舞台設定や人物像はアブノーマルであり、倒錯した世界観が描かれている。この「倒錯」とうキーワードは、後の『私の男』などにつながっていくものなのだろう。

 3人の少女たちの共通点は「帰る場所がない」ことだ。この少女たちが帰る場所を見つけ、そこへ飛び込んでいく過程を綴った物語が本書である。彼女たちは、ある意味、死にものぐるいで生きている。しかし、その様子が軽妙なタッチで書かれていて、重苦しさはない。矛盾する表現だが、深いラノベである。

 また本書のもう一つの特徴は、桜庭さんの格闘技・空手マニアぶりが発揮されているところだ。戦いの場面や格闘家の心情がとてもリアルに書かれている。極真空手初段の経験がなければ、なかなかこうは書けないだろう。そんな桜庭さんには、是非、先日紹介した『格闘技の科学』を読んでいただきたい。

 「アブノーマル」「倒錯」という言葉に尻込みしないでほしい。あなただって、100%ノーマルというわけではないでしょう?



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2012年3月6日火曜日

書評 吉福康郎『格闘技の科学 力学と解剖学で技を分析!』サイエンス・アイ新書

 中部大学工学部教授であり、スポーツ・バイオメカニクスと生命情報科学を専門とする吉福さんが、さまざまな格闘技の技を科学的に解析・解説した本。

 ムエタイの蹴り、柔道の投げ技・関節技、空手の突き・蹴り、相撲力士の強さの秘密、合気道や太極拳の「気」などを科学的に解説。ボクシング、K-1、柔道、相撲などの格闘技系スポーツが好きな人にとって、目から鱗の知識が満載だ。何となく「おお、すげぇ」と見ていたシーンが
「なるほど、こういう理屈で効いているのか」
と見えるようになるだろう。
 そういう意味では、実際に格闘技を練習している人が読むと、さらに面白く感じられるに違いない。
 また、技の説明と並行して、それぞれの格闘技の強み・弱みが語られているのが興味深い。異種格闘技線がなかなか成立しない理由もよく分かる。いったい、最強の格闘技はどの競技なのだろうか。それは本書を読んでのお楽しみ。

 それぞれのトピックは読みきりで説明されていて、どこからでも読める。また、各トピックには必ずイラストがついていて、理解を助けている。イラストも上手で、技がよく分かるように描かれている(しかし、イラストにはなぜか女性がよく登場し、かつ妙にエロっぽく見えるのは私だけだろうか…)。

 しかし、私が特に興味深かったのは、技の解説をしたトピックではない。Q70「体力がないせいかなかなか強くなれない……。どうしたらよい?」という項目だった。
 本書によると、この問いに対する回答は「ある意味、どうしようもない」という身も蓋もないものなのだが、逆にいうと、厳しい練習に耐えられる強い体(と精神)を持った者しか強くなれないということだ。それが才能なのだろう。

 私の格闘技歴はというと、小学生のときに数年間、空手をやっていた。やめてから30年近く経つこともあり、今では特に腕っ節に自信があるわけでもないのだが、今に至るまでヤンキーに絡まれたり、オヤジ狩りにあったりしたことがないのは、空手で培ったもののお陰なのかもしれないと、本書を読んで思った。
 息子が大きくなったら、一緒になにか習いに行ってみようかなあ。



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2012年3月4日日曜日

2012弥生賞、チューリップ賞  予想の回顧

 土曜はチューリップ賞。◎ジョワドヴィーヴルは中段を楽な手応えで追走。阪神の長い直線でどこまではじけるか、とすでに勝ったつもりでいるたのに、ジリジリとしか伸びない。あらら…。外から2頭にかわされて、まさかの3着に終わった。このまましぼんでいくのか、本番では巻き返すのか。評価が難しい。
 勝ったのは大外を豪快に伸びたハナズゴール。推奨穴馬に挙げていた馬だ(プチ自慢)。馬体重を減らしていたので評価を下たのだが、それをあざ笑うかのように鮮やかに差しきった。馬体が回復しているようなら、本番ではさらに楽しみだ。

