ニケとは「ぼく」の幼なじみが拾ってきた猫だ。なぜか、ぼくの家で飼うことになってしまったのだが、これが可愛い。ぼくとその家族がニケにどんどん夢中になっていく様子がほほえましく描かれる。
しかしニケは生き物だ。こちらの想定通りに育ってくれるわけではない。ある日、ニケに異変が起きる。
生き物を飼うことの責任、命の重さ、思春期の異性との関係など、小学校高学年の少年少女が出会う、答えのない問題が提示される。それが物語の中で、自然な形で出てくるのがよい。
大人が読んでももちろん面白い。最期の「ニャア」は、分かっていても思わず涙がポロッとこぼれて落ちた。年を取って、涙腺が緩くて困る…。

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