2024年6月8日土曜日

【読書メモ】宮島未奈『成瀬は天下を取りにいく』(新潮社)

 わが家には「本を買うのは文庫が出てから」という掟があるのだが、我慢しきれず、掟を破って買ってしまった。こんなことなら、もっと早く買っておけばよかった(笑)。
 舞台は私の住む、滋賀県大津市。その中の膳所という地域を中心に、成瀬あかりという少女の活躍を描いた短編連作集だ。
 連作集なので話が細切れで読みやすいのに、長編小説を読み終えたような満足感もある。これは成瀬あかりの、まっすぐでぶれないキャラクターのお陰だろう。大人気キャラになって、本屋大賞をはじめとする賞をとりまくり、すぐに続編が出たのも納得だ。

 ちなみに、宮島氏と私の共通点は、ネイティブの滋賀県民、大津市民ではないということ。2人とも、大人になってから大津市に越してきた、外様の滋賀県民、大津市民なのだ。
 滋賀県も大津市も、住んでみると、思っていたよりも全然よいところだった。野菜は美味しいし、びわ湖と比叡山・比良山系の組合せは最高だし、都会の便利さと田舎ののんびり感のバランスが絶妙だし、いやホンマに、大津市のマンション買ってよかったわ。宮島氏も、きっと同じように感じているに違いない(ホンマか)。それが本作品からあふれ出る「滋賀推し」「大津推し」「膳所推し」につながっている気がしてならない。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

成瀬は天下を取りにいく [ 宮島 未奈 ]
価格:1,705円(税込、送料無料) (2024/6/8時点)




アマゾンへのリンク
https://amzn.to/3VtX7dL

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

0 件のコメント:

コメントを投稿

【お父さんの週末料理】2024年9月15・16日<small>~今季初サンマが登場~</small>

 わが家では土曜、日曜の晩ご飯は主に父(私のこと)が担当している。そのメニューを絶賛(?)公開中。  家族構成は父(アラフィフ)、母(年齢非公表)、娘(高2)、息子(中2)の4人。  相変わらず娘は部活、息子は野球の週末。2人とも大会があり、娘は初戦勝利、息子は初戦敗退。 ...