 日曜は弥生賞。◎アダムスピークは、超スローの展開で中段やや後方の位置取り。
「いかにも包まれそうやなあ」
と思っていたら、案の定、4コーナーで窮屈になり、ジエンド。内枠だったこともあり、展開的にやむを得ない面はあったが、それでも8着は負けすぎのように思う。こちらも本番での取捨選択が難しい。
 勝ったコスモオオゾラはまったくのノーマーク。100回馬券を買っても獲れそうにない。

 今週は、二つとも1番人気を◎に推して、それらが惨敗するという情けない結果に終わった。こういうときはサッサと忘れて、来週に向けて気持ちを切り替えるに限る(反省せんのか)。

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2012年3月3日土曜日

2012弥生賞・中日新聞杯  オレの予想を聞いてくれよ

 日曜の中山メインは弥生賞。ディープインパクトを始め、多くの馬がここをステップに超一流馬へと登りつめていったはず…と思ってここ10年の結果を見てみると、意外や意外。ディープインパクト以外では、ロジユニヴァースがダービー馬となったくらいで、案外、クラシックとの結びつきが薄い。ローテーションの多様化が進んでいるということなのだろう。
 一昔前までは、皐月賞よりもむしろダービーと縁の深いレースだったのだが、それも過去の傾向となってしまったようだ。

 しかし、今後につながるかどうかはともかく、レースの傾向としては実績・人気重視だ。最近10年の勝ち馬のうち、ここが初重賞制覇だったのはディープインパクトのみ。1番人気はここ7年連続連対中。というわけで、◎アダムスピークには逆らわないほうがよさそうだ(前日のチューリップ賞の予想でも同じようなことを書いたが、ジョワドは3着に敗れた。ちょっと縁起が悪いなあ)。
 この馬を推すもう一つの理由は、昨年のラジオNIKKEI杯だ。このレースのレベルが非常に高かったように思う(独断ですが)。2着だったゴールドシップが、先日の共同通信杯でディープブリランテに完勝したのは記憶に新しいところ。それを物差しにすれば、この馬の強さが分かるだろう。

 相手が絞りづらい。人気でもフェノーメノジョングルールは押さえる。推奨穴馬は、ちょっと多め。外枠の関西馬3頭、クラレント、サイレントサタデー、エキストラエンドに、底を見せていないブリスアウト
 1番人気が軸のわりには相手が多いが、競馬は当ててナンボ。トリガミ覚悟で。

 中日新聞杯は◎エーシンジーラインを狙ってみたい。新潟も阪神もそうだったように、コース改修直後は前が残りやすい(ように思う)。

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2012年3月2日金曜日

2012チューリップ賞  オレの予想を聞いてくれよ

 土曜の阪神メインはチューリップ賞。トライアルレースも始まり、それとともに寒さも少し緩んできて、春近しを思わせる。このように、競馬の番組で季節を感じられるようになれば一人前だ(何のこっちゃ)。

 このレース、桜花賞のメインステップレースで、格としては高いレースなのだが、なぜかGIIIである。しかも、弥生賞と同じ週にあるため、土曜日に行われる。何だか不当な扱いを受けているレースだ。

 傾向はというと、人気の馬がきちんと結果を残している。阪神改修の2007年以降、前年の阪神JF1着馬が必ず出走して、いずれも1番人気になり、すべて連対。このデータを見せられれば、◎ジョワドヴィーヴルには逆らえない。素直にこの馬から入る。
 ところが、相手が難しい。実績で言えばジェンティルドンナなのだろうが、中間に発熱したらしいし、前走のメンバーがやや軽かったのも気になる。一応この馬も押さえるが、ヒモは荒れそうな気配が漂っている。
 というわけで、推奨穴馬は少し多め。2戦目で変身したスピークソフトリー、巻き返しに期待のウイングザムーンゴールデンムーン、2勝馬のハナズゴール

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2012年3月1日木曜日

書評 内田康夫『砂冥宮』実業之日本社文庫

 超久々に読んだ浅見光彦シリーズ。
 内田さんの作品は『天河伝説殺人事件』を読んで
「これは面白い」
と感じ、そこから続けて2~3冊読んだのだが、それっきり読んでいなかった。今回は十数年ぶり(もしかすると20年超ぶり?)の内田小説ということになる。いつの間にか、光彦よりも私のほうが年上になっていた。月日の経つのは早いものだ。

