2011年10月6日木曜日

クーラーってステキ  ~誰が発明したんだろう その1~

 いやあ、暑い。いよいよ夏本番という感じである。そんなときに、なんと会社のクーラーがダウンした。もう、地獄だ。地獄の沙汰もカネ次第というが、この地獄はカネでは解決できそうもない。当然、仕事もまったく進まないが、まあ仕方ないだろう(じゃあ、クーラーがあればバッチリはかどるのかというツッコミは却下する)。当社のクーラーの室外機は熱を放出しにくい場所に設置されており、熱をため込んで、ダウンしてしまったのだ。
 その後、室外機の環境が改善され、社内に平和が帰ってきた。ああ、ここは北極か、それとも南極か。クーラーってステキ。いったい誰が考え出したのだろう。クーラーの発明者はノーベル賞を受賞していないのだろうか。もし受賞していないのなら、代わりに私が「あなたはステキで賞」を授与することにしたい。
 ところでみなさんは、クーラーがどのような仕組みで冷たい空気を出すのかご存じだろうか。基本原理はそれほど複雑ではないのだが、非常によくできたシステムである。それでは、解説していこう…といきたいところなのだが、この説明は図があるほうが圧倒的にわかりやすい。しかし、私にはそういう図を作るアプリケーションも時間もスキルもない。
 ということで、次のサイトをご覧いただきたい。「ののちゃん」がわかりやすく説明してくれる。いや、説明しているのは藤原先生か。まあ、とにかく見てください。

ののちゃんのDO科学 クーラーはなぜ冷(ひ)えるの?

 このサイトの説明にもあるように、冷蔵庫も同じ仕組みで食べ物やビールを冷やしている。しかし、暖房に対して、冷房はなぜこのような大がかりなシステムを必要とするのだろうか。暖房の仕組みは、いたって簡単である。燃やせばよいのだ。燃やせば暖まる。太古の昔から、人類が利用してきた反応だ。
 ところが、冷房はそうはいかない。何かの操作をして「冷やす」というのは、一段階では無理である。ものを燃やせば(燃焼熱)熱くなる、ものを擦れば(摩擦熱)暖まる、のと同じように、何かをすれば「冷える」というわけにはいかない。違ういい方をすると、「熱」は運べるが「冷」は運べないのだ。私はこれがかなり不思議で、理屈としては何となくわかるのだが、直観的にスッと落ちてこない。この「冷」を運べない理屈については、なるほどと思える説明ができるようになれば、解説を試みたい。
 私が直観的に理解できるかどうかとは関係なく、どうも事実として、「冷」は運べないようだ。だから冷房は、気体を圧縮して液体にし、それを再び気体にするときの気化熱を利用して空気を冷やすという、多段階のシステムにならざるを得ないわけだ。そのため室外機が必要であり、そこでは熱が発生し、それをため込んだ当社のクーラーはダウンしたということである。冷やすためには、まず熱を発生させなければならないという、何とも矛盾したというか、むなしいというか、納得のいかない構造ではなかろうか。私が、「冷」が運べないことに何となくしっくりこないのも、ここに原点がある。
 しかし、クーラーを発明した人は偉い。もしクーラーがなければ、地球温暖化に伴って、暑いところはますます人が住めなくなり、土地争い、すなわち戦争が起こるだろう。ノーベル平和賞を授与してもよいくらいだと思うのだが、それが無理なら「あなたはステキに平和に貢献したで賞」を私が授与したい。
 というわけで、次回以降は、クーラーの発明者は誰なのかについて調べていきたい。

0 件のコメント:

コメントを投稿

【読書メモ】アンデシュ・ハンセン『スマホ脳』(新潮新書)

 2020年のベストセラーをようやく読んだ。もっと早く読んでおくべきだった…。   スマホがどれだけ脳をハックしているかを、エビデンスと人類進化の観点から裏付けて分かりやすく解説。これは説得力がある。   スマホを持っている人は、必ず読んでおくべきだ。とくに、子どもを持っている人...