2013年2月26日火曜日

書評 夏目漱石『こころ』(青空文庫)

 先日、タブレットなるものを購入。じゃあ電子ブックデビューでもしてみるかということで、本書を読んでみた。

 友情、恋愛、死。人間の「こころ」にかかわる三大テーマが、これでもかと読み手を突き動かす。読み味は軽いが、それが逆に心を締め付けてくる。卑怯な手を使って、女をものにした自分。潔く身を引いて自死を遂げた親友。これほど重い状況はないだろう。これらの他にも、親子関係、夫婦関係、社会との関係など、人間の「こころ」を形成するテーマが重層的に混ざり合い、ズシズシと心に響く。
 「こころ」をテーマにした小説に、新しいも古いもない。いいものはいい、ということを改めて感じた。

 著作権が切れたためとはいえ、こんな名作が無料で読めるのだから、素晴らしい時代になったものだ。読まなきゃ損だ(←いままで40年間読んでなかったくせに)。




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2013年2月24日日曜日

2013阪急杯、中山記念、アーリントンC 予想の回顧

 阪神、中山開幕週の土曜京都メインはアーリントンC。レースは予想通りスローペース。◎レッドアリオンは中団から、いい手応えで直線を向く。最後はカオスモスにクビ差まで迫ったが3着。もう少し前につけたかった。
 勝ったコパノリチャードは、ここでは力が一枚上だった。2番手で折り合えたのも収穫。次走が楽しみだ。

 日曜の阪神は阪急杯。◎ロードカナロアは5番手でレースを進め、余裕十分に直線を向くと、スパッと抜け出して完勝。こんなレースができるのなら、1600 mもいけるんじゃないかと思わせる内容だった。
 2着には中団から抜けてきたマジンプロスパー。馬券は安かったが馬連を獲った。3着に推奨穴馬のオリービンが入っただけに、3連複、3連単を買わなかったのが悔やまれる。

 中山記念は、◎リアルインパクトはあまり行き脚がつかず、中団後方の位置取り。直線でも大して伸びず、8着。もっと前につけてほしかった。この馬、いつか激走しそうで追いかけていたのだが、しばらくは馬券の対象から外そうと思う。
 勝ったのはナカヤマナイト。大外枠を克服して差しきった。馬名の通り、中山は走る。

 今週は3戦1勝も、1-2番人気の馬連を獲っただけでは、当然マイナス。巻き返しを図りたい。

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2013年2月23日土曜日

2013阪急杯、中山記念 オレの予想を聞いてくれよ

 阪神、中山開催開幕週は、西で阪急杯、東で中山記念が行われる。
 中山記念は別定のGIIだが、例年、一線級の参戦はそれほど多くない。最も渋い別定GIIと独断したい。
 一昨年こそ、ヴィクトワールピサがここをステップにドバイWCを制したがこれは例外で、この時期はGI級の馬はたいてい冬休みということなのだろう。今年もそういう感じのメンバーが揃った。GI予備軍が勢揃いといったところ。
 このレース、内枠の先行馬が好成績を残している。もともと前に行ける馬が有利な中山で、開幕週のレースでその傾向に拍車がかかっているのだろう。

 今年、それに該当するのは◎リアルインパクト。3歳の春に安田記念を獲ったときには、マイル戦線の王者になるかと思わせたが、その後はイマイチ伸び悩んでいた。その間、私も何度か本命に推し、その度に裏切られたものだ。今回は、その借りをまとめて返してもらおう。前走こそ崩れたが、昨秋から復活の兆しを見せているディープ産駒に期待したい。
 推奨穴馬はスマイルジャック。いつ走るか分からない馬だ。そろそろアッと言わせる頃かも。

 阪急杯は◎ロードカナロアで仕方あるまい。ヒモ穴に期待したい。推奨穴馬はオリービンスギノエンデバー

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2013年2月22日金曜日

2013アーリントンカップ オレの予想を聞いてくれよ

 今週から阪神・中山開催が開幕。春の足音が聞こえてきた。だんだんと寒さも緩んでいくことだろう。

 そんな阪神初日のメインレースはアーリントンC。アメリカのアーリントンパーク競馬場と阪神競馬場が姉妹競馬場として提携していることからできたレースだ。
 昨年も書いたが、アーリントンはダルビッシュ投手の所属するレンジャーズの本拠地である。メジャー2年目で、ダルビッシュはどれくらい勝つのだろうか。私は、かなりやるんじゃないかと見ている。

 競馬と関係のない話はこれくらいにして、レースにいってみたい。
 今年は10頭立てと小頭数になった。本命は◎レッドアリオン。3勝馬はおらず、重賞勝ちがあるのはテイエムイナズマだけ。それなら1勝馬でも勝負になる。前走は前残りの展開の中、後ろからよく差を詰めた。相手なりの堅実な走りに期待したい。
 推奨穴馬も1勝馬からメイショウヤマホコ。底を見せていない馬は押さえるに限る。

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2013年2月19日火曜日

書評 高橋秀実『弱くても勝てます 開成高校野球部のセオリー』(新潮社)