 今回の舞台は横須賀と小松(石川県)。横須賀に住む須賀(すか)という老人が、小松の砂浜で死体になって見つかる。小松とは縁のないどころか、ほとんど旅に出ることすらなかった須賀が、なぜ小松に行き、なぜ殺されたのか。光彦が調査を進めるうち、須賀の過去と小松との間に、意外な接点が浮かび上がる。
 調査の過程で明らかになった「二人目、三人目」の男。しかし、犯人と思われる「四人目」の男は今どこにいるのか。いったい誰が四人目の男なのか…。
 というのが粗筋。

「光彦が歩けば新事実に当たる」という展開は昔と変わっておらず、懐かしかった。
「そんな都合のいい出会いがあってええの?」
というツッコミは、このシリーズには無用である。フィクションとは多かれ少なかれそういうものだ、ということでお茶を濁しておきたい。

 話の流れは非常に分かりやすく、ストーリーも閉じている。非常によくまとまったミステリーといえるだろう。
 小松には米軍基地があるが、ここが日本初の「基地反対運動」が起こったところだとは知らなかった。そういう日本史小話を巧みにフィクションに組み込むところが光彦シリーズの人気の秘訣なのだろう。もちろん、光彦の「セレブだけど素朴なハンサム青年」というキャラクターなしにはこのシリーズは成り立たないことは言わずもがなである。
 今回は、ヒロイン役の女性の活躍がほとんどなかったのが残念だった。



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2012年2月28日火曜日

滋賀県立アイスアリーナに行ってきた

 娘(4歳半)は幼稚園に通っている。その幼稚園では毎年スケートに行っているのだが、今年はインフルエンザの流行により中止になってしまった。娘が少し残念にしていたので
「じゃあ家族で行ってみるか」
と、滋賀県立アイスアリーナに突撃した。

 わが家のメンバーのスケート歴はというと、父(私のこと)は大学の体育の講義以来、約20年ぶり。母(私の妻)は小学生のときに2回行ったきりで、約25年ぶり。娘は初めてのスケート。息子(もうすぐ2歳)はもちろん初めてだが、年齢制限によりスケートはさせてもらえない。
 これ以上ない、頼りないメンバー構成である。どうなることやら。

 まず、スケート靴を履くのに一苦労。何とか履いて、いざリンクへ向かう。案の定、立つことすらできない娘…。


 しかし、これは責められない。どうやって指導すればよいのだろうか。
 とりあえず、壁伝いに歩く練習をさせようとあたふたしていると、そこへスーパーヒーローが登場!
「初めてですか?」
と、私と同年代のおじさんが、親切にも声をかけてくれた。後から分かったことだが、このスケートリンクの関係者のようだ。
「(一瞬で分かると思いますが)初めてなんです」
と私が答えると
「まず最初は、ペンギン歩きから練習するといいで」
と、娘に手ほどきをしてくれた。いわく、最初はスーッと滑るのではなく、陸上と同様に、脚を上げてトテトテと歩く練習をするとよいそうだ。
 親切なおじさんのアドバイスは効果覿面(てきめん)だった。何もできなかった娘が、壁伝いにソロソロと進めるようになり、しばらく経つと、壁をつかまなくても少し前進できるようになった。素晴らしい!(写真を撮る余裕が(親に)ありませんでした)。

 いい感じになってきたが、ここで新たな問題が浮上。することのない息子がヒマなのだ。当たり前やなあ…。
 そこで、イスをレンタルして息子を乗せて滑ることにした。



 このスケートリンクでは、(有料だが)写真のようなイスを貸し出しているのだが、借りて大正解だった。息子は喜ぶし、娘も調子よく進めて楽しいし、スケート初心者の大人の練習にもちょうどよかった。「滑る」という感覚を身につけるのには、最適のアイテムだ。私自身、スケートの達人になった気がした(気のせいなのは分かってるんですが)。

