苦くて温かいラストシーン
レイプによって生を受けた男子とその兄の物語。この上なく重い設定だ。
その重い設定を舞台に、父を異にする兄弟が軽妙なリズムで絡み合う。ジャズのセッションを聴いているかのような軽やかなコラボと、その背景にある重たい空気。華やかなジャズの舞台の背後で、悪魔がニタニタと笑っているシーンを想像してしまった。
あまりにも設定が重いためなかなか入り込めなかったが、後半は一気呵成。苦くて温かいラストシーンに心を揺さぶられた。
《あらすじ》
レイプによって生を受けた男子とその兄。その周辺で、落書きと放火が起きる。誰が、何のためにやっているのか。その謎を探る、半分しか血のつながらない兄弟と、その父。
落書きと放火には、あるメッセージが隠されていることが分かる。すべての謎が解けたとき、浮かび上がった犯人は。
楽天ブックス
|
にほんブログ村
0 件のコメント:
コメントを投稿