 超進学校である開成高校野球部の、常識を覆す、驚愕のトンデモセオリーとは。

 開成高校はみなさんご存じだろう。そう、最もたくさんの東大合格者を送り出す、超進学校だ。その開成高校の硬式野球部がけっこう強い。2005年には、夏の甲子園の予選でベスト16(5回戦)まで進出し、その年の優勝校である国士舘高校に敗れた。

 その超進学校野球部の方法論は、野球の常識を覆す、とんでもないものなのだ。進学校が強豪校に勝とうとすると、まず考えるセオリーは
「守備を鍛えて何とか最少失点で切り抜け、バントやスクイズで得点し、接戦をものにする」
というものだろう。ところが開成高校の方法論は、この真逆なのだ。そのトンデモセオリーとは

「どさくさに紛れて大量点を奪い、コールドゲームで勝つ」

というものなのだ。進学校が強豪校相手にコールドを目指すとは、いったいどういうことなのか?… 半信半疑で読み始めたのだが、読んでいくうちに
「なるほど、スポーツエリートに勝つには、こういう方法しかないのかも」
と思えてくるから不思議だ。
 なぜ強豪校にコールドで勝てる(勝とうとする)のか、なぜ練習時間(グラウンドでの練習は週1回のみ)のほとんどをバッティングに使うのか。そのトンデモセオリーの詳細を知りたい方は本書をご覧いただきたい。

 このセオリーの考案者は、開成高校野球部の指導者である青木監督である。この人物がなかなか興味深い。その言葉をいくつか紹介しておこう。

「ギャンブルを仕掛けなければ勝つ確率は0%なんです」

 バッティングの指導では
「打つのは球じゃない、物体なんだよ」

 練習試合に10-5で勝ったときのこと
「これじゃまるで強いチームじゃないか」
と激怒。

 このように青木監督も面白いのだが、選手たちも特徴的だ。とにかくみんな理屈っぽい。さすが開成高校である。たとえばこんな感じ。

「何も考えずにやれば捕れるんです。でも、何も考えずにやれば捕れる、と考えちゃうと捕れなくなる」

まるで禅問答だ。

 実は私も元高校球児なのだが、本書を読んで
「高校時代に、こんな野球もしてみたかったなあ」
と思った。開成高校のドサクサ野球、なかなか魅力的である。




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2013年2月17日日曜日

2013フェブラリーS、小倉大賞典、ダイヤモンドS、山城S 予想の回顧

 土曜は東京でダイヤモンドS。◎アドマイヤラクティは中団でピタッと折り合う。3、4コーナーでスーッと上がっていくと、直線もしっかり伸びて2馬身半差の完勝。見事に期待に応えてくれた。ところが、2着のジャガーメイルを押さえておらず、馬券はハズレ…。

 京都の山城Sは◎ビキニブロンドが直線で伸びを欠き、8着に惨敗。流れが向かなかったにしろ、不甲斐なかった。

 日曜はGIのフェブラリーS。◎ガンジスは予想外の先行策。直線では前も開きいったんは伸びかけたが、最後はジリジリになり10着。もっと脚を溜めたかった。GIの流れでは、1600 mも長いのかもしれない。

 小倉大賞典は、◎ゲシュタルトが4コーナーを先頭で回る。寸前まで粘ったのだが、最後の最後にドドッとかわされ、6着。3着とはハナ、ハナ、クビ差の接戦だっただけに惜しかった。残念。

 今週は4戦4敗。また惨敗モードに入ってしまった。どうもいかん。

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2013年2月16日土曜日

2013フェブラリーS、小倉大賞典 オレの予想を聞いてくれよ

 今週は、今年最初のGI、フェブラリーステークス。この極寒の時期にGIというのがいまだにピンとこないが、行われる以上は馬券を買わないと仕方がない。いい加減に慣れろ、という話なのだろうが…。

 さて今年のレース。
 例年なら、前走JCDか東京大賞典で勝った馬が人気を集めるのだが、今年は両馬ともに欠席。両レースで3着以内に入った馬もワンダーアキュート一頭のみと、荒れそうな雰囲気が漂っている。堅く収まる傾向の強いレースだが、今年は例外と見たい。
 本命は◎ガンジス。昨夏にダート路線に再転向してからは3-2-1-0と安定した成績を残している。前走は出し抜けを食らったが勝ちに等しい内容。ここも、鋭い末脚で突き抜けてほしい。現在5番人気だが、もう少し人気は上がりそうに思う。
 カレンブラックヒルは何度も馬券を獲らせてもらって、応援しなければならない馬なのだが、実績馬の欠席により、ダート初挑戦のこの馬が押し出されて1番人気になっている。あまり買いたくないパターンだ。気は引けるが評価を下げる。
 推奨穴馬はダノンカモン、エーシンウェズン、テスタマッタの3頭。実績馬に要注意。

 小倉大賞典は◎ゲシュタルトを狙う。小倉大好きホースの一発に期待。調教も動いた。

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【読書メモ】アンデシュ・ハンセン『スマホ脳』(新潮新書)

 2020年のベストセラーをようやく読んだ。もっと早く読んでおくべきだった…。   スマホがどれだけ脳をハックしているかを、エビデンスと人類進化の観点から裏付けて分かりやすく解説。これは説得力がある。   スマホを持っている人は、必ず読んでおくべきだ。とくに、子どもを持っている人...