 というわけで、親切なおじさんやイスのお陰で楽しくなってきたのだが、娘が
「足が冷たい~」
と泣き出した(けっこう本気で泣きました…)ので、退却することにした。親はもう少し楽しみたかったのだが、仕方なかろう。初めてのスケートとしては、及第点ということにしておきたい。
 次回は厚い靴下を履いて、カイロを貼り付けて、脚が冷たくならないような準備をして、今シーズン中にもう一度チャレンジしてみたい。

2012年2月26日日曜日

書評 ジェイムズ・P・ホーガン『星を継ぐもの』創元SF文庫

 いつか読もうと思っていた本なのだが、ついに読んだ。想像以上に面白かった。これぞSF。そしてなおかつ、極上のミステリーでもある。SFファンで本書を未読の人はいないだろうが(もしいたら、ただちに読むべし)、宇宙や科学を題材にしたミステリーと聞いて食指を動かされる人にも是非読んでもらいたい。

 月面で宇宙服を着た遺体が発見される。ところが何と、その遺体の主は5万年前に死亡したというではないか。しかも、その容姿は人間(ホモ・サピエンス)にそっくりなのだ。八本脚の火星人ではない。
 これがストーリーの前提、前置きなのだが、これだけでも本書の魅力はおわかりいただけるだろう。
 なぜ5万年前の月面に、ヒト型生物の遺体があるのか。彼はどこから、何のために月面にやってきて、そして死ぬことになったのか。
 その謎を解き明かそうとるす科学者、ヴィクター・ハントが主人公。彼が謎を追う過程をつづったのが本書である。実にスリリングで、一気に読み終えた。

 本書の原著は1977年に上梓されたものだが、ほとんど古さを感じさせない。登場する科学や技術の一部にはもちろん飛躍があるが、その周辺を埋める記述、人物の行動などが実にリアルに描かれている。
「まるでドキュメンタリーを読んでいるようだ」
というと大げさだが、そう書きたくなる。
 ただホーガンさんも、コンピュータのすさまじい発展と、DNA鑑定などの生命科学の著しい進歩は予測の範囲外だったようで、そのあたりの記述がやや弱いが、それもあげあし取りか。

 また、翻訳もたいへん読みやすかった。
 ちょっと古い翻訳小説というと、堅くて取っつきにくい訳のものも多く、SFだとなおさらその傾向が強いが、本書は例外である。翻訳書ということを感じさせない、なめらかな訳文に仕上がっている。

 本書には、大きな謎が一つ未解明のまま残されている。それがおそらく、次作で解明されるのだろう。近いうちに読みたい。



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2012アーリントンC、阪急杯  予想の回顧

 土曜はアーリントンC。本命◎オリービンは先団の内につけ、4コーナーへ。直線では少し窮屈になるも、間を割ってグイと伸びてくる。外人ジョッキーは、このあたりが上手いというか強引というか、脚さえあれば抜けてくる。
「よし、やった。あとは相手」
と思っていたところに、大外からピンクの帽子が飛んでくる。
「お、推奨穴馬のヴェアデイロスか?」
と思ったら、1番人気のジャスタウェイでした。残念。ジャスタウェイは、ちょっと人気しすぎと判断し、思い切って馬券から外したので馬券もハズレ。まあ仕方ない。それにしても、すごい脚だった。

 日曜は阪急杯。本命◎サンカルロは、今ひとつのスタート。後方から外を回って徐々に押し上げ、4コーナーでは大外に。
「そりゃ、なんぼなんでも届きまへんやろ」
と思ったが、それなりに伸びて3着。スプリングサンダーを捉えられなかったのは不満だが、本番前の試走としては上出来といったところなのだろう。しかし、馬券はハズレ…。今週の阪神は、芝・ダートととも、かなり前が有利だったようだ。

 今週は、両レースともハズれたが、本命◎は2着と3着。ちゃんと馬券圏内に来ているということで、前向きに考えたい(反省せんのか)。

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2012年2月25日土曜日

2012阪急杯  オレの予想を聞いてくれよ

 日曜の阪神メインは阪急杯。いつの間にやら高松宮記念の主要前哨戦となっているレースだ。不思議なことに、距離が1400 mに伸びてから、むしろ本番(高松宮記念)との結びつきが強まっているようだ。1200 mのGIを勝つにはスピードだけではなく、1400 m程度はこなすスタミナも必要ということなのだろうか。

 ところで、先週のフェブラリーSの予想はパーフェクト縦目という悲惨な結末だったが、一つ面白い発見があった。
 すばるSの予想をエントリーしたときにおうまのアイコンというサイトを見つけて、それから、そこの予想大会に参加している。先週は本命◎トランセンドが飛んでしまったので、てっきり大ハズレと思っていたのだが、何と週間予想のトップを獲得した(7人がトップタイですが)。
「なんで?」
と思って調べてみると、選んだ5頭の3連複ボックスを買うことになっており、それが的中したとのこと。
「ふーん」
と思っていたのだが、5頭の3連複ボックスは、実は10点で買えてしまうことに気づいた。今までそういう馬券は買ったことがなかったが、面白い。いつか試してみようと思う。

 いつも以上に回り道が長くなってしまったが、予想にいってみたい。
 今年のレース、GIの前哨戦のわりには小粒なメンバーとなった。このメンバーなら、1400 m得意の実績馬、◎サンカルロが頭一つ抜けている。人気だろうがこれを本命に推す。阪神1400 mは外枠も特に不利ではないし、仕上がりは良好。昨年と同じローテーションで連覇を果たしてもらいたい。
 推奨穴馬はキョウワマグナム、トウカイミステリー、ルナキッズ。アッと言わせるなら追い込み馬か。

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書評 水島昇『細胞が自分を食べる オートファジーの謎』PHPサイエンスワールド新書

 オートファジーとは、細胞内で不要になったものを分解し、再び使える状態にする仕組み。平たく言えば、細胞内を掃除し、そこで出たゴミをリサイクルするシステムである。またオートファジーは、外から来たウイルスや細菌をやっつけるのにも絡んでいるし、さまざまな病気にも関連があるといわれている。

 このオートファジーの存在自体はかなり昔から知られていたらしいが、あまり誰も注目していなかった。それが、ここ10年ほどで、非常に注目を浴びる研究分野となってきた。そこで、本書のように、一般の人に新書というかたちでオートファジーを紹介しようという動きも出てきたということなのだろう。

 ただし、本書はけっこうレベルが高い。タンパク質や細胞について、高校の教科書レベルの知識を持っていないと、スイスイ読むのは難しいだろう。しかしこれは、著者のかみ砕き方が足りないせいとは言い切れない。オートファジーという、細胞内で起きる現象を説明するのだから、細胞やタンパク質の最低限の知識が必要なのは仕方がない。

 そういう知識を前提とするなら、本書は非常によくまとまっている。オートファジーの概略(1章)、研究の歴史(2章)、各種オートファジーの解説(3~7章)、オートファジー研究の最前線(8章)と、オートファジーを一通り知ることができる内容になっている。
 ある程度、生物の知識のある人が、オートファジーの入門書として選ぶには最適の一冊である。



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2012年2月24日金曜日

2012アーリントンカップ  オレの予想を聞いてくれよ

 新年の京都二開催が終わり、今週から阪神。来週からはクラシックのトライアルも始まるなど、春近しを思わせる。ここまで調子のいい人も悪い人も、気分を新たに予想に邁進したいものだ。ちなみに、私はもちろん後者である…。

 このレース、昔はクラシックに出られないマル外馬がうっぷんを晴らすレースだったが、クラシックがマル外馬にも門戸が開かれた現在は、トライアルレースが始まる前の、何だか中途半端な重賞になってしまった印象がある。1200 m戦なんかにすれば、特色が出てよいのかもしれない。ダートにするのもありかも。

 ちなみに、レース名の「アーリントン」とはアメリカのアーリントン競馬場からきたものである(JRAによる解説はこちら)。アーリントンミリオンというレースが有名な競馬場で、アーリントンとは地名だ。
 しかしいま、このアーリントンに、日本中の注目が集まっていることをご存じだろうか。何を隠そう(誰も隠してないが)、アーリントンはメジャーリーグのレンジャーズの本拠地なのである。レンジャーズとは、そう、ダルビッシュの入団した球団だ。今年はアーリントンという地名を聞くことも増えるだろう。私は興味がないが、サイン馬券のお好きな方は、11番(ダルビッシュの背番号)から勝負しても面白いかもしれない。

 ずいぶん話が横道にそれたが、そろそろ予想にいってみたい。
 このレース、近年は荒れ気味である。上にも述べたように、トライアル直前の時期とあり、メンバーが手薄になりやすいのだろう。今年も、前走、重賞で残念だった馬が上位人気を占め、荒れそうな雰囲気が漂っている。
 そんな中から私の本命◎はオリービン。前走、シンザン記念で7着と残念だった馬だ。しかし、このレースは折り合いに専念するあまり位置取りが悪くなってしまい、前残りの馬場もあって不発に終わったもの。阪神1600 mなら、開幕週でも極端な前残りにはならないだろう。2、2、0、0と得意の阪神で、存分に切れ味を発揮してもらいたい。

 荒れ気味のレースということで、推奨穴馬は少し多め。
 まずは、調教でよく動いた2頭、カイアルロマンスヴェアデイロス。そして、初芝が敬遠されているワイドバッハヴィンテージイヤー

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2012年2月21日火曜日

書評 東野圭吾『流星の絆』講談社文庫

 珍しく自ら購入した東野小説。買ってよかった。ボリュームはあるが一気に読める。

 兄、弟、妹の3兄弟(兄妹)の両親が惨殺される。悲嘆に暮れながらも、幼いながらも復讐を誓う3兄弟。
 そして舞台は十数年後に。成人した3兄弟は詐欺師となっていた。そんなとき、ある詐欺のターゲットの父親が、両親の仇であることが判明。その仇を警察に逮捕させるべく、3兄弟が知略を尽くす。

 と粗筋を書くと、なんだかとても暗い話に見えてしまうが、3兄弟の軽快で前向きなキャラクターのため、どことなく明るい雰囲気のストーリーに仕上がっている。「復讐」という重たく暗いテーマを軽快に描ききり、かといって軽薄にはなっていない。いつもながら、東野さんの筆力には脱帽である。
 犯人と父との関係の鍵を握るのが「ハヤシライス」だというのも憎い。高級フレンチのレシピだったり、秘伝のソースだったりではなく、ハヤシライスというメニューがキーになっているところが、この物語の何とも言えない暖かい雰囲気作りに一役買っている。家族の絆とハヤシライス。いい組み合わせだ。
 殺人、レシピの謎に、末妹の恋が絡まり、息をつかせない。600ページを超える大作だが、あっという間に読み終えてしまった。ラストは得意のどんでん返し。参りました。

 作品の内容とは関係ないことなのだが、一つ気に入らない点があった。それは「帯」だ。私が買った本(第4刷)の帯のオモテ面に
「兄貴、妹(あいつ)は本気だよ」
から始まる台詞がデカデカと印刷されているのだが、これはネタバレではないのか…。この台詞を知らずに読みたかったと思うのは私だけだろうか。ともかく、担当編集者がもしこの書評を読むことがあれば(ないやろうけど)、そういう読者もいるということを知って、帯や表4の紹介文では、極力ネタバレにならないような(かつ、その本の魅力を伝えるような)文章を練っていただきたい(難しいのは承知ですが)。

 ところで、本書を読んでいる間、私の頭の中ではある音楽がリフレインしていた。「流星の」で思い出す曲と言えば…そう、久保田利伸の、あの名曲である。
「○○の~ サドール イェイェイ」
 今もこの音楽が頭から離れない。どうにかしてくれ。



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2012年2月19日日曜日

2012フェブラリーS、ダイヤモンドS  予想の回顧

 土曜はダイヤモンドS。
 本命◎スマートロビンは、逃げるケイアイドウソジンの直後でスローの2番手をがっちりキープ。直線を向いても、まだもったまま。絶好の手応えで、あとはどこで追い出しを開始するか待つだけだ。ところが、満を持して追い出しても、さっぱり伸びない。前を捉えられず、後ろからも差され、3着。絶好の展開だっただけにふがいなかった。結果論になるが、追い出しを待ちすぎたか。溜めても切れる馬ではないようだ。

 日曜はフェブラリーS。
 本命◎トランセンドはスタートで行けず、押しても押しても前に行けない。終止、手綱が動きっぱなしで、直線も失速。まさかの7着に終わった。休み明けのポカなのか、燃え尽きてしまったのか、故障でもしたか。いずれにしろ、大惨敗で馬券もハズレ。
 結果は、推奨穴馬のテスタマッタが見事に突き抜けて1着。さらに、私が◎の相手に選んだ4頭が1~4着を占めるという、パーフェクト縦目…。こんなことがあっていいのか。

 ◎が飛んでしまっただけで、予想の流れは悪くないと前向きに捉えておきたい(反省せんのか)。

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2012年2月18日土曜日

2012フェブラリーステークス  オレの予想を聞いてくれよ

 昨日のダイヤモンドSの予想のエントリー、何とブログのタイトルを「京都記念」とする大ボケをかましてしまった。
「こいつ、なんで先週のレースの予想なんかしてるんや?…」
と不審に思われた方もいたかもしれない。ごめんなさい。

 閑話休題。
 早くも今年のGI第1戦だ。フェブラリーSがGIに昇格してからGI初戦がこの時期になったわけだが、いまだに少し違和感があるなあ(いつの話やねん)。昔のように、GIは桜の時期に桜花賞で開幕するのがよいと思うのは、オッサンのノスタルジーなのだろうか。

 さて今年のレース。トランセンドに人気が集中しているが、仕方ないだろう。私の本命◎もトランセンド。とくに目立つ新勢力がいるわけでもないし、今回のメンバーとは勝負付けが済んでいる。東京のダート1600 mは外枠も有利。ここは確勝と見た。

 まさかのシーンがあるとすれば、絡まれてハイペースになったときか。そこで鍵を握るのがエスポワールシチーと武豊の出方だ。トランセンドより内の枠を引いたし、少々無理をしてでもハナを取りにいくかもしれない。
 しかし、どちらがハナに立つにしろ、武豊と藤田伸二がガリガリとやり合うシーンは考えづらい。それほどの乱ペースにはならないということにしておきたい。

 ◎が大本命馬なので、相手を絞る必要がある。内からシルクフォーチュン、ワンダーアキュート、ダノンカモン、テスタマッタ。この4頭で勝負。推奨穴馬はこの4頭からテスタマッタを挙げておく。折り合えば切れる。

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2012年2月17日金曜日

2012ダイヤモンドステークス、山城ステークス  オレの予想を聞いてくれよ

 今週ははやくもGIウイーク。このチョー寒いのにGIというのも気分が出ないが、今年最初のGIだし、しっかり当てたいところ。

 その前に、土曜は東京でダイヤモンドステークス。3400 mのマラソンハンデGIIIである。
 長丁場のレースは、騎手の駆け引きが見えて面白いので私は好きなのだが、どんどん軽視されている。寂しい限りである。
 また、関西圏には3000 m超の重賞は天皇賞と菊花賞しかない。関西圏にも長丁場のGII、GIIIを作ってもらえないかなあ。レース名は「メジロマックイーン記念」と「ライスシャワー記念」でどうだろう。

 今年のレース、GIホースも2頭出走するなど、まずまずの顔ぶれが揃った。しかし、近走がピリッとしない成績の馬がほとんどで、混戦模様である。
 そんな中から、私の本命◎はスマートロビン。前走の日経新春杯でも◎に推した馬である。その前走は、ハナを切ったものの直線は踏ん張りきれず5着。太め残りだったように思う。今回は前走よりメンバーも軽くなるし、絞れていれば今度は粘り込んでくれるだろう。ハンデも据えおきの55 kg。逃げ馬の直後で脚をためられれば。
 相手は、人気どころだがヤングアットハート、ビートブラック、トパンガ、ギュスターヴクライ。この4頭に絞って勝負。

 山城Sも本命馬だけ挙げておく。人気だろうがアグネスウイッシュ

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【お父さんの週末料理】2024年5月11・12日<small>~母の日のスペシャルディナー~</small>

 わが家では土曜、日曜の晩ご飯は主に父(私のこと)が担当している、そのメニューを絶賛(?)公開中、  家族構成は父(アラフィフ)、母(年齢非公表)、娘(高2)、息子(中2)の4人、  娘はテスト前で部活は休み。息子は通常練習。  5月11日(土)   娘は午後から図書館...